慢性の腰痛に苦しむ人々は、ヨガのクラスでいくぶん和らぐかもしれないという研究結果が、このほど報告された。
しつこい腰痛を抱える101人の成人での研究で、優しいヨガのクラスが一般的な運動やセルフヘルプ・ブックよりも代替手段として良いらしいということがわかった。運動のクラスの人々は結局、ヨガの練習をしたのと同程度向上したが、ヨガのクラスの方が結果が早く出た。
肉体と心の両方に対するヨガの効果が、腰痛への効果についても説明できると、この研究のlead authorである、Karen J. Sherman博士は、ロイター・ヘルスに語った。
もっとも、この研究の被験者たちが人々のために腰痛を抱える人々のために考えられた、ゆっくり動く形のヨガを受けたと、彼女は強調した。より高度な姿勢を含む力強いスタイルのヨガは、慢性の腰痛がさらに悪くなる可能性がある。
シアトルのGroup Health Cooperativeの研究者のSherman氏たちは今週、Annals of Internal Medicineで、この研究結果を報告する。
しばしば慢性の痛みを治療する方法として、1400万人のアメリカ人がヨガを行っていると見積もられる。しかし、少なくとも西洋医学の文献では、慢性の腰痛へのヨガの効果に関する研究は発表されていないと、Sherman氏は話す。
この問題を調べるために、彼女たちは、101人の成人を、ヨガのクラスを12週間受けるか、標準の運動療法のクラスを12週間受けるか、あるいは、セルフケアの本のアドバイスに従うかを、ランダムに振り分けた。
ヨガのクラスでは、viniyogaスタイルとして知られているものが指導された。これは、姿勢が個人の必要性に適合させられるべきであるという哲学によるものである。インストラクターは、治療的なヨガを行い、そのクラスでは、あまり背中が緊張しないような基本的なポーズに限定されたと、Sherman氏は説明した。
12週間後、ヨガの練習をした人たちは、他の2つのグループの人たちよりも背部の機能が良くなったと報告した。さらに3カ月経ってから、運動グループの人たちは、ヨガの人たちと同程度まで向上した。
この研究結果は、腰痛には、ヨガ、標準の、あるいは、治療に焦点を当てた運動のどれが腰痛に良いかということを明確にはしないと、Sherman氏は話す。けれども選択するなら、「私はヨガを選ぶでしょう」と、彼女はつけ加えた。
彼女は、ヨガを練習した人たちと、長期間残っていた他の2つのグループの間の、1つの違いを示した: 最後の評価では、ヨガをしていた人たちは、鎮痛剤を、他の人たちの半量未満しか使用しなかったという。
これはなぜか、また、なぜヨガが腰痛に、早く効果が出たかという理由は未解決の問題である。しかし、Sherman氏は、ヨガの「心身効果」が作用していると推測した。
Viniyogaは、他の形のヨガのように、呼吸と共に動きを調整することに集中し、心に焦点を合わせる。Sherman氏によると、ヨガは、最初に背部の問題の元になったかもしれない習慣的な動きや姿勢を、腰痛の人たちに、より意識するように仕向けることが可能だという。
椎間板の負傷のような腰痛は、ヨガにうまく応じないかもしれないと、Sherman氏は述べる。しかし、ほとんどの人々は筋肉、軟組織、および神経に関する「特定されない」背部痛であり、彼らにとって、治療としてのヨガを試してみる価値があるかもしれないと、彼女はつけ加える。
SOURCE: Annals of Internal Medicine, December 20, 2005.
(ロイター - 12月20日)
「リラクセーション」という本にも、筋肉の緊張や弛緩を意識することが大事だとある。
ただし、ヨガを習う場合は、
新興宗教とつながっている怪しげなところもあるので、気をつけたい。