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狂牛病は尿から広がるかもしれない

鹿やヘラジカの狂牛病、スクレイピー、および慢性消耗性疾患を引き起こすエージェントは、時々尿を通して広がるかもしれないと、スイスの研究者たちは報告した。

一定の条件の下のマウスで、病気を移すプリオンとして知られる変異した脳蛋白が、尿中で発見されうることがわかったという。

チューリッヒ大学病院のAdriano Aguzzi氏たちは、「慢性の炎症性腎障害が尿中に感染力のあるプリオンを排泄する引き金になるか否かについて、私たちは検査しました」と、サイエンス誌で発表された報告で述べた。

腎炎で、スクレイピーで感染したマウスは、尿中にプリオンを排出し、これらのプリオンは注入されると、スクレイピーの他のマウスに感染したことを、Aguzzi氏たちは発見した。

この研究室内での実験から、草食動物が草を食べたり、他から尿を通して感染したりするようになる実際の世界でたしかめるまで長い道のりであるが、研究者たちは、そのような伝染が理論的に可能であることを示すという。

プリオン病の専門家であるAguzzi氏たちは、この研究結果から、アメリカの西部の州や他の場所に生息する野生の鹿やヘラジカが、どのように慢性の消耗性疾患に感染していくかを説明する助けになると話した。

それはまた、スクレイピーが羊の間でどのように広がるかを説明するかもしれない。

伝染性海綿状脳症、あるいはTSEsとして知られている病気は、牛スポンジ様脳症(BSEもしくは狂牛病)やスクレイピー、ヒトではヤコブ病、もしくはCJDを含む。

病気は、プリオンと呼ばれる脳蛋白の変異型によって引き起こされ、それは、ウイルスやバクテリアよりも破壊しにくく、動物から動物へと拡大しうる。

スクレイピーは何百年間もの間、羊の中に存在していて、別の種に感染することは知られていなかった。1980年代に、BSEはイギリスの牛で突発して、結局、えさにスクレイピーに感染した羊の死骸が含まれていたかもしれないというところにまでたどりついた。

その後、牛肉を食べた人々は、BSEに感染した肉に関連するCJDを発症し始めた。nvCJDと呼ばれ、それは通常のCJDと異なり、これまでイギリスにおいて151人が、他国では一握りの人が死亡している。

通常、CJDは原因も治療法もわかっていないが、世界中で100万人に約1人に影響を及ぼす。

この病気はすべて、徐々に脳を破壊し死に至る。治療法が全くない。

世界中の農業に携わる職員は、動物の飼料における規則を変えたが、BSEに関するケースは時々まだ現れ、牛のトレーダーの間でパニックを引き起こし、時々牛製品の取り引きを中断している。

牛製品を使用して作られた化粧品や薬品は現在、プリオンを伝染する成分(脳、神経に関する部位、脾臓、他の器官を含む)に対してチェックされている。研究者たちは、尿が要警戒製品のリストに追加されるかもしれないと示唆している。

Aguzzi氏のチームは、腎炎にかかっていないマウスの尿がプリオンを含まなかったと言う。しかし、バクテリア、ウイルスまたは自己免疫疾患によって引き起こされた炎症性腎臓疾患は一般的によくあり、それらはまた、進行した認知障害であるCJDの症状と関連づけることができるとしている。

彼らはまた、1つのチームが、CJD患者の尿中にプリオンを発見したと報告し、別のチームは、1人のCJD患者から採取した尿を注射することによって、マウスをCJDに感染させたと話す。
(ロイター - 10月13日)
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