紫外線B(UV-B)の光への曝露は、基底細胞癌(basal cell carcinoma)と扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)の皮膚癌のリスクの増加に関連していたが、黒色腫(melanoma)ではなかったということが、新しい研究でわかったという。 また、ヒューストンのUniversity of Texas M.D. Anderson Cancer Centerの研究者たちは、UV-B曝露がDNAの破損を修復する細胞の能力を減少させることがあるということを発見した。 この研究は、黒色腫や非黒色腫両方の皮膚癌の469人の患者と、癌ではない329人の人で行われた。この研究のボランティアから採取した血液サンプルは、UV-B放射に曝され、24時間後に染色分体(DNAの修復の間接的マーカー)と呼ばれる細胞構造の破壊の数を分析した。 UV-Bに曝された血液サンプルの、染色分体の破壊の高い数値は、基底細胞や扁平上皮癌のリスクが3倍高かったが、黒色腫の増加するリスクとは関連がなかったという。また、UV-B放射に対する感受性が増加すると、他に知られている危険因子(髪や肌の色、日焼け歴、日焼け能力、しみなど)と相互作用を起こし、基底細胞と扁平上皮癌のリスクを増加させるかもしれないということもわかった。 この研究は、雑誌National Cancer Instituteの12月21日号に掲載されている。 (HealthDay News - 12月22日)