毎日、抗酸化剤を投与すると、薬物治療に反応しない患者の片頭痛の頻度やひどさを減少させるかもしれないということが、小規模の新しい研究でわかった。 雑誌「頭痛」の報告によると、ベータ遮断薬や抗うつ薬、抗けいれん薬など数種のタイプの薬物が効かない、片頭痛の病歴の長い11人の男女は、松の樹皮抽出物やビタミンC、ビタミンEなどのカプセルを、平均で3ヵ月間毎日服用すると、それほどひどい頭痛は起きなかったという。 フリー・ラジカルとして知られる分子を損傷する証拠がある。フリー・ラジカルは、正常な代謝によって産生され、片頭痛の発症の原因となると、カリフォルニア州アナハイムのKaiser Permanente Medical CenterのSirichai Chayasirisobhon博士は述べる。抗酸化剤は、フリー・ラジカルを中和して、その結果、片頭痛が起こるのを予防する。 研究のために、彼は12人の患者に、松の樹皮抽出物を120mgと、ビタミンCを60mg、ビタミンEを30IUを含む10カプセルを、毎日3ヵ月間服用してもらう治療を行った。この研究の被験者は、MIDASとして知られる、片頭痛によって起こる障害の程度を算定するように設計されたテストを完了した。これは、3ヵ月間の治療の前後で行われた。11人の患者がこの試験を終了した。 3ヵ月後、患者たちは、MIDASのスコアにおいて、平均で50.6%改善した。治療の3ヵ月前に、彼らは平均44.4日間の頭痛を報告し、3ヵ月の治療の間では26.0日間だった。治療の前に、被験者たちは、自分の頭痛のひどさの程度を評定したが、平均で10のうちの7.5だったのが、治療後に10のうちの5.5までに下がった。 2人の患者は障害や、頭痛のひどさ、あるいは治療後に頭痛が起きた日数が減少しなかった。この分析を9人の応答者(減少した人)に限定すると、MIDASスコアは67.9%の減少を示した。 「片頭痛発作にかかわるメカニズムはまだわかっていませんが、この抗酸化剤のサプリメントがいくらか緩和してくれるかもしれない」ということを、この研究結果は示していると、Chayasirisobhon氏は記述している。 彼はこう結論づけている。「患者の日々の活動において、片頭痛発作を少なくする現在の研究で、抗酸化剤の明確化によってかなりの効果が示されたことは、さらなる調査を保証しています」。 (ロイター - 6月1日)