魚油が、大気汚染による心機能の変化に対抗するのを助けるかもしれないということが、新しい研究でわかった。 汚染物質への曝露は、心臓の自律神経系の調整の尺度である心拍変動(heart rate variability=HRV)に影響を及ぼす。心拍変動は不整脈や心臓発作、突然死の独立した危険因子である。 しかし、アメリカの雑誌のRespiratory and Critical Care Medicineの12月号の研究によって、毎日2gの魚油サプリメントが、81〜83歳の26人の高齢者で、心拍変動における衰退を防いだことがわかった。 この研究の被験者たちは全員、メキシコ・シティの老人ホームの居住者で、6カ月間、魚油サプリメントを摂取した。老人ホームに入っている人の24人の対照グループは大豆油のサプリメントを摂取した。 「このランダムに制御された試験では、魚油サプリメントは同じ日の屋内の微粒子への曝露に関する心拍変動の減少を防ぎました」と、米国疾病対策センターの研究者であるFernando Holguin博士は、準備された声明で発表した。 「対照的に、比較試験に使用した植物由来の多価不飽和脂肪酸のサプリメントの大豆油は、心拍変動において、微粒子の作用から保護する効果は取るに足らないものでした」と、Holguin氏は話した。 彼と彼の同僚たちは、それらの結果を確認するために、さらに大規模な研究が必要であるとした。 「オメガ-3多価不飽和脂肪酸の源である魚油は、周囲の大気汚染に曝露された高齢の被験者において、不整脈や突然死のリスクを減らすための予防として使える可能性がある」と、Holguin氏は話す。 (HealthDay News - 12月19日)