一酸化炭素は、原因となる炎症を抑えることによって、一般的に潰瘍性大腸炎と呼ばれる炎症性腸疾患を和らげるのを助けるということが、新しい研究で、わかった。 ピッツバーグ大学の研究者たちは、マウスの炎症性腸疾患の兆候を緩和するために低濃度の一酸化炭素を吸入させた。一酸化炭素はインターロイキン-12(IL-12)と呼ばれるタンパク質の生成を抑制した。このタンパク質は、通常、感染すると生成され、侵入してきた病原体を攻撃する免疫細胞を活性化するのを助ける。 しかしながら、腹でIL-12が慢性的に生成されると、潰瘍性大腸炎を引き起こす炎症をもたらす。IL-12の生産を阻害すれば、そのような炎症を予防できると、研究者たちは話す。 研究者たちは現在、実際に一酸化炭素がどのようにIL-12を阻害するかを研究しているところである。 一酸化炭素は毒性のある大気汚染物質として広く知られているが、肉体は新陳代謝の副産物として通常それを少量生成する。多量の一酸化炭素は、肉体から酸素を奪うので、致命的である。しかしながら、最近の研究が、低濃度の一酸化炭素が抗炎症剤として作用することがわかったという。 この研究結果は雑誌Experimental Medicineの12月19日号に掲載されている。 (HealthDay News - 12月19日)