特定の遺伝子異型は、なぜ摂食障害と強迫神経症(OCD)が時に一緒に生じることがあるのかについて説明するかもしれないと、カナダの研究者たちが報告する。 そして、「私たちは、摂食障害を有する家系で、しばしばOCDの率が高いということがわかっており、ある程度、逆もまた然りです」と、トロント大学の精神科の教授であるRobert Levitan氏は準備された声明で発表した。「これらの個人にとって、摂食障害はOCDが現れる様式の一部になります。わかっていないことは、2つの病気の関係において遺伝的にどんな役割を果たしているかということです」 Levitan氏や同僚たちは16〜55歳の過食症の女性165人で遺伝分析を行った。研究者は特にセロトニン-1B受容体の遺伝子G861Cの異型に焦点を合わせた。G861CはOCDに寄与することが知られている。女性はまた、彼女たちが完全ないしは部分的にOCDを有するかどうか調べるために面談を受けた。 大学の声明によると、この研究によって、完全ないし部分的にOCDを有する女性の27.3%で「G861C多型は強い分化を提供し、完全な症状と関連しているのはG対立遺伝子(形)で、部分的なものではC対立遺伝子でした」。 「これらの結果は、この対立遺伝子が強迫症状を引き起こすのではなく、それらを和らげるように作用するということを語っています」と、Levitan氏は話す。「おそらく、別の遺伝子がOCDを引き起こしていて、この対立遺伝子はその遺伝子とともに症状の感度に影響を与えるように働くのかもしれません」。 この研究結果は雑誌European Neuropsychopharmacologyに掲載されている。 (HealthDay News - 3月3日)