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アセトアミノフェンの過量は危険

タイレノールの有効成分であるアセトアミノフェンの過量は、いまや米国における急性肝不全の一般的な原因であり、liver centersで調査されたすべてのケースの少なくとも42%にのぼると報告された。

研究者たちは、これらの症例の約半分が自殺未遂と対照的に、意図的でない中毒のためであるとつけ加えた。

毎日、アメリカ人の何百万錠ものアセトアミノフェンの錠剤を服用するのに対し、中毒者数はまだ低いままである。しかし、この薬に対する急性肝不全の症例の割合が、1998年の28%から2003年に51%へと、倍近くになっているという事実は厄介であると、研究者たちは話す。

「このことは流行性の割合の問題でないものの、それでも重要な問題です」と、lead researcherで、シアトルのワシントン大学のHepatology Clinic(肝臓専門のクリニック?)でディレクターをしているAnne Larson博士は言う。

ニューヨーク医科大学の薬学臨床学の助教授で、False Alarm: The Truth About the Epidemic of Fear(誤った警告:恐怖の流行病についての真実)の著者であるMarc Siegel博士は、「このことは既に知られています。この研究は、タイレノールが潜在的に危険な薬物であると知覚するのを単に増加させるだけです。タイレノールはよく乱用される薬物なのです」

アセトアミノフェンは、タイレノールという商品名で最もよく知られているが、100種類以上の市販の薬品があり、BenadrylやContac、Robitussin、Sinutabなどの風邪薬や鎮咳薬、それに月経痛に対するMidolやPamprinなどの薬物がある(注;いずれも米国における商品名)。この研究における基礎的な情報によると、アメリカ人の3分の1(36%)以上の人が少なくとも1カ月に一度何らかの薬を服用している。

過去に、タイレノールの市販の状態を変更するようにという要求があった。「私たちは市販薬がともかく安全であるという仮定をします」と、Seigel氏は話す。 「私たちがこれらのことを調べる前であっても、タイレノールが市販薬に承認されたことをまず覚えていてください。そうすれば、私は、ある意味でおそらくタイレノールが市販薬であるべきでないということを述べます」

故意の過量で急性肝不全になるのは一般的にすぐわかるが、意図的でない過量は、ある程度、気づかないうちに進行し、しばしばずっとあとになるまで認識されない。

全体として、急性肝不全を発症する人の80%の人が亡くなるだろうとLarson氏は言う。アセトアミノフェン関連の急性肝不全を発症する人々の約30%の人は亡くなるだろう。それでも、かなり高い割合である。そして、生き残るために移植を必要とする人もいるだろうと、彼女はつけ加えた。

Hepatologyの12月号の報告では、Larson氏たちは米国内の22のセンターで、1998年から2003年の6年の間に、急性肝不全の治療を行った662人を含む症例を調べたという。

この合計のうち、275人(42%)はアセトアミノフェン関連の急性肝不全になった。 このうち、48%は意図的ではない過量で、44%は自殺未遂、8%は不明だった。

投与量の中央値は24gで、extra-strength(強力)の錠剤の48錠に相当する。しかしながら、これより非常に少量の服用が報告されている患者もおり、少ない投与量でも危険であるかもしれないということを示している。

意図的ではなく過量に服用した人々は、高齢の傾向があり、アセトアミノフェンを含むいくつかの薬物療法を受けて、助けを求めるために長い間待っていた。ほとんどの人が痛みに対して薬物療法を受けていて、多くの人はまた、うつ病で、アルコールや麻酔性の薬をのんでいた。

研究によると、意図的ではなく過量に服用した人々の3分の1(38%)以上の人は、同時に少なくとも2種類のアセトアミノフェン調合薬を服用し、3分の2(63%)近くの人は麻酔性の薬を含む化合物を使用していた。

このグループの中の大部分の人(81%)が痛みにアセトアミノフェン、そして(または)、他の鎮痛剤を服用していた。

患者の3分の1の人(35%)は亡くなり、27%は移植を受けずに亡くなった。この研究で、8%の人が肝移植を受けたことがわかった。

タイレノールのメーカーはこの製品を擁護した。「この最新の研究結果から、アセトアミノフェンの安全性に関して知られていることを変更しません」と、製薬会社McNeilのスポークスウーマンであるKathy Fallon氏は話した。「推奨する投与量を服用すれば、アセトアミノフェンは安全で有効な鎮痛薬です」

研究論文の著者たちは、問題の1つの解決策が市販のアセトアミノフェンのパッケージのサイズや、麻酔薬とアセトアミノフェンの組み合わせの処方を制限することであると考えている。

この雑誌に付随する社説によると、イギリスでアセトアミノフェンの薬店での販売が16gに制限されてから4年の間に、専門センターに認められた、アセトアミノフェン誘発の重篤な急性肝不全の患者が30%減少したと厚生省職員は述べた。フランスでも、より厳しい制限が改善をもたらしている。

しかし、この研究論文の著者たちは、教育も必要であると述べた。

「麻酔性の薬とアセトアミノフェンの組み合わせを患者に与えるときに、私たちは、一般の人や、医師にさえ教育することが重要であると考えます」と、Larson氏は話す。「その中にアセトアミノフェンが含まれることを知り、その上にNyquil(商品名:アセトアミノフェンを含む風邪薬らしい)などを服用しないように、確認する必要があります。」

「時折使用されるタイレノール、適切に使用されるタイレノール、他のいかなる市販薬のタイレノールも、医師の認識で使用されれば安全です」と、Siegel氏はつけ加える。「乱用するべきではありません。そして、タイレノールを含んで、よく服用されるような薬物は、医師の指導の下で使用するべきです」
(HealthDay News - 12月1日)

上記はアメリカでの記事で、一部訳に自信がないものの、
アセトアミノフェンは、解熱鎮痛剤としてよく使われているが、
過量服用などで肝不全の重篤な副作用が起きる場合があるという話である。
日本でも添付文書の[慎重投与][相互作用][過量投与]の項目ですでに改訂がされているようだ。
日本では医療用医薬品として60品目、
一般用医薬品(薬店で売られているもの)としては約680商品があるとのこと。
そのため、別々の薬をのんでいるつもりで、それぞれにアセトアミノフェンが含まれていて、
知らないうちに過量になってしまう場合があるので要注意である。
また過量でなくても、相互作用などによって肝臓への副作用が増強される場合もある。

アセトアミノフェンの肝臓に対する危険因子の例を挙げてみると、
・過量投与
・アセトアミノフェンの長期投与
・ある種の薬との併用(イソニアジド、フェノバルビタール、フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン、エテンザミド、無水カフェイン、ブロムワレリル尿素など)
・アルコールを多量に常飲
・肥満
・糖尿病
・長期間の絶食
・その他(酵素誘導など)

アメリカでは、CMでも注意喚起がなされており、
包装にも注意事項として飲酒や用量に関する事項が強調して表示されているとのこと。
はたして日本では、どうなのだろうか?
書いた人 hampton | comments(0) | trackbacks(0) |




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