摂食障害の思春期の少女は、不安障害を発症する危険がある。そして、逆もまた同様であるということが、最新の研究でわかったという。
アイオワ市の、アイオワ大学のPamela K. Keel博士たちは、ミネソタ州の双子の家族の研究から、672人の双子の女子(16〜18歳)で、摂食障害や気分障害を同時に発症するかどうかを調べた。
被験者に、拒食症か過食症があるかどうか調べるためのインタビューを行い、気分や不安、薬の使用に関する評価をして終了した。
摂食障害は、主にうつ病や不安障害、ニコチンの依存と共存する確率が高そうであると、研究員たちは、International Journal of Eating Disordersで報告する。
2人がともに摂食障害を有しない(どちらかが摂食障害を有するという意味か)14組の一卵性双生児のグループの中で、片方だけが不安障害になるリスクはそれでも増加した。
逆に、片方だけが不安障害の52組の一卵性双生児で、もう片方が摂食障害になるリスクは増加した。
「これらの結果は、摂食障害と不安障害が家族性の危険因子を共有することを示します」と、Keel氏はロイター・ヘルスとのインタビューで話した。「次のステップは、共有された伝染性が遺伝子か環境要素、あるいは両方の組み合わせで説明されるかどうか調べることです」
Keel氏は、「この研究における被験者たちは若くて、何人かの被験者は気分障害になったことがなく、薬の使用もなかったが、将来これらの問題が発生するかもしれません」ということを付け加えた。
彼女は、「被験者が異なる種類の精神障害を発症するリスクの時期をずっと通して調べれば、私たちは摂食障害と他のタイプの精神障害の間に共有される伝染性の証拠を発見するかもしれません」と結論づけた。
SOURCE: International Journal of Eating Disorders, September 2005.
(ロイター - 9月29日)
遺伝子に原因があるのか、環境が問題なのか、ということを厳密に調べるのは
難しいのではないかという気がする。
私はどちらも関係があると思うし、環境といっても食事だけでなく
社会生活におけるさまざまな要素があるので一概には言えないと思う。
また通学や通勤の途中なんかも環境の因子となるわけで、
いつどこでどういうふうにストレスを受けたりして、
何がひきがねになって発症するのか、ケースバイケースとしか言いようがないのではないか。
つまり、誰だって可能性はあるということである。