世界禁煙デーは終わってしまいましたが、タバコに関する記事を。
最近さらに多くの成人(特に女性)が喫煙するようになり、受動喫煙が米国の子供たちの間で喘息の流行に関与しているかもしれないという、研究の結果が示された。
「これは、喫煙の増加と平行して、特に主に育児をする女性の間で、時間とともにETS(environmental tobacco smoke = 環境へのタバコの煙)への曝露が増加することで子供たちの喘息が増加の説明がつくかもしれないという仮説と一致する証拠を示し、提供する最初の研究です」と、ニューヨーク市コロンビア大学のRenee D. Goodwin博士はロイター・ヘルスに語った。
「生まれてから、子供たちを受動喫煙の曝露から守るために一層努力することが、子供たちの喘息を防ぎ、最終的にこの流行を減らし始めることに効果的かもしれません」と、彼女はつけ足した。
過去30年にわたって、特に先進工業国で、理由がはっきりせず小児喘息の罹患率が3倍増加したことが、調査で分かった。現在、1,500万人以上の子供たちが自宅で日常的にタバコの受動喫煙を浴びており、米国の18才以下の子供でほぼ500万人が喘息に罹患していることが知られている。
Goodwin氏は、第二次世界大戦後、特に女性の間での喫煙の増加が、子供たちの間で増えている喘息の流行に間接的に関与しているかどうか調査した。
研究者たちは、1900年から2003年まで、National Health Interview Surveyに参加した、4,500人の子供たちに関するデータを調べ、米国でのタバコ使用においてAmerican Lung Associationのデータと比べた。
思った通り、Goodwin氏は過去でのタバコの使用の率が、小児喘息の率とともに増加することが分かった。
たとえば、1980年から1995年まで毎年連続で、子供たちの間での喘息の全体的な罹患率が1年に約5%増加し、この増加は特に5歳から10歳までの間で明白だったと、Goodwin氏the Annals of Allergy, Asthma & Immunologyで述べている。
同様に、2003年には約4000億本のタバコが消費され、1900年に約25億本のタバコが消費されたと見積もられることから実質的に増加している。タバコの喫煙は、毎年6億4000万本で、1981年頃ピークに達した。
米国でのタバコの消費は過去10年で減少したものの、「1980年代中頃のタバコの消費の急激な増加の結果と健康への作用は、米国において成人や子供たちにまだ影響を及ぼしていると考えられます」と、Goodwin氏は記述している。
そして、「職場の煙から労働者や、レストランの客、バーの顧客でさえも、受動喫煙の危険から守るために、新しい法律がどんどん施行される一方で、最も弱い子供たちを直接保護するような処置はとられていません」と、彼女は主張する。
この観点から、「喫煙に対してリスクの高いグループに向けた教育プログラムは有益かもしれません」と、Goodwin氏はつけ加えた。「多くの人は子供の呼吸器の健康におけるETSの影響を分かっていないという傾向があるようです」
SOURCE: Annals of Allergy, Asthma & Immunology, May 2007.
(ロイター - 2007年5月28日)
これは米国での調査結果ですが、日本でも同様と思われます。