ビタミンDとカルシウムは乳がんのリスクを下げるかも?
女性 | 2007.06.03 Sunday 22:28
ビタミンDやカルシウムをたくさん摂取する閉経前の女性は、乳がんのリスクをほぼ3分の1までカットするかもしれないと、Harvard Medical Schoolの研究者たちが報告している。
「カルシウムやビタミンDを充分摂取することは、女性が健康を維持するのに必要ですし、その上、特に閉経前の女性では、これら2つの栄養素は乳がんの進行を防ぐのに役立つかもしれません」と、薬学の準教授でlead authorのJennifer Lin氏は話す。
彼女のチームのレポートは、the Archives of Internal Medicineの5月28日号で発表されている。
この研究で、Lin氏ののチームは、the Women's Health Studyに参加した10,500人以上の閉経前の女性と、45歳以上のほぼ21,000人の閉経後の女性のデータを集めた。このデータは、彼女たちが食べたものや、摂取した栄養補助食品の情報を含んでいる。
平均10年以上で、276人の閉経前の女性と743人の閉経後の女性が、乳がんを発症した。
研究者たちは、ビタミンDとカルシウムの摂取が高い閉経前の女性では、乳がんを発症するリスクが30%低かったことが分かった。けれども閉経後の女性では、この関連性が見つからなかった。
動物実験でも、カルシウムとビタミンDの摂取量と乳がん予防の間の関係を見つけたと、Lin氏のグループは述べている。
「カルシウムとビタミンDは、胸の腫瘍形成に対して予防をするかもしれません」と、Lin氏は語る。
「けれども、乳がんの発症におけるこれら2つの栄養素の潜在的な有用性を調査するのに、さらに多くの研究が必要です」と、彼女はつけ加える。
ある専門家は、ビタミンDとカルシウムの予防効果の証拠がまだ明らかでないと強調している。
「この効果を調べる能力を制限したかもしれないたくさんの要因がこの研究にあるので、この研究から、この効果が閉経前の女性のみであると言うことができるとは全く思いません」と、米国癌学会の伝染病学者であるVictoria Stevens氏は語る。
「ほとんどのビタミンDは日光への暴露によってもたらされるので、これは特にビタミンDには真実ですが、そのことを彼らは考慮しませんでした」
現時点では、女性が乳がんのリスクを減らすためにビタミンDもしくはカルシウムを摂取するよう勧めることは正当化されないと、彼女は言う。
「私は、そこまでするべきとは思いません」と、Stevens氏は話す。乳がんを予防するために「この社会は、どんなビタミン剤の使用も勧めていません。
この研究が、そのことを変えるべきだとしているとは思いません」と、Stevens氏は語る。「この点で、この証拠は、良い食生活をし、身体活動で良いレベルを維持すること以上の何も支持しません」と、彼女は述べた。
(HealthDay News - 2007年5月29日)
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