「シック・ワーカー(Sick worker)」症候群(実行力が十分でないためにしばしばミスをしたり、疲労や不安感、うつ症状によって特徴づけられる)は、早期の神経の損傷によって引き起こされ、反復性緊張障害につながると、研究者たちは報告した。
ラットを用いた研究で、小さな力で長時間反復性の作業をすることで引き起こされた神経傷害が、サイトカインという、炎症の引き金になるタンパク質によって引き起こされうるということがわかったという。サイトカインはまた、不安の症状を引き起こすことが知られているが、細胞のストレスの初期の兆候の後、早ければ3週間くらいで神経が傷つけられる。研究チームによると、このことは、これまで信じられてきたものよりずっと早いという。
「3週間の、ラットが手首を負傷して痛みを覚える前ですら、自分の動きを自制することを観察しました。血中の炎症タンパク質の存在で、仕事を完了するのに手を抜き始めました」と、この研究共著者で、Temple University's College of Health Professionsの、Ann Barr氏は準備された声明で発表した。
ラットの神経の傷害が進行するにつれ、この神経傷害のあるところで、さらに高いレベルのサイトカインが作られた。
この研究によってまた、サイトカインがラットの心理社会的な応答に影響を与え、「シック・ワーカー」症候群のラット・バージョンをもたらしたことがわかった。これは血流を通って、ラットの脳へ移動したサイトカインによって引き起こされたと考えられる。
サイトカインの生成が5〜8週間で最高潮に達すると、ラットの中には、作業中に丸くなって寝てしまったものもいた。
「サイトカインは自己保護的です。このはっきりしない不安を感じることで、事態がさらに悪くなる前に、少し休んで回復するようにと、肉体に言っているのかもしれません」と、共著者のMary Barbe氏は準備された声明で語った。
研究者たちは、雑誌Neuroimmunologyの10月号で発表した彼らの研究結果から、早期に介入する技術の開発で、反復性緊張障害によって引き起こされる永久的な損傷を予防する助けになるかもしれないと話す。
(HealthDay News - 11月11日)
sick worker syndrome、実際にはどういうのかわからないので、
とりあえず「シック・ワーカー」症候群と訳してみた。
頸肩腕症候群みたいなものではないのかなあと思ったりもする。
<追記>同じニュースを11月7日付で紹介していました。
忘れっぽくてすみません。
http://hampton.tblog.jp/?eid=58223