環境監視グループによると、米国市場に出回っている日焼け止め剤のほとんどは、彼らの主張に達しないか、安全でない成分を含むという。 785種の異なる日焼け止め製品の分析で、環境ワーキンググループは、日焼け防止指数(SPF)が15以上のものの84%が、彼らが自慢する保護を使用者に与えないことが分かったという。 「市場に出ている製品の16%のみが安全かつ有効で、紫外線Aと紫外線Bの両方をブロックし、日光に対して安定な状態を保ち、健康に有害だと非常によく知られている成分も疑われるようなものもほとんど含みません」と、このグループはレポートに記述している。 製品の半分以上は、日光の下で分解する不安定な成分を含み、使用者が無意識にさらしたままにするので、多くの製品は有効性や安定性について根拠のない主張をしていると、このレポートの著者は断言する。 このグループは、条件を満たすものや満たさないことが明らかになった日焼け止めの製品など、調査結果をウェブサイトに掲示した。 「FDAはできなかったので、EWG(環境ワーキンググループ)がこの研究を実施しました」と、環境ワーキンググループの研究の副責任者のJane Houlihan氏は話す。「毎年報告される皮膚癌の100万以上の症例と共に、人々にはどの日焼け止め剤が自身や彼らの家族に対して最高の保護を提供するかに関して、最も信頼できる利用可能な情報がなければなりません。」 しかし、条件を満たさないと分かった製品と比較して、条件を満たすと分かった製品の使用は、非黒色腫皮膚癌もしくは悪性黒色腫の割合を減らすという保証を、このグループは提供しなかった。グループはそのような研究をしなかったと、スポークスマンは述べた。 化粧品業界のスポークスマンは、このレポートに批判的で、このグループが実はどの製品の検査もしなかったと指摘する。 「彼らが言っていることは、どんな事実であれ研究であれ、彼らが実際になされたと提出している、このタイプの結論を許容する他のどんなものによっても支持しません」と、the Cosmetic, Toiletry and Fragrance Associationのチーフの科学者であるJohn Bailey, Ph.D.は、インタビューで語った。 「あなたは彼らが作るあらゆるポイントを実質的に取り、FDAの見落としや科学の状態、彼らがすることよりもっと実際のもので対抗するのみならず、製品が安全で有効であるということを確実にするためにメーカーがする努力を指摘することができます」 ボストンのBeth Israel Deaconess Medical Centerの皮膚科部長で一般的な日焼け止め剤の支持者であるRobert S. Stern, M.D.は、このグループに無数の製品の相対的なメリットと安全性を審査するために充分なデータがあるかどうか疑問を持った。 「彼らの方法論が何であれ、UVA防止に対してSPFや程度を決定するデータの量が重要で、それがいかに重要かは、まだよく分かっていないことです」と、Stern博士は話す。 環境ワーキンググループは、食品の安全や、消費製品、環境における化学物質などの問題に焦点を合わせる、ワシントンに拠点を置く非営利の監視グループである。このグループは消費者連盟に研究及び支持組織と評され、自然食品や食品の安全を調査するConsumer Reportsで取り上げられている。 このグループは、the Capital Research Centerのように保守的なグループの避雷針であり、5番目に「最悪の環境グループ」と位置づけ、「恐怖の売人」で「えせ科学専門家」として糾弾している。 この研究において、このグループは消費者に対して実際的な推奨を出すために用意した科学的研究や、日焼け止めの有効性や毒性の工業モデル、そして政府や研究者及び業界のデータベースからの調整データを含む400件近い文書を概説するために、独自の手順を用いた。 彼らの主な結果は次の通り。 ・多くの日焼け止め剤の成分は日光の下で分解し、紫外線に皮膚の曝露を可能にする。 ・すべての製品の約半分はそれらの製品(「防水」「一日中保護」「全ての有害な放射線をブロックする」など)に対し、証拠によって支持されないとクレームをつける。 ・トップランクの日焼け止め剤のいくつかは、微粒状にされたりナノ粒子形で酸化亜鉛や二酸化チタンを含有する。これらの成分が通常、安全かつ有効であると考えられているが、他の化学物質の微粒子の剤形が試験されずに製品に含まれているものがあり、もし皮膚を通して吸収されれば、有害かもしれない。 ・少なくともSPF30のものと定義される高いSPF日焼け止めで、13%がUVBの日焼けをする光線に対してのみ保護し、UVA周波数帯の光に対しては保護せず、それは加速する皮膚老化や皮膚癌と関係がある。 ヒューストンのthe University of Texas M.D. Anderson Cancer Centerの発癌の部門の光生物学者(photobiologist)であるDavid L. Mitchell, Ph.D.は、UVBと同様にUVAを効果的にブロックする必要性に対する証拠が増加していることについて、インタビューで同意している。 「UVAは発癌性があるかもしれません。それは確かに皮膚の老化を引き起こします」と、Mitchel博士は語る。 「免疫抑制の証拠がいくつかあり、ヒトで基底細胞癌、マウスモデルで扁平上皮癌を引き起こすことを示す論文が発表された。本当の問題は、黒色腫です」 Mitchell博士も、フランスの化粧品会社ロレアルがMexorylと呼ばれる、UVAをブロックする日焼け止め剤を開発したと述べ、日焼け止め剤のヨーロッパの研究開発が米国のものより優れているが、「FDAを要し、この国でそれを承認するのに何年かかるか分かりません。それは良いUVA阻害剤です」という環境グループの主張に同意した。 Stern博士は充分に高いSPF値(通常15以上)の日焼け止め剤で、患者が最も快適な媒体(クリーム、ローション、ジェル、スプレー)を選ぶことを勧めている。 「ビンに残留する日焼け止め剤は、SPFがゼロです」と、彼は話す。 環境ワーキンググループの日焼け止め剤のランキングは、下記のウェブサイトに掲示されている。 http://www.ewg.org/sunscreen/ (medpage TODAY - 2007年6月21日)