Be Here and Now

気の向くままに書いていますので、
そのうちテーマが変わるかもしれませんが、
お手柔らかに、どうぞよろしくお願いします。

ご訪問ありがとうございます。
最近トラックバックのスパムが増えてきていますので、
現在受付を停止させていただいてます。

最近のエントリー

カテゴリー


バックナンバー



最近のコメント


CURRENT MOON
moon phases


最近のトラックバック




気になっていた広告

昨年あたりからずっと気になっていたのだが、
新聞にしばしば掲載されている、とある専門学校の広告である。

それには、この専門学校を卒業すると薬剤師になれるとある。
中国の薬科大学と提携しているらしい。
漢方の勉強もできるので「新しい薬剤師」になれるそうだ。
写真には、調剤薬局の様子なんかもある。

日本の薬剤師は大学の薬学部を卒業して、
なおかつ国家試験を受けないと、資格をもらえない。
この大学の薬学部も、これまでのように4年では足りないからと、
6年制になることに決まった。
このように、次第に厳しくなっているのに、
専門学校で、簡単に資格が取れるわけがない。

また、漢方の勉強は、大学でも行う。
もちろん法律に則った生薬に関するものになるだろうが。

一方、薬種商といって、薬店で販売のできる資格があり、
そのための専門学校がある。
これは、何ら問題はない。

しかし、新聞の広告にある文面や写真を見る限り、
調剤を行う薬剤師の資格が取得できるように読み取れる。
もしや、日本ではなく、中国で通用する資格なのだろうか。

薬剤師法 第15条の2に、国家試験の受験資格として、
「外国の薬学校を卒業し、又は外国の薬剤師免許を受けた者で、
厚生労働大臣が前号に掲げる者と
同等以上の学力及び技能を有すると認定したもの」とある。
「前号」というのは、日本の大学の薬学部を卒業した者のことである。

だからといって、わざわざ中国の資格を取って、
さらに日本の国家試験を受けるというのか。

まさか、この広告を見て、信じる人がいるとは思いたくないが、
何も知らずに入ってしまって、卒業したものの、
日本で薬剤師として、すぐには働けないということがわかったら、
どうなるのだろう。
そもそも、こんな学校が認可されたことにも疑問を感じる。
書いた人 hampton | comments(6) | - |




アスベストと中皮腫

最近アスベストのことが毎日のように報じられている。
だがこれは、10年以上も前の段階で、すでに禁止になっていたはずである。
それなのになぜ今頃になってこんなに騒いでいるのか、正直いって理解できない。
もし騒ぐのなら、阪神大震災の時にするべきだったのではないか。

震災後、覆いも何もなしで倒壊したビルの解体をしていたため、
そこらじゅう、粉塵が舞っていた。
防塵マスクをしなければ外を歩けないほどだった。
倒壊したビルの多くは古い建物だったため、
アスベストもたくさん出ただろう。
全国から集まってきて復興に協力してくれた人たちも、
そういう意味では被害者といえるのだ。

今朝の新聞を読むと、
アスベストに携わっていた工場から1km以上離れたところに住む人が
中皮腫で亡くなったとあった。
記事は、その亡くなった人も、工場のアスベストの被害者であると
断定したような内容となっている。

そこで疑問がわいた。
中皮腫になった人はすべてアスベストの被害者なのか?
アスベストにさらされた人しか中皮腫にならないのか?

たばこの副流煙にさらされて肺がんになったとしても、
その因果関係が証明されないため、
たばこの被害であるとは認められないのに、
中皮腫になったら、すべてアスベストの被害であると認められて、
補償されるのだろうか。
そんなふうに読み取れる文面だった。

まず因果関係の調査をして、その上での話ではないのだろうか。

国立がんセンターの中皮腫についてのサイト
http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pro/cancer/020309.html

ここの疫学のところを見ると、
たしかに「悪性中皮腫においてはアスベストが原因といわれており」とある。
しかし、あくまでも「いわれており」なのである。
それに「中皮腫」といっても「悪性」のものにかぎる。

また、新聞には中皮腫についての説明の記載がない。
中皮腫とは何かということ、
どんな症状が出るかということを、一般に知らしめるべきではないだろうか。
そして、この症状に思い当たる人は
医療機関で受診するように促すのが筋であるように思う。

ちなみに
中皮腫・じん肺・アスベストセンター
http://www.asbestos-center.jp/

さらにつけ加えると、震災などの災害のあと片付けなどに携わった人にも、
検査を受けるように呼びかけるべきだろう。
否、震災時から震災後にかけて、
そこにいた人はすべて受診すべきかもしれない。

しかし、そういった呼びかけが積極的になされないのは、
コストがかかって国や企業の負担が大きくなるのを恐れてか、
そんな邪推を、ついしてしまう。
書いた人 hampton | comments(13) | - |




ストレスと血液-脳関門

今読んでいる本に、
血液-脳関門に関する興味深い内容があった。

血液-脳関門、これは、脳に有毒なものが入らないように、
脳に至る血管が細くなったり、
特殊な構造によって、通過できる物質を制限するようになっているところである。
分子量の小さな物質や、
脳に必要なイオンなどの物質しか通れないようになっている、
よくできた脳の仕組みである。

昔(になってしまった)、湾岸戦争というのがあったが、
その戦争に参加したアメリカ兵士で、
中枢神経に障害の起きる後遺症に苦しむ兵士が多く出た。
イラクが使用したとされるサリンが原因ではないかという話も出たものの、
カルバメートというサリンの解毒剤を服用した兵士にも、
この後遺症が出ていた。
しかし、このカルバメートは、血液-脳関門を通過できない物質なので、
中枢神経に異常が出たのは、カルバメートの副作用だとは考えにくい。

だが後にイスラエルで行われた研究で、この謎が解き明かされることになる。
それは、ピリドスティグミンというサリン関連の解毒剤を使った研究で、
ハツカネズミを使って行われた。
ハツカネズミを2つのグループに分け、
1つにはストレスをかけ、残りの1つにはかけない。
そうしておいて、ピリドスティグミンを投与すると、
ストレスのかかった方では、
ピリドスティグミンの有効量の100分の1というわずかな量で、
脳内のアセチルコリンエステラーゼという酵素を阻害した。
これはつまり、血液-脳関門が破られたことを意味する。
ストレスがかかると、何らかの理由で、この血液-脳関門にわずかの隙間があき、
本来通過しないような物質が通過してしまい、
脳に運ばれていってしまうらしいということがわかったのである。

これは動物実験であるし、カルバメートで実験をしたわけではないので、
人間にもそのまま当てはまるかどうかは証明できないものの、
ストレスが、脳に重大な影響を与える可能性があるということが示唆された。
そう考えると、湾岸戦争の後遺症の問題も説明がつくことになる。

本の内容は大体そんな感じだったが、
これは日常的にも起こりうる問題かもしれない。
ストレスのかかった状態で摂取した食物や、
薬などの影響を受ける可能性は充分考えられる。
特に食物は、農薬や抗生物質を使ったもの、
あるいは環境ホルモンに汚染されているものを
知らないうちに食べてしまっているかもしれない。
それらが中枢に達すると、どういうことになるのだろうか。
予想がつかないだけに恐ろしい。

ブルーバックスから出ている「脳と心をあやつる物質」
おもしろい。
書いた人 hampton | comments(0) | - |



カレンダー
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< July 2005 >>


オススメ

オススメ
ヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?―脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABC
ヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?―脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABC

睡眠負債と体内時計の話が興味深く、ほかに睡眠時無呼吸症候群の話などもあり、実用的な内容になっています

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ

オススメ



Link

Profile

QRコード