ホルモン補充療法(HRT)を受けている女性は、乳癌を発症するリスクが高くなるので、アルコール摂取を避けるべきであると、スウェーデンの科学者たちは発表した。 Karolinska Institutetの研究者たちは、エストロゲン陽性の乳癌の発症の増加を見たと話す。乳癌は最も一般的なタイプの病気であるが、特にアルコールを飲んだり、更年期症状に対してホルモン剤を服用している女性に多かったという。 「私たちの得た結果から、ホルモン剤を服用する女性は飲酒を避けるべきであるということを示唆します」と、米国の雑誌National Cancer Instituteで、研究結果を発表したチームのAlicja Wolk教授は言う。この雑誌は11月2日(水)に出た。 「ホルモン剤を服用しなければならない女性にできることといえば、癌になるリスクが倍増しないように、アルコールを避けることです」と、彼女はロイターにつけ加えた。 2002年に、心臓発作や卒中、乳癌など重篤な病気になるリスクが高くなるという研究結果が発表されてから、多くの女性が、HRTを止めたり避けるようになった。 Karolinskaの研究ではまた、一般にアルコールが乳癌になる危険性をどのように増加させるのか、さらに調べた。 Karolinskaの研究から、エストロゲン受容体に陽性反応を持つ乳癌に対してもリスクは増加し、それほど一般的でないエストロゲン受容体に陰性反応を持つタイプに対しては増加しなかったと、Wolk氏は話す。 Wolk氏たちは1987年から1990年までと、1997年に5万1,847人の閉経後の女性で再び集められたアルコール消費におけるデータを評価した。2004年半ば頃までには、1,188人の乳癌患者が特定された。 乳癌は世界中の女性で最も一般的な癌である。 フランス、リヨンの国際がん研究機関(IARC)によると、毎年100万件以上が診断され、約40万人の女性がこの病気で亡くなる。 乳癌の家系だったり、早い思春期、遅い更年期、肥満、そして出産経験のない人は、この病気を発症するリスクが増加する。 (ロイター - 11月1日)