ビタミンB3(ナイアシンとしても知られている)の成分を阻害する薬物が、加齢を遅らせるかもしれないということが、最近の研究でわかったという。 フィラデルフィアのthe Wistar Instituteのチームは、このナイアシンの成分(ニコチンアミド)がサーチュイン(sirtuin)と呼ばれる酵素の特定の位置に結合し、その活性を抑制することがわかった。 サーチュインは活性化されると、酵母菌や、虫、ハエなど多くの種類の有機体の寿命をかなり延ばすことができる。サーチュインはまた、2型糖尿病や肥満など、加齢と関わりのある新陳代謝の病気をコントロールできるかもしれない。 ニコチンアミドがサーチュインの特定の位置に結合するのを妨げる薬物は、この酵素を活性化し、健康を向上するかもしれないと、この研究者たちは話す。 この研究はMolecular Cellの2月9日号で発表されている。 「私たちの研究結果は、サーチュインを活性化する薬物を設計するための新しい大きな道を示しています」と、senior authorであるRonen Marmorstein(Wistarの遺伝子発現及び調節のプログラムにおける教授)は準備された声明で述べた。 「この種の薬物がヒトで寿命を延ばすかどうかに関する結論はまだですが、同様にまた、そのような介入が、肥満や2型糖尿病など加齢に関する健康上の問題を打ち消すのに役立つかもしれないという可能性に興奮しています」と、Marmorstein氏は話す。 (HealthDay News-2007年2月9日)