癌専門家たちは初めて、早期発見が難しく、最も致命的な腫瘍の1つの、医学的に悪名高い「サイレントキラー」である卵巣癌に警戒すべき特定の徴候を女性にアドバイスしている。 いくつかのグループの癌専門家によると、突然、何週間も膨満感が続いたり、しばしば頻尿があったり、食事が変化したり、腹部もしくは骨盤の痛みをいずれか1つないしは組み合わさった症状は、初期卵巣癌の手がかりになるかもしれないという。 米国癌学会などの組織は、この徴候をリストにして、水曜日に合意声明を発表した。歴史的に、医師たちは卵巣癌の初期徴候がないと考えていて、今年約15,000人の米国女性が亡くなることが予想されている。 「沈黙する卵巣癌について、この神話があり、それについて何もすることができないと言う人々がいました。さて、それはもう真実ではありません」と、ワシントン大学の癌専門医のBarbara Goff博士は話す。 早期のスクリーニングテストはない。定期的な骨盤検査が、早く癌を発見する主な方法であると考えられる。 The cancer societyは、The Gynecologic Cancer FoundationとThe Society of Gynecologic Oncologistsとともに、合意声明を記述した。 専門家たちは、女性が少なくとも3週間、突然これらの徴候のいずれかを毎日経験するなら、受診しなければならないと話す。 ・膨満感 ・骨盤もしくは腹部の痛み ・食事が困難か、すぐ満腹を感じる ・頻尿または緊急の排尿 しかし、このガイドラインは問題を含むと、胸部及び婦人科の癌のThe cancer societyのディレクターであるDebbie Saslow氏は言う。 これらの徴候のある女性の多くは、卵巣癌よりも過敏性大腸症候群の可能性が高いと、彼女は述べる。また、そのような初期段階で卵巣癌をはっきりと確かめるだけの正確な検査がない。 そのことは卵巣癌の前兆としての徴候を追跡することを意味し、場合によっては、有害無益となるような生検や他の治療につながるかもしれない。 「それは、このことに対する失望でした」と、Saslow氏は話す。しかし、専門家たちはいずれにしろ声明を出すことに決めた。というのは、Goff氏による最近の重要な研究が、健康な女性におけるこれらの徴候の突然の出現が重要な指標であるかもしれないということを示したためである。 医師たちは、そのガイドラインのメディア報道で、神経質な女性からの質問の殺到を誘発することが予想されると話す。 「私は、参加して自分の徴候の原因が何かを知りたいと考える人々からの電話の増加を期待します。けれども、患者が適切に診断されるなら、診断検査が必要以上に増加するはずがありません」と、St. Vincent's Hospital Manhattanの産科婦人科の部長のGeorge Mussalli博士は語る。 適切な診断は、女性に胸部もしくは卵巣癌の家族歴の有無や、それらの症状と関連する遺伝子変異に対しての陽性反応の有無について尋ねることを含むと、the National Ovarian Cancer Coalition(支持団体)のトップのJane Langridge氏は言う。 女性はまず最初に婦人科医によって診断されるべきであるが、さらなる検査や治療が検討されるなら、婦人科癌専門医の診察を受けるべきであると、彼女はつけ加える。 医師たちは、超音波や血液検査、集団検診で引っ掛かった人に検査をして卵巣癌を調べる。残念なことに、いずれもそれほど正確であると考えられない。卵巣癌を示すたんぱく質に対して調べる血液検査は、特に問題を含むと、何人かの医師は述べる。 「閉経前の女性には、ほとんど役に立ちません。他に非常に多くの要因が、それを高めるのです」と、DeKalb Medical(アトランタ地域の病院システム)の産科婦人科医のStuart Pancer博士は語る。 それでもPancer氏らは、さらに多くの女性や医師が警戒していくことが重要であると話す。 「私たちは、このことが命を救うことを望みます」と、Goff氏は述べる。 癌で、女性の5番目に主要な死因は卵巣である。米国癌学会によると、それは女性の癌による死因の約6%を占める。 肺癌はNo.1で、全ての女性の癌死の4分の1以上を占める。乳癌や、大腸と直腸、膵臓の癌もまた、多くの女性を死亡させる。 生存率は、年齢によって異なる。65歳までの若い女性は、診断後に少なくとも5年生存する可能性は約2倍である。全体的な生存率は、1年後で76%、5年後で45%である。 もし癌が初期に、局所の段階で見つかれば、生存率はさらにもっと高いが、The cancer societyによれば、卵巣癌の人の5人のうち1人しか発見されない。 (Associated Press - 2007年6月13日)