先日、新聞にディーゼル排ガスの毒性に関する記事があった。
ディーゼル排ガスを妊娠中に吸わせたマウスの胎児の脳や精巣組織に、排ガスに含まれる超微小粒子(ナノ粒子)が母体から移行して沈着、周囲の細胞に変性を起こしている可能性が高いことを、東京理科大の武田健教授らが突き止めた。
「ナノテク産業が生み出すナノ粒子についても、生体内での挙動や影響などを詳しく調べる必要がある」と指摘した。
ナノ粒子は多様な機能が注目され、工業利用も進んでいる。一方で体内に入りやすく、沈着もしやすいため、生体への影響が大きいと懸念され、各国で毒性研究が進んでいる。
グループは、妊娠2日目から16日目まで1日12時間、排ガスを吸わせた母親から生まれたマウスの脳や精巣組織を電子顕微鏡で観察。海馬や大脳皮質など脳内のさまざまな場所に極めて微小な黒い粒子が多数沈着、周囲の細胞が変性し、血管が細くなっていることなどを確認した。
精巣の特定の組織にも微粒子が多数取り込まれ、細胞が変性していた。
ナノ粒子は粉塵よりもはるかに小さい微粒子なのだろうが、
アスベストでもあれだけ問題になっているのだから、
もっと問題が起きていてもおかしくないかもしれない。
それに、化粧品でもナノ粒子という言葉をよく目にする。
ローションなんかのように、
液体に溶け込んでしまっている場合は大丈夫だろうけれども、
パウダーファンデーションなどのように
飛散するような場合は、果たして大丈夫なのだろうか。
そのほかにも、日常生活に溶け込んでいる物質で、
こういった問題を引き起こすものが、まだまだあるような気がする。