寒天にダイエット効果があるということが、
いろんなメディアで紹介されたとかで、
お店から寒天が消えているという。
まさか、と思っていたら、本当だった。
近所のスーパーに買い物に出かけたら、
どこのスーパーでも軒並み「品切れ」の紙が貼ってあった。
寒天のコーナーだけ空間が空いている。
何も寒天にこだわらなくてもトコロテンを買えばいいんじゃないの、
と思いつつ、その店を出たが、
もしや、トコロテンも売り切れ状態だったりして。
わが家には粉寒天が1袋だけ残っている。
というのも、ブームになる前にすでにマイブームだったからである。
当時は、さまざまな果物の缶詰や、コーヒー、ココア、あんこなど、
思いつくものをいろいろ寒天で固めてデザートとして楽しんでいた。
ゼラチンも使用した。
寒天とゼラチンは植物性、動物性の違いがあり、まったく別物であるが、
ゼラチンはコラーゲンなので、骨粗しょう症の予防にもなり体に良い。
特にココアとゼラチンで作ったデザートは、
私にとってなつかしの味である。
ダノンから今でも出ているのだろうか、
たしかチョコクリームという商品だったと思うのだが、
それにかなり近い。
かつてアメリカのコンドミニアムに2ヶ月ほど滞在していた際、
食べられるものがほとんどなくて、これが私の楽しみだった。
まだ暑い最中だというのに、冷蔵庫は小さくてアイスクリームは買えないし、
お菓子といっても食べたくなるようなものがなかった。
しかも交通の便が悪くて、自力では買い物に行けず、
誰かに連れて行ってもらわないといけなかったため、
ゆっくり選ぶ時間もなかったのであった。
コンドミニアムの中で過ごす時間が長く、
1人で言葉のわからぬテレビを見たり、
自分と向き合う作業をしていたように思う。
そして1日の締めくくりが、このデザートだったのである。
戻れるものなら、あの頃に戻りたい。
やり残したことが多すぎる。