ホルモンのせいで、女性は男性より多くの痛みを経験するかもしれない。 性転換手術に備えてエストロゲンという女性ホルモンを投与する男性で行ったイタリアの研究で、30%の人が治療中、頭痛などの痛みが増加したと報告された。 逆に、女性が男性になるために、テストステロンという男性ホルモンを摂ると、さまざまな痛みが改善された。 イタリアの、シエナ大学のAnna Maria Aloisi氏がオーストラリアで開かれた第11回World Congress on Painで、結果を発表した。 研究は男女間の痛覚の違いによるという、これまでの研究を支持するものの、ホルモンがどのように痛みの経験に影響するかはわかっていない。 テストテスロンが中枢神経系における痛みの通り道を消すことによって痛みを少なくするという、1つの理論がある。同時に、エストロゲンは痛みを感じるのを邪魔するメカニズムをブロックすることによって痛覚を増加させるというもの。 うまくいけば、この作用は慢性の痛みに苦しむ人々の治療につながるかもしれないが、Aliosi氏は、テストテスロンを女性に与えると、多大な副作用を伴うので難しいと警告した。 (NetDoctor.co.uk - 8月30日)