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子供の慢性頭痛と睡眠障害

どちらが最初かは確かではないものの、子供の頻繁な頭痛は睡眠の問題につながるようだという。

メイヨー・クリニックのチームは、慢性的に毎日頭痛のある(1ヵ月に15日以上、3ヵ月以上頭痛が続く)6〜17歳の子供100人と、同じ年の子供で、頭痛がそれほど頻繁に起きない100人の子供のデータを調べた。

今週Annual Conference on Sleep Disorders in Infancy and Childhood(未成年の子供の睡眠障害の年次議会)で報告したところによると、毎日慢性の頭痛のある子供の2/3以上が、睡眠の乱れ、特に睡眠開始の遅れ(寝つきが悪いということか?)を経験したことがわかった。

他にも、夜中や早朝に目を覚ましてしまったり、目覚めが良くないといった、睡眠の問題があった。

「私たちの研究で目新しいことは、頭痛を有する患者は高い確率で睡眠の乱れがあるという調査結果です」と、senior study investigatorであるKenneth Mack博士(頭痛のスペシャリストで小児科の神経科医)は、準備された声明で発表した。

「頭痛を有する多くの患者が、睡眠の乱れもあるということに、私たちは驚きました。また、彼らには同じ睡眠の乱れ『睡眠開始の遅れ』があります」と、Mack氏は話す。

最初に睡眠の問題があるのか、頭痛があるのかは明らかでない。というのは、順序が子供によって異なるからである。

「彼らは互いに影響しあいます。睡眠の問題は頭痛をより悪くしますし、頭痛は睡眠の問題をより悪くします。また、頭痛がひどければひどいほど、子供は睡眠の問題を持つ傾向があり、逆もまた然りです。彼らには、共通の原因があるかもしれません。さもなくば、1つの問題がもう片方の早期のサインであるかもしれません。」と、Mack氏は言う。

同時に治療することが両方の状態に必要である。

「あなたが薬物療法か非薬物療法の治療のどちらかで睡眠の問題をコントロールするまで、頭痛をコントロールするのは難しいでしょう」と、Mack氏は話す。非薬物療法の治療に関する例として、子供に良い睡眠の習慣をつけるようにし、定期的な睡眠前の手順を維持することなどである。
(HealthDay News - 1月27日)

最後の「睡眠前の手順」というのは、寝る前に必ず行うことを順番にすることだと思う。
例えば、歯を磨いて、翌日の準備をして…というようなことを、
毎晩同じ手順でやっているうちに、それが睡眠への誘導のきっかけとなり、
そのことが、一種の儀式みたいなものになるということだろう。
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アルコールがどのように体に影響を与えるか

3種類の天然由来の増殖因子である化学物質が、体内でのアルコールの作用を理解するのに、決定的な役割を果たすかもしれない。

3種類の増殖因子(インスリン、脳由来神経栄養因子(BDNF)、グリア細胞由来の神経栄養因子(GDNF))の研究は、2005年6月のResearch Society on Alcoholism(アルコール依存症における研究学会)の年次総会で最初に発表された。このシンポジウムの議事は現在、雑誌Alcoholism: Clinical & Experimental Research(アルコール依存症:臨床および実験的研究)の2月号に掲載されている。

「増殖因子は、神経細胞の発達に関わるタンパク質であり、細胞を生存させ続けるためにも重要です」と、シンポジウム共同議長のDorit Ron氏(サンフランシスコ州カリフォルニア大学神経学助教授)は準備された声明で発表した。

「増殖因子(インスリン、BDNF、GDNF)は、細胞の生存における役割とは独立して、アルコールの作用を制御することができるようです」と、Ron氏は話す。

シンポジウムで発表された研究のいくつかは次の通り。

・遺伝子操作したミバエでは、インスリンの径路がアルコールの酔わせる作用に対する感度を制御することを示した。
・マウスでの研究では、低濃度のアルコールで、アルコールの消費を制御するために脳内のBDNFの出現が増加することがわかった。
・脳の腹側被蓋野でGDNFの出現が増加すると、ラットのアルコールの自己管理を減少させるようにみえた。
(HealthDay News - 1月24日)
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歩行のうつに対する効果

30分活発に歩くと、うつの患者の気分をすぐに高めることができ、タバコやカフェイン、暴食に走るのと同じように迅速な高揚を与えることが、小規模な研究でわかった。

オースチンのテキサス大学の研究者たちは、うつ病の人が30分間トレッドミル(ウォーキングマシーン)の上で歩くと、運動が終わってから1時間後まで元気になり、精神的にも非常に高い幸福感を有すると報告した。

その患者たちと、また別の30分間静かに座っていた人のグループはどちらも、緊張やうつ、怒り、疲労感などの否定的な感情の減少を報告した。

しかし、この研究によると、運動をしたグループのみが、その後の感覚が良かったということが、雑誌Medicine and Science in Sports and Exerciseの12月号で発表された。

代表研究者のJohn Bartholomew氏は、この研究が、薬物療法やカウンセリングと一緒に運動を続けると、うつ病を克服する助けになるという、過去の研究を補強すると話す。

しかしながら、Bartholomew氏の研究は、運動の良い効果がすぐに現れることを示す最初のものである。

「10週間しなければならないというものではありません。また、厳しく行わなければならないことでもありません」と、キネシオロジーと保健理論の助教授であるBartholomew氏は話す。「あなたはこの過程で迅速にその効果を引き出すべきです。うまくいけば、その運動を続けるための動機付けにもなるでしょう」

この研究は、オースチンのメディカル・リサーチ会社であるFuture Search Trialsから資金提供を受け、18〜55歳の40人で行われた。すべての人が最近主要なうつ病性障害と診断されていたが、抗うつ薬を服用しておらず、定期的な運動もしていなかった。

20人の患者が、30分間運動するのに選ばれたが、他の人たちは同じ時間静かに座った。実験の5分前と、5分後、30分後、60分後に調べた。

正常に近いレベルまで活力を高めるのに、歩くことで前向きの気分になる効果は非常に大きいという。しかし、結果はすぐみられなくなり、1時間以内に運動前のレベルに戻った。

この研究から、タバコやカフェイン、暴食といったセルフ・メディケーション(自己治療)をするうつ病の人は、運動で同様の積極的な感情を得ることができるとわかったものの、専門家たちは、悪い習慣を、歩いたりバスケットボールをしたりすることに変えるように、彼らを説得するのは容易ではないと話す。健康な大人達に運動させるのと同じくらい困難である。

「ひどいうつ病の人にとって、そのことは本当に私がほっと一息つけるものではないかもしれません」と、University of Cincinnati College of Medicineの精神科の助教授であるErik Nelson博士は語った。

低〜中程度までの、うつ病患者にとって、運動が助けにならないという思いや、孤立の気持ちを少なくするかもしれないと、彼は言う。

「人々は、彼らにできる唯一のことが、自分の薬を服用して、気分が良くなるまで待つことだと思うべきではありません」と、Nelson氏は話す。 「この種の研究で、短期間で自分を助けるためにできることがあるということがわかったのです」。
(Associated Press - 1月23日)
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魚油は癌を予防しないかも

70万人以上の患者で行った研究のレビューによると、心臓病の危険性を減少させる効果があるとみなされた魚油は、おそらく癌を予防しないだろうという。

研究者たちは30年にわたって患者を追跡調査を行った38件の研究データを調べたところ、オメガ-3脂肪酸にほとんど癌予防がないことがわかったという。いくつかの研究で、乳癌や前立腺癌、肺癌のリスクの減少が幾分みられたものの、それらの研究は、比較的小規模で決定的ではなかったと、この研究論文の代表執筆者であり、Rand社とGreater Los Angeles Veterans Affairs Healthcare Systemの研究者である、Catherine MacLean博士は話す。

「オメガ-3脂肪酸には他に健康上の効果がないというわけではなく、ただ癌のリスクを減らさないというだけです」と、MacLean氏は語る。

しかしながら、このレビューが、この問題に関する最後の言葉となるとはかぎらない。食餌療法が癌において役割を果たすことが知られており、研究者たちは観察的研究を評価し、それはたいてい情況証拠を提供する。

見直された研究は、魚油を、錠剤と食事の両方で、11種類の癌(乳癌、大腸癌、肺癌、前立腺癌など)において行われた。

この38件の研究は非常に雑多なもので、異なるグループで行われ、魚油の消費量も異なるので、魚油が癌の危険性を減少させるかどうか、決定的な結論を提供するものではないと、Harvard's Brigham and Women's HospitalのJulie Buring氏(この研究には関わっていない)は語る。

「可能性があるかどうかは言えません」と、Buring氏は話す。「言えることは、今この時点で私たちにはわからないということです」

この研究は、雑誌American Medical Associationで発表された。

オメガ-3脂肪酸は、サケや、イワシ、サバなどの、黒っぽくて脂身の多い魚に豊富に含まれる。それらは、主に心臓疾患を予防に役立つと考えられており、癌ではなく、American Heart Associationのガイドラインでは、心臓病の予防のために、1週間に魚を少なくとも2皿勧めている。

いくつかの研究では、魚油が心血管機能を改善し、トリグリセリドと呼ばれる血中脂質の濃度が下がった。

いくつかの動物研究で、また、魚油も癌の危険性を減少させるかもしれないということがわかったが、人では証拠はそれほど明確ではなかった。魚の消費の多い、日本などの国ではたしかに癌の率が低いため、関係があるように思われる。

アメリカ癌協会は、部分的なタンパク質源として魚を勧める。というのも、赤身肉に多量に含まれる飽和脂肪をそれほど含まないためである。ある科学者たちは、飽和脂肪が、前立腺癌や大腸癌の危険性を増加させるかもしれないと考えている。

Colleen Doyle氏は、社会の栄養及び身体的活動のディレクターであるが、この新しい研究が「魚についての最終的なメッセージを変えないでしょう」としている。

心臓病は国(米国)の主な死因なので「魚は癌の危険性を減少させないかもしれませんが、それでも食事で取るのは重要です」と、Doyle氏は話す。
(Associated Press - 1月25日)
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鎮痛剤は卵巣癌のリスクをカットするかも

地域住民をベースにした最近の研究の結果によると、一般的な鎮痛薬の定期的な使用は、卵巣癌のリスクの減少と関連しているという。それでも研究者たちは、卵巣癌を予防する可能性に対して、これらの薬物を勧めるにはまだまだだと言う。

この研究で、NSAID(イブプロフェンやナプロキセンなどの非ステロイド抗炎症薬)を使用した女性は、先だって行った5年の試験では卵巣癌の発症する割合が28%少なかった。このリスクの減少はアスピリンで最も強く、37%だった。

「このトピックで調べたこれまでの研究と矛盾する結果をもたらしました」と、この論文の代表執筆者であり、ノースカロライナ州ダラムのデューク大学メディカルセンターのJoellen M. Schildkraut博士は、ロイター・ヘルスに語った。最近のレビューでは、「これらの薬物に、卵巣癌に対する効果がないことがわかりました」としている。しかしながら、彼女は、この研究に含まれる全てのデータが、分析を合わせたものに対して本当に適切かどうかはっきりしないと話した。

医学雑誌Epidemiology(疫学)で報告された現在の研究は、卵巣癌の586人の女性と、627人の対照試験の被験者で、5年間鎮痛薬を使用して行われた。少なくとも3カ月間定期的に鎮痛薬を使用した女性が「使用者(ユーザー)」として分類され、他のすべての女性は不使用者とした。

NSAIDの使用者は不使用者よりも卵巣癌の発症が28%少なかった。タイレノールなどのアセトアミノフェン(パラセタモールとしても知られている)を含む薬物によるリスクの減少はわずかに少なく、22%だったという。

NSAIDがどのように、卵巣癌の危険性を減らすかに関して、Schildkraut氏は、おそらく「抗炎症作用が関わっている」と話す。アセトアミノフェンに関しては、このメカニズムはそれほど明らかでないものの、また別の研究で、アセトアミノフェンの使用で効果があったという事実は「それが本当の研究結果であることを
示唆します」。

Schildkraut氏は、現在の研究結果が鎮痛薬の使用と卵巣癌のリスクとの間に逆比例の関係があることを支持しているが、このトピックにおいて本を閉じることを意味しないと言う。さらなる研究で、疫学の研究と臨床試験を行うことが、この関係を確認し、効果が表れるのに必要な使用の適切な投与量や持続時間と同様、最適な薬剤など、様々な問題をはっきりさせるのに必要であると、彼女はつけ加えた。
(ロイター - 1月16日)
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卵巣障害の女性は男性の指のパターンを有する

オーストラリアの新しい研究によると、一般的なホルモン障害で、特に不規則な月経を引き起こす多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性には、男性の指と長さのパターンが似ていることがわかったという。

指の長さのパターンは、男性と女性で異なる。男性では、人差し指が薬指より短く、女性では、この違いがはっきりしない、と、ヴィクトリア州メルボルンのモナッシュ大学のFleur R. Cattrall氏たちは述べる。

この不一致は、男女が生まれる前にさらされるホルモンの違いによって説明されるかもしれないと、研究者たちはFertility and Sterilityの12月号の論文で説明している。この考えは、胎児の発達する間に男性ホルモンのテストステロンの濃度が高い状態にあった女性が、しばしば男性の指の長さのパターンを有するという事実によって支持される。

PCOSの女性に、男性の指の長さのパターンがあるか否かに関係なく、Cattrall氏のグループは、18歳から40歳までのPCOSの女性70人と、そうでない女性70人で比較研究を行った。

研究者たちは、左右の手の掌における、人差し指の薬指に対する長さの比を測定した。他の女性と比べて、PCOSの患者で、右手の指の長さのパターンが、男性のとよく似ていた。

チームは、特定した男性の指の長さのパターンは、PCOSを発症すると運命づけられた胎児でのテストテスロン曝露に関する証拠であるということを示唆している。

SOURCE: Fertility and Sterility, December 2005.
(ロイター - 1月11日)
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利尿剤が睡眠時無呼吸を楽にするかも

米国の小規模の研究によると、心不全の疾患があり、厄介で危険な睡眠時無呼吸症候群の患者は、利尿剤であり、呼吸器刺激剤であるアセタゾラミドという薬で症状が緩和されるかもしれないという。

この研究で、「アセタゾラミドを服用していると、プラセボ(偽薬)に比べて、患者が非常に改善を認知できるほど、睡眠の質が改善し、目覚めがさらにリフレッシュされ、昼間の疲れや眠気もなくなる」ことがわかったと、研究論文の著者である、Shahrokh Javaheri博士は準備された声明で発表した。Javaheri氏は、復員軍人省メディカルセンター(Department of Veterans Affairs Medical Center)の肺の部門と、University of Cincinnati College of Medicineの薬学部の仕事に携わっている。

睡眠時無呼吸症候群の人々は、眠っている間に呼吸が何度も中断して、一晩に何百回も目覚めることがある。

この研究は平均66歳の12人の男性で行われ、彼らは毎晩1時間に15回以上睡眠時無呼吸が起き、慢性心不全がある。患者たちはランダムに選ばれ、アセタゾラミドかプラセボのどちらかを、寝る前に1回投与された。

この薬を受け取った患者は、睡眠時無呼吸が減り、血中酸素濃度が改善され、昼間の眠気の症状も減った。

この研究結果は、アメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineの1月号で報告された。

Javaheri氏は、同様に睡眠時無呼吸の減少が、心臓の苦しみを助けることができると推測した。「私たちは、長期の薬物療法で、睡眠に関する呼吸の乱れが改善するにつれ、それが心機能に反映され、さらに周期的に呼吸が改善されて、結果的に積極的なフィードバックのサイクルになると仮説をたてています」と、彼は話す。「睡眠時無呼吸が改善されると、酸化作用などのさまざまなメカニズムが改善され、それが心機能を補助するのかもしれません」

Javaheri氏は、心不全の患者におけるアセタゾラミドの効果を充分に評価するために、さらに長期間にわたる研究が必要であると話す。この薬は、睡眠時無呼吸症候群や、高山病の人の不規則な呼吸の治療に主に使用されている。
(HealthDay News - 1月16日)
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仕事上のストレスは心臓に悪い

イギリスの研究は、職場でのストレスが、心臓病、卒中や他の心血管障害のリスクと関係があるということを強化する。

この報告によると、仕事でストレスが多いと報告する人々は、メタボリック・シンドロームである、肥満や、高血圧、高コレステロール値などの心血管の危険因子からくる病気を発症しやすいという。

これまでの報告で、仕事のストレスと心臓病との関係がわかっていたが、「この関係の基礎となる生物学的過程は、はっきりしていません」とUniversity College Londonで疫学と公衆の健康のsenior lecturerであり、この新しい研究の代表執筆者である、Tarani Chandola氏は話す。「この研究は、仕事のストレスにさらされることとメタボリック・シンドロームとの間に、量-反応の関係があることを示しています」

研究結果は、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌の1月21日号に掲載されている。

Chandola氏と同僚たちは、14年の間、35〜55歳の1万人以上のイギリスの公務員に質問した。この期間中に4回、彼らが仕事でストレスを感じたかどうか尋ねた。血圧、コレステロール値や、他のメタボリック・シンドロームの因子も測定した。

「仕事のストレスにさらされるレベルが高くなるにつれ、メタボリック・シンドロームになる可能性が、徐々に高くなりました」と、Chandola氏は言う。

慢性的に仕事のストレスのある男性は、仕事のストレスを報告しない人よりも、メタボリック・シンドロームの発症が2倍高かった。また、仕事のストレスのある女性でもこのシンドロームを発症しやすいものの、この研究ではほんの数名だけだった。

メタボリック・シンドロームの人々はまた、果物や野菜をほとんど食べないなど、健康上の習慣が悪い人が多いようであった。彼らはさらに、喫煙したり、飲み過ぎたり、運動も十分しない傾向があるという。

なぜ、ストレスがメタボリック・シンドロームにつながるのか、あるいは2型糖尿病にも関係があるのか? Chandola氏は考えをいくつか提供する。

ストレスが自律神経系(器官や血管、腺の活動の制御する)に影響を与えるかもしれないと、彼は話す。あるいは、ストレスは肉体のホルモンの生成に影響を及ぼすかもしれない。「私たちは現在、両方のシステムにおける仕事のストレスの作用を調べています」と、彼は語る。

Chandola氏は、ストレスを和らげるのに、段階が必要であるとしている。これまでの報告で、公務員たちは、仕事で公正に扱われていたと感じると、心臓病のリスクが減少したが、自分の仕事をあまりコントロールできなかったり、まったくできなかったと感じた人は、そのリスクが高くなったことがわかった。

「労働者たちが、仕事をコントロールしているという感覚や参加しているという感覚を増加させるように職場を再設計すると、実験グループの労働者では、病気欠勤日がほとんどありませんでした」と、Chandola氏は語る。

個々のレベルでは、労働者の感覚の調節を修正するのにカウンセリングが役立つかもしれないとしている。
(HealthDay News - 1月20日)
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手術がいつもヘルニアに対する答えとは限らない

痛みも不快感もないヘルニアの男性は、外科手術の必要性がないかもしれないと、新しい研究で結論づけたという。

「何百年もの間続いている伝統的な教育を変える」発見だと、代表執筆者で、ネブラスカ州オマハのCreighton Universityの外科教授であるRobert J.Fitzgibbons, Jr.博士は話す。「患者は、それとともに生活することができるなら、ヘルニアを治すために手術する必要はないということを理解するべきです」

この研究では、鼠径部の近くに起こる鼠径ヘルニア(最も一般的なタイプのヘルニア)の男性に焦点を合わせた。ヘルニアの治療を受けていない男性で、症状がほとんどないか、あるいは無症状の人は、外科手術を受けて2年経っても残る痛みや不快感と似ていたことがわかった。

この報告は、アメリカの医学会誌の1月18日号に掲載されている。

しばしば筋肉が裂けたりして、器官(例えば、腸)の一部が、筋肉の壁の異常に開いた部分からはみ出てヘルニアが起きる。そこから時々、器官は引っかかったり、「閉塞」し、血流が滞ったり、「絞められ」たりする。

「かつて医師は、血流が止まって壊疽になる危険性があるので、ヘルニアを治療しなければならないと男性に言いました」とFitzgibbons氏は話す。「これらの資料は、医療がすぐに受けられなかった歴史的な時勢に基づくものでした」と、彼はつけ加えた。

この研究で、無症状か症状のほとんどない鼠径ヘルニアの男性における痛みや身体的機能、他の結果を比較した。720人の男性被験者から、ヘルニアを治療する人としない人をランダムに選んだ。

2年後、Fitzgibbon氏のチームは、両方のグループともに、痛みのレベルが日常の活動を妨げるほど高い患者の数が同じくらいであることがわかった。

「まずヘルニアの症状がほとんどないか、まったくない男性は、症状が出るまで手術を延期しても大丈夫です」と、論文の共著者であり、シカゴのイリノイ大学の外科の教授であるOlga Jonasson博士は話した。

Joanasson氏は、ヘルニアの手術をすると、外科手術そのものから合併症を引き起こされることがあると述べた。「主な合併症は、ヘルニアの治療後、多くの男性が長年続く慢性の鼠径部の痛みがあるということです」と、彼女は話す。

「40年間ヘルニアにかかっている男性たちがいますが、それは苦しめませんし、彼らもそれを苦しめません」と、Joansson氏は言う。「破れていなければ、治療しないでください」。

1人の専門家がこの研究結果に同意した。

「ヘルニアがあるのに、そのことを知らない人は、大勢います」と、ワシントン大学の外科の助教授であり、この雑誌に論説を記述しているDavid R. Flum博士は話す。「質問は『ヘルニアと共に生活するリスクは何か?』です」

ヘルニアで、治療しなければならない絞扼性ヘルニアになるというリスクは非常に低い、とFlum氏はつけ加える。「症状が出るまでに予防的に手術をするなら、観察して待つことを決めた人のグループよりも良くも悪くもありません。症状があるなら、治療してください」と、彼は話す。

「それはヘルニアに意味のあることです。破れてないなら、治療する理由が全くありません」と、Flum氏は言いました。

別の専門家は、無症候性ヘルニアに対する最良の治療は治療をしないこと、というのに賛成している。

「私は長年この方法で行ってきています」と、Yale University School of Medicineの外科の助教授である、Robert Bellは話す。「私は患者にこう言います。もしそれが、あなたを苦しめないなら、治療する必要はありません。あなたを苦しめるのなら、あなたは、どこに行けばいいかを知っています。 それがあなたを精神的にも苦しめるなら、私たちは進んで治療しましょう」
(HealthDay News - 1月17日)
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塩素処理された飲料水

飲料水における塩素処理の副生成物への長期曝露は、あるタイプの白血病(慢性骨髄性白血病(CML))のリスクを高めるが、慢性リンパ性白血病(CLL)や他のタイプのもののリスクは減らすように見えるということが、新しい研究でわかったという。

この調査結果は、アメリカの雑誌Epidemiology(疫学)で発表され、686人の白血病の症例と、3420人の似ているが影響されていない「対照群」を比較した、住民をベースにした研究に基づいている。彼らは30年以上にわたって飲んでいた水質の情報がわかっている。被験者は、20〜74歳のカナダの居住者だった。

1Lあたり40マイクログラム以上の高い濃度で、塩素処理の副生成物であるトリハロメタンへの長期にわたる曝露は、CMLのリスクを72%まで上げたと、カナダのSainte-FoyにあるInstitut National de Sante PubliqueのPatrick Levallois博士と同僚たちは述べる。

対照的に、その長期被曝がCLLのリスクを40%削減したことがわかった。

さらに、分析から、塩素処理の副産物に曝露される時間が増加するにつれ、さまざまな「サブタイプ」の白血病のリスクが減少したことがわかったと報告している。

「総トリハロメタンとブロモジクロロメタンはCMLの病因で特に重要であるかもしれませんが、塩素処理で殺菌してできた副生成物のCLLにおける保護作用の可能性はまだはっきりしていません」と、この論文著者は結論づけている。「無作為の誤りか、バイアスのかかった選択で、これらの結果を説明することができるかもしれません」と、彼らは話す。

SOURCE: American Journal of Epidemiology, January 15, 2006.
(ロイター - 1月16日)

これはあくまでもカナダでの研究結果です、念のため。
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ホモシステインが多いと骨に悪い

血中のアミノ酸のホモシステイン濃度の高い女性は、骨密度(BMD)が低くなるリスクが増加すると、ヨーロッパ人の研究者たちは報告する。「私たちの研究結果は、ホモシステインが骨の健康に重要であるという証拠が増加しているものに加えます」と、ノルウェーのベルゲン大学の、論文の代表執筆者であるClara Gram Gjesdal博士は、ロイター・ヘルスに語った。

「人々が長生きするにつれ、骨粗鬆症の増加するというのは、公衆衛生上の主な問題です」と、彼女は話す。「私たちの研究で観察されたささやかな関係が原因であるなら、葉酸塩や他のビタミンBの摂取でホモシステイン濃度が下がるので、公共の健康には大切かもしれません」

5,300人以上の中年〜年配の男女の住民の群からのデータを使用し、研究者たちは、総ホモシステイン濃度が、中年〜年配の女性では腰のBMDに逆比例していることを観測したが、男性ではみられなかった。

ホモシステイン濃度の高い女性は、ホモシステイン濃度の低い女性と比べて、BMDが2倍近く低かった。

さらに、高ホモシステイン濃度は、喫煙や、身体的活動、ビタミンDとカルシウムの摂取、エストロゲンの使用などの交絡因子を調整してから、女性の骨粗鬆症を予測した、とGjesdal氏は話す。

Gjesdal氏は、昨年発行された2件の「流行を仕掛けた記事」で、総ホモシステイン値が男女の骨粗鬆症の骨折に対する危険因子であることを示したことに言及した。ホモシステインの最も高い四分位数(測定値を小さい順に並べたときの,小さい方から4分の1目の値)の被験者は、3つ目の低い四分位数の人と比較すると、骨粗鬆症になるリスクが約2倍高かった。

高いホモシステイン値が「女性で骨粗鬆症になるのに修正可能な危険因子」であるかもしれないと、論文著者たちは結論づける。「ランダム化された試験で、ビタミンBサプリメントがBMDや、骨折のリスクに影響するかどうかを調べる必要があります」と、Gjesdal氏はつけ加えた。

SOURCE: Archives of Internal Medicine, January 9, 2006.
(ロイター - 1月13日)
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妊娠中の喫煙は奇形児の出産のリスクを高める

2001〜2002年の間に行った米国での680万件以上の出産について調べた研究によると、妊娠中の喫煙は、指か爪先に奇形のある赤ん坊を生む危険性を非常に増加させるという。

この研究で、妊娠中に喫煙した母親から生まれた5,171人のうち、手足の指が多かったり、水かきがついていたり、あるいは欠けていた子供を特定した。その母親たちは、心臓病や糖尿病、高血圧など他の健康上の危険因子の報告がなかった。

妊娠中、1日あたり1〜10本のタバコを吸った女性は、指か爪先に奇形のある赤ん坊を生むリスクが29%増加したことが、この研究でわかった。1日あたり11〜20本のタバコを吸うと、リスクは38%増加し、1日あたり21本以上のタバコを吸うと、リスクは78%増加した。

この研究は雑誌Plastic and Reconstructive Surgeryの1月号に掲載されている。

「この研究の結果は興味深いものです。私たちは、喫煙が、指の異常の原因であるものの、結果がそれほど劇的であるとは予想しませんでした」と、この研究の論文著者であり、ペンシルバニア大学のBenjyamin Chang博士は、準備された声明で発表した。

「喫煙は非常に中毒性があるので、妊娠している女性はこの結果がどうであれ、この習慣を止めることができないかもしれません。私たちの望みは、この研究が他の危険性にも光を当て、それを妊婦に示すということです」と、Chang氏は話す。

米国では、水かきのついた指や爪先を持つ子供が、2,000〜2,500人に1人の割合で誕生し、指や爪先の多い子供は、600人に1人の割合で生まれると、研究者たちは言う。

Chang氏は、これらの種類の異常が、彼が治療する問題の最も一般的な種類であると話す。

「両親は、自分たちの子供にこのことが起こった理由を尋ねるでしょうが、私は答えを持ち合わせていませんでした。この研究は、妊娠中の最小量の喫煙でさえ、様々な爪先や指の欠陥を有する子供が生まれるリスクを、非常に増加させることを示しています」と、彼は語る。
(HealthDay News - 1月11日)

これは、妊婦自身が喫煙したケースであるが、
間接喫煙させられた妊婦においても何らかの影響は免れないのではないだろうかと考える。
いずれにせよ、生まれてくる子供が一番の犠牲者である。
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しょうがは癌のケアにスパイスを加えるかも

長年、ジンジャエールやしょうが湯は、吐き気や胃痛に対する民間療法に使われてきた。現在、研究者たちは、しょうがが化学療法を受ける癌患者と同様の症状(標準的な制吐薬を試した後でさえ生じる)を予防することができるかどうかを調べている。

「私たちは、この研究の被験者たちが、この研究に参加しているのが全体的に非常に幸福で、この治療に満足していると言うのは逸話であると知っています」と、一般診療科の研究者であるSuzanna Zick氏は準備された声明で発表した。

「私たちは、それが何を意味しているのかまだわかりません。それが、しょうがが本当に何かを良い作用をしているのを意味することを願っています。また、この研究中に服用する他の薬を減らせると感じたと話す被験者が数名います。それがプラセボ(偽薬)効果なのか、あるいはしょうがのおかげなのか、この研究が終わるまで待たねばなりません」と、Zick氏は話す。

これまでの研究から、しょうがが乗り物酔いや術後の回復、妊娠に関連する吐き気を調節するのを助けたことがわかっている。

しょうがが吐き気の制御を助けると思われる3つの主な方法があると、Zick氏は言う。主な成分は、gingerolと呼ばれる物質で、抗酸化物質として作用する強力なフリーラジカル分子である。gingerolは消化管で作られる酸化生成物を減少させる。酸化生成物は吐き気を引き起こすことがあるのだ。

しょうがにも血管拡張作用があり、これにより温かくなると説明される。そしてまた、それは吐き気を引き起こす胃のセロトニン受容体を阻害する。

Zick氏は、新鮮なしょうがの根が最も効果的な療法であると話す。彼女は、新鮮なしょうがを買って、おろしたり切ったりして食物に加えることを勧めている。名前にしょうがのついている食物や飲み物が、実際にしょうがを含むとは限らないと、彼女は述べる。

「人々は、多くの製品、特に最近のジンジャエールは、合成されたしょうが、もしくは本物のしょうがのほとんど入っていないもので作られていることを本当に知っておく必要があります。ですから、本当に薬の効果が欲するなら、実際にしょうがが含まれている商品であることを確認しなければならないでしょう」と、Zick氏はアドバイスする。
(HealthDay News - 1月13日)
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睡眠は脳にいい

ラットでの研究によると、寝不足は脳の新しい学習の効果を復活させるのを徐々に害するという。

カリフォルニア大学とスタンフォード大学の研究者たちによると、新しい目的地への道を見つけるなど空間的な仕事を学ぶことは、脳が、海馬と呼ばれる脳の領域で新しい脳細胞を作り出すのを助けるという。

研究者は、睡眠が、新しい脳細胞が生存するのを助けることができると、つけ加える。

しかし、ラットを使った研究では、寝不足が、休息をよくとったラットに比べて、空間的な学習を損ない、睡眠が制限されたラットは、迷路を通って新しく学んだ道を覚えるのに苦労した。また、睡眠が制限されたラットは、海馬の新しい細胞の生存率が低かった。

この研究結果は雑誌Neurophysiologyで発表されている。

この研究全般的に、学習が2つの要素、つまり、新しいものに曝されることと、適度な睡眠に依存することがわかった。

「マイルドで、慢性の睡眠不足は、神経機能に、長期にわたって有害な影響を与えるかもしれません」と、この研究論文の著者は記している。
(HealthDay News - 1月11日)
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ヘルス・チップ:目のケア

年をとるにつれ、遠視や、ドライ・アイ、涙目など、目の問題が、よく出てくるようになります。

若いうちに自分の目を大事にすることで、将来問題が起きるのを防ぐことが可能です。

米国陸軍Medical部門は次のことを勧めます。

・日光への過度の露出を避けます。紫外線から守るためにサングラスをかける。
・強い化学物質にさらされたり、電動工具を操作したり、またはラケットを使うようなスポーツをするときは、ゴーグルや保護眼鏡を着ける。
・メガネをかけているなら2年に1回、かけていないなら5年毎に目の検査をする。
・目に触れる前に、常に手を洗うこと。そして目をこすらない。
・ベータカロチンやビタミンCを含む果物や野菜を食べる。
・OTC(薬店)の目薬を使いすぎない。それは目を刺激し、アレルギー反応を引き起こすかもしれない。
(HealthDay News - 1月13日)
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ピロリ菌と鉄欠乏性貧血に関連性

最新の研究によると、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染は、米国で成人の約1/3の人に影響を与えているが、鉄の欠乏で貧血のリスクが増加することにも関連しているという。

さらに、十二指腸潰瘍がなくてもこの関連性があり、出血による鉄欠乏性貧血を引き起こす場合があると、アメリカの雑誌Epidemiology(疫学)で研究者たちが報告している。

「米国の住民のサンプルで初めて、私たちはH.ピロリ菌の感染と鉄の欠乏、そして鉄欠乏性貧血との間に、明らかにつながりがあることを発見した」と、ヒューストンのテキサス大学の、代表執筆者であるVictor M. Cardenasは、ロイター・ヘルスに語った。

H.ピロリ菌感染はこれまでに、胃炎やほとんどの潰瘍を引き起こすことがわかっていた。この細菌はまた、胃癌の危険性を増加させる。

研究者たちは現在のNational Health and Nutrition Examination
Survey(1999-2000)のデータ分析に基づく、この新しい関係を特定した。少なくとも3歳の7,462人の被験者に関するデータが、この分析に含まれていた。

H.ピロリ菌感染の存在が、鉄の欠乏と、鉄欠乏性貧血の危険性を、それぞれ1.4、2.6倍上げた。H.ピロリ感染はまた、他のタイプの貧血にもあったが、はるかに少なかった。

H.ピロリ菌感染は、出血性潰瘍を引き起こすことを除いて、どのように鉄の欠乏を促進するか? 「H.ピロリ菌の急速な代謝で、鉄を隔離するようにみえ、それが可能なメカニズムの1つです」と、Cardenas氏は話す。

彼は、彼のグループが現在、H.ピロリ菌の根絶で、子供における鉄の欠乏を改善することができるかどうか調べるための、ランダム化された試験に対する基金を探しているとつけ加えた。

SOURCE: American Journal of Epidemiology, January 15, 2006.
(ロイター - 1月12日)
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野菜のタンパク質は血圧を低下させる

野菜のタンパク質をたくさん摂取する人々は、血圧が低い傾向がある。

このイギリスの研究結果は、Archives of Internal Medicineの1月9日号で発表された。

Imperial College Londonの研究者たちは3〜6週間にわたって4ヵ国の40〜59歳の4,680人から血圧のデータを集めた。この研究の被験者の飲食についての情報もまた、尿のサンプルと共に集められた。

この研究によって、より多く植物性タンパク質を食べた人々は、少なく食べた人々よりも血圧が低い傾向があることがわかった。これまでの研究と対照的に、この研究では総タンパク質摂取量と血圧とのつながりがみられなかった。

植物性タンパク質が血圧にどのように影響を及ぼすかはっきりしないものの、研究者たちは、アミノ酸(タンパク質に含まれている)が役割を果たし、マグネシウムなどの野菜の他の成分が、血圧を下げるように、アミノ酸と相互に作用するかもしれないと話す。

「高血圧や、それに関連する慢性病の予防において、私たちの結果は、たくさんの野菜の食事が健康なライフスタイルの一部であるという、現在勧められていることと一致しています」と記述している。

「植物性タンパク質の摂取と血圧との間の因果関係の決定的な確認は、ランダム化で制御した試験からの、さらなるデータ、特に構成しているアミノ酸の血圧への効果に関してのものを待ちます」と、彼らは述べた。
(HealthDay News - 1月10日)
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コレステロールの薬は大腸癌を予防しない

スタチン系として知られるコレステロール降下剤が、結腸直腸癌の危険性を低下させるかもしれないという希望は、2つの新しい研究の結果によって打ち砕かれた。

1つは、被験者のうち27人が心血管障害でスタチン系薬物を服用している、合計8万7,000人近くの被験者で調べたところ、服用している人は、していない人に比べても、結腸直腸癌や他の種類の癌の発症が減少していないことが分かった。

もう1つは、スタチン系を服用した13万2136人の人々でも発症の減少はなかった。(strong Cancer Prevention Study II Nutritional Cohort)

これまでの研究で期待が高まっていたが、そのうちの1つ(の研究)では、5年以上スタチン系を服用した人々で、結腸直腸癌が47%低下したことがわかっていた。

しかし、それらの研究は「方法論で多くの欠点がありました」と、コネチカット大学で薬理学の教授をしているC. Michael White氏は話した。27人の治験で行った彼の分析が、アメリカ医学会誌の1月4日号に掲載されている。

「私たちは研究で、すべての治験のメタ分析をしたところ、癌の発症もしくは癌による死の減少がみられませんでした」と、White氏は語る。

それらの治験における人々のほとんどがプラバスタチン(プラバコール)という、1種類の薬物を服用していた「が、他のスタチン系薬物を調べた際に、保護作用があるかもしれないということを示す混合物を考えつきませんでした」と話す。

2番目の研究は、アメリカ癌協会の疫学者であるEric J. Jacobs氏によって行われ、雑誌National Cancer Instituteの1月4日号に載っている。彼らの研究結果もやはり陰性だった。「私たちの結果は、スタチン系という薬物の系統が、結腸直腸癌のリスクを強力に低下させるという仮説を支持しません」と、彼らは記述している。

2つの研究は「一貫していて補足的です」と、Jacobs氏は話す。「2つとも、大腸癌の危険性への効果を全く示さないので、矛盾がありません。メタ分析でスタチン系のさまざまな種類を調べることができたので、それらは補足的ですが、私たちの研究は、さらに長期間の使用について調べることができました」

White氏は、このニュースがそれほど悪くはないと言う。

「朗報は、スタチン系が最初に出て来たとき、それが癌を引き起こすかもしれないと、人々が心配したということです」と、彼は話す。「今、私たちは、効果が非常に中立であることがわかっています。」

そして、この報告で、スタチン系の服用を止める理由はないとWhite氏は言っている。 「これらは心臓病の人々にまだ奇跡的な作用をしています」と、彼は話す。「ただ、癌の危険性を減らすために服用しないでください。それよりも、喫煙を止めて、食生活を改善してください」

50歳以上の男女にとって不可欠のステップは、ポリープを検出するために受診し、大腸癌の検査をすれば、癌になる前に取り除くことができると、Jacobs氏は言う。

この研究は、スタチン系薬物が癌から守るかもしれないという概念に全く反証するわけではないと、ニューヨーク市にあるMount Sinai Medical Centerで脂質と代謝のディレクターである、Donald A. Smith博士は話した。

「しかし、それは非常にマイルドな作用で、確かに、最初の5年間では起きないでしょう」と、彼は言う。「長きにわたる問いは、そもそも効果があるかどうかということです」
(HealthDay News - 1月3日)
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OTCの咳止めシロップに効果なし(米国)

OTC(薬店で販売されているもの)の咳止めシロップに、毎年米国で何十億ドルも費やされたにもかかわらず、大部分のものに、咳を軽減する作用はほとんどないと、米国の呼吸器専門医は話す。

一般に、OTCの咳止めシロップは、効果が出るには少ない量の薬物を含み、咳の治療をするのに証明されていない薬物の組み合わせを含むと、アメリカの大学の呼吸器専門医のための咳のガイドライン委員会の議長である、Richard Irwin博士は言う。

ドラッグストアの棚には咳止めシロップがたくさん置かれ、処方箋が不要で、迅速に、かつ、しばしば眠くなることなしに症状を緩和することをうたっている。

しかし、「私たちが始めなければならない最も良い研究では、それらが作用を示さないために、これらの薬物療法を使用するための正当化がそれほどないということを示唆するでしょう」と、マサチューセッツ州ウースターにあるUniversity of Massachusetts Medical Schoolで薬学教授をしているIrwin氏は話す。

この団体の新しい咳の治療ガイドラインは、OTCの鎮咳薬の使用に水をさしている。Irwin氏は、そのような薬は、風邪の咳(最も一般的な咳の原因)を治療するのに無効であるばかりでなく、百日咳のように深刻な咳に対する治療を遅らせると話す。

このガイドラインでは、昨年承認された百日咳のための新しいワクチンを受けることを、成人に強く勧めている。

大衆薬協会(OTCの薬物療法のメーカーのための商取引団体)は、そのガイドラインに反論し、OTCの鎮咳薬が毎年何百万人もの人々の緩和に寄与していると語った。

このガイドラインは、American College of Chest Physiciansの雑誌Chestの1月号で発表された。この推薦は大学、アメリカ胸部学会、およびカナダの胸部学会によって支持されている。

OTCの多くのポピュラーな鎮咳薬は眠気を引き起こさないと、誇らしげに広告を出しているが、Irwin氏は、風邪による咳を和らげる抗ヒスタミン剤の古いタイプのものを含んでいないためであると言う。

これらのジフェンヒドラミンのような抗ヒスタミン剤は、OTCで購入できるものの、鎮咳薬としては販売されていないと、彼は話した。

OTCの咳止めシロップには、風邪が原因の咳を和らげる薬物が2種(コデインとデキストロメトルファン)含まれているものがあるが、一般に含量が少なすぎて効果がないと、Irwin氏は語る。

デキストロメトルファンはRobitussin(米国の商品名)に含まれ、これはOTCで最も良く売れている咳止めシロップである。食品医薬品局は、Robitussinの成分が安全かつ有効であるとしていると、Robitussinを製造するWyeth社のConsumer Healthcareのスポークスマンである、FrancisSullivan氏は話している。

Sullivan氏は、Robitussinに「人々が、もしそれに効果がないと感じるなら、トップブランドにはならなかったでしょう」と言う。

咳は喘息、アレルギー、ひどい胸やけ、後鼻漏、気管支炎など、根本的な原因が多くある。

Edward Schulman博士は、このガイドラインの委員でアメリカ胸部学会代表であるが、患者が3週間以上咳が続いたり、息切れがあるなら肺炎や重篤な状態かもしれないので、受診すべきだとしている。

通常、風邪の咳が続くのは3週間未満である。液体をたくさん飲めば、これらの咳が軽減するので、チキンスープも良いと、Schulman氏は話す。
(Associated Press - 1月10日)

これはあくまでもアメリカでの話なので、
日本人がこれを服用した際、成分の量が少ないというのは当てはまらないだろう。

一方、抗ヒスタミン剤は、咳というよりも、
くしゃみや鼻水なんかのアレルギー症状に効く薬なので、
この記事に出てくることに疑問を感じるのだが…?

いずれにせよ、効き目がないからといって、量を多めにのむのは、
副作用の問題が出てくる可能性があるので、良くない。
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デトックス

科学者たちは話す。
「デトックス(解毒)」をやめなさい。
水道水を1杯、夜早めに飲むこと。

1月になるたびに、健康とライフスタイル・セクターは、さらに多くの製品や、自分達を浄化、解毒し、回復するように設計した習慣を発明する。これらの産業は現在、何千万ポンドもの価値がある。イギリスの一流の科学者や臨床医たちから一般市民への新年のメッセージは以下の通りである。

「お金を節約すること。1杯の水道水を飲み、七面鳥サラダを食し、良い睡眠をとること!

私たちの身体には、自分で『解毒』するメカニズムがある。胃腸は、バクテリアや多くの毒素が体内に入るのを防ぐ。有害な化学物質が体内に入ると、肝臓は並はずれた化学工場として働き、通常は自身の化学物質で合成して、腎臓によって排泄されるようにする。その結果、肉体は自分自身を解毒する。肉体は普通の水道水によって再び水和され、一晩眠ることでリフレッシュされる。

これらの過程は、「デトックス」の錠剤を飲んだり、「デトックス」の靴下を履いたり、「デトックス」のもので体を巻いたり、イラクサの根(Nettle Root)を食べたり、ハーブの抽出物や「酸素処理した」水を飲んだり、特別な「デトックス」の食事をとったり、他に勧められる製品や習慣によって生じるものではない。それらは無駄遣いであり、私たちの身体や栄養、化学物質が実際にどのように働くかに混乱をまねく。

科学者のデトックスの見解に関する次の概要は、化学者たちが増加しているライフスタイル産業に対する関係を説明するのを支援するSense About Scienceによって構成されるイニシアチブから作成されている。


科学者や臨床医からのコメント

「私たちの身体は、私たちがお祭りの季節に摂取するかもしれないすべての嫌なものを非常にうまく排除します。高級なビン詰めの水を飲んだり、ハーブティを少しずつ飲むことによって排除の過程を早くすることができるという考えが一般的にありますが、これは実にナンセンスです。実際、デトックスの食事やサプリメントの多くは、それほど良くはありませんし、それらは適切なテストを受けていません。これらの代替療法は現在、天然の毒物が含まれるために、化学者が調べているところで、2006年は化学物質についての現在の主張の多くや、健康が都市の神話ほど晒されていないことがわかるでしょう」
  John Emsley博士、化学科学者、ポピュラーサイエンス作家スペード

「人々が処女降誕に関する聖書の話を信じているか否かに関係なく、クリスマスの間に宗教的な熱意をもって受け入れられている神話が、他にもたくさん一般に流布しています。これらの中に、肉体が日常生活の間、有害化学物質を蓄積することがあり、1年に1回、しばしばクリスマスの不摂生のあとに、不可思議な解毒の方法で毒を消す必要があるという考えがあります。流行しているデトックスには、多くの方法がありますが、1つの例が、どんな合理的な証拠もないにもかかわらず、魔法を信じる(あるいはお金を支払う)人々の許容です。この傾向は私たち皆を心配させるべきものです」
  Martin Wiseman教授、Southampton大学、人間栄養額の客員教授クローバー

「デトックスの食事や製品は毒にはならないかもしれない。恐らくあなたの財布に対して以外は。どちらも、それほど良くありません。あなたの自然な生体機能は、有害物質を取り除くのに効果的で、これらを高めるために行うことはほとんどありません。忍耐や適切な食事は、解毒製品やサプリメントにまさります」
  Paul Illing博士、特許を受けた科学者(Chartered Scientist)、毒物学者で王立化学学会特別研究員に登録王冠

「多くの人々が1年のこの時期に遭遇するであろう最も毒性のある化学物質の1つはアルコールです。けれども、もしあなたがほとんど致命的な量のアルコール(私は勧めないが)を飲んだとしても、あなたの肝臓は、デトックスの錠剤の助けなしで、36時間できれいにするでしょう。病理学者として私は、1年のこの時期に、デトックスの食事が肝機能を幾分改善するであろうという主張に失望させられます。道楽が一区切りついてから肝臓を助けるためにできる唯一のことは、アルコールを飲むのを止め、再水和するために水を飲むことです」
  教授Colin Berry卿、ロンドン、クイーンメリー、病理学名誉教授植物

「『デトックス』はずっと使用されている無意味な用語です。そして、それは定義されていないので、それが作用するかどうか、あるいは作用していなかったかどうかを話すのは不可能です」。
  Ursula Arens、British Dietetic Associationの登録栄養士読書

「普通の水道水は飲んだだけ良いです。多くがナチュラルウォーターの恵みで作られていますが、すべての水は、私たちがそれを飲むことができるように処理される必要があります。また、瓶詰めの水に含まれるミネラルが少ないか多いかで、飲む際にどんな効果があるかという確証もありません」
  Kevin Prior、水と廃水の化学物質の科学者クローバー

「あなたがパーティーで不摂生をして、あなたがベストを感じないことがあるかもしれません。治療は? 夜の良い睡眠、正常な食事、そして大量の水です。不摂生は適度な生活によってのみ返済することができるのです。特別なデトックスの食事や製品は、この過程を急がせるための作用は何もないでしょう。化学者たちは1月に発表された、これらのすべてのデトックスの主張を暴くのにうんざりします」
  ジョン・ヘンリー教授、ロンドン、St Mary's Hospitalの臨床毒物学者ダイヤ
(Sense About Science - 1月3日)

これは、イギリスのサイトの記事である。
他にも何人ものコメントがあるが、キリがないので、途中まで。
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出生時が摂食障害につながるらしい

母親が出産時に難事を体験した子供は、将来、拒食症や過食症を発症しやすいようだと、イタリアの研究者たちは示唆する。

これまでの小規模な研究では、子供の拒食症のリスクに、妊娠から出産までの間の合併症が含まれるとされていたが、1つの研究のみが過食症の因子として出生が関与していると考えられたと、パドヴァ大学のPaolo Santonastaso博士たちは述べる。

研究者たちは、1971年から1979年の間に、パドヴァ病院で生まれた被験者たちの出産歴を調べた。その中に、拒食症の人114人、過食症が73人、そして554人の比較対照の人が含まれた。

Archives of General Psychiatryでこのチームが報告したところによると、拒食症の危険因子として、母親が貧血や糖尿病の人が含まれ、他の人でも、新生児が心臓に問題を抱えている人たちがいた。これらのうち2つ以上の因子があると、16倍近くも拒食症のリスクが増えた。

Santonastaso氏のグループは、母親の貧血や糖尿病のために、胎児の中枢神経系に酸素や栄養の供給が不十分となる場合があると理論づけている。新生児の心臓の問題は、脳障害をもたらす血流低下を引き起こす場合がある。

拒食症の開始の年齢が産科の合併症の数に関連するという調査結果は、彼らの理論を支持する。開始の平均年齢は、合併症がない被験者では18.8歳で、5つ未満の合併症では17.5歳、5つ以上だと16.3歳だった。

過食症については、危険因子は出産時の低体重と、早期の授乳の問題を含んでいた。 拒食症のように、これらの2つ以上の合併症があると、過食症の危険は非常に増加した。

「将来の研究で、産科の合併症の存在の予後や、この因子が適切で有効な治療の選択で助けになるかもしれないかどうかに関して、調べようとすべきです」と結論づける。

SOURCE: Archives of General Psychiatry, January 2006.
(ロイター - 1月5日)
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アミノ酸サプリは心臓発作後に良くないかも

心臓発作のあと広く使用されるアミノ酸のL-アルギニンサプリメントの摂取で、心機能は改善せず、死のリスクの増加と関係していることが、新しい研究でわかった。

L-アルギニンは、高血圧、狭心症、心不全、および性機能不全の人々に対して効果があるとして販売されている。これまでの研究から、L-アルギニンには血管の堅さを減少させる可能性があるとされてきた。

この最新の報告は、これまでの研究に反するが、アメリカ医学会誌の1月4日号に掲載され、6人の患者が死亡して早期に終了した臨床試験に基づいている。

「L-アルギニンの服用を6ヵ月間続けたものの、心機能を改善しませんでした」と、この研究論文の共著者であり、ボルチモアのジョンズホプキンズ・メディカルスクールの薬学教授であるGary Gerstenblith博士は話す。「L-アルギニンは心機能に効果がありません」

研究者たちは、L-アルギニンが一酸化窒素の有用性、つまり、それが心臓発作のあと心臓が回復するように心臓や心臓の血管における負荷を低下させるということを広めることを望んでいた。「私たちの仮説は、L-アルギニンに効果があるだろうということでした」と、Gerstenblith氏は話した。

Gerstenblith氏たちは研究で、L-アルギニンかプラセボ(偽薬)のどちらか3gをランダムに、6ヵ月間毎日153人の心臓発作を起こした患者に割り当てた。6ヵ月目に、研究者たちは、L-アルギニンが血管の堅さを減少させず、駆出率(ejection-fraction;左心室内の血液が心臓の拍動で何%送り出されるかというもので、心機能の指標となるらしい)が改善されず、臨床結果も改善しなかったことがわかった。

事実上、プラセボを服用していた患者に比べて、L-アルギニンを服用していた高齢の患者の死のリスクは増加したことがわかった。L-アルギニンを服用したグループの6人の患者が6カ月の研究期間の間に亡くなったが、プラセボのグループでは誰も亡くならなかった。このため、研究者たちは治験を早く終わらせることになった。

「心筋梗塞のあと、L-アルギニン療法を患者に与えるべきではありません」と、論文著者は記述している。「血管の堅さの非観血測定の結果は変わりませんし、左心室性機能も改善しません。びまん性アテローム性動脈硬化症の高齢の患者のL-アルギニン療法は臨床結果を悪化させるかもしれません」

L-アルギニンの心臓への効果における研究を自分で行った1人の専門家は、L-アルギニンで効果がなかった理由が、投与量が少な過ぎたからであると考えている。

「私たちの研究では、効果を得るためにL-アルギニンを1日当たり約20gを投与する必要があったと考えました」と、Yale University School of Medicineで内服薬の助教授である、Stuart D. Katz博士は話す。「私たちは、20gを投与するという合理的な方法を思いつくことができなかったのです」

Katz氏は、L-アルギニンを1日に20g摂取するのに40カプセルを必要とすると指摘した。「だれも1日に40個カプセルも服用しないでしょう」と、彼は話す。「効果が出るような投与量を与える方法がないと考えたために、私たちはあきらめたのです」

現在の研究での投与量は、L-アルギニンの血中濃度で効果がなかったので、Katz氏は、L-アルギニンを服用する患者が、そのせいで死亡率が増加したとは考えない。「それは単に偶然かもしれません」と、彼は話した。

Katz氏は、その投与量が有害かどうかわからないとつけ加えた。しかし、この研究における研究結果を考えると、それは可能である。

「このサプリメントや、恐らく他のサプリメントが慎重に評価される必要があるという警告の旗を上げます」と、彼は話す。「私は、この研究に基づけば、心血管の健康を改善する手段として、L-アルギニンサプリメントを使用することを勧めないでしょう」
(HealthDay News - 1月3日)
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磁気療法は無駄

ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌の論説によると、さまざまな病気を治療する磁気装置の使用が近年増加しているが、効果があるという証拠が全くないという。

磁気ブレスレットや、ひざのパッド、それに類するものの市場は現在、1年あたり約10億ドルの価値があるかもしれないが、2人のアメリカの科学者が、この雑誌でこのほど、多くの人々が、その治療効果に関してだまされていると主張した。

「立証されていない高価な磁気療法にお金を費やすなら、科学的根拠に基づく医療に費やす方が良い」と、Leonard Finegold教授と、Bruce Flamm教授は記述している。

彼らは、磁石の主な特徴である、金属によってくっついたり離れたりするという性質は、プラセボと比較しても示すので、磁石が作用することを示すと主張する多くの研究が疑わしいと話す。

しかし、彼らは、支持する証拠がなくても、磁石を身に着けている人の気分が良くなるかもしれないと言う。

「磁気ブレスレットを着けている被験者たちは、おそらく、そのブレスレットが強磁性の表面(現代生活のいたるところにある)近くにあると、知覚している痛みに影響を及ぼす小さな抗力を潜在意識下で検出したのです」

2人は、磁気装置の洗練されたマーケティングで、根本的な治療がなされないままになることがあると警告した。

「磁石を、成功したスポーツ選手が売り込み、広く広告を出すことが許され、制限なしに販売するので、一般人が、治療の効能にクレームをつけるのが合理的であると考えるのは、驚くべきものではありません」と、彼らは話す。

Finegold氏はペンシルバニアのドレクセル大学の物理学の教授で、Flamm氏はカリフォルニアのKaiser Permanente Medical Centerの教授である。

彼らは、理論的にさえ、磁気療法が非現実的に見えると言う。というのも、人体組織が、MRIの影響を受けるように見えないためである。

Finegold氏とFlamm氏は、磁石に治療効果があるとしても、明らかに小さいとしている。というのは、出版された理論的、かつ実験的な研究は、どんな治療効果の存在に対しても重いためである。

「患者たちは磁気療法には立証された効果が全くないと忠告されるべきです」と、彼らは話す。「それでも彼らが磁気装置を使用すると主張するなら、最も安いものを買うようにアドバイスすべきです。そうすれば、少なくとも財布の痛みは和らぐでしょう」
(ロイター - 1月5日)

信じる気持ちが強ければ、それなりに効果はあるのだろう。
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うつ病関与のタンパク質特定か

うつ病に対して重要な役割を果たすように思えるタンパク質が特定されたという。

p11と呼ばれるタンパク質で、脳内化学物質セロトニンの信号を調節するのを助けるようである。プロザックなどの選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRIs)と呼ばれる抗うつ薬のターゲットであるセロトニンは、うつ病や不安障害に関係している。

「p11と呼ばれるこのタンパク質の欠乏しているマウスでは、あたかも抗うつ薬で治療しているかのように十分な量が作用しているのに、うつ病のような振舞いを見せます」と、研究論文著者であり、ニューヨーク市のロックフェラー大学のノーベル賞を受賞した神経科学者のPaul Greengard氏は、準備された声明で発表した。

マウスの実験では、p11が、セロトニン受容体5-HT1Bと共に、どのように働いているかを明らかにし、うつ病と同様に、強迫神経症、薬物中毒、不安および攻撃性にも関連していた。

この研究結果はScienceの1月6日号に掲載されている。

「P11は、うつ病の病理病態をセロトニンシステムにつながるタンパク質として見なすことができます」と、この研究の論文の筆頭著者で、スウェーデンのストックホルムにあるKarolinska Instituteの薬理生理学部のPer Svenningsson氏は話した。

うつ病はしばしばSSRIsなどの化合物で治療される。SSRIsはセロトニンの濃度を増加させる。「放出されたセロトニンは14種類のセロトニン受容体に作用し、そのあるものが治療の作用に関与し、あるものは副作用に関与するのです」と、彼はつけ加えた。

研究者たちは、1つの特定のセロトニン受容体、5-HT1B受容体を研究し、それがp11と相互に作用することがわかった。うつ病の人と同様の振舞いをする、「無力な」マウスと呼ばれるマウスの組織では、このタンパク質は枯渇している。それがうつ病患者の脳組織でも枯渇していると、研究者たちは話した。

「p11を過剰発現させるマウスは、活発に動き回り、まるでそれらが抗うつ薬の薬物治療を受けているかのように行動します」と、Svenningsson氏は話す。言い換えると、p11のないマウスは「幾分うつ病のように行動し、抗うつ薬の薬物療法に対してあまり反応を示しません」と、彼はつけ加える。

この研究結果は、すぐに臨床に応用されないものの、Svenningsson氏は、「この研究は、5-HT1B受容体が、p11との相互作用でうつ病と関係があるかもしれないということを強調します」と話した。

「将来の抗うつ薬がこの5-HT受容体をターゲットにしていたものから、おそらく付加的に5-HT受容体を、しかし必ずしもすべてが5-HT受容体をターゲットにするものではなくなるかもしれません。うまくいけば、そのような抗うつ薬には、副作用がより少ないでしょう」と、Svenningsson氏は言う。

1人の専門家が、p11が将来抗うつ薬としてのターゲットになるかもしれないということに同意している。

「p11が新しい治療法となる可能性があるものの、残念なことに現在、私たちはp11に関してよくわかっていないので、薬として選択的にそれをターゲットにすることができません」と、イギリスのオックスフォード大学で薬理学助教授であり、この雑誌の付記の著者のTrevor Sharp氏は話す。

「けれども、p11はセロトニン受容体と機能上つながっていますし、この受容体に選択的に作用する薬物を多数開発中で、これらの薬物のうちいくつかは、研究室モデルの抗うつ薬としての可能性を示しています」と、Sharp氏は言う。「数年後には、これらの種類の薬物が、すでにある抗うつ治療より良いかどうかがわかるでしょう」
(HealthDay News - 1月5日)
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ニコチン代用品は胎児に有毒かもしれない

妊婦とその子供たちで行った大規模な研究によると、妊娠して最初の12週の間に、ニコチン代用品(ニコチンガム、パッチまたは吸入)を使用すると、奇形児が生まれる危険性がわずかに増加するように見えるという。

スペインのヴァレンシア大学のMaria M. Morales-Suarez-Varela博士たちが、妊娠11週から25週の、7万6768人の女性に、喫煙をするかどうか、またニコチン代用品を最初の12週の間に使用したかどうかについてインタビューを行った。

喫煙した妊婦で出産したのは2万603人、煙草を吸わなかった人では5万6165人だった。

喫煙者で、すべての先天性奇形に関して「相対的有病率(RPR)」が1.1だった。口唇裂もしくは、消化器系や循環器系の奇形に対するRPRは1.2〜1.5の範囲だった。

最初の12週の間に、ニコチン代用品を使用した非喫煙者では、奇形に対するRPRは、ニコチン代用品を使用しなかった非喫煙者に比べて1.61と高かった。筋骨格型の奇形に対するRPRは2.63だった。

研究者は、これらの違いについて、ニコチン代用品が異なった経路で吸収され、ニコチンの達するピークが、タバコの煙に比べて高いのかもしれないとしている。

彼らの研究から、喫煙者の間で奇形が増加することが発見されなかったものの、研究者は、「喫煙は有毒で、総合的に胎児に毒性があるという十分な証拠があるので、妊娠中に全くタバコを吸わないように、妊婦に警告します」と話す。

彼らは、ニコチン代用品が先天性奇形を引き起こすという潜在的役割を確認するために、さらなる研究を勧めている。

SOURCE: Obstetrics and Gynecology January 2006.
(ロイター - 1月2日)

非喫煙者にニコチン代用品を使用とあるが、
まったくタバコを吸わない人が使用するのはあまりに不自然なので、
おそらく、妊娠するまでに喫煙をしていたが、
妊娠をしてから代用品を使用したということではないかと思う。
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抗精神病薬は血糖を上げる

高血糖症は、非定型抗精神病薬を服用する人においてもよく見られる。

2年もの間、コネチカット州ニューヘイヴンにあるVA Connecticut Healthcare SystemのMichael J. Sernyak博士たちは、クロザリル(クロザピン=日本未発売)、リスパダール(リスペリドン)、ジプレキサ(オランザピン)、セロクエル(クエチアピン)、ゲオドン(ジプラサドン=日本未発売)などの非定型抗精神病薬を服用している647人の患者で、しばしば診断のつかない高血糖値を示すことがわかった。これらの被験者のうち、153人は空腹時血糖の結果を有していた。

血糖値は被験者の70%が正常で、25%で高く、5%余りで非常に高かった。人種、民族、年齢、BMI値あるいは精神科の診断において、正常な人と、異常血糖値を示す患者の間で、特に重要な違いは観察されなかった。

論文著者たちが、処方された抗精神病薬を分析すると、クロザリルを服用している患者が、正常な血糖値のグループよりも高い血糖値のグループで多いことがわかった。他の薬物療法では、特に違いが観察されなかった。

「論文著者たちは正常な血糖値の人に非定型抗精神病薬を服用している患者の3人に1人近くが、グルコース代謝の『明らかに臨床的に大きな異常』を実際に有し、通院患者にも定期的に検査をするよう議論しています」

SOURCE: Journal of Clinical Psychiatry December 2005.
(ロイター - 12月30日)
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マリアアザミは肝障害に効果がないようだ

マリアアザミは、世界中で肝疾患のハーブ療法として使用されるが、効果があるとはおもえず、安全であると結論づけるのに充分な証拠がないと、国際的な研究者たちのチームは結論づけたという。

「私たちは有益な効果を見ることができず、有害な作用を除くことができません。そのため、さらに調べるために、もっとランダム化した試験をする必要があります」と、この研究のlead authorであり、デンマークのコペンハーゲン大学病院のChristian Gluud博士は、ロイター・ヘルスに語った。

マリアアザミの市場は巨大で、アルコール依存症やB型、もしくはC型肝炎の肝疾患にかかっている世界中で10億人もの人が服用していると、Gluud氏は述べた。予防のためにマリアアザミを服用しようとする人々が出てくるかもしれないため、さらに大きくなるかもしれないと、彼はつけ加えた。

Gluud氏たちは、アルコール依存症やB型、もしくはC型肝炎の肝疾患の人に、マリアアザミの13件の臨床試験を見直した。臨床試験の基準(gold standard = 診断指標の価値を最終的に判断するための基準)は、プラセボを対照試験とし、二重盲検(患者も研究者も、患者が本当の薬とプラセボのどちらを服用したかわからない)で行った。分析されたうちの6件の試験がこの規格を満たした。

彼らがアメリカの雑誌Gastroenterologyで報告するように、研究者たちは死亡率もしくは肝疾患の合併症において、マリアアザミ対プラセボで効果が全くないことが判明した。この療法は、すべてのデータでは、肝臓関連の原因による死亡を減少させるように見えたが、最良の質で行われた研究に限定した分析では効果が全く見られなかった。

有害事象が増加する危険性はマリアアザミで見られなかったが、このことは、必ずしもこの療法が無害であることを意味するというわけではないと、Gluud氏は話す。彼は、最も高い質で行った臨床試験でさえ、薬物から害の可能性を捕らえそこねることがあると述べる。

Gluud氏によると、ハーブ療法は伝統的な医学と同じ規格として保持されるべきであるという。どんな要求に対しても、良い証拠を有する、そのような療法の売り手が必要とされると、彼は話す。

「みなさんへの私の忠告は、これらの薬物が実際に、害よりも利益があるという、価値があり信頼できるlow bias臨床試験ではっきりするまで使用しないでください、ということです」と、彼は締めくくった。

SOURCE: The American Journal of Gastroenterology, November 2005.

(ロイター - 12月26日)

マリアアザミは、シリマリンという名前で出ていることもある。
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日光と皮膚癌の関係

紫外線B(UV-B)の光への曝露は、基底細胞癌(basal cell carcinoma)と扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)の皮膚癌のリスクの増加に関連していたが、黒色腫(melanoma)ではなかったということが、新しい研究でわかったという。

また、ヒューストンのUniversity of Texas M.D. Anderson Cancer Centerの研究者たちは、UV-B曝露がDNAの破損を修復する細胞の能力を減少させることがあるということを発見した。

この研究は、黒色腫や非黒色腫両方の皮膚癌の469人の患者と、癌ではない329人の人で行われた。この研究のボランティアから採取した血液サンプルは、UV-B放射に曝され、24時間後に染色分体(DNAの修復の間接的マーカー)と呼ばれる細胞構造の破壊の数を分析した。

UV-Bに曝された血液サンプルの、染色分体の破壊の高い数値は、基底細胞や扁平上皮癌のリスクが3倍高かったが、黒色腫の増加するリスクとは関連がなかったという。また、UV-B放射に対する感受性が増加すると、他に知られている危険因子(髪や肌の色、日焼け歴、日焼け能力、しみなど)と相互作用を起こし、基底細胞と扁平上皮癌のリスクを増加させるかもしれないということもわかった。

この研究は、雑誌National Cancer Instituteの12月21日号に掲載されている。
(HealthDay News - 12月22日)
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新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます。

昨年は、コメントを残してくださった方もそうでない方も、
こんなつたないサイトにおいでいただき、ありがとうございました。

これからも、この路線でいくべきかどうか悩むところではありますが、
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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