早期の診断および治療は子宮癌に対する生存率を改善するが、研究者たちはこのほど、高齢の女性の病気に急激な上昇があったと発表した。 イギリスの60〜79歳の女性における子宮癌の症例は、10年未満で30%上昇した。他の欧州諸国も同様の傾向を見ている。 「生存における改善があるものの、癌によって最も影響される年齢層における発生が激増しています」と、ロンドンのcharity Cancer Research UKで疫学者であり、この研究論文の著者であるLucy Boyd 氏は話す。 「ほとんどの欧州諸国で、一般的に増加しています」と、彼女はインタビューでつけ加えた。 高齢の女性で子宮癌が増加している理由がいくつかある。体重の増加、早い思春期、遅い更年期、エストロゲンのみのホルモン補充療法(HRT)は病気を発症する危険性を増加させる。 「証拠から、太りすぎおよび肥満の女性で、子宮内膜癌の危険性が2〜3倍高いことを示唆される」と、この報告で述べている。 また、乳癌の薬であるタモキシフェンも子宮癌を発症する可能性を増加させる。通常、子宮癌は子宮内膜と呼ばれる子宮の内壁で始まる。 最も治療可能な早期に子宮癌を検出すれば、イギリスでは5年生存率が77%まで押し上げられる。これは過去30年間で16%の上昇である。 子宮摘出(子宮の除去)が標準的な治療法である。病気のステージによって、化学療法が行われることもある。 しかし、子宮癌(最も一般的な女性の癌の1つ)は毎年、イギリスでまだなお1,500人の女性が亡くなっている。世界的に、子宮癌による4万5000人の死者の60%が先進国である。ほとんどの症例が60歳以上の女性だ。 報告によると、マルタ、チェコ共和国、ラトビア、スロバキア、およびスウェーデンがヨーロッパでこの病気の発症が最も高く、ギリシア、ポルトガル、アイルランド、スペイン、フランス、およびイギリスで最も低いという。 「私たちは、この病気の認識を高め、初期症状に注意するよう女性に奨励することがきわめて重要であると感じます」と、Boyd氏は話す。 更年期後の出血が子宮癌の最も一般的な徴候の1つであるが、骨盤下部の痛みは、この病気の別の徴候のことがある。 (ロイター - 2月6日)