胃腸障害を伴う若年成人(ヤングアダルト)の兆候は、牛乳のせいかもしれない。 ある種のアレルギー反応が関わっているかもしれないが、通常は牛乳に対する不耐性が原因ではないと、フィンランドの研究者は報告する。 これまでの研究で、ヘルシンキのFoundation for Nutrition ResearchのLaura Paajanen博士たちのチームは、学童における胃腸障害が、時々牛乳に対する不耐性によるものであるという証拠を発見した。彼らは、ヤングアダルトで同様の不快の原因を解明するために現在の調査を行った。 研究者たちは、16〜21歳の827人の若い男性と女性で、食物に関連する胃腸障害の症状について調査を行い、続いて、そのような症状を報告した49人と、そうでない29人で詳細な検査を行った。 被験者の約10%の人は、前の年にひどい胃腸症状があったことを報告し、通常食物に関連するものだった。被験者全体の24%の人は、牛乳が胃腸の不快感を引き起こしたと話し、13%の人は牛乳を飲まなかった。 研究者たちが、胃腸症状のある人々のサブグループに、牛乳や、プラセボで豆を含む飲料を飲ませると、彼らは、テストを完了した23人の被験者のうちの2人に、牛乳に誘発された症状を発見した。47人の被験者のうちの4人は、乳糖不耐症に関連する遺伝子を持っていた。 しかしながら、胃腸障害を有する被験者では、小腸内や血中の、免疫システム活性のマーカーが、高いレベルを示した。自己免疫に関連する遺伝子を持つ症状のない人たちの約2倍もあった。 この研究結果は、ある種の食物に対するアレルギー反応が、そのような胃腸症状を引き起こすかもしれないが、牛乳が原因であることはめったにないということを示唆すると、研究者たちは報告する。 Paajanen氏と彼女のチームは、乳糖不耐性であるという誤った信念で乳製品を避ける人々が、重要な栄養が摂取できないという危険性があるかもしれないと述べる。 SOURCE: American Journal of Clinical Nutrition, December 2005. (ロイター - 12月14日)