抗生物質のほとんどのタイプに耐性があり、食物を介して広がる大腸菌が、イギリスで急速に増加していると、先日イギリス政府のhealth agencyが報告した。 Health Protection Agencyは、どれだけの数のケースが含まれているのかという信頼できる評価もなく、またどのように菌が感染していくか明らかでないとして、さらに多くの研究を求めている。 大腸菌は非常に一般的な細菌であり、通常、腸内に生息し無害であるが、よくある尿路感染の原因の1つでもある。 イギリスの中央に位置するWarwickでの健康会議に対する報告では、HPAは、新しい種類の大腸菌が広範囲スペクトル・ベータ・ラクタマーゼ、あるいはESBLと呼ばれる酵素を産生し、その酵素は抗生物質に耐性を持つようにするもので、その感染の治療を困難にする。多くの場合、2種類の経口の抗生物質と2、3の静注の抗生物質がまだ有効である。 「1994年から2004年までイギリスで、国の監視によると、大腸菌によって引き起こされる敗血症で、多剤耐性を有する感染が近年増加し、ESBLを産生する種類となっていることがわかりました」と、報告を編集したGeorgia Duckworth博士は言う。 「この社会では尿路感染症の包括的な監視をしていないので、ESBLを産生する種類の大腸菌によって起きた感染症の数がどれだけあるか、信頼できる評価はありません」 (The Associated Press - 9月12日)