Scientific American.comのサイトで見つけた記事によると、
ファイザー社の薬が、米国で初めて線維筋痛症としての使用が承認されたとのことです。
日本ではまだ認められていないようですが、
米国ではすでに、てんかんなど他の適用が認められているそうで…。
ファイザー社は、線維筋痛症(消耗性の痛みや、睡眠障害、凝り、疲労を引き起こす慢性疾患)を治療するための処方薬Lyricaを販売するために、木曜日に米国の承認を得た。
この薬は、米国で毎年、約300万〜600万人(大部分は女性)に影響を与える線維筋痛症に対して、米食品医薬品局に承認された最初の治療法であると、FDAは語る。
ファイザー社は、神経障害の痛み(神経に起因する一種の痛みで原因が明らかでない)及びてんかん発作を治療するために、すでにLyricaを販売している。
この承認は「楽観の理由を、Lyricaで痛みの軽減を受ける多くの患者に提供します」と、Steven Galson博士(FDA's Center for Drug Evaluation and Researchのディレクター)は声明で語った。
「けれども、一部の患者が治験で恩恵を受けなかったことを消費者は理解すべきです。私たちは、この障害の治療に役立つよう、まださらなる進歩をします」と、Galson氏は話す。
線維筋痛症の薬の販売は、Lyricaの売上高を上げることが予想される。
線維筋痛症の原因は分かっておらず、診断を確定するための検査もない。医師たちは、症状についての患者の不満や、身体的な検査への主観的な反応に頼る。
患者たちは、食事を変えたり、運動したり、あるいは抗うつ薬や、鎮痛剤、他の症状を和らげるための薬を試すかもしれない。
線維筋痛症患者は、他の人とは異なる痛みを経験し、通常痛くないような刺激に、より敏感であると考えられる。
Lyricaが痛みを和らげる正確な方法は分かっていないと、FDAとファイザー社は言う。この薬は線維筋痛症で活性化しすぎてダメージを受けた神経を鎮めると考えられると、会社側は語る。
ファイザー社のある研究で、Lyricaもしくは偽薬を服用した745人の患者を評価し、Lyricaを服用した患者の方が14週にわたって少なくとも痛みを50%減弱したと報告した人が多かったことが分かった。
偽薬を服用した15%の人と比較して、1日の用量450mgを摂取した人の27%の患者は、彼らの痛みが半分以上カットされたと話した。
FDAは1日当たり300mgと450mgの用量を承認したが、最も高用量の600mgをクリアするのを断わった。
Lyricaの臨床試験における最も一般的な副作用は、軽〜中程度のめまいや眠気を含んだ。患者は、かすみ目、体重増加、口渇、手足の腫張も報告した。
この薬はまた運動機能を弱め、集中や注意に関する問題を引き起こすかもしれないと、FDAは話す。患者はLyricaが運転の能力を弱めるかどうか、自分の医師に尋ねるべきだと、当局は忠告している。
Lyricaを30日供給すると、一部の小売業者で約130ドルかかると、ファイザー社のスポークスマンは言う。
いくつかの他の会社(イーライリリー社、フォレスト・ラボラトリー社、ワイス社など)もまた、線維筋痛症の治療を研究している。
(ロイター - 2007年6月21日)
調べてみると、このLyricaという薬の一般名は、Pregabalinとのこと。
副作用の中に、筋肉の痛みなど気になるものもありますが…。