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シック・ワーカー症候群

「シック・ワーカー(Sick worker)」症候群(実行力が十分でないためにしばしばミスをしたり、疲労や不安感、うつ症状によって特徴づけられる)は、早期の神経の損傷によって引き起こされ、反復性緊張障害につながると、研究者たちは報告した。

ラットを用いた研究で、小さな力で長時間反復性の作業をすることで引き起こされた神経傷害が、サイトカインという、炎症の引き金になるタンパク質によって引き起こされうるということがわかったという。サイトカインはまた、不安の症状を引き起こすことが知られているが、細胞のストレスの初期の兆候の後、早ければ3週間くらいで神経が傷つけられる。研究チームによると、このことは、これまで信じられてきたものよりずっと早いという。

「3週間の、ラットが手首を負傷して痛みを覚える前ですら、自分の動きを自制することを観察しました。血中の炎症タンパク質の存在で、仕事を完了するのに手を抜き始めました」と、この研究共著者で、Temple University's College of Health Professionsの、Ann Barr氏は準備された声明で発表した。

ラットの神経の傷害が進行するにつれ、この神経傷害のあるところで、さらに高いレベルのサイトカインが作られた。

この研究によってまた、サイトカインがラットの心理社会的な応答に影響を与え、「シック・ワーカー」症候群のラット・バージョンをもたらしたことがわかった。これは血流を通って、ラットの脳へ移動したサイトカインによって引き起こされたと考えられる。

サイトカインの生成が5〜8週間で最高潮に達すると、ラットの中には、作業中に丸くなって寝てしまったものもいた。

「サイトカインは自己保護的です。このはっきりしない不安を感じることで、事態がさらに悪くなる前に、少し休んで回復するようにと、肉体に言っているのかもしれません」と、共著者のMary Barbe氏は準備された声明で語った。

研究者たちは、雑誌Neuroimmunologyの10月号で発表した彼らの研究結果から、早期に介入する技術の開発で、反復性緊張障害によって引き起こされる永久的な損傷を予防する助けになるかもしれないと話す。
(HealthDay News - 11月11日)

sick worker syndrome、実際にはどういうのかわからないので、
とりあえず「シック・ワーカー」症候群と訳してみた。
頸肩腕症候群みたいなものではないのかなあと思ったりもする。

<追記>同じニュースを11月7日付で紹介していました。
忘れっぽくてすみません。
http://hampton.tblog.jp/?eid=58223
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スタチン系薬物がアルツハイマー病の進行を遅らせるかもしれない

高脂血症薬は、高齢者の認知症の主な原因であるアルツハイマー病の進行を遅らせるのを助けるかもしれないと、フランスの科学者たちはこのほど発表した。

342人のアルツハイマー病患者で行った3年の研究で、高コレステロール値の患者にスタチン系の薬を与えると、与えなかった人ほどには、この病気の発症が早くはなかったことがわかった。

フランスのリールの大学病院で教授をしているFlorence Pasquier氏は、この薬物が「アルツハイマー病における認知機能の低下を遅らせ、神経保護効果を有しているかもしれません」と話す。

この研究において130人近くの患者は、高コレステロール値を有していた。約半分の人にスタチン系の薬を与え、残りの人たちには何の治療も行わなかった。

この研究結果は、雑誌Neurology Neurosurgery and Psychiatryで報告され、高コレステロール値がアルツハイマー病の進行に一役かっているかもしれないということを示唆する、ヒトと動物の他の研究結果を支持する。

この研究の患者の大部分は女性だった。平均年齢は73歳である。 病気の進行は、薬物を飲む女性に対して1年あたり1.5ポイントで評価され、対してスタチン系薬物で治療を受けなかった人で2.4ポイント、正常なコレステロール値の人で2.6ポイントだった。


この薬物は世界中の何百万人もの人々に処方される。主なスタチン系には、ファイザー社のリピトール、メルク社のゾコール、アストラゼネカ社のクレストールがある。これらの薬物は、体内で生成する量を調節する酵素を阻害することによってコレステロールを減らす。

雑誌の社説で、オランダのネイメーヘンの大学のメディカル・センターのFrank-Erik de Leeuw博士は、アルツハイマー病に対するスタチン系薬物の有用性について結論を出す前にさらに研究が必要であると記述した。

「コレステロールと、その治療、アルツハイマー病の発症の間の因果関係に相矛盾する証拠があります」と、彼はつけ加えた。

アルツハイマー病は世界中で約1200万人の人に影響を与えている。 記憶や知能を奪う進行性の病気に対する治療法は全くないものの、薬物療法が進行を遅らせるかもしれない。
(ロイター - 11月16日)
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良いバクテリアを毎日摂取すると病欠が減る

プロバイオティクスとして知られる、有益なバクテリアを毎日一定量摂取する労働者は、プラセボを与えた人たちほど、病欠しなかったと、最新のスウェーデンの研究でわかった。

プロバイオティクスはヨーグルトや他の発酵食物に含まれている。それは健康効果を多く持つことがわかっている。例えば、胃腸の病気を防いだり、免疫システム機能を高めるのを助ける。

Tetra Pak Occupational Health and Safety ABのPy Tubelius博士たちは、プロバイオティクスの1つLactobacillus reuteriが、呼吸や胃腸の感染症で病欠することを防ぐのを助けるかどうか調べるためにこの研究を行った。

この会社の262人の従業員から、80日間毎日、L.reuteriを含む飲み物を飲む人と偽薬の飲み物を飲む人をランダムに選んだ。合計181人の労働者が研究を完了した。

偽薬を飲んでいた87人の労働者の3分の2の約26%の人は、このプロバイオティックを飲んでいた労働者の11%の10人と比較して、この研究の間に病欠した。夜勤の労働者27人のうち33%の9人と比較して、プロバイオティックを飲んでいた26人は誰も病欠しなかった。

交代勤務の従業員は、胃の病気や風邪など病欠をするような短期的な病気になる傾向が強いと、Tubelius氏たちのチームは、雑誌Environmental Healthで述べている。

プロバイオティックが病気を予防するのを助けるメカニズムは明確ではないものの、免疫機能を強化するのを助けるようだと、研究者たちはつけ加える。

「交代勤務の従業員は、日勤のみの人に比べて、免疫防御が弱いためにリスクがあることが知られています」と、彼らは述べる。「その結果、交代勤務従業員がL.reuteriの免疫刺激効果によって比較的利益を多く得ると言えるでしょう」

さらなる研究がこの問題を調査するのに必要であると結論づけている。
(ロイター - 11月17日)
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バリウムの副作用で死亡も

新聞に、バリウムの副作用についての記事が出ていた。
胃や腸のエックス線撮影で硫酸バリウム製剤を飲んだ後、消化管に穴が開く例が2000年以降に27人報告され、うち4人が死亡していたとして、厚生労働省が24日発行の「医薬品・医療機器等安全性情報」で注意を呼び掛けた。

死亡したのは50〜70代の男女4人。01〜05年に、バリウムを服用後、消化管に穴が開き、腹膜炎を併発するなどした。厚労省は、高齢者は消化管の機能が低下しバリウムが排泄されにくい上、組織自体も弱くなっており、バリウムの重みで消化管が傷みやすいためとみている。

消化管損傷のほかに、18人が1993〜04年に、呼吸困難などのショック状態となった。

バリウムは54年に販売が始まった。現在は約20製品あり、昨年度の推計使用者は約1,750万人。同省は「以前にも同様の事例は起きていただろうが、副作用として認識されていなかったのだろう」としている。

各メーカーは、厚労省の指示に基づき添付文書を改訂。消化管閉塞や、バリウムに過敏性のある患者には使用しないよう求めた。

改訂された添付文書によると、
慎重投与として、「腸管憩室のある患者」というのが追加されたようだ。

かねてより、バリウムを飲んだ後の排泄が、
便秘になって薬を飲んでもうまくいかないばかりか、
薬のせいで痛みがつらいという声を聞いていた。
それにバリウムが憩室に詰まって、
そのうちにその部分が破れる可能性があるということもわかっていたので、
私自身、バリウムを飲む検査は受けたことがないし、勧められても拒否してきた。
このニュースを読んで、やはり、という思いがある一方で、
今頃になって、という気持ちである。
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危険性のある化学物質の研究結果を隠す

DuPon社内部の書類や元従業員によると、DuPon社はキャンディーの包装やピザの箱、電子レンジ用のポップコーンバッグなど、何百もの食品容器に使用されるテフロン関連の化学物質の危険性を示す研究を隠したという。

化学物質Zonylはその製品から溶出して食物に入る。ひとたび人体に入ると、PFOA(テフロンでコーティングされた調理用品の生成に使用される化学物質)として知られるperfluorooctanoic acidとその塩類に分解する。

環境保護庁は、PFOAをヒトの発癌物質に「なりうる」として、分類するかどうか決めようとしていた。水曜日の夜にDuPon社によって発表された文書では、食物中の化学物質PFOAの安全性をモニターし続けていると、食品医薬品局(FDA)は話した。

DuPon社の書類は水曜日にEnvironmental Working Group(研究及び擁護組織)によって公表された。

同時に、DuPon社の元化学技術者のGlenn Evers氏は、EWGのオフィスでの記者会見で、会社が長い間化学物質に関する研究を抑圧したとレポーターに話した。

「それらには毒性があります」と、Evers氏は化学物質PFOAのことを語った。「人の血液中に入ります。そして、あなた方皆の中にも入っています。あなたの愛する人たち、あなたの仲間たちにも」

1981年から2002年まで、Evers氏は、DuPon社が新製品を開発することに携わっていた。2002年にDuPon社が行った企業再構築で、彼は職を失った。

Evers氏には、異なった視点があった: 彼が化学物質の安全性についての心配を言い始めたために「DuPon社が私を会社から追い出したと信じています」

Evers氏は、デラウェア法廷で今月、DuPon社に対して民事訴訟を提出した後、PFOAの問題に関して公的に話すことを決めたと話した。Evers氏の目的は主に、化学物質や彼自身の職歴に関する「記録を直す」ことであると、Evers氏の弁護士であるHerb Feuerhake氏は言う。

しかし、Evers氏はまた、DuPon社がPFOAや催奇形性に関する研究をEPAに提出しなかったかどうかに関して、今月下旬のEPA公聴会の結果に影響を及ぼすことを望んでいると話す。この会社に何百万ドルもの罰金を課すことができるかもしれない。

EWGが、DuPon社に対する2件の訴訟で、無報酬で専門的な証言をしたEvers氏を捜し出すと、その47歳のデラウェアの住民は聖職者と論議したと話した。その聖職者は「'You can't dance with the devil.'」と彼に語ったという。

DuPon社は、PFOAが健康上のリスクを引き起こすという主張を否定したと、消費者に対してその製品を承認した食品医薬品局は言っている。

「消費者の使用に対して、これらの製品は安全です」と、会社は声明で発表した。「1960年代後半以降、FDAは消費者使用に対して、これらの材料を承認していますし、DuPon社は常に、これらの製品に関して、すべてのFDAの規則や規格に従っています」

会社は、Evers氏が「DuPon社で働いている間、PFOAの問題にほとんど直接的な関与をしていません...Evers氏はFDAの調査結果に反して、不正確で個人的な意見を広範囲にわたって述べたとして、DuPon社は強く反論します」と話した。

その環境グループは水曜日に、DuPon社がスポンサーの研究の内部コピーをFDAやEPAに提出した。それは、Zonylの危険性が、政府の知っている以上に高く、食物中に移行することを示している。

書類の1つは、1987年のメモで、この化学物質がコーティングした紙から離れて、1967年にFDAが制限した値より3倍も高いレベルで食物に移ることを示す研究室の検査を引用している。 もう1つの書類は、Zonylを90日間ラットやイヌにエサで与えた1973年のDuPon社の研究で、どちらの動物も腎臓や肝臓に貧血と損傷を有していたと書かれており、イヌには、コレステロール値が高くなっていた。

EWGのRichard Wiles副社長は、「さらに悪いことに、DuPon社は、この時、PFOAなどのZonylの分解物が食物中に含まれ、それが環境中にいつまでも残留し、DuPon社の女子社員に生まれた赤ん坊の臍帯血を含み、人の血液を汚染していたことを知っていたということです。」とFDAやEPAの職員に書いた。

Wiles氏は、DuPon社がこの研究結果を提出しなかったことに対して罰せられるべきかどうかを決定するように政府機関に依頼した。昨年、環境グループが入手した別のDuPon社の書類に基づいて、EPAは、この会社が20年以上もの間ずっと、PFOAに関する必要なデータを提出してこなかったと申し立てた。この書類はPFOAと奇形児の誕生との間の関連性を示唆する研究に言及している。

EPAのスポークスウーマンのEryn Witcher氏は、水曜日に政府機関が「PFOAの元になるものや、どのようにして公衆が曝露されているのか、またこれらの曝露が健康上の潜在的なリスクがあるのかどうかについて調べるために、大規模な試みがなされているところです」と話した。

Evers氏の心配を公表するという彼の決心は、既にインパクトがあったかもしれない。

8月に、彼は、3ヵ所すべてのDuPon社の米国工場が、「大量の」ダイオキシンを放出していると、ミシシッピー法廷で語った。ダイオキシンは、ヒトで癌を発症する危険性があるということが、EPAの研究でわかっている有機化合物の一種である。このケースでは、カキの漁師が、DuPon社の工場のダイオキシンのせいでまれな血液の癌になったとして、実質的損害賠償金の1400万ドル支払われ、彼の妻は1500万ドルを受け取った。

彼はまた昨年、ウエスト・ヴァージニア州のケースで、DuPon社は集団訴訟の和解に同意して1億760万ドル支払った。ウエスト・ヴァージニア州のパーカーズバーグ近くの工場の周りに住む住民たちは、PFOAが飲料水の供給を汚染したと言う。DuPon社はさらに、50億ドルを求めるPFOAに関する別の集団訴訟が残っている。
(Associated Press - 11月16日)

* EWG = Environmental Working Group
* EPA = Environmental Protection Agency

ここで言う水曜日というのは、おそらく11月16日のことと思われる。

はたして日本の製品は大丈夫なのだろうか?
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失われたタンパク質が肺癌の鍵を握る

1つのタンパク質は、肺癌(いまだ世界最大の殺人的な癌である)へと流れを一変させる鍵を握るかもしれないという研究結果が、このほど発表された。

ナッシュビルのバンダービルト大学の研究者たちは、腫瘍細胞増殖因子b(Transforming Growth Factor-b = 細胞の成長や死のように主要な機能を制御するタンパク質の一群)に対する2型受容体が、非小細胞肺癌患者で失われていることを発見した。

肺癌細胞が注入されたマウスの試験で、非常に小さくてあまり活発でない腫瘍が、2型TGF-b受容体を運ぶものに発生したことを確認した。

「私たちは、初めて、これらの重要な分子が欠けているか、またはこの作用がすべての症例の肺癌の4分の3で抑制されることを確証しました」と、lead researcherのPran Datta教授は話す。

「マウスの肺癌細胞にこの分子を戻すと、細胞の腫瘍に成長する能力が減少しました」と、彼はイギリスの雑誌Cancerに記述している。

関連性がわかったので、研究者たちは現在、治療法を見つけるために、発症する際に主要な受容体分子が、どのように、なぜ消失するのかを、発見しなければならない。

肺癌の80%は非小細胞肺癌で、ほとんどの原因は、喫煙(自らが喫煙しようが、受動喫煙であろうが)である。
(ロイター - 11月8日)
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科学者たちは、タンパク質のウエイト・ロスの秘密を暴く

ラットにタンパク質をたくさん食べさせた研究で、炭水化物の少ない食事が最終的に空腹を抑制するという生物学的な結果の連続の導火線となることがわかった。

フランスの研究者たちは次のように説明する: タンパク質は、そのような減量法の必需品であるが、小腸でのグルコース生成を増加させるようである。この上昇は、肝臓でモニターされて、次に脳で記録される。次に、脳は食欲を抑制するよう「すべて完全な」メッセージを出す。

「この研究結果は、これまで未解決だった、タンパク質が豊富な食事がどのように空腹を減少させて食べないようにするかという質問の答を提供します」と、この研究論文の著者である、フランス、リヨンのInstitut National de la Sante et de la Recherche MedicaleのGilles Mithieux氏は、準備された声明で話した。

「この目新しい、食事のタンパク質の効果を理解することは、将来の肥満の医学的治療の仕上げに新しい門を開けるでしょう。」と、Mithieux氏は話した。

研究者たちは、1つのラットのグループに、大豆タンパクとカゼインの豊富なタンパク質を50%含むエサを与えた。別のグループは、ちょうど17%のタンパク質を含み、でんぷんの豊富なエサを食べた。

Cell Metabolism11月号の報告によると、フランスのチームは、ちょうど1週間後までには、タンパク質の豊富な食餌のラットの方が、でんぷん食のグループよりも、食べた量が15%少なかったことがわかった。

タンパク食のラットはまた、でんぷん食のラットよりもその週のコースにわたって体重が著しく減少したことがわかった。高タンパク食のラットは、食べていたものが好きでないということではない。というのも、研究者たちが、げっ歯動物の大好きな食物を加えているのは確かだからである。

タンパク質に関連する減量に対するより複雑な説明は、血液検査を通して明らかにされた。でんぷん食のグループと比べて、腸のグルコース生成に特に関連する2つの遺伝子が、タンパク食グループではるかに活性化していることを示した。

食物の吸収が終わった後でさえ、タンパク食のラットの小腸は、高レベルのグルコースを門脈(消化器系や他の器官から肝臓へ血液を往復させる血管)に運び続けた。

これらのタンパク食ラットの肝臓で、グルコースのセンサーが発見された。順に、脳の食欲コントロールの役目を持つ領域に信号を送る(肝臓のグルコースレベルが上がったというメッセージを運ぶ)。空腹と食事の両方において、迅速で安定した減少が生じた。

これらの研究結果に基づいて、Mithieux氏と彼のチームは、少なくともラットにおいて、タンパク質がなぜそんなに早く空腹を抑制するのかを説明する、消化器系と中枢神経系との関係を解明したと信じている。

また、人間の腸がグルコースを生成するので、研究者たちは、このシステムがいつか体重に関する障害を治療する鍵となるかもしれないと信じている。

サンディエゴのScripps Clinicでの栄養及び新陳代謝の研究のディレクターをしているKen Fujioka博士は、研究者たちの仕事に対する熱意を述べた。

「この研究はラットを使い、エサを与えることにおいて、いつもヒトに置き換えられるというわけではありません」と、彼は言った。「しかし、彼らがこのことを調べる方法は斬新で、理解できるように思えます」

「多くの人々が考えることとは反対に、血中のグルコースを増加させるものが、食欲を亢進するだろうということは、必ずしも本当ではありません」と、Fujioka氏はつけ加えた。「そしてしばらく、ここ5年間で、タンパク質が、脳を満足させるのに最も良い食物の1つであるということを本当にわかり始めたのです。ですから、この論文は、この背後にに何らかの生物学が実際にあるということを示します」。

しかしながら、University Texas Southwestern Medical Centerの、臨床栄養学の助教授であるLona Sandon氏は、この研究がそれとなくタンパク質の利益を強調し過ぎるかもしれないと警告した。

「タンパク質が、私たちが少しの量を食べただけで満足を感じるのを助けるという研究が確かにあります」と、彼女は話す。「とはいえ、それほど簡単ではありません。というのは、タンパク質ほどではないものの、同じくらいの炭水化物(全粒小麦粉やふすま、果実、野菜のように、特に繊維質の多い炭水化物)もまた、確かにあるからです。そのために、このすべてのタンパク質を食べる必要があるという、この誤解があります」

「タンパク質はパズルの、まさに1つの断片です」と、彼女はアドバイスした。「そして、結論は、食欲を制御するとき、タンパク質以上のものを考える必要があるということです」
(HealthDay News - 11月8日)
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ビタミンの戦略が卒中の再発のリスクを下げるかも

今月発行された雑誌Strokeの研究によると、多量のビタミンサプリメントは、死につながるものや心臓疾患と同様に、2度目の卒中のリスクを減少させるのを助けるかもしれないという。ビタミンB9(葉酸)やB6、B12を含むサプリメントは、血中のホモシステイン濃度を減少させることが知られている。ホモシステインは、心臓病に関連するアミノ酸である。

卒中予防研究グループ(Stroke Prevention study group = VISP)のVitamin Interventionのこれまでの報告では、組み合わせたビタミン療法は卒中の再発や心臓疾患を抑制しなかったが、この試験では治療効果のなさそうな患者を含んでいたことが判明した。

「VISPの治験は、腎不全の患者と同様に、ビタミンB12が欠乏していて、私たちの治療に応じそうにない患者を含んでいたので、ビタミン療法にも反応しないでしょう」と、カナダのオンタリオにあるStroke Prevention and Atherosclerosis Research CenterのDavid J. Spence博士は、ロイター・ヘルスに語った。

Spence氏たちが、治療に最も応じそうであると考えられた2,155人の被験者のサブグループで結果を再分析すると、組み合わせビタミン療法は卒中や心臓疾患の再発に有益な影響を与えるようにみえた。

特に、このチームは、低用量ビタミン vs. 高用量のビタミン療法の結果を比較して、高用量のビタミンサプリメントが卒中や死につながる病気、心臓病の再発を21%減少させたことがわかった。彼らがビタミンB12のレベルを基準として患者を細分し、ビタミンの吸収が困難な人を特定すると、低用量と高用量グループの違いが大きくなった。

「総ホモシステインを低下させるビタミン療法は、心血管疾患の予防に効果がないと結論を下すのは早過ぎます」と、Spence氏は話した。

彼らは、葉酸が含まれる粒で栄養価を高められる現代、ホモシステインを減らすためのビタミン療法に対する反応は、患者のB12濃度に大きく依存するということを暗示する。 他の療法に加えて高用量のB12が、ホモシステインを減らし、その結果、卒中を抑制したり、卒中や死につながる疾患、心臓発作の合わさった終点(死亡ということ?)を抑えるのに必要だろう。

SOURCE: Stroke, November 2005.
(ロイター - 11月8日)
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イチョウは卵巣癌をかわすかも

女性で、また研究室内で行われた研究は、ハーブのサプリメントのGinkgo biloba(イチョウ)が、卵巣癌の発症のリスクを下げるのを助けるかもしれないということを強く示唆したという。

卵巣癌は、女性の癌の死因として4番目に多く、婦人科の癌の診断で2番目に多いものである。

イチョウのようなハーブのサプリメントは、潜在的に予防効果があるとして関心を呼んでいるが、この目的に対する使用を支持するには「科学的な証拠に欠けている」と、ボストンのBrigham and Women's HospitalのBin Ye博士は、今月ボルチモアで行われた癌予防会議のレポーターの集まりで話した。

卵巣癌の600人以上の女性を含むに卵巣癌と640人の健康な対照試験の女性にかかわる地域住民をベースにした研究で、Ye氏たちは、最も一般的に使用されたハーブがイチョウやエキナセア、セント・ジョンズ・ワート、チョウセンニンジン、コンドロイチンであることがわかった。

しかし、イチョウだけが卵巣癌をかわすようにみえた。データによると、イチョウのサプリメントを摂取した女性は、卵巣癌のリスクが60%低くなったという。

Ye氏によると、特に「卵巣癌ではない女性の4.2%の人は、診断の少なくとも6ヵ月前に、定期的にイチョウを摂取していると報告しましたたが、卵巣癌の女性の1.6%の人だけが、イチョウを摂取していると報告しました。このことは、イチョウを摂取している女性が卵巣癌になりにくいかもしれないということを示唆します」

研究室で行われた研究では、ginkgolide AとB(イチョウの主成分)が、この予防効果の主な原因であるという証拠を提供する。

研究室での研究で、Ye氏たちは低用量のginkgolideを72時間続けて卵巣癌細胞に与えた。これは卵巣癌細胞の成長において、80%の減少まで導いた。

「結論として、イチョウは一般の人たちにおける卵巣癌のリスクを減少させるかもしれません」と、Ye氏は話す。
(ロイター - 11月10日)
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コーヒーは女性に高血圧を引き起こさない?

コーヒーを愛する女性への朗報である。コーヒーを飲むことが慢性の高血圧を引き起こさないらしいということがわかった。

しかし、ある理由で、同じ研究において、コーラを飲んだ女性は、高血圧になるリスクが大きかった。研究者たちは、そのことに驚いたが、この研究が決定的でないと注意した。

カフェインは、どちらの飲料にも含まれる周知の成分であり、血圧を短期的に増加させることがわかっている。しかし、この研究でコーヒーを飲む人は12年間の追跡調査で、コーヒーを飲まない人より高血圧を発症しやすいというわけではなかった。

コーヒーと高血圧に関するこれまでのデータは複雑だが、血圧への一時的な効果が、長期にわたるリスクを増加することを意味するというのが一般的な認識であると、この研究のlead authorであり、Boston's Brigham and Women's Hospitalの研究者である、Wolfgang Winklemayer博士は話す。


その考えを「反論する有力な証拠を見つけました」と、研究者たちは記述する。

コーヒーを多く飲む女性(毎日4杯以上のレギュラーかカフェイン抜きのコーヒーを飲む)は、ほとんど、あるいはまったく飲まない人よりも高血圧を発症するリスクがわずかに低いという結果を示すという証拠さえあった。

Winkelmayer氏は、コーヒーには多くの抗酸化物質があり、それが心臓を保護し癌のリスクを下げるのを助けると考えられると言う。

コーラを飲む人に対する結果は驚くべきもので、面倒な感があるが、コーラがどのようにして血圧を上げるのかは明らかでないため、まだまだ決定的ではないとしている。

政府によって資金を供給されたこの研究は、9日(水)にアメリカ医学学会誌で発表された。

いくつかの最近の研究で、抗酸化物質の主な食物源であるとする報告も含め、コーヒーが健康に良いという可能性が示されている。他には、コーヒーをたくさん飲む男性は、糖尿病のリスクが減少するとか、コーヒーは肝臓癌を予防するかもしれないという日本の研究もある。

Winkelmayer氏のグループは、2つの長期にわたる健康に関する研究に参加した、ほとんど白人で平均55歳の15万5594人の女性の看護師に関するデータを調べた。定期的に彼女たちに食事や健康に関する質問をし、12年間続けられた。 約3万3000人が高血圧と診断された。

毎日3杯以上のコーヒーを飲んだ女性は、ほとんど、あるいはまったく飲まなかった女性よりも、高血圧の発症が約7〜12%少なかった。

毎日少なくとも4缶の砂糖の入ったコーラを飲んだ人々は、少ししか飲まない人やまったく飲まなかった女性に比べて、高血圧になるリスクが28〜44%増加した。ダイエットソーダはまた、非ダイエット飲料よりわずかに少ないものの、リスクが増加した。

ギリシヤのAthens Medical Schoolの講師で、コーヒーが心臓血管に主にネガティブな作用につながるという研究を行っているCharalambos Vlachopoulos博士は、この結果が他の人たち(年齢や人種の異なる男女を含む)に「必ずしも適用されるわけではない」と話す。

カフェイン含有のソフトドリンクを飲む10代の黒人は高血圧になりやすいという研究を行っている栄養学者のMargaret Savoca氏も、コーラをたくさん飲む人でのWinkelmayer氏の研究結果が、カフェインで説明がつくということを疑うと言った。

ソーダを多量に飲む女性は、コーヒーをたくさん飲む人々とは異なる別の特性を持っているかもしれず、カフェインは違う影響を与えるかもしれないと、グリーンズボロのノースカロライナ大学のSavoca氏は話す。

ナトリウムも犯人かもしれないと、ニューヨーク市バルハラのWestchester Medical Centerで薬学のチーフをしているWilliam Frishman博士は言う。

炭酸飲料1缶にはそれほど塩が入っていないが、炭酸飲料を多く飲むとそれだけ増え、1日に4缶以上飲むと高血圧になるのは一般的である。

「だれも、コーラが危険であると言わないでしょう」と、Frishman氏は話し、さらにこう言う。「適度に飲むべきです」
(Associated Press - 11月8日)
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うつ病は結腸直腸癌のリスクを高めるらしい

約12万7000人の女性看護師で行った研究の、Nurses's Health Studyのデータの新しい分析によると、うつ病の女性では結腸直腸癌を発症するリスクが増加するという。

しかしながら、研究者たちはうつ病の症状と結腸直腸腺腫(腫瘍やポリープで癌になるもの)のリスクとの関係を見つけられなかった。

うつ病が癌の発症の役割を果たすと長い間考えられているが、データは決定的ではないと、ボストンのBrigham and Women's Hospital and Harvard Medical SchoolのCandyce H. Kroenkeと博士たちは、American Journal of Epidemiology(疫学)で説明する。うつ病は結腸直腸癌の危険因子であるとし、さらに、糖尿病や糖尿病、低エストロゲンレベル、そして喫煙のような習慣的な危険因子も含むと付け加える。

研究者たちは、うつ病が結腸直腸癌や結腸直腸腺腫の両方の危険性を増加させると仮定した。彼らの研究は特に、うつ病と結腸直腸癌を調べる最初のものである。

彼らは、研究に着手したときに癌ではなかった8万1612人の女性のデータを分析した。結腸直腸癌が400例、結腸直腸腺腫が680例、8年にわたる追跡調査の間に診断された。

Mental Health Indexにおいてうつ病の症状を多く有することがわかった女性は、症状の少ない女性に比べて、結腸直腸癌になるリスクが43%増加したことがわかった。肥満の女性で、その関係はより強かった。

うつ病は癌の発症において、肥満の毒性を悪化させることを示唆すると、研究者たちは述べる。うつ病の症状が結腸直腸癌の発症を促進するかもしれないということから、潜在的な生物学的要素を特定するために、さらなる研究が必要であると、彼らは結論づけた。
(ロイター - 11月3日)

Mental Health Indexは、検索してみたものの引っかかってこなかった。
おそらくBody Mass Indexのメンタル版と思われる。
要するに、うつ病の人は大腸癌になるリスクが高く、
肥満の人はさらにそれが高くなるようであるが、
他にもいろいろ危険因子が考えられるので、
まだ研究の余地があるということのようだ。
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ムズムズ症候群は他の健康上の問題とも関係がある

足のムズムズ症候群(Restless Legs Syndrome=RLS)を有する成人は、しばしばその病気に関連する身体的な健康上の問題を経験しているということが、最新の研究でわかったという。

「肉体的かつ精神的な問題とRLSの間に、強い関連性があります」と、この研究論文の著者であり、国立睡眠財団の会長で、University of Kentucky College of Medicineでpulmonary and critical care medicineの教授のBarbara A. Phillips博士は、準備された声明で発表した。

「RLSが気分障害を引き起こす可能性があります。また、気分障害を治療するのに用いられた薬物療法も可能性があります。さらに、喫煙や肥満、座ったままのライフスタイルのような習慣が、RLSになる危険因子であり、精神科の病気においてもより一般的です」と、Phillips氏は話す。

彼女の研究結果は、先日モントリオールで行われた、American College of Chest Physiciansの会合で発表された。

NSFの年次の睡眠投票で、1,506人の米国成人について調査した。少なくとも1週間に数回、夜に足に不快感があると報告する回答者は、RLSの危険性があると考えられた。回答者の9.7%は、RLSの症状があると報告した。

南部と西部の人々は、北東部の人々よりもRLSの危険性がより高いようだったと、投票によってわかった。また、太りすぎや、失業していたり、毎日喫煙している人は、高血圧や関節炎、胃腸の逆流障害、うつ病、不安障害、糖尿病の人たちと共に、RLSの危険性がより高いように思われた。

RLSの危険性がある成人はまた、不眠症や睡眠時無呼吸症候群の危険性が高く、RLSのない人たちよりも、眠りに落ちるまでに30分以上を要した。彼らはまた、運転をするときの眠気や、昼間の疲労感、仕事の遅れや、仕事のミス、眠気のために仕事を失ったり、社会的な出来事を体験した。
(HealthDay News - 11月3日)
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ボトックスは過活動膀胱を抑えるかもしれない

スコットランドの研究者たちによる小規模の研究によると、ボツリヌス毒素で作られたしわ取りの注射ボトックスは、他の治療が無効である過活動膀胱の症状を伴う女性に安全で有効な治療法であるようだという。

ボトックスは脊髄損傷のため膀胱を制御するのが困難な患者に使用して成功したが、原因がわからない過活動膀胱の人々でこの方法はほとんど研究されていない。

したがって、グラスゴーのSouthern General HospitalのGovindaraj M.Rajkumar博士たちは、15人の女性の膀胱の筋肉にボトックスの注射を1回行って研究を行う予定である。

治療直後、1人の女性を除き、しつこく頻繁な古典的で厄介な症状が改善したと述べた。13人の女性で、最初に尿意を催すときの量が非常に増え、最大の膀胱の容量は10人で増加した。

ボトックスの注射1回で効果は20〜24週間続くようである。

13人の患者では、症状は治療(10〜52週間)後、平均24週間後で標準に戻ったと、研究者たちは報告する。

研究者たちはまた、頻度もそうだが、失禁の発現が、はるかに早く標準レベルに戻るようだと述べる。

それにもかかわらず、チームはこの治療が安全で、臨床的に効果的であり、「従来の療法が症状の改善が起こらない時に実行可能な代案」であると結論づける。
(ロイター - 11月3日)

またもや、ボトックスに関するニュースがあったので、取り上げてみた。
効果的かつ安全らしいが、他の治療法で効果がなかった場合にのみ、
ということになるようだ。
それにしても、膀胱の筋肉に注射って、
どんな方法で行うのだろうという素朴な疑問が…。
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温熱療法は卒中後の手足の機能回復を早める

手や手首を、温めたり冷やしたり交互に行う熱刺激は、卒中生存者の麻痺している手足の上の方の回復を助けるようであると、台湾の研究者たちは報告する。

卒中後のリハビリにおいて熱療法の効果を調べる最初の研究かもしれない。研究者たちは、温めたり冷やしたりのサイクルが、わずか数週間の治療後に卒中患者の腕や手の感覚や動きの機能をかなり高めたことがわかった。

ほとんどの卒中生存者(85%)は、手足の上方の障害や回復の度合いがしばしば思わしくない経験をすると、Fu-Zen Shaw博士たちはStrokeの12月号で発行された記事で説明する。

これまでの研究で、熱刺激が同時に脳の多くの領域を活性化することがわかっている。この過程で、卒中患者が機能を回復するのを助けると信じられていた。そして、他の治療法と較べて、それは安価で簡単である。熱刺激は、整形外科のリハビリで一般的に行われ、卒中患者の筋骨格の痛みや痙縮を治療するのに時々使用される。

Hsinchuの、National Chiao Tung大学のShaw氏たちはホットパック(約75度に加熱したもの)やコールドパック(0度未満に冷やしたもの)を、熱伝導を緩衝するためにタオルで包んで使用して熱刺激を行った。直接温めたり冷やしたり刺激する時間は、15〜30秒までに限定し、30秒休止し、10回繰り返した。

不快になったら、患者たちは積極的にその刺激から手を離すことが勧められた。治療は1週間に5回の20〜30分のセッションを6週間行った。

15人の実験群の患者と14人の対照群は治療プロトコルを完成した。

チームによると、熱療法は感覚や手首の伸展、運動機能で非常に改善することと関係があったという。対照群と比べて、最も大きな変化が4〜6週間観察された。

これらの結果は、卒中患者の手足の上方における感覚-運動機能の回復を促進するのに、熱刺激が「すぐれて、役に立ち便利なテクニック」であることを示すと、Shaw氏は述べた。

「6週間の熱刺激後もずっと改善が期待されるかもしれませんが」と、研究者たちは述べる。「熱刺激をフォローアップで続けるかどうか、熱刺激の最適な強度がどれくらいか、研究の余地が残っています」。
(ロイター - 11月3日)
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アルコールはHRTによる乳癌のリスクを上げる

ホルモン補充療法(HRT)を受けている女性は、乳癌を発症するリスクが高くなるので、アルコール摂取を避けるべきであると、スウェーデンの科学者たちは発表した。

Karolinska Institutetの研究者たちは、エストロゲン陽性の乳癌の発症の増加を見たと話す。乳癌は最も一般的なタイプの病気であるが、特にアルコールを飲んだり、更年期症状に対してホルモン剤を服用している女性に多かったという。

「私たちの得た結果から、ホルモン剤を服用する女性は飲酒を避けるべきであるということを示唆します」と、米国の雑誌National Cancer Instituteで、研究結果を発表したチームのAlicja Wolk教授は言う。この雑誌は11月2日(水)に出た。

「ホルモン剤を服用しなければならない女性にできることといえば、癌になるリスクが倍増しないように、アルコールを避けることです」と、彼女はロイターにつけ加えた。

2002年に、心臓発作や卒中、乳癌など重篤な病気になるリスクが高くなるという研究結果が発表されてから、多くの女性が、HRTを止めたり避けるようになった。

Karolinskaの研究ではまた、一般にアルコールが乳癌になる危険性をどのように増加させるのか、さらに調べた。

Karolinskaの研究から、エストロゲン受容体に陽性反応を持つ乳癌に対してもリスクは増加し、それほど一般的でないエストロゲン受容体に陰性反応を持つタイプに対しては増加しなかったと、Wolk氏は話す。

Wolk氏たちは1987年から1990年までと、1997年に5万1,847人の閉経後の女性で再び集められたアルコール消費におけるデータを評価した。2004年半ば頃までには、1,188人の乳癌患者が特定された。

乳癌は世界中の女性で最も一般的な癌である。

フランス、リヨンの国際がん研究機関(IARC)によると、毎年100万件以上が診断され、約40万人の女性がこの病気で亡くなる。

乳癌の家系だったり、早い思春期、遅い更年期、肥満、そして出産経験のない人は、この病気を発症するリスクが増加する。
(ロイター - 11月1日)
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舌は脂肪の味がわかる

舌は実際、チーズケーキやフライドポテト、バタークッキーを好むかもしれないという研究結果が報告された。

げっ歯動物の実験で、フランス人の科学者たちは舌の上に、食餌の脂肪を検出すると思われる受容体を特定した。これは味蕾が、甘み、酸味、塩味、辛味、そして"うま味"(食品添加物のグルタミン酸ソーダ(MSG)に関連している風味)といった5つの基本的な風味だけをピックアップするという伝統的な見解をくつ返す。

研究者たちによると、舌が脂肪酸に対する受容体を抱えているという事実から、食欲のコントロールや肥満において、新しい光を当てることができるということが、ブルゴーニュ大学のPhilippe Besnard氏によって導かれたという。

彼らは雑誌Clinical Investigationの11月号で研究結果を報告する。

Besnard氏たちによると、舌が脂肪を検出するようにデザインされた受容体を持っているかもしれないと推測するが、この研究が、正確に指摘する最初のものであるという。受容体はCD36と呼ばれるタンパク質であるが、多くの組織に存在していることが既に知られており、脂肪の蓄積に関係していて、他の仕事では脂肪酸トランスポーター(FAT)という名前で呼ばれている。

多くの人間は言うまでもなく、ラットとマウスは、もともと脂肪の多い食べ物を好む傾向があり、ラットでは、味蕾にCD36タンパク質があることがすでにわかっている。

CD36が舌の脂肪探知器であるかどうかを調べるために、Besnardたちはラットとマウスで、正常なものと、遺伝的にCD36を働かなくして不活化したタンパク質を有するものとで研究を行った。

選択させると、遺伝学的に正常な動物は脂肪性のエサを選んだが、CD36不活性なマウスはそのような好みがなかったことがわかった。そして、研究者が脂肪酸を正常な動物の舌の上に置くと、これ単独で消化器官から脂肪を処理する物質の放出の引き金となった。一方、CD36の活性のないマウスでは同じことは起こらなかった。

肉体の脂肪摂取の調節は複雑だが、これらの研究結果は舌の上のCD36受容体の重要性を示すと、Besnard氏はロイター・ヘルスに語った。

脂肪に対する好みや、消化物質の緊急放出を促進するこの受容体の作用が、食物が充分でないときの進化において有利である可能性があると、彼は推測した。しかしながら、現代では、これはウエストラインにとっては不都合であるかもしれない。

過去のいくつかの研究で、肥満体の人々はやせている人たちよりも、脂肪の多い食物を非常に好むことがわかっていると、Besnard氏たちは述べる。このことは、脂肪の「知覚」における調節障害が、肥満に何らかの役割を果たしているかもしれないということを示唆すると話す。

数年にわたる研究で、個人が異なった風味を知覚する能力でばらつきが大きいことがすでにわかっており、味の受容体の違いが関係していると考えられる。アメリカ人の半分が「中間」の味ききで、残りの人は等しく、1つ以上の風味をほとんど知覚しない「味ききでない」と、いくつかの風味が非常によくわかる「スーパー味きき」に分けられると、専門家は見積もる。

しかし、このすべてを食習慣や体重における要素としてどのように取り入れるかは、まだ明らかではない。しかし、セント・ルイスのWashington University School of MedicineのNada A. Abumrad氏によると、CD36が脂肪知覚や、あるいは体重の調節において果たす役割の個人差を示すのは「不合理ではない」という。

「これまでこの受容体の機能の特異性やメカニズムについて学んだように、いくつかの形の肥満を治療する戦略を考案することが可能であるかもしれません」と、Abumrad氏は論評に記述する。
(ロイター - 11月1日)

SOURCE: Journal of Clinical Investigation, November 2005.
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ヘルス・チップ:咳は心臓発作を救うかも?

もし心臓発作が起きていると思ったら、活発に咳をしてください。そうすれば、命が助かるかもしれません。

American Academy of Anti-Aging Medicineによると、咳は肉体を通して血液を脳に押し出し、ポンプ運動を作り出します。それによって、救急車が到着するまで持ちこたえるのです。

けれども、いつ、どのように咳をするかは、重要です。2秒に1回の咳を5回続けて行うことです。
(HealthDay News - 10月31日)

この記事、載せようかどうしようか悩んだのだけれども、
とりあえず、載せてみることにした。
心臓発作の状態がどのような状態なのか、
また、その状態のときに、咳をする余裕があるかどうかという疑問もあるが。
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ガス阻害剤がマウスのアルツハイマー病の進行を遅らせる

iNOSと呼ばれる酵素は、アルツハイマー病の傾向があるマウスの脳障害の形成を加速する一酸化窒素(NO)のガス生成の引き金になると、研究者たちは報告する。

この研究結果は、iNOS阻害剤(すでに生成し、ヒトでテストされている)が、アルツハイマー病の進行を遅くするのを助けるかもしれないということを示唆する。

この研究は、ニューヨーク市のCornell University Weill Medical Collegeの研究者によって行われ、雑誌Experimental Medicineの11月7日号に掲載されている。

10年近くの間、科学者たちはiNOSがアルツハイマー病患者の脳の病変部に存在することがわかっているが、これまで研究者たちは、この酵素が実際に病気を悪化させるかどうか調べていなかった。この研究によって、iNOSなしで繁殖したアルツハイマー病になる傾向のあるマウスが、iNOSがあるマウスよりも脳の病変の発生が少なく、2倍も長く生きたことがわかった。

アルツハイマー病を発症したマウスも、iNOS欠乏のマウスのグループも、老いるにつれて脳の病変の急速な増加がみられなかった。

研究論文著者たちによると、この結果から、iNOS阻害剤が、現在のアルツハイマー病の治療法よりも効果的であるということを証明するかもしれないという。これらの既存の治療法は、認識力の検査における患者の能力を一時的に向上させるが、延命はしない。
(HealthDay News - 10月31日)
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反復動作でサイトカイン放出

キーボード操作やピアノ演奏などで同じ動作を長時間繰り返すことで傷ついた神経から放出されるたんぱく質が、疲労感や抑うつ症状を示す「シック・ワーカー症候群」を引き起こすことが、米テンプル大での研究で明らかになった。

<中略>

研究チームによれば、マウスに前脚の関節を使った反復作業をさせ続けると、約3週間後から、負担のかかっている神経細胞が「サイトカイン」と呼ばれるたんぱく質の一種を大量に放出するようになる。

<中略>

上司の目には「さぼっているだけ」と映るかもしれないが、シック・ワーカー症候群だとしたら、しかったり励ましたりしても効果はない。同大研究員のメアリー・バーブ氏は「サイトカインが体を守るための合図を発しているととらえるべき。けん怠感などの症状により、神経の損傷がそれ以上悪化しないよう、休養が必要だと訴えているのだ」と説明している。
(ロイター - 11月6日)

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200511060003.html

日常的な疲労感のみならず、
慢性疲労症候群や線維筋痛症、リウマチなんかについても、
これで説明がつくかもしれない。

疲労を感じたら、自分で意識して休養をとるようにすることが大事なのだろうけれど、
今の社会システムでは、なかなか容認してもらえないのだろうなということも感じる。
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ボトックスは卒中患者も救うらしい

最新の研究によると、おそらくしわを消すことのできるものとして、最もよく知られているボトックスはまた、手足の動きを制御できない卒中の患者の機能回復を助けることができるかもしれないという。

ボトックスまたはボツリヌス毒素A型を繰り返し注射すると、卒中後の患者が痛みなしで服を着たりといった日常の活動が充分できるくらいに機能を取り戻せたと、ノースカロライナ州ウインストンセイレムのWake Forest University Baptist Medical Centerの神経学の教授でありchairmanでもあるAllison Brashear博士は話した。

「ボトックスが重要な機能をはたすのは、明らかです」と、彼女は言う。

Brashear氏は金曜日にフィラデルフィアで行われたAmerican Association of Physical Medicine and Rehabilitationの年次総会で、この結果を発表した。この研究には、ボトックスを開発した会社である、Allergan Inc.から資金が供給された。

Brashear氏によると、ボトックスは過去5年間「適応外使用」で使われていたので、卒中の患者にも使用された。適応外使用とは米食品医薬品局によって承認されなかった目的に対して薬を処方したり、治療を行ったりすることである。

「この研究が取り組もうとしていることは、その治療法の機能的な結果を理解することです」と、彼女は話した。

ボツリヌス毒素A型は、クロストリジウム・ボツリヌス菌という細菌が作り出すたんぱく質の混合物で、食中毒を引き起こすものと同じ毒素を含んでいる。しかし、無菌で精製した毒素はまた、わずかな投与量でアセチルコリンの放出を妨げる。アセチルコリンは、神経細胞から放出される化学物質で、筋肉に収縮するように信号を送るものである。

「私たちは皆、ボトックスが筋肉を弛緩するということに同意します」と、Brashear氏は言った。「この論文から理解しようとしたことは、卒中の患者にとって何を意味するかということです」

Brashear氏のチームは卒中後の筋肉痙縮のある279人の患者の手首、指、および肘の屈筋に注射した。治療は1年にわたる研究の間、少なくとも12週間毎に区切られた。

チームは衛生や衣服を着ること、手足の状態、および痛みを含めて、4つの領域において筋肉の緊張や障害を測定し、患者に最も改善してほしい重要なことを尋ねた。誰も重大な副作用がなく、筋肉の緊張は6週目までに大きく改善したという。

この改善は1年にわたって研究が続けられた。チームは「障害がない」から「重度の障害」まで4つの領域に、4ポイントのスケールを使用し、この研究の終わりに、少なくとも生存者の半分の人が、1ポイント達成、あるいは彼らが最も重要であるとみなす領域において改善した。

ボトックスは、最初1998年に、「弱視」などの目の問題を治療するのに承認された。次に、首や肩の収縮を引き起こす運動障害の治療のためにFDAから許可を得た。そして、それは眉間のしわに対して承認された。

他の研究では、てのひらや足が汗まみれになるなど、他のさまざまな症状に有効な治療法を発見した。

別の専門家は、卒中からの生存者についての新しい研究が、ある臨床医に長い間知られていたことを確かなものにすると話した。

「私は痙縮を起こしている患者に長年それを使用しています」と、ニューヨークのNew York University Medical Centerで、物療医学とリハビリテーションの医師であるTodd Schlifstein博士は言う。

「ボトックスは、筋肉をさらにリラックスさせて無力にし、どこでどれくらい力を与えるかを正確に制御することができるのです」と、彼は話す。

彼は、新しい研究が「ボトックスによって卒中患者の痙縮を減少させることができるという証拠を追加する」と語った。

Brashear氏は、卒中生存者の約1/3の人が痙縮を経験すると見積もる。American Stroke Associationによると、それは少ない数ではなく、毎年米国では70万人が卒中になり、約400万人が卒中からの生存者である。

Schlifstein氏は、卒中の生存者のうち最大10%の人がボトックス注射の利益を得るだろうと見積もっている。

概して、卒中からの生存者で痙縮を経験する人は、神経科医か物療医学リハビリテーションの専門家を受診すると、Brashear氏は話す。その症状は、ボトックス治療を行う根拠があるか否かに関係なく評価することができる。
(HealthDay News - 10月28日)
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卵巣癌の早期徴候の発見

卵巣癌に関する症状は、特に腹部の膨らみと痛みであるが、しばしば診断の数ヵ月前に始まり、適切な検査で現在よりも早く診断することができるということが、研究で示された。卵巣癌が早く検出されると、治療がずっと可能になる。

10月1日に発行されたCancerで、研究チームは、観察から「卵巣癌の患者が、1つのグループとして、診断の少なくとも6カ月前に、対照試験で症状が区別可能であるという客観的な証拠を提供する」という。

サクラメントのUniversity of California Davis Health SystemのLloyd H. Smith博士たちは、症状のパターンを記録し、診断前に行う診断に関する検査で、約1,900人の女性に卵巣癌が発見された。チームは約6,000人の乳癌の女性と、癌ではない1万1000人の女性に対して同様のことを行った。

Smith氏によると、卵巣癌の女性は、乳癌や癌のない女性よりも、卵巣癌と診断される6ヵ月以上も前に、「特有の症状」、特に腹部の膨張や痛みがあることが多かった。

また、CA125検査と同時に、腹部の画像診断や骨盤の画像診断が、卵巣癌の診断前3カ月以内にしばしば使用されたが、ほとんどの患者が診断の4〜36カ月前にそのような検査を行っていなかったと、論文著者は報告する。CA125は卵巣癌の患者で増加することが知られているタンパク質である。

Smith氏はまた、卵巣癌の女性で「診断のために検査を行った人は、通常、骨盤の画像検査やCA125の検査よりもむしろ、腹部の画像検査や胃腸の検査を行っていた」が、まったく価値がなかったと話した。

「私たちの調査結果は、卵巣癌が現在少なくとも4ヵ月遅れるような診断をされる患者で、より早く診断できるだろうということを示唆します。というのは、医師が骨盤の画像検査やCA125の検査のような、卵巣癌を診断する検査をオーダーするまでに、腹部の画像検査や胃腸の検査をオーダーするからです」と、論文著者は記述している。

Smith氏は、「通常の医学の評価を求める」ために卵巣癌であることを示唆する症状を持つ女性にアドバイスする。骨盤の画像診断やCA125検査は、卵巣癌特有の持続する説明のつかない症状を有する女性で、「考慮されるべきである」と、Smith氏は話す。
(ロイター - 10月28日)
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空気汚染は卒中のリスクにつながる

空気を汚染する粒子の増加は、脳血栓によって引き起こされる卒中の件数(脳の動脈破裂によって引き起こされるタイプは除く)が増加することと関係があるという研究結果が示された。

これまでの報告で、空気汚染と、心臓発作や他の循環器系障害の総合的リスクとの間につながりがあることがわかっていたが、卒中のリスクにおける特異的な作用はあまり研究されていなかったと、ボストンのBeth Israel Deaconess Medical CenterのGregory A. Wellenius博士は、ロイター・ヘルスに語った。

「私たちの研究は、この課題に取り組む、アメリカでの最初の大規模な研究です」と、彼は話す。

研究者たちは、大気汚染と、米国の9都市の老人医療健康保険制度を受けている人の卒中との間の関係を評価した。特に、1986年から1999年までに入院した、動脈の閉塞性(虚血性)卒中の15万5,503人と、出血性の卒中の1万9314人のデータを分析した。

米心臓病協会の雑誌Strokeで報告されたように、(研究)チームは、最も低いところから最も高いレベルまでの粒子状物質による大気汚染の増加が、同じ日に脳梗塞による入院を1.03%上げたことがわかった。さらなる分析で、一酸化炭素や二酸化窒素、亜硫酸ガスの濃度に対しても同様の結果をもたらした。

対照的に、大気汚染と脳出血のための入院との間では、全く関係が見つからなかった。

Wellenius氏は3つの可能なメカニズムを引用した。それは、単独もしくは組み合わせたものが、大気汚染がいかにして卒中を促進するかということを説明するかもしれない。「1つの可能性が炎症作用です。もう1つは、血圧や拍動の変化の引き金となる肺の反射能力です。3番目の可能性は、血栓が多くできるように促進する凝固因子の変化です」

脳梗塞のリスクの増加は小さいのものの、汚染は全人口に影響を与えるので、卒中の件数が多くなる。

「これまでの報告と一緒にして、大気汚染に曝露されるのを抑えれば、心臓病や卒中を含む健康上の多くの問題の危険性を減少させるようだという結果が示唆されます」と、Wellenius氏は結論づけた。
(ロイター - 10月28日)
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巻貝の記憶を高める薬物が

ある抗癌剤が、長期記憶に必要なタンパク質を生成するように刺激するかもしれない。アルツハイマー病の治療に可能であるとして、この化合物への関心を持っていると、研究者たちは話す。

Blanchette Rockefeller Neurosciences Instituteと海洋生物学研究所の科学者たちは、marine snail(海の巻貝?)の学習活動の何日も前にbryostatinを導入すると長期記憶が著しく改善されたと報告する。

「これはアルツハイマー病の患者たちにとって本当に躍進となるかもしれません」と、Proceedings of the National Academy of Scienceで今週発表した研究の技術指導官で代表執筆者のDaniel Alkon博士は話した。

アルツハイマー病協会は、現在約450万人のアメリカ人がアルツハイマー病に悩まされ、その発症は、米国の人たちの加齢に伴い、2050年までに1600万人にまで増えるだろうと予測される。

アルツハイマー病の初期症状は、新しい記憶を長期にわたって貯蔵する能力を失うが、bryostatinは、この長期貯蔵を促進するようにみえる。

巻貝の実験では、学習やトレーニングの何日も前に、海水にbryostatinを入れると、あるタンパク質がその巻貝の神経によって作られるようになる。

何日も経ってから巻貝を訓練すると、1分か2分間ではなく何週間もそれを覚えているだろうと、研究者たちは話す。

昨年のマウスの実験では、bryostatinがまた、アルツハイマー病患者の脳で見られるタンパク質の蓄積を防ぐのを助けることを示唆している。

Bryostatinは、無脊椎動物のBugula neritina(コケムシの一種?)という、糸のようなものが束になっていて、紫がかった茶色の動物の化学的防衛機構として機能するバクテリアから発見された。

Blanchette Rockefeller Neurosciences Instituteは、ウェストヴァージニア州の民主党のJohn Rockefeller上院議員にちなんで命名されたが、彼の母親はアルツハイマー病と戦った末に亡くなった。

この研究所は、アルツハイマー病の治療のためにbryostatinを使用する特許を有し、臨床試験やその後のマーケティングまでずっと、この薬物を監視するためのパートナーシップについて、民間部門と議論をしているところである。

「私たちは、アルツハイマー病の患者や家族に、この病気の根本的な原因に向かう治療を提供するのに、正しい経路にいると信じています」と、研究所の会長であるRobert D'Alessandri博士は声明で発表した。
(ロイター - 10月25日)
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中韓外交摩擦?

この9月に、中国産のキムチから鉛が検出されたというニュースがあった。
下のURLは中央日報の記事のものである。(URLがあまりに長いので2行に分けた)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=67931&servcode
=400§code=400&p_no=&comment_gr=article_67931&pn=3

そして今回、韓国政府が中国産キムチから寄生虫の卵が検出されたと発表したという。
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/kokusai/20051102/20051101i316-yol.html
上のURLは日本の新聞社の記事であるが、
一方で、韓国側の朝鮮日報の記事によると、
中国・国家質量監督検験検疫総局は先月31日、韓国産キムチ7種とコチュジャン2種、焼肉のヤンニョムジャン(醤油、ごま油、ニンニクなどを混ぜたもの)1種という3品目10製品から寄生虫の卵が検出されたと発表した。

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/11/01/20051101000053.html

けれども、韓国側は、そのキムチを中国に輸出していないと言っているとか。

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/11/01/20051101000039.html
上のURLの記事によると、全部日本に輸出しているとある。
かと思うと、下のURLのようにほとんどが国内分で、一部米国や日本に輸出とある記事も。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/11/01/20051101000033.html

どっちが本当かはわからないものの、
いずれにしても、日本にも入ってきている可能性がある。

日本のメディアの発表との違いが気になる。
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ガムを噛むと術後の回復が早くなる

新しい研究で、何か噛むものを医師と彼らの患者に与えた: チューインガムを使用する患者は、使用しない人よりも、腹腔鏡大腸外科手術の後の入院期間が短いという。

腹腔鏡手術で、外科医は特定の領域で手術をするために、小さい切込みからビデオのついたツールを使用して挿入する。

「腹腔鏡手術を受ける患者の回復が、伝統的な技術で行うよりも早く、痛みも少ないことは知られています。私たちは、さらにうまくできるかどうかを見たいと思いました。今日、人々はできるだけ早く自分の生活や家族の元へ帰りたがっています」と、ピッツバーグのWestern Pennsylvania Hospitalで腹腔鏡の外科医で、この研究のlead investigatorであるJames McCormick博士は、準備された声明で説明した。

「チューインガムのように単純なものが、それを現実にする助けになります」と、彼は話した。

この研究では、電気的に大腸切除術を受ける102人の患者を、2つのグループに分けた。対照グループの人たちは、腹部手術の後に透明な液体を一口の給食を受け取った。この研究グループの患者はまた、食事の時にガムを噛まされた。

研究者は、チューインガムを噛んだ患者の方が、ガムを噛まなかった人よりも、平均で1日早くに家に帰ったことがわかった。

手術後にチューインガムを噛むと、術後のイレウス(腸閉塞症)を予防することができると、この研究の論文著者は話す。イレウスというのは、手術のあとしばらく消化器系の動きが不活発なままでいる状況のことである。イレウスは、術後の問題や入院が長引く主要な原因であり、米国では1年当たり10億ドルにまでコストがかかると、この研究の論文著者たちは言う。

「なぜこのアプローチが働くのかを説明しようとする科学的理論が2、3あります。最も一般的なものは、'見せかけのエサ'の概念です」とMcCormick氏は話した。

「普通は、食事時に座って、15分間噛んで飲み込みます」と、彼は説明した。「ガムを噛むと、その活動をうまく刺激します。肉体が、それは正常であると考えるや否や、正常に活動するでしょう。そして、家に早く帰れるようになるのです」

この研究は今週、サンフランシスコで行われたAmerican College of Surgeonsの年次総会で発表された。
(HealthDay News - 10月27日)
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ヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?―脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABC
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