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セロトニン〜その1

今日はセロトニンについて少し書いてみたいと思う。

セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から、
いくつかの過程を経てできる。
その過程で、ビタミンB6とマグネシウムも必要とのこと。
トリプトファンは、体内で合成されないため、食物から取らねばならない。
チーズ、バナナ、牛乳、卵黄、大豆(きなこ、豆腐、ゆば)なんかに多く含まれているそうである。
ちなみに、朝食にバナナと牛乳の組み合わせというのは、とてもいいそうだ。

セロトニンの働きはいくつかあるので大まかに説明すると…
まず、平滑筋を収縮させる。
平滑筋というのは、消化管、血管、気管支などの筋肉で、
これが収縮すると、消化管のぜん動運動が亢進し、胃酸の分泌が促進する。
血管の場合は少し複雑で、いったん血圧は下がる。
これはセロトニンがノルエピネフリンの遊離を抑制することにより拡張が起きる
ためである。その後、直接的な血管収縮作用などによっていったん血圧が上がり、
それから骨格筋や皮膚の血管が拡張して再び降圧する。
喘息の患者では、気管支収縮が起きることもある。

次に、末梢性で神経を介して、あるいは
中枢性ではCTZ(=chemoreceptor trigger zone)という
化学受容器引き金帯というところに作用して、
悪心・嘔吐を引き起こすことがある。
これは異物を飲み込んだりしたときに、それを体外に出す機能でもあるが、
抗がん剤の副作用でもある吐き気や嘔吐にも関連しているらしい。

そしてセロトニンはMAO(モノアミンオキシダーゼ)という酵素によって代謝され、
さらに代謝を受けて、5-ヒドロキシインドール酢酸になる。
一方で、脳内でのセロトニンは松果体というところで産生され、
いわゆる安らぎのホルモンとして作用することになるが、
さらに代謝を受けてメラトニンになる。
このメラトニンが睡眠のリズムに関連してくるようである。

抜けているところがあるかもしれないが、
セロトニンの働きとしては、大体こんなものだろうか。
循環器系については、私もよくわかっていないので突っ込まないでね。汗
書いた人 hampton | comments(4) | - |




ディートに注意

新聞に興味深い記事があった。
虫除け剤にはディートという成分が入っているが、
この作用は、虫の感覚を麻痺させるということだけでなく、
子供に使用すると、けいれん発作などを起こす恐れがあると、
海外での報告があったそうだ。

この作用はディートの濃度に依存するそうだが、
虫除け剤の成分表示には、この濃度が書いてないケースが多いという。
目安としては、その虫除け剤が医薬品となっている場合が12〜13%で、
医薬部外品で4〜11%となっているらしい。
一方、海外ではディート濃度が30%を超えるものもあり、
けいれん発作や皮膚炎などを引き起こす事例があったという。
そのため、米国小児学会では、子供に対しては10%以下のものを使用することを勧め、
カナダでも生後6ヵ月未満の子供には使用しないよう指導しているとのこと。

さらに、虫除け剤のスプレーになっているもので、
エアゾール式のものは粒子が小さく、広く飛散するようになっている。
そのため、吸い込んで肺の奥にまで入り込む恐れがあり、
大人がいったん手に吹き付けてから、子供の肌に塗るようにするのがいいという。
また、子供の手や顔に直接使用しないことが大事だそうである。

ディート濃度が表示されていなければ、
医薬部外品を選べばいいということになるのかもしれないが、
はたして、大人は大丈夫なのだろうか?
念のため、皮膚の弱い人やアレルギーのある人なんかは
気をつけた方がいいかもしれない。
書いた人 hampton | comments(0) | - |



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