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銅、マグネシウム、亜鉛濃度と死亡率

フランスの研究者たちは、体内の3種類の金属の濃度と、癌や心臓病による死のリスクとのつながりを特定したという。

Lille Pasteur InstituteのNathalie Leone博士らは、銅が高濃度の人では、18年の間に亡くなるリスクが増加する一方で、高濃度のマグネシウムの人では、死亡率が減少したことを発見した。マグネシウムの濃度が低いと、他の2つの要素の作用を強めるようである。

けれども、研究者たちは、これらの金属が実際にその作用の原因なのか、癌や心臓病に対する単なるマーカーであるのか、まだ明らかではないとしている。

亜鉛や銅、マグネシウムは体内で多くの重要な役割(例えば、免疫反応や炎症、酸化的ストレス)を果たしていると、Leone氏たちは研究雑誌Epidemiology(疫学)で記述している。これらの要素の体内濃度と死亡率との間の関係を調査するために、研究者たちは、30〜60歳までの4,035人の男性で18年間追跡調査を行った。追跡調査の間、339人の男性が亡くなり、うち176人が癌で、176人が心臓病だった。

この研究の開始時に最も高い濃度の銅を有する男性では、低い濃度の男性に比べて、どんな原因でも亡くなるリスクが50%増加し、癌で亡くなるリスクは40%高かった。

他方では、最も高い濃度のマグネシウムを有する人では、最も低い濃度の人と比べて、亡くなるリスクは40%から50%減少した。

銅の濃度が高く、亜鉛の濃度が低いと、死亡率のリスクがさらに高くなった。この組み合わせを持つ男性は、亜鉛も銅も濃度が低い人よりも、追跡調査の期間に亡くなる人が2.6倍多かった。亜鉛の濃度が低くて、マグネシウムの濃度も低いと、死亡率のリスクが合わさって増加した。

高い銅濃度は、高齢、喫煙、高コレステロール値と関係があるが、低いマグネシウム濃度は、高齢、高血圧、糖尿病に関連していると、Leone氏のチームは述べている。

銅は体内の有害なフリーラジカルの生成の一因となり、マグネシウムが少ないと炎症の原因となるという。亜鉛濃度が低いと、免疫機能を損なうかもしれないが、一方でまた、亜鉛はフリーラジカルから肉体を保護する。

Leone氏のチームは、「このように、亜鉛が減少し、銅が増えるかマグネシウムが減ると、相乗効果的に酸化による障害や炎症反応を高めるかもしれません」と記述している。

それらは、「臨床的に血清中の亜鉛と血清中の銅、もしくは血清中のマグネシウムとの相互作用と、全ての原因、癌や心血管系疾患の死亡率の予測が可能かどうか確認するのに、さらなる研究が必要です」と結論づけている。
(ロイター - 5月12日)
書いた人 hampton | - | - |



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