イギリスの研究者たちは、感情のストレスが、ある人々において心臓発作の引き金になる場合があるという身体的な理由を指摘している。 ロンドンのUniversity Collegeの調査チームは、心臓発作を起こした34人の男性を詳細に測定して、発作の数時間前に怒り、抑うつ、あるいはストレスを経験した人とそうでない人で、特定の差異があることを発見した。 感情的な引き金があった14人の心臓発作を経験した男性では、血圧や心臓の活動が標準に戻るまでに時間がかかった。血液検査で、血栓の形成に関与する血小板などの血球が非常に増加していることがわかった。 この研究はProceedings of the National Academy of Sciencesの今週号に掲載されている。 「これまで、2種類の研究が行われており、1つは引き金が存在するかどうか、もう片方は患者を生物学的に研究するものです」と、この研究の論文著者であり、university's Psychobiology GroupのディレクターであるAndrew Steptoe氏は話す。「これは、その2つのものを一緒にした最初の研究です」。 ある人々が「社会的に過酷な状況に直面すると、生物学的に行動する方法によって」心臓発作を受けやすいのは明らかのようだと、Steptoe氏は語る。 生物学的な情報が利用可能なので、次のステップでは、どのように、それを研究につなげるかである。 「原則として、私たちは人々をテストすることができましたが、この時点で行うのは時期尚早です」と、Steptoe氏は言う。「2つのグループの間には、体質やバックグラウンドの違いがありませんでした。そして、感情的な引き金を持つ人々でさえ、心臓発作を起こす以上にたくさんの感情を経験しています」 また、2つのグループの患者たちがその経験に関して感じた方法に違いがなかったと、彼は話す。「したがって、私たちはガイドとして主観的な経験を使用することができませんでした」と、Steptoe氏は語る。「脳の、より原始的な部分で何かが起きています」 彼のグループは、現在何が起こっているかを理解しようとしており、「初期段階にこれらの種類の違いを特定するために様々な方面から研究」をしていると、Steptoe氏は話す。 この報告は「非常に重要な観測」としてCleveland ClinicでBakken Heart-Brain InstituteのディレクターをしているJames Young博士によって歓迎された。Young氏は、Steptoe氏が「私たちがとても重要であると感じる心臓と脳のつながりを強調する他の研究を発表した」と述べた。 「過去におけるほとんどの研究で、『hot reactor(すぐカッとなる人)』と『Aタイプの性格』に、最終的に関連性があるとしています」と、Young氏は語る。 「この研究が示すことは、それに対する生理学的な説明が実際につくということです」 Bakken Instituteでの研究は「ストレスの要因を減少させて、行動を変更するテクニックを使用するバイオフィードバック法を調べるプロジェクト」を含んでいると、Young氏は話す。 まだ解決されていない問題は、ストレスに対する反応が心臓発作にとって危険となる個人を、どのように特定するかということであると、彼は認めている。Young氏は、その人々を特定することができるなら、「私たちは、適切な時期に介入することが役立つだろうと提案しています」としている。 (HealthDay News - 2月27日)