約12万7000人の女性看護師で行った研究の、Nurses's Health Studyのデータの新しい分析によると、うつ病の女性では結腸直腸癌を発症するリスクが増加するという。
しかしながら、研究者たちはうつ病の症状と結腸直腸腺腫(腫瘍やポリープで癌になるもの)のリスクとの関係を見つけられなかった。
うつ病が癌の発症の役割を果たすと長い間考えられているが、データは決定的ではないと、ボストンのBrigham and Women's Hospital and Harvard Medical SchoolのCandyce H. Kroenkeと博士たちは、American Journal of Epidemiology(疫学)で説明する。うつ病は結腸直腸癌の危険因子であるとし、さらに、糖尿病や糖尿病、低エストロゲンレベル、そして喫煙のような習慣的な危険因子も含むと付け加える。
研究者たちは、うつ病が結腸直腸癌や結腸直腸腺腫の両方の危険性を増加させると仮定した。彼らの研究は特に、うつ病と結腸直腸癌を調べる最初のものである。
彼らは、研究に着手したときに癌ではなかった8万1612人の女性のデータを分析した。結腸直腸癌が400例、結腸直腸腺腫が680例、8年にわたる追跡調査の間に診断された。
Mental Health Indexにおいてうつ病の症状を多く有することがわかった女性は、症状の少ない女性に比べて、結腸直腸癌になるリスクが43%増加したことがわかった。肥満の女性で、その関係はより強かった。
うつ病は癌の発症において、肥満の毒性を悪化させることを示唆すると、研究者たちは述べる。うつ病の症状が結腸直腸癌の発症を促進するかもしれないということから、潜在的な生物学的要素を特定するために、さらなる研究が必要であると、彼らは結論づけた。
(ロイター - 11月3日)
Mental Health Indexは、検索してみたものの引っかかってこなかった。
おそらくBody Mass Indexのメンタル版と思われる。
要するに、うつ病の人は大腸癌になるリスクが高く、
肥満の人はさらにそれが高くなるようであるが、
他にもいろいろ危険因子が考えられるので、
まだ研究の余地があるということのようだ。