線維筋痛症に苦しむ何百万の米国人に新たな望みがある。
線維筋痛症は筋肉痛や凝り、疲労を引き起こす病気で、原因がわからない。アメリカ人の3〜6%、主に女性に多い。
西洋医学を用いて、この病気を治療すると、うまくいかず挫折することがある。このため、現在多くの人が、昔に戻って、答えを東洋医学に求める。
「私は約1年間衰弱していました。関節は腫れて筋肉痛になり、全身が痛かったのです。毎日慢性の痛みがありました」Lisa Suarezは、線維筋痛症である。彼女は、1年間誰かに自分の世話をしてもらわなければならなかった。薬物療法は効果がなかった。それで彼女は鍼治療、これに変えたのである。
そして現在、メイヨー・クリニックで行われた新しい研究では、線維筋痛症の典型的な症状に鍼治療を使用することを支持している。鍼治療を受けている人々は、鍼治療で症状を改善した。最も大きい利益がその治療後1ヵ月観察された。
それでも、1ヵ月前に発表された研究では、痛みをコントロールするための鍼治療が、偽の鍼治療ほど効果がないとしている。それは多くの疑問を残す。『本当にできるなら、世界中にある鍼治療は痛みをコントロールするために、どのように働くのか』というものも含む。
Charles Kim博士は、西洋医学を学んだ理学療法の医師で、彼はまた、鍼治療の訓練を受けている。「これは10億ドルの質問です。しかし、私が気づいた1つのことは、患者さんとともに成果を収めているということです。多くの他の専門医や、他の医師から紹介されてきた患者さんたちで、あなたのためにもうしてあげられることは何もありませんから、痛みと一緒に生活してくださいと言われた人たちです」と、彼は話す。
Kim博士は、疼痛管理のために鍼治療を支持したり、正体を曝露しようとしたりする研究は、どちらも問題が多いと信じる。そのことを、偽の鍼治療と比較することはできないと、彼は言う。「私たちが知っている西洋の感覚、つまり無作為にコントロールされた試験で鍼治療を測定することは非常に難しいです。鍼治療の針が手に置かれたなら、患者さんは彼らの手が麻痺していると考えられるとして、そのことを記述します。そのような危険なことは、これまでにはなかったことですから。あなた方は、そのことに対してコントロールできないのです」
鍼治療が、気と呼ばれる肉体のエネルギーチャンネルに働くと信じられている。そのチャンネルがブロックされると、病気になるという考えがあると、Kim博士は話す。身体の異なったポイント(ツボ)に鍼治療を行うと、そのエネルギーを刺激する。
Kim博士は、鍼治療は線維筋痛症の主な症状のいくつか、痛み、睡眠障害、心配、憂鬱といったものに効果があることがわかったと言う。
「それがうまくいっていなければ、やっていなかったでしょう。私には他にしなければならないことがとても多いのです」
リサは信者になった。「これまでのところ、私はとても気に入ってるし、とてもリラックスしています。痛みもありません」と、彼女は報告する。
東洋医学の形での症状からの解放は、まだ誰も説明することができない。
(News Channel 9 - 8月25日)
ちょっと意味不明な訳になってしまったところもあるけれど、
要は西洋医学ではどうにもならなかったのが、
鍼治療で改善したという人がいるということである。
線維筋痛症の診断基準の中に、
押さえると(人によっては触れるだけでも)
痛みを感じるポイントがいくつかあるので、
それとツボがもしかしたら一致するのかもしれない。
ところでアメリカには、「仁神道(じんしんどう)」というのがある。
もともとは日本で生まれたものらしく、
それがアメリカで広がったとのこと。
なので、日本のそれとはやり方が違うらしいが、
これもツボを使った治療法(民間療法)である。
2ヵ所のポイントを同時に押さえ、といっても力を入れるわけではなく、
やや体重をかける感じであるが、
そのポイント間に気を流すというやり方である。
実は私も、クライアントとして何度も受けたし、
ワークショップにも参加した。
おもしろいのは、ワークショップの初めと終わりに
太極拳をやることである。
自分の体自体が、気を流す通路とならねばならないからだ。
この治療を受けた直後は、とにかくけだるい。
車で通っていたので、いつも運転に気をつけるようにと言われた。
仁神道だけでなく、他の民間療法においてもそうだが、
アメリカでは、身体のみならず、心もひっくるめて治療に取り入れるので、
ふだんの生活の中でも、いろいろ意識せねばならない。
夢や感情、とにかく何でも気がついたことをメモする。
それだけ集中することになるが、
本来はそういうものなのだろうと思う。