少し前の分だが、テキスト起こしをしたので書いてみる。
実はこのとき、初めてこの番組を見た。
どうやら、毎回ゲストを1人呼んで、
ピックアップしたニュースについて、いろいろ議論をするというものらしい。
一部、聞き間違いや聞き取れなかった部分、
あるいは省いた部分もあるが了承のほどを。
出演(敬称略)
キャスター:やしきたかじん
パーソナリティー:江口ともみ
コメンテーター(弁護士):橋下徹
ゲスト(コラムニスト):勝谷誠彦
たかじん「最近我々のこういう世界でも、特に関西では文化人と言われる方がもうー、いろんな番組を網羅しております。
我々の出番がなくなるんではないかと、そういうようなことは全然心配はしていませんが…
ただ、この言いたいことをズバッと言えるような状況が、いわゆる一般の視聴者の皆さんに好まれてるのかなという…
今日は勝谷さんに来ていただいております」
江口「まず最初のニュースです。
少年による凶悪事件が相次いでます。これを受け、14歳以下でも少年院に送ることができるなどの、少年法改定案が国会で審議されるなど、少年犯罪をめぐる法律のあり方が問われる中、いつも大きな論議の対象となるのが、事件を起こした少年の実名報道の是非。
勝谷さんは週刊文春の記者時代、あの女子高生コンクリート殺人事件であえて少年法に背き、犯人の少年の実名報道に踏み切ったという経歴をお持ちなのですが、ここでニュースを疑え。少年法って本当に必要でしょうか」
たかじん「えー、それ行く前に、勝谷さんは大学を出てからいきなり週刊文春に入ったん?」
勝谷「そうです。…いや週刊文春違う。あれは文春(文藝春秋?)に入ったんだけど、辛い辛い写真雑誌の張り込みをやっていたんです」
たかじん「あったあった」
勝谷「それからそのあと週刊文春に入ったんですけどね」
たかじん「どれくらいやったん?」
勝谷「10年ほど」
たかじん「これがきっかけで辞めたん?」
勝谷「ん?」
たかじん「辞めたのはこれじゃない?」
勝谷「辞めたのは、これじゃない、これじゃない。これで僕、クビにしたら、僕文春訴えますがな(笑)このときねぇ、(橋下氏の方を向きながら)人権派弁護士に、いじめられたよ〜。なんか、テレ朝のね討論番組で。これね、書いたのは僕だけど、決めたのは編集長やって」
たかじん「それはそうや」
勝谷「はなだかずよし(花田紀凱)さんという、テレビ出てるあのおっさんや。『(肩を叩きながら)勝谷頼むよ。そういうのを書け』と言われて書くでしょ。そしたらいっぱい呼び出しがくるわけ。人権派の弁護士と対決してくれと番組に出てくれと」
橋下「僕ですね、人権派は」
勝谷「そういう方ね。そしたら『勝谷頼むよ』(肩を叩きながら)ポン。行ってきてくれ。おっさんは、花田のおっさんは勝手にこっちで、人権はないって言ってるんですよ。それでその矢面は全部僕に来るわけ。自分は出ないのに。
何なのあれ、あの人権派たちはどこへ行ったんでしょうね」
橋下「人権派というのはあんまり好きじゃないんですけど、僕はこの週刊文春の対応はもう絶対失敗。僕はもう絶対許せない、というのは僕はもともとは裁判が確定するまでは実名なんか出す必要はないと思ってるし、ましてやこの少年に関しても、週刊誌がやることじゃないと思うんですよね。じゃあ何なのかっていうと、勝谷さんや花田さんにしても、結局は売買、利益じゃないですか。売れるかどうかの判断ですよ。本当にこの少年のことを思って、また被害者のことを思って公表したのかっていえば、そうじゃなくて、絶対そこでの編集会議では売れる売れないでの判断があったと思うんですよ」
勝谷「そりゃそうですよ。マスコミというのは」
橋下「それは僕は絶対違う。司法においてもこれは絶対少年法は、僕は法律、法律ってのは嫌いだけども、なぜ公表しちゃいけないのかっていうことは、利益が出るか出ないかというのと全く違うんです。だから僕はこれは利益を生むような週刊誌がね、こういうことをやっちゃいけないし…」
勝谷(さえぎるように)「それは、僕らが法律家に対して偏見を持つのと同じように、それはメディアに対して偏見を持っているのじゃないか」
橋下「いや、いや」
勝谷「そうじゃない、そうじゃない」
橋下「それは国がやるんだったら、いいですよ。NHKでも何がやる分にはいいけども、一般の営利団体であるね、株式会社である週刊文春とか文藝春秋がやるようなことじゃあないと思うんですよ」
勝谷「それは違うと思う」
橋下「じゃなぜ。だってもうけるために」
勝谷(机を叩いて)「法がちゃんと正義を執行してくれないから、しょうがないじゃないですか」
橋下「じゃあ、週刊誌は法の定義を持ってるんですか」
勝谷「僕らだってリスクを負ってるわけですだから」
橋下「そんなの売買、利益じゃないですか」
勝谷「それはひどいなあ」
橋下「いや、そうですよ」
勝谷「違いますよ。ジャーナリズムってものは人生を賭けて・・・」
橋下(さえぎるように)「ジャーナリズムは全て正しいものでもないですからね」
勝谷「それは違うけどね。全てがあるというわけではないけどもね」
橋下「だから、正義とか法とかに関しては、僕はジャーナリズムが何でもかんでも正義を担ってるわけではないと思うから、それをやるべき機関というのはきちんとね、やっぱあると思うんですよね。それは営利団体がやることじゃないと思います」
橋下「だから新聞でも何でもいいですけども、裁判が確定するまでは名前を出すことのメリットって何もないです。絶対ないです。名前を出すことに何のメリットがあるんですか」
勝谷「裁判が確定すれば少年の名前を出してもいいんですね」
橋下「僕は、それはいいと思いますよ。だから、文春はこれ、裁判が確定する前に、少年法でも冤罪でもいくらでもあるわけです。もしそこで失敗したときに、文春はどう責任を取るのかということですね。確定したら、僕はいいですよ」
勝谷「それは確定前だったからね。確定したら少年でも関係ないの?」
橋下「僕は関係ないと思います。もういっせいに公表したらいいと思います。全然関係ない」
勝谷「ただね、僕らが考えたらね、少年だからといって名前が出ないじゃないですか。名前が出ないからといって、少年だから罰が少なくなるじゃない」
橋下「少年だからじゃないんです。確定してないからです。確定していない段階で、大人だったらまだ回復できるけども、少年の場合には確定する前に公表されたら」
勝谷(さえぎって)「大人は、大人も出さない方がいいじゃない」
橋下「僕は、大人でも出さない方がいいんだけれども、少年だったらなおさら、絶対出しちゃいけない。一生棒に振らせることになる。失敗したときにはね」
勝谷「なら政治家でも何でも、そしたらとにかく判決が確定するまでは、報道しちゃいけないの?」
橋下「だから僕は基本的には公益な立場に立っている人間については逮捕の段階で出していいと思うんですよ。税金で食ってる奴に関しては。この少年は税金で食ってるわけでも何でもないですから。たまたまこれ確定したあとに、こいつがやったことに間違いがなかった。公表したことは、結果オーライで良かったけれども、間違ってたら・・・」
勝谷(さえぎって)「確定したあと間違ってるかどうか…こいつらもう1回やった奴いるじゃないか、この中に1人」
橋下「うん、それはそうですけども、確定する前の段で・・」
勝谷(さえぎって)「そのときでも、新聞は卑怯だから書かない」
橋下「それはいけないと思う。それは書きゃあいいと思うんですけどもね。だからこの確定前の段階は、これをやるというのは絶対許せないと思うんですよ、僕は」
勝谷「僕は違うと思うね。僕はやっぱり」
たかじん(さえぎって)「まあ、その今のある少年法という形やね、本当に必要かどうかと、今の形のね、というのはどうでしょうか?」
勝谷「少年法は必要でしょう、これは。それはしょうがないですよ。だって、どんどんどんどん今の年齢を下げていって、じゃ、12歳、11歳、10 歳となったときに、果たしてそれは大人と同じように、考えてできるか。というより、責任を取れるかといったら取れないわけですよ」
たかじん「これは、橋下先生、これ、少年法といったら、かなりの間昔から長いこと来とったんちゃう?」
橋下「続いてます。要は戦前戦後のですね、ちょっとした万引きだったりとか、闇市の万引きだったりとか、暴力沙汰だとか、それを対象としているものなんで」
たかじん「だから、そんな凶悪なもんが前提とはしてなかったんやね」
勝谷「だから更生というものは、要するに、あれはね、戦争という国が選んだ間違いが生んでしまったことによる、ある意味被害者であるという意識がある」
たかじん「食べるために、万引きとか」
勝谷「今はね、自分らで名前が出ないということや、知ってやってるんだから」
たかじん「うん〜」
勝谷「だけどね、僕はね、少年法というのを適用するんだったら、それのじゃ、例えば少年に殺された人たちの遺族たちの、その怒りの割合は何を担保されるのかといったら、結局何も担保されないわけでしょ」
橋下「だから僕は少年法において、少年だからといって今は死刑にならないんですよね。そういうのは一切良くないと。少年法に一番重要なのは、その、事件を解明するプロセス、また立ち直るプロセスというものを、大人の事件とは別のプロセスをやっていきましょうというところが重要なわけであって、刑自体を軽くする必要は全くないわけです。人一人を殺してることには、大人であろうが少年であろうが関係ないんだから」
勝谷「これ大体人間死んだのは同じなんだから」
橋下「そうなんです。遺族にしたら関係ない。ただそのプロセスがあってね、その調べ方において、やっぱり大人の刑事事件とはちょっと違うやり方で調べていきましょうというのが少年法の根幹なのに、刑を軽くしよう、軽くしようということばっかり言うんですよ」
勝谷「なんでそういう声が、弁護士の中から上がってこないの?法曹界から」
橋下「ねぇ。…あ、僕でした、弁護士は。誰のことかなあと思いました」
橋下「僕が言っても誰も言うことを聞いてくれないですからね。勝谷さん、言ってくださいよ、ガツンともう」
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