スウェーデンの研究者たちは、1日に2、3杯のティーを飲むと、卵巣癌になる危険性が減るかもしれないという、じれったく決定的ではないものの確証が得られたという。 この研究は6万1,057人のスウェーデン人の女性で行われ、食事に関するアンケートに答えてもらい、2004年まで平均15年間、追跡調査を行った。 その間、301人の女性が卵巣癌を発症した。ティーを1日に2杯以上飲むと報告した人は、ティーを全く飲まなかった女性よりも、この病気になる人は46%少なかった。2杯未満を飲む人もまた、それほどではないものの少ないようだった。 ティーのタイプで結果が変わらなかったものの、紅茶を飲む人たちのほとんどは紅茶を飲んでいた。紅茶も緑茶もポリフェノールを含むが、これは癌につながる細胞の損傷を阻害すると考えられる物質である。 ティーが様々な種類の癌を予防するかどうかに関する、これまでの研究は、矛盾する結果をもたらした。 ストックホルムのカロリンスカInstituteの研究者である、Susanna Larsson氏とAlicja Wolk氏は、この矛盾を整理するために、さらなる研究が必要であると話した。 彼らの研究はこのほどArchives of Internal Medicineで発表された。 「これらの研究結果が本当であるなら、卵巣癌が女性において4番目に多い癌の死因なので、重要となるでしょう」と、アメリカ癌協会の栄養疫学者であるMarji McCullough氏は話す。 慢性病や癌を研究しているハーバード大のBrigham and Women's HospitalのJulie Buring博士は、ティーを飲む以外の要素が、ティーを飲む人がそうでない女性よりも健康であるという結果について説明するかもしれないと言う。 「確かに、卵巣癌に効果のある薬剤やライフスタイルを探るという考えは、非常にタイムリーで重要でしょう」と、Buring氏は話す。「私の関心は、毎日ティーを2杯飲む人々は、飲まない人々と、全体のライフスタイルまで異なるというような研究にあります」 卵巣癌は毎年、2万人以上の米国の女性が診断される。平均的に、米国の女性でおよそ58人に1人がこの病気を発症する機会に直面する。腹部膨満感や消化不良、および尿意切迫感など、兆候があいまいであり、深刻な状態ではないように見えるため、早期発見が難しい。 (Associated Press - 12月12日)