日光を浴びることが原因の皮膚癌は、男性の方が女性より早く生じ、またひどいことが、マウスの研究で分かった。 男性が女性より皮膚癌にかかる傾向があることは、よく知られている。 男性は女性よりも皮膚癌の総数で2倍、扁平上皮癌が3倍多かったと、コロンブスのオハイオ州立大学の病理学の助教授であるTatiana M. Oberyszyn, PhDは述べる。 なぜか? 研究者は通常、男性が女性よりも野外の仕事が多く、日焼け止めや、シャツ、帽子で皮膚を保護することが少ない傾向があるからだと話す。Oberyszyn氏は、このことが本当かどうか疑問を持った。 この理論をテストするために、Oberyszyn氏のチームは太陽灯の紫外線を、飼育している無毛のマウスに当てた。マウスで6ヵ月間1週間に3回、8〜10分日焼けの実験を行った。それは、オスとメスの両方のマウスに皮膚癌を生じさせるのに十分なものである。 「オスの方が皮膚に腫瘍を早く、また多く生じ、その腫瘍もひどいことがわかりました」と、Oberyszyn氏はWebMDに語る。 ・男性の皮膚の方が敏感か? 何が起こっていたのか? オスやメスのマウスの皮膚のテストで、驚くべき結果が起きた。オスの皮膚細胞は、メスの皮膚細胞よりも抗酸化剤が少なかった。 「私たちの皮膚は絶えず、物理的なものと同様に環境の刺激に曝露されます」と、Oberyszyn氏は話す。「私たちの免疫システムは私たちを健康に保ちます。しかし、この免疫システムは時々過剰に反応します。活性酵素が生産過剰になると、抗酸化剤はこれに対して保護する作用をします」 研究者たちは現在、男性が本当にマウスと同様かどうか確認するためにヒトの皮膚で調べている。 「私たちは、オスの皮膚が実に敏感であると考えています」と、Oberyszyn氏は話す。「男性はおそらく、もっと多くの抗酸化剤を提供する物、たぶん食事やスキンクリームを必要とします。日焼け止め剤に加えて、女性より男性の方が、肌に注意を払う必要があります。それは化粧品ではありません。まさに健康上の問題です」 Marianne Berwick, PhDはアルバカーキのニューメキシコ大学での癌の疫学及び予防のheadである。Berwick氏は、男性の皮膚と女性の皮膚の間に、大きな差があるというOberyszyn氏に同意している。 しかしながら、女性よりも男性の方が、癌を促進する紫外線に実に多くさらされると述べる。 「この現在の研究は、しっかりした良い研究ですが、それは全部ではありません」と、Berwick氏は話す。「私は、このために、より多くの抗酸化剤を摂取したり、皮膚につけたりするのを見たくありません。 男女の皮膚の違いは、本質的に生物学のためで、単に抗酸化防止剤自体の問題ではありません」 Oberyszyn氏の研究はCancer Researchの4月1日号で発表される。 (WebMD - 2007年4月2日)