新しい研究で、妊娠中にプロザックや他の同様の抗うつ薬の使用が、新生児にもまれであるものの、別の、生命に危険を及ぼすような肺の問題につながることがわかった。 母親が妊娠後期に抗うつ薬を服用した幼児は、肺の病気を発症するリスクが6倍高いと予想されることが、このほどニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンで報告された。 この抗うつ薬は選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)と呼ばれ、プロザック、パキシル、ゾロフトなどの薬が含まれる。 「これは胎児に対してSSRIの厄介な副作用の可能性を報告する最新のものです」と、 National Institute of Child Health and Human DevelopmentのJames L. Mills博士は、付随の論説で記述した。 他の研究では、妊娠後期における抗うつ薬の使用が、新生児の神経過敏やイライラ、低血糖、呼吸困難につながることがわかった。食品医薬品局は昨年、妊娠初期の3カ月の間にパキシルの服用が、心臓欠陥に関連しているかもしれないと警告している。 道義上、妊娠している女性で薬物療法をテストすることができないため、薬が市場に出て使用されてから胎児における薬物の可能な効果を観測することができるのみである。 研究者の1人である、サンディエゴのカリフォルニア大学のChristina Chambers氏は、「それが本当にリスクなら非常に低いです」と、この研究結果のことを語った。研究者たちの計算によると、妊娠後期に抗うつ薬を服用した女性の99%は、問題なく出産するだろう。 食品薬品局の新薬のオフィスのdeputy directorであるSandra Kweder博士は、この結果が心配であるとして、政府機関が近日中に公衆の健康に関する勧告を発表すると話す。 「私は、これらの薬物療法を受けている女性の間でパニックの原因にならないと強調するでしょう」と、Kweder氏は話す。 女性は、自分で抗うつ薬の服用を止めるべきではなく、気になるなら、担当の医師に問い合わせるべきであると、Kweder氏は語る。「多くの女性にとって、この研究で示されたリスクは低く、彼女たち自身のメンタル・ヘルスの状態の治療が個人的に必要であるほどではないかもしれません」と、彼女は言う。 この研究では、研究者は持続性の肺性高血圧と呼ばれる問題が見られた。幼児の肺がすぐに適応せず、血液に達する酸素が十分にないときに、この病気は出生後発症する。それは1,000人の出生あたり1〜2人の幼児に起こる。 研究者は、問題を有する377人の幼児の母親にインタビューし、妊娠中に、うつ病の薬物療法を受けたかどうか尋ねた。この女性たちを、ほぼ同じ時期に生まれた836人の健康な赤ん坊の母親と比較した。 幼児が問題を有する14人の母親は、比較グループの6人の母親と比べて、妊娠後期にSSRIを服用したと報告した。研究者は、抗うつ薬で病気のリスクが6倍に増加すると見込んでいる。 彼らは妊娠前期にSSRIの使用や、妊娠中の他の抗うつ薬の使用で肺の問題のリスクが増加しないことがわかった。 (Associated Press - 2月8日)