ディーゼル排気ガスへの曝露が、肉体の血管の正常な機能を妨げるように見えると、ヨーロッパの研究者たちは報告する。「これらの重要な発見」は、大気汚染が、血栓ができたり、心臓発作を起こすことにつながるメカニズムの可能性を提供するという。 心血管疾患と死における、大気汚染の有害な影響はよく認識されているが、どういうメカニズムかは明らかでない。 イギリスのエジンバラ大学のNicholas L. Mills博士たちは、30人の健康な被験者に、アイドリングしているディーゼルエンジンからの排ガスに晒した状態で、1時間サイクリングマシンで運動してもらった後、血管機能を調べた。微粒子の濃度は都会の環境で遭遇するレベルで維持された。結果は通常の除菌空気を吸った後に得るものと比較された。 医学雑誌Circulationでの報告によると、血管を拡張する注射薬に反応して、前腕における血流の増加が予想されたが、ディーゼル排ガスに晒された後は非常に鈍くなり、通常の空気に晒された後ではそうならなかった。 血流の減少で血栓がたまり、「急性の心血管障害をもたらしてもおかしくない」かもしれないと、Mills氏たちは理論づける。 ディーゼル排気微粒子の対策で「汚染物質への曝露を減らし、みんなの健康の利益になる」ような装置を改良することを、Mills氏はプレスでの声明で示唆する。 SOURCE: Circulation December 20, 2005. (ロイター - 12月19日)