まぐろや鮭などのオメガ3脂肪酸の豊富な魚をたくさん食べると、進行した加齢黄斑変性のリスクが減るかもしれないということが、新しい研究で分かったという。 この研究結果は、雑誌Archives of Ophthalmologyの5月号で発表されている。 この雑誌の同じ号の2つ目の研究では、ビタミンDの血中濃度が高い人々で、初期の加齢黄斑変性(AMD;米国の高齢者で失明する最も一般的な原因)のリスクが減少するかもしれないということが分かったという。黄斑(網膜の後ろに位置する)が時間とともに悪化して、AMDが生じる。 最初の研究は、1992〜1998年に登録したときに60〜80才だった4,519人で行われた。彼らの目にAMDがあるかどうか調べるために検査し、彼らの食習慣についても尋ねられた。 研究者はAMDの徴候のない1,115人の人とそうでない人(新血管形成(重篤な)AMDのある658人を含む)で比較した。 「食事の総オメガ3長鎖高度不飽和脂肪酸摂取量(ドコサヘキサエン酸(DHA)として)は新血管形成AMDと反比例していました」と、この研究の著者が記述している。DHAは、網膜に影響を及ぼすと考えられている脂肪酸である。 「魚の消費が高いのもまた、新血管形成AMDと反比例していました」と、著者は記述している。 彼らは、1週間に二人前(4オンス)以上の中程度の魚を食べたり、または中程度の魚をあぶったり焼いたりして一人前食べると、進行したAMDに対するリスクが低下すると話す。 オメガ3脂肪酸は網膜の血管機能を正しく確実にして、そのうえ炎症を減らし、エネルギーバランスを維持するのを助けるかもしれないと、研究者は言う。 2番目の研究では、米国の研究者たちがAMDの人の11%を含む7,752人で調べたところ、「血清ビタミンD濃度は初期のAMDと反比例したが、進行したAMDではなかった」ことが分かった。 ビタミンDの血中濃度が最も高い人は、ビタミンD濃度が最も低い人よりも初期AMDのリスクが40%低かった。 ビタミンDが炎症を抑えたり、網膜での新しい血管の成長(ある種の目の病気の型の原因となる)を防ぐことによって、AMDのリスクを減らすかもしれないと、研究者たちは述べる。 (HealthDay News - 2007年5月15日)