結核にさらされている健康な人々に、ビタミンDの単回経口投与は、この細菌感染に対する免疫を強化する。 「ビタミンDは、抗生物質の前段階で結核を治療するのに用いられました」と、ロンドンのQueen Mary's School of Medicine and DentistryのAdrian R. Martineau博士らは述べている。結核の免疫におけるビタミンDサプリメントの効果を評価した研究は行われなかったと、彼らはレポートで指摘し、アメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineで発表している。 そのため、Martineau氏のグループは、結核にさらされた192人の健康な成人を、ビタミンDを1回2.5mgを経口で服用する人と、偽薬を服用する人に割り当て、臨床試験を行った。 192人の被験者たちのうち、43人は追跡調査ができず、18人は除外されたため、131人の参加者で主要な結果の分析を行った。このうち、64人が偽薬を、67人がビタミンDを受け取った。6週間後、被験者たちは、ヒト型結核菌の証拠に対する検査を受けた。 ビタミンDサプリメントは、偽薬を服用した人と比べて非常にヒト型結核菌に対して、被験者の免疫を強化したことが分かった。 これらの研究結果に基づき、「臨床試験は、ビタミンDサプリメントが、潜伏している結核感染症の再燃を予防するかどうか決定するために行われなければなりません」と、Martineau氏のチームは言う。 (ロイター - 2007年8月2日)