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ビタミンDの1回投与は結核への免疫を高める

結核にさらされている健康な人々に、ビタミンDの単回経口投与は、この細菌感染に対する免疫を強化する。

「ビタミンDは、抗生物質の前段階で結核を治療するのに用いられました」と、ロンドンのQueen Mary's School of Medicine and DentistryのAdrian R. Martineau博士らは述べている。結核の免疫におけるビタミンDサプリメントの効果を評価した研究は行われなかったと、彼らはレポートで指摘し、アメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineで発表している。

そのため、Martineau氏のグループは、結核にさらされた192人の健康な成人を、ビタミンDを1回2.5mgを経口で服用する人と、偽薬を服用する人に割り当て、臨床試験を行った。

192人の被験者たちのうち、43人は追跡調査ができず、18人は除外されたため、131人の参加者で主要な結果の分析を行った。このうち、64人が偽薬を、67人がビタミンDを受け取った。6週間後、被験者たちは、ヒト型結核菌の証拠に対する検査を受けた。

ビタミンDサプリメントは、偽薬を服用した人と比べて非常にヒト型結核菌に対して、被験者の免疫を強化したことが分かった。

これらの研究結果に基づき、「臨床試験は、ビタミンDサプリメントが、潜伏している結核感染症の再燃を予防するかどうか決定するために行われなければなりません」と、Martineau氏のチームは言う。
(ロイター - 2007年8月2日)
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鳥インフルエンザの抗体を発見

ヒトの鳥インフルエンザから予防することのできる抗体が、科学者の国際チームによって分離された。

この発見は、ヒトでのこのウイルスの流行の際に、インフルエンザワクチンを補う治療につなげることができる。

H5N1鳥インフルエンザウイルスは、2003年以降世界中で180人以上が亡くなったと見積もられている。

いくつかの国ではすでに、ヒトで発生可能な鳥インフルエンザのめにワクチンを備蓄しているが、それがどれくらい効果があるか誰も分かっていない。

・緊急の解毒剤

これは、結局ヒトでの流行を誘発するかもしれない鳥インフルエンザの特定の種が分かっていないためである。

しかし、スイスやベトナム、米国で研究している科学者たちは、同時にウイルスのいくつかの異なる種に対して予防を提供することができると思われる抗体を分離したと話す。

抗体は、細菌やウイルスを中和するために、私たちの免疫系によって使われる。このケースでは、ベトナムの鳥インフルエンザ生存者がこの病気を退けるために生産した抗体を、科学者たちが分離した。

スイスのthe Institute for Research in BiomedicineのAntonio Lanzavecchia教授は、抗体が研究室やマウスで効果があることがすでに証明されており、ヒトで使用できると確信していると語る。

「私たちは、感染し、その感染症から生還し、もちろん、これらのウイルスを中和する抗体を作った個人の免疫反応をある程度利用します」と、彼は話す。

「そして、この技術を使って、私たちはこの抗体が今や試験管内で再生産され、最終的に他のヒトの治療にたくさん生産するために、これらの抗体を作る細胞を分離することができます」

この抗体は、鳥インフルエンザ流行が襲う国で重要な労働者(看護士や医師など)の予防に用いることができるだろう。

研究者たちは、鳥インフルエンザにすでに感染(2、3日以内に与えるなら)している人々に緊急解毒剤としても使えると話している。

ヒトでの治験がまもなく始まることが望まれる。
(BBC - 2007年5月29日)
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癒しのスーパー水

米国の科学者たちは、傷治癒の速度を上げるという「スーパー酸化」水を開発した。

この水(塩の膜をろ過させることによって作られる)を開発したカリフォルニアの企業 Oculus は、ウイルスや細菌、菌類を殺すと話す。

MRSAに対しても効果的で、英国の治験では糖尿病性足潰瘍患者に使われていると、ニューサイエンティスト誌が報じた。

専門家たちは、傷の治癒が糖尿病の人々にとって重大な問題であると話す。

この水の鍵となる成分は、Microcynと呼ばれ、oxychlorineイオン(自由生活性微生物の細胞壁を突き通す帯電分子)である。

この水は、ヒトの細胞が細胞間質で一緒に強く結びつくため節約されるように完全に囲むことができる細胞のみを殺すことができる。

それは純水を半透性塩化ナトリウム膜(oxychlorineイオンを生産する)に通すことによって作られる。

ある研究では、抗生物質と一緒に水で治療されて治るのに、進行した足潰瘍患者が、標準的な治療を受けた人々の55日と比較して、平均で43日だったことを示した。

・漂白剤抵抗性細菌

この結果は、モンテカルロのGlobal Healthcare biomedical conferenceで発表された。

漂白剤も、次亜塩素酸塩など多くの荷電した分子を含むが、水の中よりもはるかに高い濃度である。

しかし、米国の研究で、その水が10種類の漂白剤抵抗性細菌を殺すことが分かった。

Manchester Royal InfirmaryのAndrew Boulton教授は、初期の英国の試験の1つを指揮しているが、この治療が有望なようであると語る。

「うまくいけば、それは私たちの最初の良い経験を堅固にします」

約15%の糖尿病性足潰瘍は、切断に終わる。

糖尿病英国ケアアドバイザーのTracey Kelly氏は次のように述べている。
「傷の治癒は、血糖コントロールが良くなかったり、循環系の問題のある糖尿病の人々にとって重大な問題です。私たちは、糖尿病の人々が早く回復するのに役立つ、安全で効果的な治療なら何でも歓迎します。この研究は非常に興味深く、私たちは試験の結果を楽しみにしています」

Help the AgedのスポークスマンのMike Foster氏は次のように話す。
「関係するこのチームは信用できるもので、傷の治癒は高齢者の健康において大事な領域です。私たちがもっと人々の健康や独立を回復するのを助ける治療を改善することができるように、生物学的な私たちの修理システムを理解する緊急の必要性があります」
(BBC - 2007年5月24日)
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ビタミンDは結核の予防に役立つかも

131人の人の研究で、ビタミンが呼吸器疾患を引き起こす細菌の増殖を抑制する身体能力を高めたことが分かった。

Queen Mary's School of Medicine and Imperial Collegeの研究者たちは、それをリスクのある患者を対象として使用したり、飲み物に加えたりすることができると話す。

この研究は米国の雑誌Respiratory and Critical Care Medicineで発表された。

ビタミンDは、抗生物質が使われるようになるまで、元々サナトリウムで結核を治療するのに使用された。

しかし、今まで、どんな研究もマイコバクテリア(結核を引き起こす細菌の一族)に対する身体の免疫において、ビタミンDの効果を評価していない。

この研究の間、血液を全被験者から採取し、マイコバクテリアに感染させた。

64人を2つのグループに分けて、1つはダミーの錠剤を与え、残りにはビタミンDを2.5mgの投与量で与えた。

6週間後に、血液を再び採取し、マイコバクテリアに感染させた。

血液のサンプルは24時間後に分析され、ビタミンDを与えた人々から採取したサンプルの増殖は偽薬グループより20%少なかった。

研究者たちは、臨床試験が今やこの研究結果を完全に立証するために必要であるとしたが、ビタミンには呼吸器疾患を防ぐのに役立つ可能性があるとつけ加えた。

それをリスクのあると考えられる人に与えたり(攻撃するまで免疫システムが弱
まるのを待ちながら、細菌は休眠することができる)、あるいは牛乳やオレンジ
ジュースなどの飲み物に加えたりすることができるという。

・上昇

結核は昨年イギリス(ウェールズ及び北アイルランド)で新しい症例が8,000件以上、2%上昇した。

ロンドンはその症例の約半分を、最初の起源として特定されている移民で占めた。

結核はまた、1年に2千人の死因となる世界的に主要な問題である。

Lead researcherのAdrian Martineau博士はつけ加える。「このことは、シンプルで安価なサプリメントが、この病気のリスクが最も大きい人々の健康において大きな影響を与えるかもしれないということを示しています」

Peter Davies教授(胸部専門家でTB Alert campaign groupの秘書)は次のように話す。「私たちはしばらくの間、ビタミンDが役に立ち、それがこのような研究で確認されるのを見て良いということが分かっていました。安くて、管理するのが簡単ですが、臨床試験を待つ必要があります」

この結果は、成長する身体にビタミンDの健康補助に関する証拠に加え、癌や糖尿病の危険性を減少させて、骨を強化することとも関連性がある。
(BBC - 2007年5月13日)

同様の記事が以前にもありました。
http://hampton.tblog.jp/?eid=76219
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胃の細菌が喘息を妨げるかも

潰瘍を引き起こし、胃癌とも関係のある胃の細菌は、喘息になりにくくするかもしれない。

このニュースはInternal Medicineのアーカイブで発表されている。

この細菌はヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)と呼ばれる。潰瘍や、胃がんのリスクの増加と関係がある。

H.ピロリは世界中で見られるが、発展途上国でより一般的であると、Yu Chen, PhD, MPHやMartin Blaser, MDは述べる。

Chen氏とBlaser氏はニューヨーク大学癌研究所で働いている。Blaser氏はまた、Department of Veterans Affairs New York Harbor Healthcare Systemでも働いている。

彼らは1988年〜1994年まで行われた国の健康に関する研究に参加した7,663人の米国の成人に関するデータを研究した。

被験者は、それまでに喘息に罹ったことがあるかどうか尋ねられた。彼らはまた、それまでにH.ピロリに感染したことがあるかどうか確認するために血液検査も行った。約2,400人の被験者のサブグループは、花粉やカビに対する皮膚の感受性をチェックするために皮膚試験も行った。

・H.ピロリと喘息

総合的にH.ピロリ感染は、現在喘息に罹っている被験者の差異に影響はなかった。しかし、それは過去、特に幼年期に喘息に罹っていたリスクを明らかに減らした。

H.ピロリ感染はまた、花粉症(アレルギー性鼻炎)やアレルギー症状、もしくは花粉やカビに対する皮膚過敏性を有したことのないことと関連があった。

「現在の観察は、幼児期に微生物に感染すると(皮膚)感受性を増したり喘息になるのを予防し減らす『衛生の仮説』と一致している」と研究者たちは記述している。

H.ピロリには「コストと利益」があるかもしれないと、 Blaser氏は、ニューヨーク大学のニュースリリースで語っている。「相対的なコストや利益は個人で明らかに異なります」と、彼はつけ加える。

この研究では、H.ピロリが喘息をどのように減らすかは分からない。

「1つの仮説は、あなたが胃にH.ピロリがあるなら、何十年もの間進行中の炎症過程があり、これは特定の方向における免疫システムをゆがめています」と、Blaser氏は話す。
(WebMD - 2007年4月23日)
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膀胱炎にハーブ?

Forskolin(アジアのコリウス植物(シソ科の観葉植物)から作られた生薬)は、尿路感染の治療に役立つかもしれない。

マウスで行われた予備テストによる。

このテストを行った研究者たちに、デューク大学の微生物学者のSoman Abraham, PhDがいた。

Forskolinは、痛みのある尿排泄など、何世紀もの間、様々な病気を治療するのに伝統的なインドのアーユルベーダの薬で使用されていると、彼らは述べる。

科学者たちは、ほとんどの尿路感染の原因となるE.coli(大腸菌)による膀胱感染症のメスのマウスでForskolinをテストした。

マウスがE.coliに感染した24時間後に、研究者は直接マウスの膀胱もしくはお腹にForskolinを注入した。

比較のために、E.coli膀胱感染症の他のメスのマウスの膀胱に食塩水を注入した。

治療後1日してから、Forskolinグループのマウスは、食塩水を加えたマウスよりも膀胱内のE.coliが少なかった。

Forskolinグループはまた、尿中の炎症性物質のレベルも低かったことが分かった。

「このタイプの治療戦略は尿路感染症を再発する患者にとって有益であることを証明するかもしれません」と、Abraham氏はデューク大学のニュースリリースで話す。

彼は、抗生物質が尿路感染症を引き起こすほとんどの細菌を取り除くが、ある細菌は膀胱の裏に隠れるかもしれないと述べる。Forskolinは隠れた細菌を膀胱の裏から追い出して、そこで抗生物質によってターゲットにされるかもしれない。

「理想では、このハーブの使用で細菌は追い出され、次に、抗生物質で攻撃されるでしょう。潜んでいる細菌が取り除かれ、感染は起きません」と、Abraham氏は話す。

研究者はForskolinのテストをヒトでは行っていない。

この研究はNature Medicineのオンライン版で発表される。
(WebMD - 2007年4月9日)

Forskolinとはなんぞや、と思い、少し調べてみたところ、
血圧を下げたり、脂肪減少を促進するとも言われ、
サプリメントにもなっているようですが、
一方で、腎臓ののう胞の原因とも言われたりもしているようなので、
安易に使用しない方がいいかもしれません。
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新しい抗生物質は院内感染と闘う

研究者たちは、新しい抗生物質を掘り出し、それが病院を悩ませている危険な細菌2種に対する強力な兵器になるかもしれないと報告する。

南アフリカの土から発見されたこの抗生物質は、ヒトで試験されていないため、薬局棚の上に現れるのは何年も先である。それでも、研究者たちは、2000年以降特にこれに類した薬物が他に発売されていないので、多くの可能性があるとしている。

既存の抗生物質に対する耐性を獲得して、一般社会にこっそり紛れ込み始めている数種の細菌がある。1つはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)として知られているブドウ球菌の感染症で、病院の器具や、公共で皮膚感染から肺炎を引き起こす。もう1つはバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)である。

「結局これらの細菌はみな、私たちが現在有する化合物に抵抗力を持つようになるのは、まさに必然の過程です」と、研究論文の著者であり、メルク研究所のsenior scientistのStephen Soisson氏は話す。「それはじわじわ迫ってくる世界的に大きな健康上の問題です」

新しい抗生物質を探して、Soisson氏らは天然物(世界中の土や葉のかけらのサンプルなど)から25万もの抽出物を調べた。彼らは、南アフリカの土のサンプルに、探しているものを見つけたかもしれないと考えている。

研究者たちは、土の中で発見された物質から得られた抗生物質のテストを行った。ネイチャーの5月18日号で、この研究結果を報告している。

マウスにおいて、platensimycinとして知られている抗生物質は、MRSAとVREの両方に打ち勝った。明らかに、この抗生物質は、細胞が重要な脂肪酸を合成するのを混乱させることによって作用を表している。

Frank Myers氏(サンディエゴのScripps Mercy病院の臨床の感染症疫学者)は、platensimycinに関する調査結果が「非常に励みになっている」とし、この薬物は医師にとって、特に入院中にMRSAに関
連する肺炎を発症した患者の治療に、もう1つの治療のオプションとなりうると語った。これらの症例は特に治療が難しいと、彼は話す。

けれども、Myers氏は、警告があるとつけ加える。感染症の専門医は、細菌が新しい抗生物質に対する耐性を獲得するかどうか、また健康な細菌を殺して、下痢性の病気になるかどうかを知りたいと考えるだろう。

さらに彼は、医師たちは、最も恐ろしい症例以外では、抗生物質に対する耐性を獲得しないように、platensimycinを使用することに慎重になるかもしれないと話す。
(HealthDay News - 5月17日)
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アルコール依存症は肺炎のリスクを上げる

ヨーロッパの研究者たちの報告によると、アルコール依存症は危険な肺炎のリスクを高めるという。

スペイン-ドイツの研究は、院外感染性肺炎で入院した現在アルコール依存症の128人の患者や、54人の元アルコール依存症患者、そして1,165人のアルコール依存症ではない患者で行われた。 研究者たちは、アルコール依存症の病歴のある患者で肺炎連鎖球菌による発症が最も高かったと結論づけた。

全体的に、アルコール依存症患者の27%、元アルコール依存症患者の30%、アルコール依存症ではない患者の16%が肺炎を発症したと、雑誌Chestの5月号で報告している。

アルコール依存症の患者はまた、重篤な型の肺炎を引き起こすが、肺炎連鎖球菌に対する死や抗生物質の耐性に関しては、3つの患者グループの間には、大きな違いがなかった。

研究者は、この研究結果が、アルコール依存症の病歴のある人々における肺炎ワクチン接種を促進する必要性を強調していると話している。
(HealthDay News - 5月11日)
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ワ−ルプールのリスク

ワールプールの浴槽で、筋肉痛を和らげる前に、再考した方が良い。新しい研究で、そこで多くの病原菌が飼育されているかもしれないということがわかったという。

Texas A & M Universityの微生物学者であるRita B. Moyes博士が、43件の個人宅やホテルにあるワールプールの浴槽から採取した水のサンプルを調べた。ワールプールは、「レクリエーション用の温泉やホットタブと違い、使用するたびにいっぱいに満たして、排水するタイプ」のものである。

「検査した浴槽はみな、何らかの微生物が成長していました」と、
Moyes氏はロイター・ヘルスに語った。

「そして、私はほんの少ししか有機物を検査で得ませんでしたが、それはおそらく実際に存在しているものに比べてほんの氷山の一角です。それに、私はウイルスの検査をしていません」と、彼女は強調した。

浴槽の95%では、排泄物から得られた細菌が存在し、81%には菌類があり、34%には致死の可能性のあるブドウ球菌が含まれていた。

Moyes氏は、小さじ1杯の通常の水道水が約138の細菌を含み、多くのサンプルでは細菌がいなかったと説明した。一方、小さじ1杯のワールプールの浴槽の水は平均200万以上の細菌を含んでいた。

フィルターにかけたり、あるいは化学的に処理されないワールプールの浴槽の内部のパイプは、感染性の微生物が集まり成長する可能性がある主要な領域であると、Moyes氏は述べる。これらの有機物はしばしばバイオフィルム(生物膜 = 有機物の共同体)を形成し、共に作用しクリーナーに抵抗性がある。

ジェットのスイッチが入ると、細菌が詰まった水が浴槽に流れ込む。「水の動きのために、エアロゾルが形成され、これらの有機物をあなたの肺や他の穴に入ります--通常の浴槽内で起こらないことです」と、Moyes氏は説明する。

ワールプールの浴槽で発見された細菌は、尿路感染症や皮膚感染症、肺炎など多くの病気と関係がある。

それで、最も危険なのは誰か?「もちろん、若者、高齢者、免疫無防備状態の人は、浴槽の外でエアロゾルを吸い込むことも含めて、さらされるべきではありません」と、Moyes氏は話す。

ワールプールの浴槽と対照的に「化学的に維持されているホットタブは健康な人に対して問題になるべきではありません」と、彼女はつけ加えた。Moyes氏の研究は、PM Engineerと呼ばれる雑誌のオンライン版で発表されている。
(ロイター - 3月3日)

ワールプールという言葉を初めて知ったが、もしや日本のお風呂のことなんだろうか?
それとも、ジェット噴流の出るもの?
ホットタブとの区別もわからなかったりする。

いずれにせよ、毎回排水しても、パイプにバイオフィルムというのは怖いかも。
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ビタミンDが結核の予防になるかも?

肉体が結核を撃退するのに使用する分子メカニズムの発見は、病気を予防するのを助けるために普通のビタミンサプリメントを使用するという道を切り開くかもしれないと、研究者たちは報告する。

サイエンス誌の2月23日オンライン版に掲載されている研究によると、この研究結果はまた、なぜ黒人が白人よりも結核に罹りやすいのか、そして感染するとなぜ重篤になりやすいのか、ということを説明できるという。

この話は約10年前に始まる。その頃ミバエの免疫システムでバクテリアなど菌類を攻撃するタンパク質が作り出されるということが、研究で明らかになったと、この研究の論文著者であり、ロサンゼルスにあるカリフォルニア大学で皮膚科学のチーフのRobert L.Modlin博士は説明した。

「1999年に、ヒトと同等の種類のタンパク質があることがわかりました」と、Modlin氏は話す。「それぞれがバクテリアやウイルスによって生化学的に定義されたものを認識します」。

マウスにおける研究で、感染と闘う酸化窒素の生産に関する防御反応がわかった。しかしながら、Modlin氏は、そのことがヒトの細胞で起こるかどうかわからなかったと言う。

彼は、4年間の研究が、ヒトの防御機構がビタミンDにかかわるという研究結果につながったと語る。白血球は普通のビタミンD(生成される)を変換するために刺激される。大部分が、日光に当たることによって活性型になり、結核菌を殺すタンパク質を作るために使われる。

「私たちの他の主な研究結果は、アフリカ系アメリカ人(結核に影響されやすいことが知られている)が、彼らの血液中のビタミンD濃度が低いということでした」と、Modlin氏は話す。黒人では、メラニン(皮膚を黒くする色素)が日光の紫外線を吸収し、ビタミンDの生成が抑制されると、彼は説明する。

黒人の血清で成長した細胞は、バクテリアと闘うタンパク質の生成が、白人の血清で成長したものよりも、63%少なかった。培養したものにビタミンDを加えれば、タンパク質が増産されると、Modlin氏は話す。

この発見で持ち上がった1つの疑問は、ビタミンDをヒトに与えると同じことができるかどうかということであると、彼は言い、さらに「この論文で、そのことに興味を持ってもらえることを望んでいます」とつけ加える。

Modlin氏は、ビタミンに予防効果があるなら、「私が考えるビタミンDサプリメントはその方法です」と話す。彼は、皮膚科医として、日光に当たり過ぎることによって起きるダメージに早く気づくべきであると述べる。

けれども、「私は、まだビタミンDサプリメントを摂取することを勧めることができません」と、Modlin氏は言う。「私たちは、もっと多くの研究を行う必要があります」。彼のグループはその線に沿って研究しており、「ビタミンDが免疫システムにどんな効果を有するのか」調べているところである。

Modlin氏は、この研究で、結核の向こうに何か意味がある可能性があるとしている。「私たちの得た結果は、感染に対するヒトの免疫反応について、まだまだ学ぶべきことがあるということを示しています」と、彼は語る。
(HealthDay News - 2月23日)
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シカ肉は狂牛病を運ぶかも

狂牛病のような病気に感染したシカの筋肉は、感染性のプリオンを運び、病気を拡大する。このことは、シカ肉から人間にも広がる可能性があることを意味すると、研究者たちはこのほど報告した。

慢性消耗性疾患(CWD)に感染しているラバジカから取り出した脚の筋肉組織を注射して、特別に飼育したマウスに感染させたという。

シカの肉に感染性がないとずっと強調してきたが、この研究では感染するかもしれないことが分かったと、ケンタッキー大学の研究者であるGlenn Telling氏は話す。

「私がシカの肉を食べるなら、慢性消耗性疾患が風土病である領域のシカの肉を食べるのは気持ちが良くなかったでしょう」と、Telling氏は電話取材で語った。

慢性消耗性疾患は伝染性海綿状脳症(TSE)で、羊のスクレイピーや、牛スポンジ様脳症(BSE)、狂牛病(牛の、人ではヤコブ病(CJD))といった病気の仲間の1つである。

米国の西〜中西部やカナダの地域にわたって、シカやヘラジカで発見されている。誰も、それがどのように広まるかをまったく理解していない。

スクレイピー、BSEや他の病気のように、徐々に脳を破壊し、常に致命的である。それはプリオンと呼ばれる異常な神経系タンパク質によって引き起こされる。

人がCWDになるという証拠はまったくない。けれども、1980年代にイギリスでBSEが牛の群れで広がってから、人々はvCJDと呼ばれるCJDの変形型にかかり始め、それは感染した牛肉を食べることに関係していた。

イギリスでは、153人の人が、おそらく、あるいは確実にvCJDで亡くなっており、6人がvCJD患者の疑いがあり、まだ生存している。

Telling氏と同僚たちは、シカの肉の感染力を検査する安定した方法を使用し、CWDに影響されやすいように特別に飼育したマウスを用い、次にマウスに感染したシカの脳や筋肉組織を注射した。

マウスは病気になり、投与量が高ければ高いほど、病気は一層悪くなったと、サイエンス誌で報告している。

「人々がCWDに曝露した結果、人間のプリオン病を発症するかどうかわかりませんが、人々がBSEに対する曝露の結果として、プリオン病を発症することはわかっています」と、Telling氏は話す。

「肉から感染するルートが最も可能性として明らかで、このことがこれを記述した理由です。」

専門家は、CWDに感染しているかもしれないシカやヘラジカを扱う場合、注意するように既にアドバイスしている。一般に、牛の筋肉の肉はプリオンを運ぶかどうかわかっていないが、脳やある器官は運ぶことがわかっている。

「種の壁を越えると、プリオンがどのように振舞うのかを予測することは難しいです」と、Telling氏は語る。
(ロイター - 1月26日)
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ヘルス・チップ:急性も慢性も、気管支炎は苦痛である

気管支炎は肺までの空気の主な通路における炎症であるが、しばらく長引くことがある。

デューク大学メディカル・センターによると、通常、急性気管支炎はウイルス性の呼吸器感染に続いて起き、慢性気管支炎は長期にわたって気管支の粘液が咳とともに出る状態が過度に続く。

気管支炎のタイプにかかわらず、症状は粘液を伴う咳や息切れ、喘鳴、疲労感、頭痛などである。他の症状としては、頬がやや赤くなったり視覚異常が起こるかもしれない。

気管支炎の治療は、この症状を和らげて、合併症を減らすことも行う。患者は、飲み物をたくさん飲んで、できれば、咳を抑えるために加湿器を使用するべきである。また、鎮咳薬や、抗生物質、気管支拡張剤も必要かもしれない。

慢性気管支炎の患者は、治療として呼吸のエクササイズや完全なフィットネス・プログラムを実行するのもよい。また病気の間、喫煙するのを避けることも大切である。
(HealthDay News - 12月9日)

フィットネス・プログラムというのは、どんなものかわからないが、
肺の機能を高めるようなものなのだろうか?
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アイダホで起きた9件の脳の病気

Joan Kingsford氏は、夫が彼の溶接工場で最初によろめくのを見た瞬間から、彼女は2つのことを望んだ。彼の回復と、何が彼を病気にしたのか知ることである。

彼女はどちらも得ることがなかった。Alvin Kingsford氏(72)は最近亡くなったが、脳の致命的な消耗性疾患である、特発性のヤコブ病が疑われた。この病気は、検死によってのみ最終的に診断されるが、検死は行われなかった。

州連邦厚生省職員は今年、アイダホで特発性のCJDが疑われたケースが9件報告され、その真相を探ろうとしている。CJDは狂牛病に感染した牛肉を食べることによって引き起こされ、1990年代から、イギリスやヨーロッパ大陸で少なくとも180人が死亡している。

「アイダホ州で非常に明確なことが1つあります。それは、これまでの年に報告された数よりも多いということです」と、連邦の疾病対策センターのCJDの専門家であるErmias Belay博士は話す。「今までのところ、調査ではこれらのケースで共通しているような、どんな曝露も発見されていません」

通常、特発性CJDは毎年100万人に約1人しか発生していない。アメリカでは平均1年当たりちょうど300件、アイダホでは1年に1件以上発生している。過去20年以上、アイダホで1年に最も多く報告されたケースは、3件だった。

今年までは。

2005年に、これまで報告された疑わしい9件のケースのうち、3件が神経系の感染症に対する検査で陽性だった。この致命的な病気が実際に特発性CJDかどうかはっきりさせるために、より多くの検査を行うかは未定である。4人の犠牲者と思われる人たちは検死せずに埋葬された。2人の疑似患者は検査で陰性と出た。

それでも、州連邦の厚生省職員は、アイダホのケースをまだ「クラスター」と呼ぶまでには至っておらず、検死を行った犠牲者の最終検査結果を待っているところである。

調査官がこの診断(検死)を突き止めるのに最も良いツールは、時々得るのが難しいと、アイダホ保健福祉局のTom Shanahan氏は話す。

病理学者はしばしばこの方法を実行するのに気が進まない。検死の費用は高く、いくつかの家族は賛成にしぶると職員は言う。

Joan Kingsford氏は、自分の夫を検死して欲しかったが、その地域の葬儀屋も、脳が開かれて空洞になったAlvin氏の身体を扱うことに同意しないだろう。彼らは奇病がうつることを恐れるだろうと、Kingsford氏は話した。

結局、彼女は、検死をせずに、伝統的な葬儀を行う方を選んだ。

もし検死が行われたら「彼が亡くなる1週間前に、葬儀場は血液を取り出さないだろうと言いました」と、彼女は話した。「彼らは、ただ彼に防腐剤を塗って保存できるようにするだけで、3日以内に葬儀を行わなければならないと私に話しました」

CJDは主に、感染した脳や脊髄で見つかった奇形のプリオンから伝染すると、Belay氏は話した。標準的な消毒方法では感染の危険性を排除しない。世界保健機関によると、代わりに器具を1時間以上化学溶液に浸してから加熱しなければならない。

ミイラにする化学物質や設備のメーカーであるドッジ・カンパニーのオレゴン州ビーバートンをベースにした、地方販売員のLarry Whitaker氏は、CJDに感染した遺体の安全な取り扱いのワークショップをクライアントに提供する。

「脳を取り除くことは、非常にリスクがあります」と、Whitaker氏は言う。「かつて火葬が考えられている以上にもっと穏やかでなければならないと思います」死体仮置場での手順(防腐剤を塗って保存できるようにすることを含む)は、特別な注意が払われる限り、CJDの犠牲者の遺体に手をつけずに安全に行うことができるが、世界保健機関は、検死を行った患者をミイラにすることを勧めない。

モルモン教会のメンバーであるJoan Kingsford氏の教会は火葬を断念させる。 彼女が予想した以上に早く彼女の夫の遺体について決心をするようにと口をはさまれた。

「彼に起きた問題が何だったのかわかるまでに2ヵ月半かかりました。そして、その時までに、彼は入院していました」と、彼女は話した。「検死を行うことができたら良かったのにと思います。なぜなら、人々がこのことについて知る必要があると考えるからです」

「私たちはアイダホ州に問題があるのは確実だと思います」と、彼女は付け加えた。
(Associated Press - 10月17日)
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狂牛病は尿から広がるかもしれない

鹿やヘラジカの狂牛病、スクレイピー、および慢性消耗性疾患を引き起こすエージェントは、時々尿を通して広がるかもしれないと、スイスの研究者たちは報告した。

一定の条件の下のマウスで、病気を移すプリオンとして知られる変異した脳蛋白が、尿中で発見されうることがわかったという。

チューリッヒ大学病院のAdriano Aguzzi氏たちは、「慢性の炎症性腎障害が尿中に感染力のあるプリオンを排泄する引き金になるか否かについて、私たちは検査しました」と、サイエンス誌で発表された報告で述べた。

腎炎で、スクレイピーで感染したマウスは、尿中にプリオンを排出し、これらのプリオンは注入されると、スクレイピーの他のマウスに感染したことを、Aguzzi氏たちは発見した。

この研究室内での実験から、草食動物が草を食べたり、他から尿を通して感染したりするようになる実際の世界でたしかめるまで長い道のりであるが、研究者たちは、そのような伝染が理論的に可能であることを示すという。

プリオン病の専門家であるAguzzi氏たちは、この研究結果から、アメリカの西部の州や他の場所に生息する野生の鹿やヘラジカが、どのように慢性の消耗性疾患に感染していくかを説明する助けになると話した。

それはまた、スクレイピーが羊の間でどのように広がるかを説明するかもしれない。

伝染性海綿状脳症、あるいはTSEsとして知られている病気は、牛スポンジ様脳症(BSEもしくは狂牛病)やスクレイピー、ヒトではヤコブ病、もしくはCJDを含む。

病気は、プリオンと呼ばれる脳蛋白の変異型によって引き起こされ、それは、ウイルスやバクテリアよりも破壊しにくく、動物から動物へと拡大しうる。

スクレイピーは何百年間もの間、羊の中に存在していて、別の種に感染することは知られていなかった。1980年代に、BSEはイギリスの牛で突発して、結局、えさにスクレイピーに感染した羊の死骸が含まれていたかもしれないというところにまでたどりついた。

その後、牛肉を食べた人々は、BSEに感染した肉に関連するCJDを発症し始めた。nvCJDと呼ばれ、それは通常のCJDと異なり、これまでイギリスにおいて151人が、他国では一握りの人が死亡している。

通常、CJDは原因も治療法もわかっていないが、世界中で100万人に約1人に影響を及ぼす。

この病気はすべて、徐々に脳を破壊し死に至る。治療法が全くない。

世界中の農業に携わる職員は、動物の飼料における規則を変えたが、BSEに関するケースは時々まだ現れ、牛のトレーダーの間でパニックを引き起こし、時々牛製品の取り引きを中断している。

牛製品を使用して作られた化粧品や薬品は現在、プリオンを伝染する成分(脳、神経に関する部位、脾臓、他の器官を含む)に対してチェックされている。研究者たちは、尿が要警戒製品のリストに追加されるかもしれないと示唆している。

Aguzzi氏のチームは、腎炎にかかっていないマウスの尿がプリオンを含まなかったと言う。しかし、バクテリア、ウイルスまたは自己免疫疾患によって引き起こされた炎症性腎臓疾患は一般的によくあり、それらはまた、進行した認知障害であるCJDの症状と関連づけることができるとしている。

彼らはまた、1つのチームが、CJD患者の尿中にプリオンを発見したと報告し、別のチームは、1人のCJD患者から採取した尿を注射することによって、マウスをCJDに感染させたと話す。
(ロイター - 10月13日)
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ヘルス・チップ:口にできる単純疱疹の治療

Loyola University Health Systemによると、単純疱疹は、単純疱疹ウイルスによって引き起こされ、口に小さな水ぶくれができ、恥ずかしい場合がありますが、その症状は治療することができます。

唇がひりひりしたり、かゆかったり、口にひりひり感があったり、口の周りがうずいたり、あるいは、口に小さい水ぶくれが破れて表面が堅くなるような、ひどい症状があれば、イドクスウリジンの塗り薬やアシクロビルといった抗ウイルス薬を用いて治療をおこなうかもしれません。

ヘルペスは長期間休止し、最初の感染の際に症状を示さない人々もいます。寒い気候や熱い太陽、抑制された免疫システムで、より頻繁に発症しやすくなります。
(HealthDay News - 10月6日)

単純疱疹はヘルペスともいい、口以外にもできるが、
治療は同様に抗ウイルス薬を用いることになるだろう。
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抗生物質の長期投与で感染症に

にきびの治療に、抗生物質を6週間以上使用すると、上気道感染症に罹るリスクが2倍になるということが、新しい研究でわかった。

研究結果から、抗生物質の長期使用で、現在の薬物に耐性を有する菌に感染するリスクが高くなると考えられると、University of Pennsylvania School of Medicineの研究者たちは話す。

にきびの患者の治療に、抗生物質の長期投与は標準的に適用され、テトラサイクリン系の抗生物質やクリンダマイシンなどが最もよく使用される。

「にきびの患者は、抗生物質を長期投与して治療することによる作用、つまりバクテリアのコロニー形成に関するリスクや、治療の間に抗生物質に曝露されたバクテリアの病原体の中で耐性を増すリスクを研究するのに、理想的なモデルの代理となります」と、研究者たちは記述している。

Archives of Dermatologyの9月号で報告されているが、U.Pennチームは、にきびの11万8千人以上の患者を研究した。6週間以上局所で、あるいは経口の抗生物質で治療した患者で、1年以内に上気道感染症に罹る人は、抗生物質の治療を受けなかったにきびの患者に比べて、2倍以上多かった。

研究結果は、抗生物質がバクテリアに対して作用するが、上気道感染の90%(風邪やインフルエンザを含む)はウイルスによって引き起こされるという予想に反してるように見えるかもしれない。

しかしながら、研究者たちは、抗生物質の長期服用者で、これらの病気に罹るリスクが増加することを説明しながら、同様に、上気道において薬物に耐性のあるバクテリアの活性が、ウイルスの『感染力』を高めるとしている。

にきびの患者に対するこれらの研究結果がどういう意味をもつかは、明らかでないという。

「患者と医師は、患者がこの治療を受けることで感染するリスクと利益のバランスをとる必要があるにせよ、ないにせよ、いずれにしてもさらなる研究が求められます」と論文の著者たちは記している。
(HealthDay News - 9月19日)

にきびの外用薬でも耐性ができるので長期投与しないこと、という説明がある。
とはいえ、たった6週間で、というのは早すぎるような気も。
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SARSは脳組織にも感染する

重症急性呼吸器症候群(SARS)は、まさしくその名の通り、呼吸器系の病気を示す。しかしSARSはまた、脳組織にも浸透し、中枢神経系に重大な問題を引き起こしうると、Clinical Infectious Diseasesの10月15日号のオンライン版に記事が掲載されている。

SARSという、コロナウイルスが原因の致命的な病気は、2003年2月にアジアで、IDSAによって最初に報告された。この病気は通常、感染者が咳をして空気中に散布された、コロナウイルスを含む小滴に触れることによって移される。他の症状には高熱、頭痛、身体の痛み、肺炎などがある。しかしながら、中枢神経系病気を示す患者もいる。2003年のアウトブレイクの際、中国でSARSの患者を治療して、自分も感染したケースが報告されている。

彼は、通常のSARSの症状、発熱、寒気、頭痛、筋肉痛を示したが、入院してから、視力障害を起こし、じっとしてられないとか、錯乱状態といった中枢神経系の症状が次第に悪化した。コンピュータ断層撮影法でスキャンすると、脳障害を示していた。彼は入院してから約1ヵ月後に亡くなり、脳組織を調べると、SARSのコロナウイルスが発見された。また、Migのレベルが高いこともわかった。Migは、ケモカインと呼ばれる一種の免疫システムの監視員で、ヒトの血流や脳に存在しているものである。Migが多いのは、中枢神経系が感染したからかもしれない。研究者たちはまた、Migが免疫細胞を、ウイルス感染して炎症を起こした脳に引きつけることによっ
て脳がダメージを受けたかもしれないと推測した。

筆頭著者であるGuangzhou Institute of Respiratory DiseasesのJun Xu, PhDと、論文指導者である中国広東省のKey Laboratory of Functional ProteomicsのYong Jiang, PhDによると、中枢神経系感染で、SARS患者に脳障害を引き起こす役割を果たすMigを抑制する方法がいくつかあるという。「シグナル経路を阻害する特定の阻害剤のように、Migの放出を抑制するいくつかの方法があるかもしれません。中和する抗体や特定のペプチドに結合するといったアプローチで、Migに誘導される脳のダメージをブロックする試みがあります」と、Jiang博士は話す。

Guangzhou Institute of Respiratory Diseasesで治療を受けたSARS患者の4〜5%は、中枢神経系の症状を体験したと、Xu博士は言う。したがって、医師たちはこの病気に罹った患者を診察した際には、脳に感染している可能性を考慮する必要があった。免疫抑制剤は脳にSARSコロナウイルスが増殖を起こすかもしれないので、慎重にその人に合わせて与えられるべきである。また、他の病原体に"重複感染"すると、SARSの有害な作用が脳に生じるかもしれない。「SARS患者が他の症状を示すような病原体に重複感染しているかどうか、医師は脳障害の防止のために、より多く注意を向けるべきです」と、Xu博士とJiang博士は言う。
(rxpgnews - 9月15日)

IDSAというのが何なのかわからなかったが、
要は、SARSに感染したら脳にも感染するおそれがあるので、
そのことを考慮しながら治療すべきということのようだ。
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イギリスで薬物耐性大腸菌拡大

抗生物質のほとんどのタイプに耐性があり、食物を介して広がる大腸菌が、イギリスで急速に増加していると、先日イギリス政府のhealth agencyが報告した。

Health Protection Agencyは、どれだけの数のケースが含まれているのかという信頼できる評価もなく、またどのように菌が感染していくか明らかでないとして、さらに多くの研究を求めている。

大腸菌は非常に一般的な細菌であり、通常、腸内に生息し無害であるが、よくある尿路感染の原因の1つでもある。

イギリスの中央に位置するWarwickでの健康会議に対する報告では、HPAは、新しい種類の大腸菌が広範囲スペクトル・ベータ・ラクタマーゼ、あるいはESBLと呼ばれる酵素を産生し、その酵素は抗生物質に耐性を持つようにするもので、その感染の治療を困難にする。多くの場合、2種類の経口の抗生物質と2、3の静注の抗生物質がまだ有効である。

「1994年から2004年までイギリスで、国の監視によると、大腸菌によって引き起こされる敗血症で、多剤耐性を有する感染が近年増加し、ESBLを産生する種類となっていることがわかりました」と、報告を編集したGeorgia Duckworth博士は言う。

「この社会では尿路感染症の包括的な監視をしていないので、ESBLを産生する種類の大腸菌によって起きた感染症の数がどれだけあるか、信頼できる評価はありません」
(The Associated Press - 9月12日)

日本も他人事ではないかもしれない。
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異常プリオンは小さめが危険

感染すると人間や牛の脳をスポンジ状にしてしまう異常プリオンは、大きさによって感染力にかなりの差があり、比較的小さめの粒子が最も危険であることを、米国立アレルギー感染症研究所のチームが突き止め、8日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

人のクロイツェルト・ヤコブ病(CJD)や牛海綿状脳症(BSE)など、現在は不治のプリオン病に対する治療法を開発する上で、特定サイズのプリオンを狙い撃ちするといった有効な戦略づくりに役立つ発見だ。チームは一方で「治療目的で脳内の異常プリオンを小さくしようとする試みは、かえって逆効果になる恐れがある」と注意を呼びかけた。

異常プリオンは、人や牛などの体内にある正常プリオンを異常な形に変形させてしまう感染性のたんぱく質。

従来は、異常プリオンの分子が1個でもあれば感染力があり、BSE牛の脳によくみられる、分子が多数集まって繊維状になった塊は、より感染力が強いのではないかと考えられていた。

しかしチームが今回、異常プリオンの大きさと感染力の強さの関係を、ハムスターを使った実験で調べたところ、最も強力な感染力を持つのは、わずか14〜28個の分子が集まってできた小さな粒子とわかった。大きな塊にも感染力はあるもののずっと弱く、また分子が5個以下だと感染性は全くみられないことも明らかになった。
(共同 - 9月7日)

プリオンの感染力が最も強い大きさの範囲がわかったようだ。
とはいえ、大きいままだと弱くてもやはり感染力があるということなので
一番いいのは、徹底的に確実に、小さくしてしまうことになるのだろうか。
BSEの原因は、ヒトという仮説」にも一応リンクしておく。
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BSEの原因は、ヒトという仮説

狂牛病は、インド人の葬儀で下流に流され岸に漂着した遺体で汚染された動物由来の飼料から発したかもしれないと、イギリス人の科学者たちは金曜日に話した。

イギリスで流行した病気で、約200万頭の牛に感染した狂牛病、または牛スポンジ様脳症(BSE)の原因はわかっていない。

スクレイピーに感染している羊の死体を含む飼料を与えられた牛から生じたと考えられている。

しかし、イギリスのケント大学のアラン・コルチェスター教授は、インドから動物の飼料として輸入された何トンもの動物の骨や他の組織に原因があるとした。それらはまた、クロイツェルト・ヤコブ病(CJD)に感染した人の遺体を含んでいるかもしれないという。

スクレイピーやBSE、CJDはすべて病原菌に置き換えられた脳蛋白によって引き起こされた病気である。

「BSEという牛の病気に、もともとの原因があるという理論が存在することに、説得力があるかどうかわかりません」と、コルチェスター氏はインタビューで話した。

「私たちは、BSEが最初に起きたと思われる頃に、大量に動物由来の飼料が輸入され、その大きな原因がイギリスにもたらされたのはインド亜大陸からだったという事実を特定しました」と、彼はつけ加えた。

死体の混合

Lancet医学誌での報告によると、エディンバラ大学のコルチェスター氏と彼の娘ナンシーは、ヒンズー教の習慣に従って、たくさんの人や動物の死体がインドの川で処分されると説明している。

死体は、骨を集める人が働いている貧しい地域の岸に漂着する。

「私たちは集められる動物の死体に、人骨が混じるリスクがあることを非常に意識しています。彼らはそこで処理しますが、或るものは輸出されました。
10年間に、これらの地域から飼料を、100万トンの3分の1以上がイギリスに輸入されました」と、コルチェスター氏は話す。

科学者たちは、汚染している飼料がBSEにつながったと信じている。科学者たちは、人が感染した牛の肉を食べて、クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)になったと信じている。

vCJDが1990年代の半ばに最初に検出されて以来、150人以上の人がこの病気で亡くなっている。

ヒト由来の原料に感染している動物副産物がたくさんあるというリスクは非常に少ないという。しかし、ずっと何十年もの間、動物由来の飼料を輸入していると、リスクが累積して時間とともに深刻になる。

コルチェスター氏と彼の娘は、病気に感染した飼料を、BSEのどんな徴候も起こらないで何十年もの間、牛に飼料として与えてきたたことから、BSEがスクレイピーから生じたということを疑うと話す。

その雑誌の論評では、インドの、バンガローにあるNational Institute of Mental Health and NeurosciencesのSusaria Shankar氏は、あるケースで、おそらくスクレイピーが輸入されたという、ヒマラヤ山脈の山麓からの報告があると話す。

「そのような広い地理的で、文化的、宗教的な意味合いを持つ病気に関して仮定する場合は、科学者は慎重に進めなければなりません」と、Shankar氏は言う。

「私たちは、コルチェスター氏によって提案された考えを、さらに調べる必要があるということに同意します。現在それらの仮説を支持するか、または論破するような事実を、緊急に、かつ非常に慎重に集める必要があります」
(ロイター - 9月2日)
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