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突き刺さるアスベスト

アスベストに関して、思い違いをしていたようだ。
アスベストは、粉塵とはどうやら違う性質があるらしい。
そう感じさせる画像を見た。
TVに映し出されたそれは、
肺がんになった肺の組織を顕微鏡で見た画像である。
小さな三角形をしたアスベストが突き刺さっていた。
三角形といっても、刺さっている部分は針のように尖っている。
アスベストだと聞かなければ、
ガラスの破片が突き刺さっているようにも見える。
この人の場合、こういったアスベストが、
肺にたくさんびっしりと突き刺さっていたそうである。
ずっと突き刺さったまま何年もかけて、
じわじわと肺を傷めつけたというわけだ。
そして、肺の膜に腫瘍ができて、
肺がんの一種である中皮腫になるのだとか。

潜伏期間はおよそ20〜40年といわれるが、
吸い込んだと思われる人は、
それを待たずに、X線で検査を受けた方がいい。
中皮腫になる前の段階で、
何という名前だったか忘れてしまったが、
特徴的な画像が写しだされるという。
素人の私が見ても、なんとなくわかるような感じだったので、
プロの人が見れば、すぐにわかるはずのその画像は、
肺の輪郭辺りに白っぽく、
その部分の境界がはっきりしない部分が、ところどころに見られた。
そのため、こういうものが発見されたら、
定期的に検査を受けることによって、早期発見ができるとのこと。
しかし、こんなに発見しやすい画像なら、
これまでなぜわからなかったのだろうか、という疑問も残る。

一方、これまで健康診断で行ってきた、
X線撮影による肺結核の検査は有効でないとして、
次回からは省くことにしたという発表が少し前にあったばかりだ。
このタイミングに、何か奇妙なものを感じる。

X線検査によって肺結核が発見された人は多いし、
その有効性が認められてきたからこそ、
これまで長い間ずっと続いてきたはず。
しかもここ最近再び肺結核が増加しつつあるので、
なお一層必要な検査であると思われる。
それなのに、有効ではないと一体誰が判断したのか。
それも、X線検査に変わる検査法の提示もせずに。

その上、こんなにアスベストの問題が出てきている今こそ、
より必要かつ不可欠な検査であるといえる。
この矛盾する決定に、どう納得すればいいのだろう。

そして今朝の新聞によると、
1987年に国の建造物にアスベストを使わないことを決定したという。
民間でのアスベスト全面禁止は昨年の10月だとか。
民間に知らせないで、こっそりそういうことをやっていたのか。
このことについて、旧建設省は、アスベストについての安全性に関して、
自分たちが判断できる立場にないとして、
旧労働省に責任をなすりつけようとするような発言があったそうだ。

一方、詳しい状況はわからないものの、
かつて、アスベストのことを国会で取り上げようという動きがあった時に、
業界からの陳情か何かにより、取り上げられることがなくなったという話もある。

かくいう私も、アスベストに曝露されている可能性が高く、
決して他人事ではない。
書いた人 hampton | comments(4) | - |




コメント

アスベスト,どうして今頃?とは,私の実感でもあります。
私が小学生か中学生の20数年前,既に危険を言われていました。
しかし、私の教室では,はげてぶら下がっていました。触るとふかふかしているので,みんな触って遊んでいました。でも,触りすぎると,繊維がガラスのように刺さって痛いし、すぐ抜けないのですぐ廃れました。
そのうち子どもの私たちも「アスベストは危険」という情報を得,自分たちの刺さると痛いという経験もふまえ,下がっているのを見ながら「あれ,危ないんだって」と言い合っていました。しかし、何の処置もないままでした。修繕された記憶が無いので,そのまま学年が上がり,教室が変わったのでしょう。
さんご | 2005/09/07 6:09 PM

さんごさんのところでは、そんなことがあったんですね。
私は理科の実験で使う石綿付金網くらいしか知らなかったんで、
今回、こんなところにもあんなところにも、と
本当にびっくりしました。
今思うと、私の学校でもきっと使われていたに違いありません。
昨日だったか、給食のお鍋にも使われていたというニュースに、
一体お鍋のどの部分に使用されていたんだろうと再びびっくりです。
hampton | 2005/09/07 8:34 PM

お返事ありがとうございました。
そう,知らないうちに身近にあるというのが怖いですよね。しかも,ある層の人は,その危険性を知っていながら,そのまま放置していたというところは,もっと怖いです。
色んな公害病や薬害や,もっといえば今回の台風で土砂崩れになった多くのところも同じシステムの中で起きたことのように思えます。
つまり,人災だと思うのですが,人災なら,人の手で変えることができるのに、まったく不条理に感じます。

鍋に使われていたというのは,驚きですね。取っ手になんでしょうか。昨日は,幼児用の自転車のブレーキに使われていたというニュースがありました。
さんご | 2005/09/09 7:04 PM

なるほど、取っ手だと考えられますね。
断熱材にもなるようですし。
自転車は中国製でしたね。
兵庫県伊丹市の中学校だったかで、
建物ができてからずっとむきだしになっていたらしく、
基準値以上のアスベストが検出され、
卒業生もみな健康診断を行うとのことでした。
さんごさんのところでも、学校は違うかもしれませんが、
その対象にされるべきでしょうね。
これではアスベストにさらされてない人なんて、
いないような気がします。

人災も、危機感がないのかどうか、
気づいていても見ないふりをする、あるいは、
利権重視で手抜きをする、というようなことが
あちこちで当たり前のように行われてきたように思いますね。
リスクマネジメントという言葉が叫ばれるようになってから
もうずいぶんとなるはずなんですけど、
まだまだそういう意識が薄いというか、
改善するには、案外根っこが深いのかもしれません。
hampton | 2005/09/09 8:08 PM


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