卵巣癌に関する症状は、特に腹部の膨らみと痛みであるが、しばしば診断の数ヵ月前に始まり、適切な検査で現在よりも早く診断することができるということが、研究で示された。卵巣癌が早く検出されると、治療がずっと可能になる。 10月1日に発行されたCancerで、研究チームは、観察から「卵巣癌の患者が、1つのグループとして、診断の少なくとも6カ月前に、対照試験で症状が区別可能であるという客観的な証拠を提供する」という。 サクラメントのUniversity of California Davis Health SystemのLloyd H. Smith博士たちは、症状のパターンを記録し、診断前に行う診断に関する検査で、約1,900人の女性に卵巣癌が発見された。チームは約6,000人の乳癌の女性と、癌ではない1万1000人の女性に対して同様のことを行った。 Smith氏によると、卵巣癌の女性は、乳癌や癌のない女性よりも、卵巣癌と診断される6ヵ月以上も前に、「特有の症状」、特に腹部の膨張や痛みがあることが多かった。 また、CA125検査と同時に、腹部の画像診断や骨盤の画像診断が、卵巣癌の診断前3カ月以内にしばしば使用されたが、ほとんどの患者が診断の4〜36カ月前にそのような検査を行っていなかったと、論文著者は報告する。CA125は卵巣癌の患者で増加することが知られているタンパク質である。 Smith氏はまた、卵巣癌の女性で「診断のために検査を行った人は、通常、骨盤の画像検査やCA125の検査よりもむしろ、腹部の画像検査や胃腸の検査を行っていた」が、まったく価値がなかったと話した。 「私たちの調査結果は、卵巣癌が現在少なくとも4ヵ月遅れるような診断をされる患者で、より早く診断できるだろうということを示唆します。というのは、医師が骨盤の画像検査やCA125の検査のような、卵巣癌を診断する検査をオーダーするまでに、腹部の画像検査や胃腸の検査をオーダーするからです」と、論文著者は記述している。 Smith氏は、「通常の医学の評価を求める」ために卵巣癌であることを示唆する症状を持つ女性にアドバイスする。骨盤の画像診断やCA125検査は、卵巣癌特有の持続する説明のつかない症状を有する女性で、「考慮されるべきである」と、Smith氏は話す。 (ロイター - 10月28日)