定期的に副流煙にさらされれば、心臓発作からの生存者はさらに心臓の問題を多く受ける傾向があると、ギリシャの研究者は報告している。 心臓発作もしくはひどい胸痛の不安定狭心症と呼ばれるタイプで入院した人の61%は、他の人々のタバコの煙にさらされていれば、その後30日の間に、別のいわゆる『急性冠状動脈疾患』になる傾向があるということを、アテネのHarokopio UniversityのDemosthenes B. Panagiotakos博士らは発見した。 「心臓疾患を有した人々の再発のリスクが、その発症後の最初の30日間で非常に高いことを考慮に入れても、副流煙に慢性的にさらされると過度のリスクが大きく加わるようです」と、彼らは医学雑誌Heartに記述している。 研究者たちは心臓発作もしくは不安定狭心症で6病院に入院した2,172人の患者を追跡調査した。46%の人は、職場や家で副流煙にさらされていると報告した。 副流煙にさらされなかった人の8%は、最初の30日以内に2度目の急性冠状動脈疾患になり、対して他の人の喫煙にさらされた人々では11%だった。 他の危険因子を考慮しても、副流煙の露出が、2度目の心臓発作や重い狭心症のリスクを61%上げたことがわかった。また、その作用は非喫煙者と比べて、喫煙者自身で約2倍高かった。 職場でのタバコの煙への曝露は、家での曝露よりも、2度目の心臓疾患を起こす危険性が倍以上高かった。 この結果に基づいて、副流煙にさらされた人々の45%が2度目の急性冠状動脈疾患を発症したのは、直接曝露した結果と考えることができると、研究者たちは結論づける。 「職場で他の人々のタバコの煙にさらされない権利は、過去何年にもわたってますます認識されるようになりましたが、ギリシャ(おそらく他の地域でも)では、この権利が明らかに侵害されているように思えます」と、研究者たちは述べる。 (ロイター-2007年3月9日)