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セロトニン濃度はSIDSに関連する

SIDS(乳幼児突然死症候群)の正確な原因はわかってないものの、この致命的な症候群に対する新しい研究は、スクリーニング検査につながる重要な手がかりになり、おそらく新しい治療法の希望となるだろうという。

マウスの脳幹で行った研究で、研究者たちは、脳の酸素濃度が枯渇し、ホルモンのセロトニン濃度が、いわゆるペースメーカー細胞において阻害される際に何が起きるかをみた。

これらの細胞は、同じ研究者たちによって、喘ぐ原因となることがすでにわかっている特定の神経グループである。そのグループは、眠っている赤ん坊で正常な呼吸のパターンをリセットするのに必要である。

研究者たちは、喘ぐようにする呼吸のペースメーカーに対して、正常なセロトニン濃度が必要であるということがわかったという。SIDS(乳幼児突然死症候群)で亡くなる乳幼児では、セロトニン濃度が乱れていたことがわかった。米国疾病対策センターによると、毎年約3,000人の乳幼児がSIDSで亡くなり、それは1歳までの死因のトップである。

この新しい報告は雑誌Neuroscienceの3月8日号に掲載されている。

「酸素が全くないと、呼吸のネットワークは止まります」と、研究論文の著者であり、シカゴ大学で有機生物学および解剖学の助教授であるJan-Marino Ramirez氏は説明する。「目覚める唯一の機会として喘ぐことを当てにします」

他のものでは、乳幼児がSIDSで1、2回喘ぐだけで目覚めないことを示したと、Ramirez氏は話す。「喘ぐのに必要な神経細胞が、セロトニンを必要とするということがわかりました」と、彼は言う。

この実験で、Ramirez氏のチームは、セロトニンがペースメーカー細胞においてナトリウム・チャンネルを規制することがわかっており、脳の呼吸中枢のナトリウム駆動のペースメーカー神経におけるセロトニン濃度を綿密に調べた。

研究者たちは、これらのペースメーカー細胞からセロトニンを取り除くと、約20回の喘ぎが2、3回までに減少した。これは赤ん坊が目覚めるのに充分ではない。

Ramirez氏は、マウスのモデルで発見したメカニズムが、人間にも当てはまると信じている。

喘ぐことがどのように働いているかを特定することは、スクリーニング検査の新しい方法や、SIDSのリスクのある乳幼児の治療につながるかもしれない。「私たちはこれをより良い診断につなげることができるかもしれません」と、Ramirez氏は語る。

さらに、喘ぎのメカニズムや、セロトニンの作用への依存がどのようなものかがわかれば、SIDSのリスクを増加させるような喫煙などの環境要因について、より良く理解できるようになるかもしれない。

「ニコチンの存在が、これらの細胞の機能をどのように変えるかに関して私たちは問うことができます」と、Ramirez氏は話す。

また、セロトニン濃度の変化した子供たちが、後の人生で、うつ病や双極性障害、注意力欠如障害など、他の問題を生じさせることも可能である、とRamirez氏は語る。「この発見は、児童の発育やSIDSについての、より良い理解につながるでしょう」と、彼は言う。

1人の専門家は、この研究がSIDSの原因についての現在の研究に沿っていると考える。

「SIDSで亡くなる赤ん坊のほとんどは、呼吸を制御する能力において微妙に欠陥を有しているという証拠が増えてきています」と、American SIDS Instituteのexecutive directorのBetty McEntire氏は話す。「このような研究は、この欠陥の元を理解するのに不可欠です」

呼吸のリズムや喘ぐ能力は、乳幼児が子宮内にいるときに発達すると、McEntire氏は述べる。「恐らく何人かの赤ん坊での、この欠陥は、セロトニン濃度や他の脳内物質の減少に関連しています」と、彼女は話す。

別の専門家は、この研究がSIDSの原因の1つの可能性を解明すると考えている。

「このことは、非常に興味深い結果であり、喘ぐことのメカニズムについての理解をかなり広げます」と、エール大学で神経学、細胞及び分子生理学の教授のGeorge B. Richerson博士は話す。

もちろん、マウスはSIDSで死なないので、喘ぐことがSIDSとどのような関連があるのか明確ではないと、Richerson氏は言う。「SIDSがまさしく喘ぐことにおける欠陥のせいではないものの、厳しいストレス要因にさらされた乳幼児が回復しなくなるのは確かでしょう」と、彼は話す。

「けれども、喘ぐことにおける欠陥が、SIDSに関するいくつかの症例の病態生理学の一部であるという証拠があります。また、SIDSで亡くなった乳幼児のセロトニンシステムに欠陥があるという良い証拠もあります。このように、このマウスの研究で、これら2つの主要な作用がうまく結びつきます」と、彼は語る。
(HealthDay News - 3月8日)
書いた人 hampton | - | - |



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