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胃のウイルスがCFSの引き金かも

呼吸器系や消化器系の感染症を引き起こすことが知られているウイルスのグループもまた、慢性疲労症候群(CFS)の大きな引き金かもしれないという。
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双極性障害から抜け出す治療法〜その3

前回の続きです。
「1990年代、この考えは単に生物学的な病気であるというよりもむしろ、社会環境など他の要因が、ヒトの双極性障害の原因になることが明らかになり始めました。このプログラムはそれらの考えを実行に移したのです」
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双極性障害から抜け出す治療法〜その2

昨日の続きです。
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双極性障害から抜け出す治療法〜その1

前回の翌日に発表されたレポートです。
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双極性障害の新しい治療

オーストラリアの研究者たちは、双極性障害の人々が経験する躁病の発症を半減する治療を開発したという。
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二番目の思考は存在する

あなたがしようとしていたことを、しないように警告する、あなたの頭の小さな声は実在すると、脳の研究者は話す。
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うつ病は過剰診断されていると、精神科医の主張

これに関しては本「暴走するクスリ?-抗うつ剤の善意の陰謀」にも
詳しく書かれています。
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睡眠のパターンは10代の行動に影響する

最近の研究によると、昼間以上に夜間の活動を好むのは、8歳くらいの子供たちであっても、青春期における反社会的行動と関係しているかもしれないという。

遅くに寝ることを好む人たちは、早起きをして昼間のレクリエーション活動に参加する人たちよりも、より反社会的行動を示すようにみえると、研究者たちは報告する。

この研究論文の共著者で、ペンシルバニア州立大学のElizabeth J Susman氏は、次のように語る。夜更しすることは「睡眠の欠如をもたらし、続いて、コントロールや注意力の調整を欠いたりするなど問題を引き起こし、そのことは反社会的行動や物質使用と関係しています」

Susman氏らのチームは、8〜13歳までの111人の被験者で、朝と夕方の活動のどちらを好むか、と、反社会的行動の関係を調査した。彼らはまた、行動を午前と午後のコルチゾール濃度に関連づけて、被験者が思春期に達した年齢に注目した。この研究グループにおいて、特に同級生よりもルールを逸脱した行動を示す傾向のある男子で、多くの要因が反社会的行動と関連があることが分かった。この結果は雑誌the Developmental Psychologyで発表されている。

女子では、夕方の活動を好むと、同級生に対する関係性攻撃あるいは攻撃行動の出現が高かった。コルチゾールの濃度が長期にわたって高い(目覚めてから午後4時までコルチゾールのレベルの低下は小さい)男子は、同級生よりも行動に問題がある傾向があったと、この報告は示している。けれども、このことは、女子には当てはまらなかった。

通常、コルチゾール(24時間周期のリズムと関連するストレスホルモン)の濃度は、朝目覚めるとすぐにピークに達し、午後から夕方までの間は横ばいになる。

早い年齢で思春期に達する男子は、親の報告によると、他の男子よりも多くのルール逸脱や思いやりの行動の問題に関与する傾向もあり、彼らは行動障害の症状を多く自己申告した。早くに思春期になった女子は、同級生と比較して、より多くの関係性攻撃を報告したことを、この調査結果は示している。全体として、この結果は「保護者は、子供たちや若者たちの寝る時間の活動に慎重であるべきである」という意味を含んでいると、Susman氏は話す。
(Zee News - 2007年7月22日)
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双極性障害は『脳を縮小する』

双極性障害の人々は脳の縮小が促進するということを、英国の研究者たちは発見したという。

4年おいて行われた画像化研究は、記憶や、顔の認識、調整をコントロールしている領域で、脳組織の喪失を示した。

この研究結果はBiological Psychiatryで発表され、この病気の人々が時間とともに脳機能を損失するという観察を支持している。

双極性障害は、うつと躁の時期によって特徴づけられる。

それは、英国で50万人に影響を及ぼしている。

人々が躁病のとき、概して高揚していて、活発すぎ、ほとんど睡眠を必要としない。彼らはまた、妄想もしくは幻覚にも悩まされるかもしれず、自殺のリスクが非常に高い。

・神経信号

20人の双極性障害患者と、その病気でない同数の被験者の脳のMRIスキャンは、時間とともに皆少量の組織を失うことを示した。

しかし、双極性障害の人で、神経信号が処理される灰色の部分の損失が、対照群より大きかった。

エジンバラ大学の研究者たちはまた、灰色の部分を最も失った人々が躁やうつを最も多く発症し、脳機能において最も大きく低下していたことが分かった。

研究リーダーのAndrew McIntosh博士は、脳組織の喪失が病気の原因かそれとも結果なのか、この研究では示すことができないと話す。

「それは、度重なる病気の発症が脳を害して、衰退につながるということであるかもしれません」と、彼は述べる。

「もう一つの可能性は、脳の変化がストレスまたは遺伝要因に起因するということです。それはより頻繁な病気の発現や、より大きな脳損失に至る傾向があります。

「どのみち、寛解している状態を維持することの重要性と、彼らが最高の治療を得ることの重要性が特に大事であると考えます」

・『重要な問題』

Guy Goodwin教授(オックスフォード大学の精神科学部の部長)は、双極性障害が「脳疾患」であることをこの研究結果が示していると話す。

「このことは認知機能が中年の双極性の患者で弱められるという考えを支持し、これはおそらく、仕事への完全な復帰における問題や、双極性障害患者が予想より低い成績を収めるという証拠を説明するのを助けるでしょう」

Philip Timms博士(キングズカレッジロンドンの精神医学の名誉上級講師)は、この研究結果が多くの問題を提起すると述べる。

「重要なことは、脳の変化が、この障害を引き起こすのか、あるいはそれがこの障害なのか、またその関連しているストレスが脳の変化を引き起こすのかということです」

Marjorie Wallace氏(精神衛生慈善事業SANEの最高責任者)は、次のように述べている。「双極性障害は自殺の高いリスクを伴う過酷な苦痛で、この研究は再発を防ぐことの重要性を強調するように見えます。そして、それはこの病気の長期管理において最も重要な目標の1つとしてすでに認識されています」
(BBC - 2007年7月20日)
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レストレスレッグ症候群:新しい遺伝子の手がかり

最近の2つの研究が、レストレスレッグ症候群に関連している最初の遺伝子異型を特定している。

これらの研究は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンと、Nature Geneticsの17日付のオンライン版に掲載されている。

レストレスレッグ症候群につながる3つの共通の遺伝的変異を、これらの研究は正確に指摘している。研究者たちによると、この研究結果はレストレスレッグ症候群に関する新たな治療法につながるかもしれないという。

他の遺伝子(及び環境要因)もまた、レストレスレッグ症候群に影響を及ぼすかもしれない。特に夕方や夜に足を動かすことに対して抵抗できない衝動を感じる。

・レストレスレッグ症候群の遺伝学

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで発表された研究は、アイスランド、レイキャビクのDecode GeneticsのKari Stefansson, MD, PhDや、エモリー大学の神経学教授のDavid Rye, MD, PhDを含む医師たちからもたらされたものである。

彼らは、レストレスレッグ症候群を有するアイスランドの306人の人や、レストレスレッグ症候群ではないアイスランドの15,600人以上の人の遺伝子をスキャンした。

この遺伝子スキャンは、BTBD9遺伝子におけるある変異が、レストレスレッグ症候群や、別の睡眠中の周期性四肢運動障害に関連していることを示す。

研究者たちは、アイスランド及び米国で追跡調査を行った遺伝子研究の研究結果を確認した。

BTBD9遺伝子が何をするのか正確には分かっていない。しかし、それらのデータは、BTBD9遺伝子の特定の変異を除くことが、彼らが研究したアイスランドや米国のレストレスレッグ症候群の症例の半分を拭い去ることを示唆する。

「これは、これまで報告された遺伝学とRLS(レストレスレッグ症候群)との間の最も決定的な関係です」と、Rye氏はエモリー大学のニュースリリースで語る。

この研究はレストレスレッグ症候群財団によって一部資金を供給された。Rye氏やStefansson氏など研究者数名は、このトピックにおいて、様々な製薬会社や他の投資関係者との結びつきに言及している。

この研究結果が「睡眠中の周期性四肢運動障害の患者やRLSの患者に、この症候群の病態生理学(原因)が理解され、そのような知識がさらに有効で恒久的な治療につながるという希望を与える」と、論説委員のJohn Winkelman, MD, PhDは記述している。

Winkelman氏はBoston's Brigham and Women's HospitalとHarvard Medical Schoolで睡眠薬部門で働いている。彼の論説は17日付のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンのオンライン版に掲載されている。

・さらに多くのRLS遺伝子の手がかり

BTBD9遺伝子はまた、Nature Geneticsで発表されたレストレスレッグ症候群の遺伝子研究においても突出していた。

他の2つの遺伝子変異もそうで、1つはMEIS1遺伝子に、他はMAP2K5及びLBXCOR1遺伝子によって共有されているDNAの塊にあった。

それらの遺伝子の領域を正確に指摘した研究者には、ドイツ、ミュンヘンのthe Institute of Human GeneticsのJuliane Winkelmann氏が含まれていた。彼女は論説委員のJohn Winkelman氏と関係がない。

科学者たちは、レストレスレッグ症候群の1,500人以上を含む4,300人以上のドイツ人とカナダ人の遺伝子をスクリーニングした。

この研究で特定された3つの遺伝子異型が共通であるが、それらはレストレスレッグ症候群に関わる唯一の遺伝子ではないかもしれないと、Winkelmann氏のチームは述べる。

Winkelmann氏は彼女の5人の同僚と、研究に関連づけられた特許出願書類を提出した。彼女らは他に競合する投資関係者はいないと報告している。
(WebMD - 2007年7月18日)
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薬物が悪い記憶を抑制するかも

科学者たちは、人々の脳内の悪い記憶の衝撃を弱める方法を見つけたと信じている。

米国及びカナダのチームは、他のものはそのままにしたまま嫌な記憶を対象とし、プロプラノロールと呼ばれる薬物を使用した。

彼らは、この薬物(しばしば心臓病の患者の治療に使用される)を注射し、被験者たちは苦痛な記憶を思い出すように要求された。

雑誌Psychiatric Researchの研究で、これが次に記憶が蓄えられる方法を混乱させるようであることが分かった。

モントリオールのマギル大学や、ボストンのハーバード大学出身の研究者たちは、彼らの研究が、外傷後ストレスなど精神障害の患者に対する新たな治療につながるかもしれないことに希望を持っている。

けれども、他の人たちは、この研究がまだ初期段階にすぎないと警告し、それが容易に乱用される可能性があることに懸念を示した。

研究者たちは、薬物もしくは偽薬で10日間、19人のクラッシュやレイプの被害者の治療をした。

被験者たちは、10年前に起こったトラウマとなった出来事の記憶を思い出すように求められた。

1週間後、プロプラノロールを注射投与された人々が、トラウマを思い出す時に脈拍が上がるなどのストレスの兆候をほとんど示さないことが分かった。

研究者たちは、記憶がその回路で固定されるまで、最初は適応性があり、流動的な状態で脳内に収納されると考えている。

そこで思い出す時、もう一度流動的になり、変更することができる。

彼らは、それが思い出された後で記憶を「固定すること」を許容する生化学的プロセスを、プロプラノロールが混乱させると考えている。

・さらなる研究が必要

別の研究で、ニューヨーク大学のチームは、残りの記憶を完全なまま、ラットの脳からたった1つの記憶を消すのに成功したと語った。

Monica Thompson博士(London's Traumatic Stress Clinicのコンサルタントの臨床心理学者)は、外傷後ストレス障害が、悪い記憶以外の他の兆候を多く伴う複雑な症状であると強調する。

治療が悪い記憶を弱めるのに成功したとしても、患者が高所恐怖症など消耗する兆候の可能性をまだ残すかもしれないと、彼女は述べる。

University College LondonのChris Brewin教授は、この研究がまだまさしく初期段階にあり、もっと多くの研究で、明白な利点につながるかもしれないということを示す必要があると話す。

「それに、そのような薬物が長期でどんな効果をもたらすか分かりません」と、彼は話す。

「結局、恐怖の反応は、将来における危険から人々を保護するためにあるのです」
(BBC - 2007年7月3日)
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ストレスは脂肪細胞を解き放つ

ストレスが体の脂肪細胞を解き放つことによって肥満を刺激するかもしれないということを、最近の研究は示唆している。

研究者たちは、ストレスが加わると、NPY(神経ペプチドY)と呼ぶ分子を体が放出することが分かった。NPYは、脂肪細胞にある受容体を開錠し、大きさも数も増大するようである。

しかし、それらのY2受容体をブロックすることによって、最終的にストレス性の肥満と闘うための新薬を開発することができるかもしれないということは朗報であると、研究者たちは話す。

「私たちは、10年以上もの間、慢性のストレスと肥満との間に関係があることが分かっていました」と、オーストラリア、シドニーのthe Garvan Institute of Medical ResearchのHerbert Herzog, PhDはニュースリリースで語る。「また、私たちは、NPYが感染に対する感受性など、他の慢性のストレスに誘発された症状に大きな役割を果たすことが分かっています。現在私たちは、慢性のストレスが肥満につながる正確な経路、あるいは分子事象の連鎖を特定しています」

・ストレスが脂肪に変わるのを止める

Nature Medicineで発表された研究の最初の部分で、研究者たちが、ストレスを加えたマウスや、ストレスのないマウスに、標準の食事もしくは高脂肪や砂糖の多い「ホッとする食事」のいずれかを与えた。

予想通り、高脂肪で砂糖の多い食事をしたマウスは脂肪が増え、標準の食事の方は増えなかった。しかし、高脂肪で砂糖の多い食事を与えられたストレスのかかったマウスは、同じ食事を与えられたストレスのないマウスよりも体脂肪が増えたことが分かった。

その結果は、ストレスをかけられたマウスがどのように脂肪を利用し、貯めたのか、差異を探すように研究者たちを促した。

「ストレスによって引き起こされたNPYの増加する濃度に関してできることはあまりありませんが、私たちはそれがもたらす損傷に関してできることがあります」と、Herzog氏は話す。

2週間Y2受容体をブロックすると、ストレスを加えられたマウスは腹部の脂肪沈着を40%下げたことが分かった。

「さらに驚いたことに、腹部が平らになることに加えて、耐糖能異常や脂肪肝を含む、ストレスや食事に関連する逆の新陳代謝は著しく減少するようになりました。それがどのように起こるのか、正確にはまだ分かっていませんが、その効果は驚くべきものでした」と、ジョージタウン大学の研究者Zofia Zukowska氏はリリースで語っている。「私たちの研究結果は、私たちがストレスや食事で引き起こされた肥満を逆にしたり、予防することができるかもしれないということを示唆します。最も悪い種類の肥満やリンゴ型のタイプは、心臓病や糖尿病になりやすいです」
(WebMD - 2007年7月1日)
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感情を言葉にすると気持ちが和らぐ

セラピストと話したり、日記を書いたりして感情を言葉にすることは、実際に気分が良くなるのを助けるかもしれません。新しい研究によると、感傷的な本当の気持ちを引き出そうとする方法ではなく、もっと退屈な種類の方法の方が良い傾向があるという。

研究者たちは、人々が怒りや恐怖の顔の絵を見るとき、扁桃体として知られる脳の領域の活性の引き金になることが分かった。それは、生体反応の連鎖が危険な時に身体を守るように設計されている。

しかし、人々が同じ顔を見て、それを怒った顔と呼ぶとき、脳内で非常に抑制された反応がある。

「『怒る』という単語を加えるとき、扁桃体で反応が減少しているのが分かります」と、研究者のMatthew D. Lieberman, PhD(UCLAの心理学の准教授)は、ニュース・リリースで話す。

代わりに、感情をラベル付けすることは、腹外側前頭前野(ventrolateral prefrontal cortex)と呼ばれる、額や目の後ろに位置する脳の別の領域の活性を刺激することが分かった。そこは、感情的な体験や感情を処理することに関する言葉を考えることと関
係がある。

「感情を言葉で表すとき、あなたは、この前頭前野を活性化して、扁桃体で反応が減少するのが分かります。運転中に黄色の信号を見て、ブレーキを踏むのと同様に、感情を言葉にする際、あなたは自分の感情的な反応にブレーキを踏むようにみえます」と、Lieberman氏はニュースリリースで述べる。

・感情を言葉で表すことは役に立つかもしれない。

Psychological Scienceで発表された研究では、研究者たちは、さまざまな絵を見た30人のボランティアの脳の活動をモニターするために、機能的磁気共鳴画像装置(MRI)を使用した。

画像は、個人が怖がったり怒ったり、異なる感情表現をするものだった。いくつかのケースでは、彼らの顔の下に「怒り」や「恐怖」という言葉があり、被験者たちは、どの感情が画像について説明しているかを選ばなければならなかった。他のケースでは、ハリーやサリーといった2つの名前を見て、彼らは性別に適切な名前を選ばなければならなかった。

結果は、被験者が正しい感情を特定するように求められたとき、扁桃体の活動がかなり抑えられたことが分かった。さらに、感情をラベル付けしなければならなかったとき、腹外側前頭前野で活動が刺激された。

「彼らがなぜ日記を書いているか、本当に悲しみをもつ人々に尋ねれば、このことが自分の気分が良くなる方法だと考えているからだとは言わないでしょう」と、Lieberman氏は語る。「人々は意図的に自分の否定的な気持ちに打ち勝つためにこれをしません。それはただその効果を有するように思えます」

「一般的な心理学は、あなたが落ち込んでいるときに、ただ自分で立ち直るように言いますが、世界はそのように働いていません。もしあなたが、自分で立ち直ろうとしているのを知っていれば、通常うまくいきません。自分をだますのは難しいです。あなたの気持ちをラベル付けすることは、気分が良くなりたいということを要求しないので、この問題がありません」
(WebMD - 2007年6月26日)
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ヨガがうつ病や不安障害の治療を助ける

ヨガの姿勢や、コントロールされた呼吸、瞑想はともに、不安またはうつ病に苦しむ脳を楽にするのを助けるように作用するかもしれないということが、最近の研究で分かったという。

ヨガ実践者の脳スキャンは、1時間のヨガセッションの直後に、神経伝達物質ガンマアミノ酪酸(GABA)の濃度において、健康の向上を示した。低濃度の脳内GABAは、不安やうつと関係していると、研究者たちは話す。

「これが、ヨガのような行動療法で、主要な神経伝達物質において、実に無視できない重要な変化があることを示した最初の研究であると、まさに確信しています」と、lead researcherのChris Streeter博士(ボストン医科大学の精神医学及び神経学の助教授)は語った。

彼女は、ヨガがうつ病や不安障害と闘う人々を助けるために役に立つツールだということを証明できたと考えている。「私たちは彼らが自身の薬物を捨てることを支持していませんが、私は彼らが補助的にそれを使うことをアドバイスし、彼らがどのように行うかについて調べるでしょう」と、Streeter氏は話す。

彼女のチームは、その結果を雑誌Alternative and Complementary Medicine(補完代替医療)の5月号で発表した。

この研究で、ボストンの研究者たちは、長年ヨガを行っている8人と、やっていない11人の脳内GABAの濃度を計測するために、ハイテク磁気共鳴分光画像法を使用した。参加者は健康で、診断では精神障害の人はいなかった。

脳スキャンは、この実験の始まる前に撮影された。それから、ヨガをしないグループが読書だけをしている間、ヨガグループは60分間瞑想的に行うように依頼された。研究者たちはその後各々の被験者の脳を再びスキャンし、特にGABA濃度を調べた。

「私たちは、ヨガを行う人の脳内GABA濃度が27%増加しました。それは本当に重要な増加です」と、Streeter氏は語った。そのような変化は、ヨガをせずに読書をしただけの人では見られなかった。

彼女は、ヨガを行うスタイルや学校が重要ではないようだと話す。そのヨガグループには、「ハタ(hatha)や、アシュタンガ(ashtanga)、ビクラム(bikram)、ヴィンヤサ(vinyasa)、クリパル(kripalu)を行う人がいました。そして、多くの人はいくつかの異なる学校で訓練を受けました」と、Streeter氏は語る。

Streeter氏によると、「これは全てヨガが有益な効果があるかもしれないというメカニズムのうちの1つを私たちに与えます。他のメカニズムがあるかもしれません」

しかし別の専門家は、彼がこの研究の欠点と考えたものを指摘する。

トロント大学の精神療法のチェアマンで心理学及び精神医学の教授のZindel Segal氏は、精神的苦痛を軽減するために、行動療法の使用を長年研究している。

彼は、ボストンの研究者たちがこれらの技術の効果を調査するために脳スキャン画像技術を使用することを表彰されることになっていると話す。しかし、ヨガグループをなぜ単に座ったままの読書グループと比較して、別の運動をベースにしたグループと比較しないのか疑問をもった。

「運動自体がGABAに若干影響を及ぼすかもしれないので、この研究において、その比較を本当に必要とするでしょう」と、彼は語る。そのような対照群を含むことは、それがヨガであり、脳の変化の原因となったのがちょうど1時間身体運動をすることではないということを明らかにするだろう。

彼はまた、この研究の人々全員が精神的に健康で、臨床的うつ病や不安障害は、健康な人にありがちな「ストレスと緊張の毎日の変動」以上のものを含むと指摘する。

人生の日常の浮き沈みを取り除くことにおいて、「ヨガに計り知れない影響があるということを知っています。しかし、1時間Stairmaster(トレッドミルのような運動器具)で運動することにもあります」と、Segal氏は言う。

Segal氏はまた、うつ病におけるGABAの役割も疑った。それが不安障害で役割を果たすかもしれない一方で、「GABAは、うつ病の経歴の一部分であるようにみえる主な神経伝達物質の1つではありません」と、彼は話す。他の神経化学物質(最も顕著なのはセロトニン)はこの病気で非常に大きな役割を果たすと、彼は述べる。

これのどれも、この研究の結果にメリットがないということを意味しないと、Segal氏は言う。「実際、『認知療法』と呼ぶプログラムがあります。そこでは、自己洞察瞑想法(mindfulness meditation)と同様に、ヨガを治療ツールとして用います」と、彼は語る。Streeter氏の研究結果は、「これらの実践をさらに研究する必要があることを示唆します」と、彼は述べた。

Streeter氏は、彼女の研究がおそらくまだ始まったばかりであるということに同意した。

「この研究について重要なことは、それが実に最先端の神経画像技術を用いて分かったということだと思います。運動療法で脳の本当の変化、薬物治療で調べるものと類似した変化を、私たちは測定することができるのです」と、彼女は語る。

他の心身の訓練、例えば太極拳は、類似した効果をもたらすか?

「それは非常に可能だと考えます」と、Streeter氏は述べる。
「私は、全ての道がこの山の上に通じると思います」
(HealthDay News - 2007年6月7日)
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タラの肝油がうつにいいかも

胃をむかつかせるかもしれないが、毎日1さじのタラの肝油を飲むとうつにならないようにしてくれるかもしれないと、ノルウェーの科学者たちは提案する。

40歳以上のおよそ22,000人の研究において、定期的にこの油を摂取した人は、そうでない人よりも、うつ病に罹りにくかった。

雑誌Affective Disordersでの、この研究はまた、人がそれを摂取するのが長いほど、うつ病になるのが少なくなったことも示唆している。

この油は、オメガ3脂肪酸が豊富で、さまざまなメリットと関係がある。

いくつかの研究がこれに疑問を投げかけたものの、子供たちの脳はオメガ3(卒中や、心臓発作、ガンのリスクを減らすとも主張されている)によって向上すると言われている。

・他の要因

この最新の主張において、1さじのタラの肝油がうつのリスクを30%も減らすことができると、科学者たちは話す。

タラの肝油使用者の間でうつ病の徴候があったのは2.5%だったが、それに比べて、そうでない人では3.8%だった。

研究者たちは、ノルウェー全域で40〜49歳と70〜74歳の21,835人で、1997〜1999年に調べた。

レポートを編集する際、年齢や性、喫煙するか否か、コーヒーもしくはアルコールを飲むか否かなど、教育や身体活動のレベルと同様に、うつに影響を与えるかもしれない他の要因も考慮すると、彼らは話す。

David Kendall教授は、その魚油が心血管の健康を増進するようであると仮定すると、健康な人ほどうつ病が少ないということを知ることがそれほど驚くべきではないかもしれないと語る。

彼は魚油がうつ病に直接影響を与えるという考えを除外しなかったが、社会経済的な要因がこの研究において考慮されていないと警告した。金持ちの人ほど健康で、うつ病が少ない傾向があると、彼は述べている。

英国では、あまりに多くの人々が診断され、プロザックなどの処方薬を与えられているという懸念が増大する中で、うつ病の代替治療を発見する背後に高まる機運がある。

そのような処方は3100万件以上、2006年に出され、その前年において6%の上昇である。
(BBC - 2007年6月13日)
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ストレスはいかにして心臓を傷めるか

学習や記憶、感情の元となる脳のセンターは、心臓をストレス時に緊張下におくのに重要な役割を果たすかもしれません。

イギリスの科学者たちは、これらの領域からの信号が、既に心臓病にかかっている人の心筋を不安定にすることが分かった。

これが心臓のリズムにおける潜在的に致命的な異常の引き金となることが、この研究で分かった。

この研究は全米科学アカデミー会報で発表される。

ストレスが引き金となって心臓の活動性が高まることは長い間知られてきた。

肉体が迅速な行動を取る準備で、血流が最大になるように設計されるのである。

けれども、この変化は脳のより原始的な領域からの信号のためであると考えられていた。

最新の研究において、University College Londonとthe Brighton and Sussex Medical Schoolの研究者たちは、特定の心臓の症状を有する10人の患者で研究を行った。

・電位測定

患者が弱いストレスのある作業(7桁の数字を逆に数える)を行う間、頭蓋骨の表面の電位の変化を測定した。

この結果から、皮質など、脳の『高いレベル』の領域における活動が、心臓で測定された反応を密接に反映していることが分かった。

この測定から、これらのセンターが活性を高めるように、より多くの信号を送り出すことによって、心臓からフィードバックされる情報に反応して「フィードバック・ループ」が確立されたことも分かった。

結局、これは心筋を不安定にし、潜在的に異常で危険なリズムになる可能性を高め、弱っている患者で突然死を引き起こすことがある。

研究者のMarcus Gray博士は次のように話す。「私たちは、心臓の実際のパフォーマンスと、皮質の活動性の間に密接な関係を発見しました。これは、脳のこれらの領域が、心拍の活動性に近いことを示します」

「私たちは、ストレスが心臓停止による突然死のリスクを増加させ、心臓の機能を調節する脳の領域がストレスによってバランスを崩すことが分かっています」

「私たちの研究は、大脳皮質が悪循環に関与するようになることで、これらの出来事に重要な役割を果たすかもしれないことを示唆しています」

英国心臓財団のJeremy Pearson氏は次のように語る。「将来、ストレスに対して有害な反応をする傾向のある心臓の患者を、前もって特定するのに、この研究の技術を使用することが可能かもしれません」
(BBC - 2007年4月10日)
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レストレスレッグ症候群と心臓病

初期の研究で、レストレスレッグ症候群と心臓病の間に関係がある可能性があることが分かった。

寝ている間に周期的に足が動くことが、レストレスレッグ症候群(RLS)の特徴的なものであるが、研究に参加した患者で血圧が上昇したことが、モントリオール大学の研究で新たに報告された。

血圧上昇は高齢のRLSの患者で最も大きく、これらの患者が特に影響を受けやすいことを示唆すると、この研究の研究者たちの1人である心臓内科医のPaola Lanfranchi, MD, MScは話す。

Lanfranchi氏は、睡眠検査の間に記録された血圧上昇が、中度の睡眠時無呼吸(心臓病の危険因子として知られている)の患者で見られたものと同様であったと話す。

「私たちは、心臓病における睡眠障害の重要な役割について、さらにもっと研究しているところです」と、彼女はWebMDに語る。
「私たちは他の睡眠障害でこのことを調べました。この研究は、レストレッグを、もっと近くで調べる必要があることを示唆しています」

・睡眠中に記録された血圧

レストレッグ症候群は、神経学的かつ睡眠の障害であると考えられる。というのは、患者が横たわって眠る際に、概して最もひどい症状を体験するためである。

80%以上の患者は、睡眠中に概して20〜40秒毎に、不本意に足がぴくぴくしたり、ぐいっとけいれんが起きる。

その結果、他の睡眠障害の人のように、患者は夜間、何度も繰り返し目を覚まし、多くの人が昼間の疲労や記憶障害、集中の問題を体験する。

これまでの研究で、RLS患者はまた、高血圧や心臓病のリスクが高くなることが分かっているが、睡眠障害が心血管障害の一因となるか、あるいは逆はどうか明らかではないと、Lanfranchi氏は話す。

この質問に答えるために研究を行い、モントリオール大学の研究者たちは、睡眠研究室で夜を過ごすことを、未治療のRLSの10人の患者に頼んだ。そこでは、研究者が足の動きや血圧の変化をモニターした。

どの患者も心臓病にも高血圧にもかかっておらず、血圧降下薬も服用していなかった。

Lanfranchi氏らは、睡眠に関する周期的な足の運動と関連して、血圧の収縮期の値が平均で22ポイント(上の血圧)、弛緩期で11ポイント(下の血圧)上昇したことがわかった。

彼らは、時間が経つにつれて頻繁に生じ、この値の上昇(しばしば徐々に起きる)が心臓や血管の障害につながると結論づけた。この研究結果は雑誌Neurologyの4月10日号で発表される。

この研究では、心臓病のRLS患者はいなかったが、これらの患者は最も大きいリスクを有しているかもしれないと、Lanfranchi氏は話す。

「夜間の血圧上昇は、これらの患者の既に障害のある心臓に非常に有害であるかもしれません」と、彼女は語る。
「これらの患者のケアをしている臨床医は、このことに気をつける必要があります」

・RLSの薬物はリスクを下げることができるか?

この研究結果を確認し、RLSを治療するのに使用される薬物療法が潜在的なリスクを減少させることができるかどうかはっきりさせるために、さらに多くの研究が必要であるということに、すべての人は同意している。

睡眠障害の専門家Merrill Mitler, PhDは、利用可能な薬物療法は症状にゆるやかにしか効かないので見込みがないとWebMDに語る。

Mitler氏はthe National Institute of Neurological Disorders and Strokeのプログラム・ディレクターである。

しかし、University of Maryland School of Medicineの神経学の教授のWilliam J. Weiner, MDは、確信を得るためにもっと多くの研究を要すると話す。

Weiner氏はボルチモアのthe Maryland Parkinson’s Disease and Movement Disorders Centerのディレクターである。

「この研究は興味深い始まりですが、これは非常に小規模の研究で、この患者たちが心臓病を発症したかどうか調べるための追跡調査を行っていません」と、彼はWebMDに語る。
「この血圧変動が心臓病の原因となるという結論は非常に大きな飛躍です」
(WebMD - 2007年4月9日)
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高齢男性の睡眠がテストステロンレベルに影響する

シカゴ大学の研究によると、高齢の男性が得る睡眠量は、テストテスロンレベルに影響を与えるという。

研究者たちは、64〜74歳の12人の健康な男性で、夜間の睡眠量をモニターし、その後、朝のテストテスロンレベルを測定した。

この研究で、睡眠量が、朝の男性の総テストステロンレベル、及び遊離テストテスロンレベルの独立予測因子であることが分かった。

「この研究の結果は、夜間実際にとる睡眠が少ない高齢の男性では、朝の血中テストステロンレベルが低い可能性を高めます」と、研究論文著者のPlamen Penev博士は準備された声明で話す。

「この研究結果は、人がどれくらい長く眠るかが、身体の重要なホルモン信号における加齢に伴う変化の指標かもしれないということを示唆しますが、将来の研究で高齢者の健康に対する、これらの関係の重要性を決定するのに必要です」と、Penev氏は語った。

この研究は雑誌Sleepの4月1日号で発表された。

これまでの研究では、寝不足が、うつ病や肥満、糖尿病、心血管疾患などの重大な健康上の問題の増加するリスクと関係があったことが分かっている。
(HealthDay News - 2007年4月2日)
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土にふれると幸福感が増す

土にふれることは、免疫システムを高める方法であると同様に、気分を引き揚げる方法かもしれないと、イギリスの科学者は話す。

土中から通常発見される「善玉」菌で治療を行った肺がん患者は、裏づけがないものの、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の改善が報告されている。

同じ細菌にさらされたマウスは脳の「幸福」化学物質のセロトニンをより多く作ったと、ブリストル大学の論文著者は雑誌Neuroscienceに語った。

一般的な抗うつ薬は、この脳内物質を増やすことによって作用する。

・土の役割

セロトニンの不足はうつと関係がある。

科学者たちは、bacterium Mycobacterium vaccaeがセロトニンニューロンを活性化する抗うつ薬の特性を有するかどうかはっきりさせるのに、現在さらなる研究が必要であると話す。

Lead researcherのChris Lowry博士は次のように話す。「これらの研究は、身体がどのように脳とコミュニケートするのか、また、健康な免疫システムがなぜ、心の健康を維持するのに重要であるのか理解するのに役立ちます」

「それはまた、私たちがみな、土いじりをするのにもっと多くの時間を費やすべきでないかどうかという疑問を残しています」

この研究も、免疫システムの不均衡がある個人をうつ病のような気分障害になりやすい状態にする理由を理解するのに役立つかもしれない、と彼はつけ加えた。

・気分と免疫

カナダの研究者もまた、セロトニンと気分、免疫との間の関係を探っている。

ジョージタウン大学メディカルセンターのチームは、セロトニンが免疫システム内の主要な細胞の間を通過し、その化学物質が免疫応答を活性化しうることを、最近発見した。

このことは、うつ病で感染しやすい人において、セロトニンが健康な免疫機能を回復するかもしれないということを示している。

反面、身体が自身を攻撃する自己免疫疾患の引き金となるという点に対して、セロトニンや、セロトニンを増やす抗うつ薬が最終的には免疫を強めることも可能である。

この研究のLead researcherであるGerard Ahern氏は次のように説明している。「この時点では、私たちは薬が免疫にどのように影響を与えるかまだ分かっていないので、免疫細胞機能におけるセロトニンの正常な役割を本当に明らかにする必要があります」
(BBC - 2007年4月1日)

陶芸をすると、心が落ち着くという話を聞いたことがあるのですが、
それとはまた違うのでしょうか。
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睡眠をとらないことは新しい脳細胞なしを意味する

睡眠をとらないと脳が新しい細胞を作り出すのを止めるかもしれないということが、研究でわかったという。

プリンストン大学のチームによるラットでの研究で、寝不足が海馬(記憶形成にかかわる脳の領域)に影響を与えることがわかった。

Proceedings of the National Academy of Scienceにおける研究で、ストレスホルモンがその作用の原因となることが示された。

72時間眠らないようにした動物と、そうでない動物で比較すると、休息しなかった動物は、ストレスホルモンであるコルチコステロンのレベルが高かった。

海馬の特定の領域ではまた、新しい脳細胞をほとんど作らなかった。

動物のコルチコステロンのレベルが一定に保たれると、細胞が増殖しなくなることが改善された。

この結果は、睡眠の剥奪から生じる高いレベルのストレスホルモンが、成人の脳における細胞の生成の減少について説明がつくかもしれないということを示唆している。

睡眠のパターンは1週間以内に正常に戻った。

しかしながら、神経細胞生成(神経発生)のレベルは2週間回復せず、脳はこの不足を打ち消すために努力を高めるように見える。

PNAS(Dr. Elizabeth Gouldに導かれた研究者たち)における記述では、成人での神経細胞生成の役割がずっとわかっていなかったが、「成人での神経生成の抑制は、長引く睡眠剥奪に関連している認識欠如のいくつかの基礎となるかもしれない」と書かれていた。

寝不足を経験する人たちは、集中などにおける問題を経験する。

the Norfolk and Norwich University Hospitalに拠点を置く睡眠の専門家であるDr. Neil Stanleyは、極端な環境でなければ人は72時間眠らずにはいないので、この研究の研究結果を直接人間に置き換えることができないと話した。

けれども、彼はつけ加えた。「これは興味深い研究結果です。部分的な睡眠剥奪(毎晩必要な時間より少ない睡眠)でも同じかどうか調べてみるのはおもしろいでしょう」
(BBC News-2月10日)
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慢性のめまいに関する新しい手がかり

説明のつかない慢性のめまいは、長い間医師を当惑させてきたが、新しい研究でこの症状の可能性のある原因を明らかにしている。

片頭痛などの神経学的な病気や、不安症といった精神医学上の病気の両方、もしくはどちらかが役割を果たしているかもしれないし、あるいは全くそうではないかもしれないと、Jeffrey Staab, MD(フィラデルフィアにあるペンシルバニア大学のThe Balance Centerの精神科医でこの研究を行っている研究者)は話す。

「あるケースでは、これは確かに神経学、あるいは精神医学です」と、Staab氏は言う。「しかしたいていの場合、慢性のめまいがあると、神経学的および精神医学的な原因の両方が互いに悪循環をしています」

・問題

Staab氏はめまい(vertigo;通常、ぐるぐる回るような感覚で内耳の問題と関係がある)とは違うタイプの慢性のめまい(dizziness)に焦点を合わせた。彼は、これらのめまいの形式の間でも特に謎のあるタイプであると話す。

彼が焦点を合わせたタイプは、「心因性のめまい」と呼ばれており、不安と関連している。彼は、それを慢性の主観的なめまいと呼んでいる。

患者がめまいを感じ、不快で、バランスがとれないと感じ、人混みの多い環境や交通量の多いところなど動きのある刺激に非常に敏感であるとStaab氏は語る。

「頭を前後に20回振れば、この形式を最も良く理解できます」と、彼は言う。それを終えたときの感覚がそれであるという。

この患者たちが視覚的な刺激に満たされた環境(雨の中で運転したり、または混雑した食料品店を通り抜けたりなど)に入ると、めまいはひどくなる。「あまりに多くの感覚が脳に入ってくるのです」と、Staab氏はその状態について、何もできなくなると言う。

「アメリカ人の成人の約3%〜5%の人は、めまいが再発します」と、Staab氏は話す。約1%の人には、めまいが続く。

・研究

彼の研究で、Staab氏と彼の共著者であるMichael J.Ruckenstein氏(彼もまたペンシルバニア大学のMDである)は、慢性の主観的なめまいが3ヶ月以上続いていて、1998〜2004年までの間にThe Balance Centerに助けを求めにきた345人の男女(15歳から89歳)で評価を行った。

彼らのバランスを評価してから、内耳の感染や片頭痛、脳震盪などの脳障害といった、めまいにつながる病気があるか、Staab氏とRuckenstein氏は問診も行った。

彼らはまた、精神的な病気、特に不安の問題(これはめまいの原因となることがある)があるかスクリーニング(ふるい分け)を行った。

・不安障害が一般的

不安障害は慢性のめまいのケースの60%の人に関係があることがわかり、片頭痛や脳障害などの中枢神経系の症状では38%以上の人で説明がついた。2%未満の人では、不整脈がめまいの原因として特定された。

患者の2/3には、最初にめまいを引き起こす病気(内耳感染など)があり、1/3には、最初にめまいの原因となる心理学的な出来事(主にパニック発作)があった。

しかし、時折、後に精神医学上の問題に発展する初期症状を有する患者もいる。「身体的疾患は精神的疾患のきっかけになるのです」と、Staab氏は話す。

・医学上の問題

「めまいが身体的か精神的かという考えは、潜在的に問題が多いです。それはしばしば両方ともですから」と、Staab氏は言う。「そして両方ともである場合に、通常、その病気は身体症状として始ま
りました」

例えば、慢性的にめまいのある患者が、めまいのために運転することを恐れていると医師に言うかもしれない。すると、その医師は精神的な問題として決め付ける。

しかし、その患者は、最初に内耳感染でめまいがするようになり、運転に不安をおぼえるようになったということを言うのを忘れたかもしれない。

慢性的なめまいを有する患者は、単なる不安感だけでなく、頭痛、脳障害などの問題によってスクリーニングする必要があると、Staab氏は話す。

・別の専門家の話

新しい研究はこれまでの研究の上に建てられると、Joseph Furman, MD, PhD(ピッツバーグ大学の耳咽喉学の神経科医および教授であり、このトピックのベテランの研究者)は言う。

「病気の診断のないめまいの人々をよく調べれば、あなたが思いつく2つの主なものは、不安症と片頭痛です」と、彼は自身や他の人の研究を引用して語る。「しかし、それは複雑です。不安症を有する人々は前庭(内耳)の病気に免疫がないのです」

それは、慢性的めまいに対する身体的かつ心理学的な評価を含む学問を暗示していると、彼は話す。

この研究はthe Archives of Otolaryngology(耳鼻咽喉科) Head and Neck Surgeryの2月号で発表されている。
(webMD-2007年2月20日)

最後の方の部分で、不安障害がある人に免疫がないという部分、
よくわからなかったのですが、
ストレスがある場合に免疫が低下することはよく知られていることなので、
そういう意味もあるのかなと考えてみたり…どうでしょうか。
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睡眠不足と体重増加との関係

最近の研究によると、夜の睡眠をきちんととることは休息をよくとることよりも明らかに良い。そのことで、多くの女性が年を重ねるにつれ、体重の増加が抑制されるようであるという。

この研究は因果関係をはっきり示さなかったが、睡眠不足と体重の増加との間に重要なつながりがあったと、lead investigatorのSanjay Patel博士は話す。平均で1日に5時間しか睡眠をとらなかった女性は、毎日7時間眠る女性よりも、実質的に体重がより増加した。

「睡眠不足の人々が一般に、自分の健康に注意を向けないということが知られています」と、クリーブランドのCase Western Reserve Universityの薬学助教授のPatel氏は語る。しかしながら、不十分な食事療法から運動不足に至るまで、体重の差異を説明する要因はどれも証拠とならないと、彼は言う。

事実、7時間以上の睡眠をとった女性は、5時間の睡眠をとった人々よりも実際にたくさん食べた。運動の習慣についても同じで、7時間眠る健康なグループは、運動をする傾向が少し高かったと、Patel氏は話す。

Nurses Health Studyに参加した女性は68,000人以上で、16年間追跡調査を行った。彼女たちは、2年毎に自分の体重やライフスタイルの養生法の報告を求められた。研究の終わりまでに、1日に5時間眠った女性は、7時間の女性に比べて、体重の増加(33ポンド以上の増加)を経験する傾向が32%高く、肥満になる傾向は15%高かった。また、6時間眠った女性は、7時間の女性と比べて、研究期間の間に、体重の増加を経験する傾向が12%高く、肥満になる傾向は6%高かった。

この研究結果について、いくつか解釈が考えられると、Patel氏は話す。睡眠不足は、身体のカロリー代謝が効率的でないことに由来しているかもしれない。あるいは、この研究において、2つの女性のグループの間で、運動の実際のやり方や、食べ方の正確なパターンに違いがあるのかもしれない。睡眠に費やす時間が減ることはまた、非常に劇的な影響力をもつような基本的な生活の変化(親になるというような)を反映しているのかもしれないと、彼は語る。

「子供が多ければ多いほど、あなたが得る睡眠は少なくなります」と、Patel氏は話す。それはファーストフードなどの便利さが、栄養への警戒に切り札を出す、マルチタスクの要求に通じるかもしれないと、彼は言う。

「考えられる解釈がたくさんあります」と、モントリオールのMcGill UniversityでSleep Disorders CentreのディレクターをしているJohn Kimoff博士は同意する。「しかし、そのメカニズムを推測することに関して非常に慎重でなければなりません」。

この研究の興味をそそる、ある領域では、深いいびきをかいたり、夜間覚醒などの睡眠障害が、体重に影響するかもしれないということを示唆している。恐らく年齢と共に増加する影響を示す、微妙な遺伝的特徴のためであろう。

この研究結果はこのほど、サンディエゴのアメリカ胸部学会国際会議で発表された。
(HealthDay News - 5月25日)
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女性のいびきのピークは50代

20歳以上の約7,000人の女性の調査で、50歳代の女性が最もいびきをかき、体重が重いほど、その傾向があることがわかったという。

ウプサラ大学のMalin Svensson博士らは、いびきと関連している危険因子を特定するために調査を行った。特に、BMI値(身長と体重に関する基準)に注意をした。

全体的に、調査した女性の7.6%の人は、いびきをかくと報告した。年齢とともにいびきをかく傾向が高くなり、50〜59歳のグループで最も高く、14%の人がいびきをかくと報告している。

いびきをかくリスクはまた、BMIと首の周囲と共に増加し、毎日の10本以上のタバコを吸う女性も、さらにいびきをかく傾向があった。そして、いびきをかく人は、いびきをかかない人よりも、身体的に活動的でない傾向があった。

アルコール依存症のみ、体重が軽い女性(BMI値が20未満)でも、いびきをかくリスクが増加する一方で、身体活動が不活発だとBMI値が30を超えただけでいびきのリスクが高くなった。

これらの結果から、いびきをかく危険因子は女性のBMI値に基づいて異なることを示すと結論づけられるという。

いびき自体が、高血圧や卒中のような不健康な結果につながり、睡眠時無呼吸(心臓病などの重大な健康上の問題につながる、一種の睡眠障害の呼吸の乱れ)の指針であると、Svensson氏らのチームは雑誌Chestで述べている。

「同様の手法で、睡眠時無呼吸の危険因子が、年齢やBMI値で異なるかどうかという問題は、まだ調査される必要があります」と結論づけている。
(ロイター - 5月5日)
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メラトニンは眠気を改善するかも

睡眠時間がはっきりしないときにメラトニンを摂取すると、居眠りを著しく改善するということが、アメリカの新しい研究でわかった。

この研究結果は、時差ぼけや、交代制や夜勤に勤務する人、睡眠相後退症候群の人たちにとって重要であろう。

メラトニンは、暗くなると体内で自然につくられ、睡眠のサイクルやサーカディアン・リズムを調整するために、脳が夜と昼を決定するのを助ける。何百万人ものアメリカ人が、よく眠れるように、メラトニンのサプリメントを取っているが、これらのサプリメントの有効性に関する調査結果は複雑である。

この研究で、Brigham and Women's Hospital and Harvard Medical Schoolの研究者たちは、これまで医学的に、また睡眠や精神的な病気について重要な問題がない18〜30歳の、21人の男性と15人の女性を観察した。被験者は研究を始めるにあたって、3週間、アルコールやカフェイン、ニコチン、禁制品、処方薬、および非処方薬を控えた。

最初3昼夜にわたって、ボランティアの被験者たちは、正常な睡眠のパターンやメラトニン生成を測定するために、睡眠研究室で調べられた。

「被験者たちはそれから、毎日東行きの4つの時間帯を横断する旅行者をシミュレートして、20時間の睡眠-覚醒のスケジュールを守ってもらいました」と、senior authorであり、Brigham and Women's Hospitalで睡眠薬部のチーフである、Charles Czeisler博士は、準備された声明で発表した。「次の3週間、寝る30分前に被験者たちは、プラセボ(偽薬)、または0.3mg、5.0mgで調剤したメラトニンのいずれかを摂取しました」

Sleepの5月1日号の報告で、このチームは、体内でメラトニンを生成していないと、「睡眠効率」がメラトニンを5mgの投与量のグループで83%、0.3mgのグループでは84%、偽薬を摂取したグループでは77%だったことがわかったという。

メラトニンが体内で生成されているときには、3つのグループで睡眠効率にそれほど違いがなかった。
(HealthDay News - 5月5日)
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睡眠時無呼吸は不整脈のリスクを高める

睡眠時無呼吸の頻繁な呼吸の中断に悩む人々は、不整脈になるリスクが2〜4倍高くなるということが、新しい米国の研究によってわかった。

この研究結果は、睡眠時無呼吸症候群の人々がなぜ眠っている間に突然死をするリスクが高いのかを説明する助けになるかもしれないと、研究者たちは話す。

睡眠中に繰り返し10秒以上呼吸が止まる睡眠障害の人は、血中や脳内の酸素濃度が減少し、二酸化炭素が増加する。

multi-center Sleep Heart Health Studyは、睡眠呼吸障害(SDB)の人228人と、その障害を有さない338人の対照グループで行われた。

この研究で、SDBの人々は、睡眠中1時間に平均で約44回呼吸が停止した。対照グループでは1時間当たり2.8回だった。

「睡眠呼吸障害の人は、(2つのタイプの不整脈の)心房細動の可能性が4倍、非持続性心室頻拍の可能性が3倍高い」と、オハイオの
Case Western Reserve Universityのクリーブランド大学病院の研究者であるReena Mehra博士は準備された声明で語った。

「この研究の結果に、潜在的に重要な臨床的意味があります」と、Mehra氏は話す。というのも、それらが「睡眠時無呼吸で最近報告された夜の突然死の増加が観測されることについて説明を提供する」ためである。

この研究結果は、アメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineの4月15日号に掲載されている。
(HealthDay News - 4月15日)
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睡眠-覚醒の混合が臨死の感覚に?

睡眠と覚醒の境を時折朦朧とする脳の傾向は、臨死体験の現象について説明するのを助けるかもしれないと、予備調査は示唆する。

それは、なぜある人々が明るい光を見たり、自分の肉体から離れていると感じたり、他の異常な感覚を有したりして、死に近づきつつある、あるいは死ぬかもしれないと思ったりするのかという未解決の問題である。

これらのいわゆる臨死体験を、死後の生の証明であるとみなす人々がおり、多くの神経科医が科学的な調査を行うには、この現象が複雑過ぎると考えてきた。

しかし、雑誌Neurologyで発表された新しい研究は、臨死体験の生物学的原因が、睡眠と覚醒状態の混合であるということを暗示する。

そのような経験をしたと話す成人たちはまた、レム侵入(REM intrusion = 夢を見ている状態が覚醒にあふれだすこと)と呼ばれることを体験済みである傾向があることがわかったという。

例えば、最初に目覚めたときに麻痺していると感じたり、寝入ったり目覚めたときに幻覚や幻聴があるかもしれない。

臨死体験をした55人の被験者のうち60%の人は、人生で何度かレム侵入を体験していた。比較グループとして参加した55人の成人のうち24%の人と比較した。

レキシントンのケンタッキー大学で神経学者をしているKevin R.
Nelson博士によって導かれた、この研究論文の著者たちによると、この研究結果は、脳の覚醒システムが、ある人たちに、レム侵入と臨死体験の両方を体験しやすくすることを示唆しているという。

Nelson氏はインタビューで説明する。この覚醒システムは、レム睡眠だけでなく、目覚めている時間(危険な状況の間を含む)にも注意や警戒を統制している。

レム侵入の特徴の多くが臨死体験に類似していると、彼は話す。

レム睡眠の間、脳の視覚中枢は非常に活動的であるが、手足の筋肉は一時無力になる。そのため、Nelson氏によると、危険なときのレム侵入は人々が臨死体験の間にしばしば経験する光のビジョンや「死んでいる」という感覚を促進するかもしれないという。

他の証拠が臨死体験におけるレム侵入に対する役割を支持すると、彼は言う。1つの重要な事実は、迷走神経の刺激(脳幹から心臓や肺、腸をつなぐ)がレム侵入の引き金になるということであると、Nelson氏は述べる。そして、この神経の活性が高まると、危険に対する肉体の「戦うか退くか」の反応の一部となることは確かである。

それでも、Nelson氏は、レム侵入が臨死体験に対する「全ての説明」となると判明したとは考えておらず、この研究結果で、人々が体験から得た意味を悪く言うべきではないと話す。

「私の仕事は霊的に中立です」と、この研究は、脳がどのように臨死体験に貢献するか調べるだけでなく、この現象がなぜ起こるのか調べることであると述べながら、Nelson氏は語った。

「科学的探求で『なぜ』を記述することができません」と、彼は話す。
(ロイター - 4月17日)
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セロトニン濃度はSIDSに関連する

SIDS(乳幼児突然死症候群)の正確な原因はわかってないものの、この致命的な症候群に対する新しい研究は、スクリーニング検査につながる重要な手がかりになり、おそらく新しい治療法の希望となるだろうという。

マウスの脳幹で行った研究で、研究者たちは、脳の酸素濃度が枯渇し、ホルモンのセロトニン濃度が、いわゆるペースメーカー細胞において阻害される際に何が起きるかをみた。

これらの細胞は、同じ研究者たちによって、喘ぐ原因となることがすでにわかっている特定の神経グループである。そのグループは、眠っている赤ん坊で正常な呼吸のパターンをリセットするのに必要である。

研究者たちは、喘ぐようにする呼吸のペースメーカーに対して、正常なセロトニン濃度が必要であるということがわかったという。SIDS(乳幼児突然死症候群)で亡くなる乳幼児では、セロトニン濃度が乱れていたことがわかった。米国疾病対策センターによると、毎年約3,000人の乳幼児がSIDSで亡くなり、それは1歳までの死因のトップである。

この新しい報告は雑誌Neuroscienceの3月8日号に掲載されている。

「酸素が全くないと、呼吸のネットワークは止まります」と、研究論文の著者であり、シカゴ大学で有機生物学および解剖学の助教授であるJan-Marino Ramirez氏は説明する。「目覚める唯一の機会として喘ぐことを当てにします」

他のものでは、乳幼児がSIDSで1、2回喘ぐだけで目覚めないことを示したと、Ramirez氏は話す。「喘ぐのに必要な神経細胞が、セロトニンを必要とするということがわかりました」と、彼は言う。

この実験で、Ramirez氏のチームは、セロトニンがペースメーカー細胞においてナトリウム・チャンネルを規制することがわかっており、脳の呼吸中枢のナトリウム駆動のペースメーカー神経におけるセロトニン濃度を綿密に調べた。

研究者たちは、これらのペースメーカー細胞からセロトニンを取り除くと、約20回の喘ぎが2、3回までに減少した。これは赤ん坊が目覚めるのに充分ではない。

Ramirez氏は、マウスのモデルで発見したメカニズムが、人間にも当てはまると信じている。

喘ぐことがどのように働いているかを特定することは、スクリーニング検査の新しい方法や、SIDSのリスクのある乳幼児の治療につながるかもしれない。「私たちはこれをより良い診断につなげることができるかもしれません」と、Ramirez氏は語る。

さらに、喘ぎのメカニズムや、セロトニンの作用への依存がどのようなものかがわかれば、SIDSのリスクを増加させるような喫煙などの環境要因について、より良く理解できるようになるかもしれない。

「ニコチンの存在が、これらの細胞の機能をどのように変えるかに関して私たちは問うことができます」と、Ramirez氏は話す。

また、セロトニン濃度の変化した子供たちが、後の人生で、うつ病や双極性障害、注意力欠如障害など、他の問題を生じさせることも可能である、とRamirez氏は語る。「この発見は、児童の発育やSIDSについての、より良い理解につながるでしょう」と、彼は言う。

1人の専門家は、この研究がSIDSの原因についての現在の研究に沿っていると考える。

「SIDSで亡くなる赤ん坊のほとんどは、呼吸を制御する能力において微妙に欠陥を有しているという証拠が増えてきています」と、American SIDS Instituteのexecutive directorのBetty McEntire氏は話す。「このような研究は、この欠陥の元を理解するのに不可欠です」

呼吸のリズムや喘ぐ能力は、乳幼児が子宮内にいるときに発達すると、McEntire氏は述べる。「恐らく何人かの赤ん坊での、この欠陥は、セロトニン濃度や他の脳内物質の減少に関連しています」と、彼女は話す。

別の専門家は、この研究がSIDSの原因の1つの可能性を解明すると考えている。

「このことは、非常に興味深い結果であり、喘ぐことのメカニズムについての理解をかなり広げます」と、エール大学で神経学、細胞及び分子生理学の教授のGeorge B. Richerson博士は話す。

もちろん、マウスはSIDSで死なないので、喘ぐことがSIDSとどのような関連があるのか明確ではないと、Richerson氏は言う。「SIDSがまさしく喘ぐことにおける欠陥のせいではないものの、厳しいストレス要因にさらされた乳幼児が回復しなくなるのは確かでしょう」と、彼は話す。

「けれども、喘ぐことにおける欠陥が、SIDSに関するいくつかの症例の病態生理学の一部であるという証拠があります。また、SIDSで亡くなった乳幼児のセロトニンシステムに欠陥があるという良い証拠もあります。このように、このマウスの研究で、これら2つの主要な作用がうまく結びつきます」と、彼は語る。
(HealthDay News - 3月8日)
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脳の化学物質が不健康な生活を促進するかもしれない

脳内物質が不活化すると、人々に心臓病の危険性を上げるような、良くない生活様式の選択をさせるか?

それは神経化学とヒトの行動との関係を調べる新しい研究によって引き起こされた問題である。

ピッツバーグ大学で行われた研究は、活動性を低下させる脳のセロトニンシステムが、人々に喫煙したり、不十分な食事をしたり、座ったままでいるようにすること(すべて初期の動脈硬化(アテローム性動脈硬化症)につながる行動)を助けるかもしれないということを示すという。

セロトニン(メッセージを脳のニューロン間に伝える化学物質)が気分や、食欲、血圧を調節する際に重要な役割を果たすと信じられている。これはセロトニンシステムとアテローム性動脈硬化症との関係を示す最初の研究である。研究者たちは、この研究結果が心臓病や卒中を予防するための新しいアプローチにつながるだろうと話す。

「心臓病や卒中に対して知られている多くの危険因子(高血圧、コレステロール、肥満、糖尿病、喫煙、および運動不足)は、ある程度私たちの生活様式の選択によって制御することができます」と、Matthew F. Muldoon博士(薬学部助教授)は準備された声明で発表した。

彼は「これまで誰も、ある人々がなぜこれらの不十分な生活様式を選択して、心臓病に対する複数の危険因子を有するのか、脳の異常で説明がつくかもしれないという可能性を研究してきませんでした」と話す。

Muldoon氏と同僚たちは、30〜55歳の244人の人を研究して、セロトニンシステムの活性が低レベルの人が、高いレベルの人よりも、頚動脈が厚くなる傾向があることがわかった。

この研究結果は金曜日にデンバーでのAmerican Psychosomatic Society meetingで発表された。

「さらなる研究で、心臓病や卒中になる危険因子が脳のセロトニンシステムによって一部制御されるということを確証することができるなら、心臓病や卒中を予防するためのまったく新しい道を開くかもしれません」と、Muldoon氏は話す。

これまでの研究で、彼と彼の同僚たちは、太りすぎて、ほとんど運動をせず、高血圧で、血糖値やコレステロールの高い人々が、セロトニン活性レベルの低いことがわかったという。
(HealthDay News - 3月3日)
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ストレスは心臓発作を悪化させる引き金

イギリスの研究者たちは、感情のストレスが、ある人々において心臓発作の引き金になる場合があるという身体的な理由を指摘している。

ロンドンのUniversity Collegeの調査チームは、心臓発作を起こした34人の男性を詳細に測定して、発作の数時間前に怒り、抑うつ、あるいはストレスを経験した人とそうでない人で、特定の差異があることを発見した。

感情的な引き金があった14人の心臓発作を経験した男性では、血圧や心臓の活動が標準に戻るまでに時間がかかった。血液検査で、血栓の形成に関与する血小板などの血球が非常に増加していることがわかった。

この研究はProceedings of the National Academy of Sciencesの今週号に掲載されている。

「これまで、2種類の研究が行われており、1つは引き金が存在するかどうか、もう片方は患者を生物学的に研究するものです」と、この研究の論文著者であり、university's Psychobiology GroupのディレクターであるAndrew Steptoe氏は話す。「これは、その2つのものを一緒にした最初の研究です」。

ある人々が「社会的に過酷な状況に直面すると、生物学的に行動する方法によって」心臓発作を受けやすいのは明らかのようだと、Steptoe氏は語る。

生物学的な情報が利用可能なので、次のステップでは、どのように、それを研究につなげるかである。

「原則として、私たちは人々をテストすることができましたが、この時点で行うのは時期尚早です」と、Steptoe氏は言う。「2つのグループの間には、体質やバックグラウンドの違いがありませんでした。そして、感情的な引き金を持つ人々でさえ、心臓発作を起こす以上にたくさんの感情を経験しています」

また、2つのグループの患者たちがその経験に関して感じた方法に違いがなかったと、彼は話す。「したがって、私たちはガイドとして主観的な経験を使用することができませんでした」と、Steptoe氏は語る。「脳の、より原始的な部分で何かが起きています」

彼のグループは、現在何が起こっているかを理解しようとしており、「初期段階にこれらの種類の違いを特定するために様々な方面から研究」をしていると、Steptoe氏は話す。

この報告は「非常に重要な観測」としてCleveland ClinicでBakken Heart-Brain InstituteのディレクターをしているJames Young博士によって歓迎された。Young氏は、Steptoe氏が「私たちがとても重要であると感じる心臓と脳のつながりを強調する他の研究を発表した」と述べた。

「過去におけるほとんどの研究で、『hot reactor(すぐカッとなる人)』と『Aタイプの性格』に、最終的に関連性があるとしています」と、Young氏は語る。 「この研究が示すことは、それに対する生理学的な説明が実際につくということです」

Bakken Instituteでの研究は「ストレスの要因を減少させて、行動を変更するテクニックを使用するバイオフィードバック法を調べるプロジェクト」を含んでいると、Young氏は話す。

まだ解決されていない問題は、ストレスに対する反応が心臓発作にとって危険となる個人を、どのように特定するかということであると、彼は認めている。Young氏は、その人々を特定することができるなら、「私たちは、適切な時期に介入することが役立つだろうと提案しています」としている。
(HealthDay News - 2月27日)
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うつのマウスは分子療法で回復する

うつで孤独なマウスは、脳から記憶分子(memory molecule)を除くと、より社交的になり、対人恐怖症や外傷後ストレスのようなヒトの病気の治療に役立つかもしれないということがわかったという。

この分子療法は抗うつ薬のプロザック(SSRI = 日本未発売)やトフラニール(三環系)をマウスに与えるのと同じくらい効果があったと、研究者たちはサイエンス誌の最新号で報告した。

それらは喜びや危機感に関連していることがわかっている脳の部位にある分子をターゲットとしていると、この報告の著者の1人、University of Texas Southwestern Medical CenterのOlivier Berton氏は話す。

「濫用される薬物に関連する多くの研究がある、報酬径路(reward pathway)と呼ぶ脳の領域にあるこの分子に私たちは焦点を合わせました」と、Berton氏は電話取材で語った。

脳のこの部分からこの分子を除くと、通常逃走したり隠れるような状況でも、マウスはうつや恐怖症にならなかったと、Berton氏は言う。

「脳内のそのようなメカニズムを特定することができれば、このことは、より速く、より多くの人々に効果のある抗うつ薬を開発する方法です」と、Berton氏は話す。

この実験を行うために、Berton氏や同僚たちは、マウスを確実にうつ状態にする方法を見つけなければならなかった。彼らは、攻撃的にいじめるマウスのいるケージに、普通の社交的なマウスを入れることによって、これを行った。

社交的なマウスは、定期的にいじめっ子と戦うことが何日間にもわたって続くと、知らないマウスによそよそしくなり、恐怖心を抱くようになった。 いじめっ子がいなくなっても、うつ状態は続いた。

1ヵ月間抗うつ薬を投与すると元気になったという。

この分子を取り除くのに、マウスに麻酔をかけ、次に、この分子を無力にするウイルスを脳のこの特定の部分に注入した。この種のテクニックがパーキンソン病の研究で実験的に使用されたと、Berton氏は話す。

マウスでのこの結果は、いじめに対する典型的なうつ症状の反応を妨げることで、慢性的な抗うつ薬療法に対する反応によく似ていた。

次のステップは、報酬径路における脳細胞の電気活動を記録することであると、Berton氏は彼の大学によってリリースされた声明で語った。

「私たちは、この分子から細胞までの神経回路レベルの理解のために、ストレスに対するこの応答を理解しようとしているところです」と、彼は話す。
(ロイター - 2月9日)
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不眠症と欠勤

しばしば不眠で職場に病欠の連絡をするのは、あなただけではない。新しい研究で、不眠症患者は習慣的によく休養を取るよりも、仕事を休む割合が高いことがわかった。

フランスのHealth Economics Research CenterのVirginia Godet-Cayre氏に率いられたチームは、不眠の369人の労働者と、良く眠れる369人の労働者の職歴を追跡した。

Sleepの2月号の報告で、良く眠れる労働者の34%に比べて、不眠の人の50%は、2年の間に少なくとも欠勤が1回あったことがわかったという。

不眠の労働者は1年当たり平均5.8日間の仕事を休み、良く眠れる人は1年に平均2.4日間休むことが、この研究でわかった。

「言い換えれば、不眠症の患者が頻繁に仕事を休んでおり、その欠勤は長く続きました」と、研究論文の著者は記述している。

この研究はまた、不眠で従業員が欠勤すると、良く眠れる人に平均1,250ドルかかるのに比べて、毎年雇用主1人当たり平均3,025ドルのコストがかかることもわかったという。
(HealthDay News - 2月10日)
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赤ではなく青い光

青い光を浴びるのは、早朝に機敏である必要のある交代勤務従事者にとって、まさにチケット(必要なものという意味)であるかもしれないと、新しい研究は示唆する。

夜6時間以上青い光を放つランプの正面に座った被験者は、反応が良く、緑の光を浴びた人たちよりも眠くならなかったと、科学者たちは報告する。

「機敏なレベルを変えるために、異なった色の光を使用することができますが、青い光は、もっと良い」ということを、この研究結果は示していると、lead researcherであり、ボストンのBrigham & Women's Hospitalの神経科学者であるSteven Lockley氏は話す。

過去数年にわたって、科学者たちは光がどのように睡眠に影響するかについて、すばらしい洞察を見いだしている。Lockley氏によると、視覚に関係なく、光の受容体があることがわかっており、目の不自由な人においても働いているという。

これらの受容体は、私たちの体内時計が順応することができるように昼か夜かを知らせてくれます。「光は覚醒を強めるための主な手がかりです」と、睡眠の研究者で、ノーフォークのEastern Virginia Medical Schoolでinternal medicineの助教授であるRobert Vorona博士は語る。

この新しい研究でLockley氏や同僚たちは、8人の男性と8人の女性(全員10代後半から20代)を募集して、遅番で働いているのと同じように、午前10時〜午後6時まで眠るよう、彼らの体内時計を調整した。

研究者たちは、次に、脳のモニタ装置を被験者たちに取り付け、特別に設計された青や緑の光の正面に6.5時間ずっと座らせた。実験の間、被験者たちは座って起きている以外に何もすることを許されなかったと、Lockley氏は言う。

Sleepの2月号で報告されたように、青色の光(短い波長)に浴びていた被験者たちは、眠気もなく、緑色の光の前に座った人たちよりも反応-時間のテストでも良い結果だった。脳のスキャンでも、彼らがより敏活であることを示した。

この研究結果は、青い光を使用すれば、労働者が夜勤の間ずっと機敏に、よく働けることを示すと、Lockley氏は話す。

それはどのように作用するのか?青色の光は、それが日光であると思うように心をだます作用をするようであると、Lockley氏は言う。視覚装置は緑色の光に対してより敏感で、青い光が日と夜の受容体を刺激することによって作用することを示唆している。

Vorona氏は、この研究結果は興味深いとしながらも、この研究は小規模であると注意した。

「このことで、目覚めや睡眠を調節する中枢神経系の過程を理解できるかもしれません」と、彼は話す。さらに、家や職場の照明装置を作る際に、技術者にガイダンスを提供することができるかもしれない。

Lockley氏は、さしあたってこの研究が、青い光を使用するライト・ボックスのメーカーに対してサポートを提供すると言う。人々は、睡魔や季節性情動障害(冬の暗い日々にうつ状態を引き起こす)と闘うのにこのボックスを使用する。

しかし、まさしく紫外線の波長のように、青い光は大量に浴びると目に危険である場合があるので、慎重に使うべきであるとLockley氏は警告している。
(HealthDay News - 2月3日)
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眠れない女性のためのステップ

ホルモンの変動で、女性は男性よりも良質の睡眠を失う傾向がある。

事実、研究で、女性は男性群より不眠症に悩む傾向が最大で50%高いことがわかっている。

しかしながら、メイヨー・クリニックのWomen's HealthSourceの1月号に専門家が記述しているところによると、昼夜の習慣における簡単な変更が、女性の睡眠を改善に役立つかもしれないという。

次にいくつかの提案がある。

・カフェインの消費を制限する。コーヒー、紅茶、炭酸飲料と同じように、カフェインはチョコレートや、頭痛、風邪、副鼻腔炎の治療薬に含まれることがある。

・ニコチンを避ける。ニコチンは、寝つきや、ずっと眠っている能力を損なう。

・就寝前に、飲まない。寝てから数時間以内にちょうど1〜2杯のアルコール飲料を飲むと、睡眠が中断され、夜遅くに何度も目が覚める。

・活動的になる。1日の間運動不足だと睡眠の問題が増える。
しかし、寝る直前に運動は、寝つきにくくなり、ずっと眠っていることが難しくなるので、しない。

・寝る直前に食べ過ぎると、寝つきにくくなり、ずっと眠っていることが難しくなる。

・昼寝に注意する。昼寝をすると夜寝つきにくくなることがある。
その日仮眠が必要なら、30分までにする。

・睡眠を改善するために自己治療の戦略が役に立たないなら、医師に相談する。
睡眠障害は多くの健康状態に関係している場合がある。
(HealthDay News - 1月30日)
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抗うつ薬は免疫系に影響を与えるかも

プロザックやゾロフト(いずれも日本未発売)のような抗うつ薬は、セロトニンと呼ばれる脳内物質に影響を与えるが、身体の免疫系にも影響を及ぼすかもしれないということが、新しい研究でわかったという。

選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)と呼ばれるグループの薬物に属するプロザックやゾロフトは、セロトニン神経接合部で長くとどまるようにすることによってうつ病に効くと考えられている。この新しい研究結果は、医学雑誌Bloodで発表され、セロトニンがまた、ある免疫細胞間の信号分子としても作用することを示した。

様々な研究室の技術を使って、ワシントンDCのジョージタウン大学のGerard P. Ahern博士や同僚たちは、セロトニンが2つのタイプの免疫細胞(樹状細胞とT細胞)間を伝えられることがわかった。

この研究結果は、樹状細胞が炎症を起こしている場所でセロトニンを拾って、次に、それをT細胞に伝えることを示す。それは新しい細胞内の成長や分割に影響を与える。抗うつ薬のプロザック(フルオキセチン)を用いて治療を行うと、このセロトニン摂取を阻害した。

研究者たちは、SSRIがどのように免疫系に影響するのかを、より理解するために、さらなる研究が必要であると述べる。これらの薬は、いつの日か免疫反応を変更するために使われるようになる可能性があるとつけ加えた。

SOURCE: Blood, February 1, 2006.
(ロイター - 1月27日)

日本で使用されているSSRIでも同様のことが言えるのではないかと思われる。
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子供の慢性頭痛と睡眠障害

どちらが最初かは確かではないものの、子供の頻繁な頭痛は睡眠の問題につながるようだという。

メイヨー・クリニックのチームは、慢性的に毎日頭痛のある(1ヵ月に15日以上、3ヵ月以上頭痛が続く)6〜17歳の子供100人と、同じ年の子供で、頭痛がそれほど頻繁に起きない100人の子供のデータを調べた。

今週Annual Conference on Sleep Disorders in Infancy and Childhood(未成年の子供の睡眠障害の年次議会)で報告したところによると、毎日慢性の頭痛のある子供の2/3以上が、睡眠の乱れ、特に睡眠開始の遅れ(寝つきが悪いということか?)を経験したことがわかった。

他にも、夜中や早朝に目を覚ましてしまったり、目覚めが良くないといった、睡眠の問題があった。

「私たちの研究で目新しいことは、頭痛を有する患者は高い確率で睡眠の乱れがあるという調査結果です」と、senior study investigatorであるKenneth Mack博士(頭痛のスペシャリストで小児科の神経科医)は、準備された声明で発表した。

「頭痛を有する多くの患者が、睡眠の乱れもあるということに、私たちは驚きました。また、彼らには同じ睡眠の乱れ『睡眠開始の遅れ』があります」と、Mack氏は話す。

最初に睡眠の問題があるのか、頭痛があるのかは明らかでない。というのは、順序が子供によって異なるからである。

「彼らは互いに影響しあいます。睡眠の問題は頭痛をより悪くしますし、頭痛は睡眠の問題をより悪くします。また、頭痛がひどければひどいほど、子供は睡眠の問題を持つ傾向があり、逆もまた然りです。彼らには、共通の原因があるかもしれません。さもなくば、1つの問題がもう片方の早期のサインであるかもしれません。」と、Mack氏は言う。

同時に治療することが両方の状態に必要である。

「あなたが薬物療法か非薬物療法の治療のどちらかで睡眠の問題をコントロールするまで、頭痛をコントロールするのは難しいでしょう」と、Mack氏は話す。非薬物療法の治療に関する例として、子供に良い睡眠の習慣をつけるようにし、定期的な睡眠前の手順を維持することなどである。
(HealthDay News - 1月27日)

最後の「睡眠前の手順」というのは、寝る前に必ず行うことを順番にすることだと思う。
例えば、歯を磨いて、翌日の準備をして…というようなことを、
毎晩同じ手順でやっているうちに、それが睡眠への誘導のきっかけとなり、
そのことが、一種の儀式みたいなものになるということだろう。
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歩行のうつに対する効果

30分活発に歩くと、うつの患者の気分をすぐに高めることができ、タバコやカフェイン、暴食に走るのと同じように迅速な高揚を与えることが、小規模な研究でわかった。

オースチンのテキサス大学の研究者たちは、うつ病の人が30分間トレッドミル(ウォーキングマシーン)の上で歩くと、運動が終わってから1時間後まで元気になり、精神的にも非常に高い幸福感を有すると報告した。

その患者たちと、また別の30分間静かに座っていた人のグループはどちらも、緊張やうつ、怒り、疲労感などの否定的な感情の減少を報告した。

しかし、この研究によると、運動をしたグループのみが、その後の感覚が良かったということが、雑誌Medicine and Science in Sports and Exerciseの12月号で発表された。

代表研究者のJohn Bartholomew氏は、この研究が、薬物療法やカウンセリングと一緒に運動を続けると、うつ病を克服する助けになるという、過去の研究を補強すると話す。

しかしながら、Bartholomew氏の研究は、運動の良い効果がすぐに現れることを示す最初のものである。

「10週間しなければならないというものではありません。また、厳しく行わなければならないことでもありません」と、キネシオロジーと保健理論の助教授であるBartholomew氏は話す。「あなたはこの過程で迅速にその効果を引き出すべきです。うまくいけば、その運動を続けるための動機付けにもなるでしょう」

この研究は、オースチンのメディカル・リサーチ会社であるFuture Search Trialsから資金提供を受け、18〜55歳の40人で行われた。すべての人が最近主要なうつ病性障害と診断されていたが、抗うつ薬を服用しておらず、定期的な運動もしていなかった。

20人の患者が、30分間運動するのに選ばれたが、他の人たちは同じ時間静かに座った。実験の5分前と、5分後、30分後、60分後に調べた。

正常に近いレベルまで活力を高めるのに、歩くことで前向きの気分になる効果は非常に大きいという。しかし、結果はすぐみられなくなり、1時間以内に運動前のレベルに戻った。

この研究から、タバコやカフェイン、暴食といったセルフ・メディケーション(自己治療)をするうつ病の人は、運動で同様の積極的な感情を得ることができるとわかったものの、専門家たちは、悪い習慣を、歩いたりバスケットボールをしたりすることに変えるように、彼らを説得するのは容易ではないと話す。健康な大人達に運動させるのと同じくらい困難である。

「ひどいうつ病の人にとって、そのことは本当に私がほっと一息つけるものではないかもしれません」と、University of Cincinnati College of Medicineの精神科の助教授であるErik Nelson博士は語った。

低〜中程度までの、うつ病患者にとって、運動が助けにならないという思いや、孤立の気持ちを少なくするかもしれないと、彼は言う。

「人々は、彼らにできる唯一のことが、自分の薬を服用して、気分が良くなるまで待つことだと思うべきではありません」と、Nelson氏は話す。 「この種の研究で、短期間で自分を助けるためにできることがあるということがわかったのです」。
(Associated Press - 1月23日)
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利尿剤が睡眠時無呼吸を楽にするかも

米国の小規模の研究によると、心不全の疾患があり、厄介で危険な睡眠時無呼吸症候群の患者は、利尿剤であり、呼吸器刺激剤であるアセタゾラミドという薬で症状が緩和されるかもしれないという。

この研究で、「アセタゾラミドを服用していると、プラセボ(偽薬)に比べて、患者が非常に改善を認知できるほど、睡眠の質が改善し、目覚めがさらにリフレッシュされ、昼間の疲れや眠気もなくなる」ことがわかったと、研究論文の著者である、Shahrokh Javaheri博士は準備された声明で発表した。Javaheri氏は、復員軍人省メディカルセンター(Department of Veterans Affairs Medical Center)の肺の部門と、University of Cincinnati College of Medicineの薬学部の仕事に携わっている。

睡眠時無呼吸症候群の人々は、眠っている間に呼吸が何度も中断して、一晩に何百回も目覚めることがある。

この研究は平均66歳の12人の男性で行われ、彼らは毎晩1時間に15回以上睡眠時無呼吸が起き、慢性心不全がある。患者たちはランダムに選ばれ、アセタゾラミドかプラセボのどちらかを、寝る前に1回投与された。

この薬を受け取った患者は、睡眠時無呼吸が減り、血中酸素濃度が改善され、昼間の眠気の症状も減った。

この研究結果は、アメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineの1月号で報告された。

Javaheri氏は、同様に睡眠時無呼吸の減少が、心臓の苦しみを助けることができると推測した。「私たちは、長期の薬物療法で、睡眠に関する呼吸の乱れが改善するにつれ、それが心機能に反映され、さらに周期的に呼吸が改善されて、結果的に積極的なフィードバックのサイクルになると仮説をたてています」と、彼は話す。「睡眠時無呼吸が改善されると、酸化作用などのさまざまなメカニズムが改善され、それが心機能を補助するのかもしれません」

Javaheri氏は、心不全の患者におけるアセタゾラミドの効果を充分に評価するために、さらに長期間にわたる研究が必要であると話す。この薬は、睡眠時無呼吸症候群や、高山病の人の不規則な呼吸の治療に主に使用されている。
(HealthDay News - 1月16日)
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仕事上のストレスは心臓に悪い

イギリスの研究は、職場でのストレスが、心臓病、卒中や他の心血管障害のリスクと関係があるということを強化する。

この報告によると、仕事でストレスが多いと報告する人々は、メタボリック・シンドロームである、肥満や、高血圧、高コレステロール値などの心血管の危険因子からくる病気を発症しやすいという。

これまでの報告で、仕事のストレスと心臓病との関係がわかっていたが、「この関係の基礎となる生物学的過程は、はっきりしていません」とUniversity College Londonで疫学と公衆の健康のsenior lecturerであり、この新しい研究の代表執筆者である、Tarani Chandola氏は話す。「この研究は、仕事のストレスにさらされることとメタボリック・シンドロームとの間に、量-反応の関係があることを示しています」

研究結果は、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌の1月21日号に掲載されている。

Chandola氏と同僚たちは、14年の間、35〜55歳の1万人以上のイギリスの公務員に質問した。この期間中に4回、彼らが仕事でストレスを感じたかどうか尋ねた。血圧、コレステロール値や、他のメタボリック・シンドロームの因子も測定した。

「仕事のストレスにさらされるレベルが高くなるにつれ、メタボリック・シンドロームになる可能性が、徐々に高くなりました」と、Chandola氏は言う。

慢性的に仕事のストレスのある男性は、仕事のストレスを報告しない人よりも、メタボリック・シンドロームの発症が2倍高かった。また、仕事のストレスのある女性でもこのシンドロームを発症しやすいものの、この研究ではほんの数名だけだった。

メタボリック・シンドロームの人々はまた、果物や野菜をほとんど食べないなど、健康上の習慣が悪い人が多いようであった。彼らはさらに、喫煙したり、飲み過ぎたり、運動も十分しない傾向があるという。

なぜ、ストレスがメタボリック・シンドロームにつながるのか、あるいは2型糖尿病にも関係があるのか? Chandola氏は考えをいくつか提供する。

ストレスが自律神経系(器官や血管、腺の活動の制御する)に影響を与えるかもしれないと、彼は話す。あるいは、ストレスは肉体のホルモンの生成に影響を及ぼすかもしれない。「私たちは現在、両方のシステムにおける仕事のストレスの作用を調べています」と、彼は語る。

Chandola氏は、ストレスを和らげるのに、段階が必要であるとしている。これまでの報告で、公務員たちは、仕事で公正に扱われていたと感じると、心臓病のリスクが減少したが、自分の仕事をあまりコントロールできなかったり、まったくできなかったと感じた人は、そのリスクが高くなったことがわかった。

「労働者たちが、仕事をコントロールしているという感覚や参加しているという感覚を増加させるように職場を再設計すると、実験グループの労働者では、病気欠勤日がほとんどありませんでした」と、Chandola氏は語る。

個々のレベルでは、労働者の感覚の調節を修正するのにカウンセリングが役立つかもしれないとしている。
(HealthDay News - 1月20日)
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睡眠は脳にいい

ラットでの研究によると、寝不足は脳の新しい学習の効果を復活させるのを徐々に害するという。

カリフォルニア大学とスタンフォード大学の研究者たちによると、新しい目的地への道を見つけるなど空間的な仕事を学ぶことは、脳が、海馬と呼ばれる脳の領域で新しい脳細胞を作り出すのを助けるという。

研究者は、睡眠が、新しい脳細胞が生存するのを助けることができると、つけ加える。

しかし、ラットを使った研究では、寝不足が、休息をよくとったラットに比べて、空間的な学習を損ない、睡眠が制限されたラットは、迷路を通って新しく学んだ道を覚えるのに苦労した。また、睡眠が制限されたラットは、海馬の新しい細胞の生存率が低かった。

この研究結果は雑誌Neurophysiologyで発表されている。

この研究全般的に、学習が2つの要素、つまり、新しいものに曝されることと、適度な睡眠に依存することがわかった。

「マイルドで、慢性の睡眠不足は、神経機能に、長期にわたって有害な影響を与えるかもしれません」と、この研究論文の著者は記している。
(HealthDay News - 1月11日)
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いびきを止めたいならディジェリドゥーを

いびきをかいているパートナーのせいで夜中ずっと起きたままでしたか?あなたの苦しみに対する答えは、信じようがいまいが、オーストラリアのディジェリドゥーにあるかもしれません。

スイスの研究者たちは、いびきをかいて、中度の閉塞型睡眠時無呼吸症候群のある患者25人を調べた。両方とも一般的な睡眠障害である。

そのグループの半分の人たちには、北オーストラリアが起源の、約1.5mの管楽器で、伝統的に、シロアリが木の幹をくり抜いて作るディジェリドゥーを毎日のレッスンで演奏してもらった。

この研究は、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌のオンライン版で発表された。4カ月の試験期間、この珍しい楽器を演奏した人々が、昼間の眠気や無呼吸でかなり改善したことがわかったという。

彼らのパートナーもまた、いびきが少なくなったと報告した。

研究者たちは、改良の陰には、ディジェリドゥーの演奏の呼吸のテクニックで、上部の空気の通り道に関する訓練が必要だったためとしている。

「私たちの結果は、中度の閉塞型睡眠時無呼吸症候群やいびきをかく多くの人々、そして彼らのパートナーたちにも同様に希望を与えるかもしれません」と、この報告をした著者は話す。
(ロイター - 12月22日)

アボリジニの伝統的な楽器のようです。
音楽も楽しめて、一石二鳥かも…?
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睡眠時無呼吸症候群は卒中のリスクを高める

最新の研究によると、中程度の睡眠時無呼吸であっても、眠っている間の呼吸が乱れると、長期にわたって卒中のリスクが4倍になるということがわかったという。

「私たちの分析では睡眠中の呼吸の乱れが卒中のリスクに影響する道筋を解明することができませんが、これらの新しい調査結果は、この問題が先行するのか、あるいは、卒中の発症に貢献するかもしれないという状態であるとみなすのに正当化を加えます」と、カナダのToronto General Hospital/University Health NetworkのDouglas Bradley博士は、準備された声明で発表した。

この調査結果はアメリカの雑誌Respiratory and Critical Care Medicineの12月号に掲載されている。

睡眠時無呼吸を伴う人々は、長い間(10秒以上)呼吸が止まるのを繰り返し、血中の酸素の量が減少し、二酸化炭素の量が増加する。睡眠時の呼吸の乱れが中〜重い程度の人は、1時間にこのようなことが20回以上起きると定義される。

この研究は睡眠時に呼吸の乱れがないかの検査をして、4、8、12年と追跡調査をした1,475人の人を含んでいた。被験者の76%の人には、睡眠時の呼吸の乱れがなく、17%の人では、マイルドな形の症状があり、7%の人は中〜厳しい問題を抱えていた。

この研究で21人の人が平均年齢53歳で初めて卒中を起こした。

「私たちの縦断的解析(longitudinal analysis)は、年齢や性差に対する調整をしても、睡眠時の呼吸の乱れが今後4年にわたって卒中になる可能性を非常に増加させるという、予期される最初の証拠を提供します」と、Bradley氏は話す。
(HealthDay News - 12月5日)
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慢性疲労症候群が本当であることを示す研究

新しい国際的な研究の調査結果によると、起源は長い間明らかになっていないものの、慢性疲労症候群(CFS)は正当な神経学的な状態であるかもしれないという。

この研究によって、CFSの患者の脊髄液に、健康な人々にはない、一揃いのタンパク質があることがわかった。これらのタンパク質は、CFSの原因に関する詳しい情報を提供するかもしれない。また、この状態の人を特定するのにマーカーとしての使用が可能かもしれないという。

雑誌BMC Neurologyでの報告によると、研究者たちは、CFSの人々の脊髄液中に発見された16個のタンパク質を特定したが、健康な人々にはなかったという。研究で、それらのうち5個のタンパク質がCFSのすべての患者で発見された。

CFS患者から発見されたタンパク質の多くが、タンパク質の折り畳み(protein folding)や、様々な神経症状に含まれると、アメリカとイタリアの研究者のチームはつけ加えた。

ジョージタウン大学のJames Baraniuk氏やBegona Casado氏によって導かれた研究者たちによると「これは客観的データのみに基づく慢性疲労の最初の予想モデルです」という。

「CFSやそれに関する徴候が、正当な医学的な状態であるかどうかに関する論争をやめて、私たちのモデルは、別の神経学的な病気としてCSFの正当性に対する初期の客観的証拠を提供します」と、彼らは話す。
(HealthDay News - 12月2日)
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シック・ワーカー症候群

「シック・ワーカー(Sick worker)」症候群(実行力が十分でないためにしばしばミスをしたり、疲労や不安感、うつ症状によって特徴づけられる)は、早期の神経の損傷によって引き起こされ、反復性緊張障害につながると、研究者たちは報告した。

ラットを用いた研究で、小さな力で長時間反復性の作業をすることで引き起こされた神経傷害が、サイトカインという、炎症の引き金になるタンパク質によって引き起こされうるということがわかったという。サイトカインはまた、不安の症状を引き起こすことが知られているが、細胞のストレスの初期の兆候の後、早ければ3週間くらいで神経が傷つけられる。研究チームによると、このことは、これまで信じられてきたものよりずっと早いという。

「3週間の、ラットが手首を負傷して痛みを覚える前ですら、自分の動きを自制することを観察しました。血中の炎症タンパク質の存在で、仕事を完了するのに手を抜き始めました」と、この研究共著者で、Temple University's College of Health Professionsの、Ann Barr氏は準備された声明で発表した。

ラットの神経の傷害が進行するにつれ、この神経傷害のあるところで、さらに高いレベルのサイトカインが作られた。

この研究によってまた、サイトカインがラットの心理社会的な応答に影響を与え、「シック・ワーカー」症候群のラット・バージョンをもたらしたことがわかった。これは血流を通って、ラットの脳へ移動したサイトカインによって引き起こされたと考えられる。

サイトカインの生成が5〜8週間で最高潮に達すると、ラットの中には、作業中に丸くなって寝てしまったものもいた。

「サイトカインは自己保護的です。このはっきりしない不安を感じることで、事態がさらに悪くなる前に、少し休んで回復するようにと、肉体に言っているのかもしれません」と、共著者のMary Barbe氏は準備された声明で語った。

研究者たちは、雑誌Neuroimmunologyの10月号で発表した彼らの研究結果から、早期に介入する技術の開発で、反復性緊張障害によって引き起こされる永久的な損傷を予防する助けになるかもしれないと話す。
(HealthDay News - 11月11日)

sick worker syndrome、実際にはどういうのかわからないので、
とりあえず「シック・ワーカー」症候群と訳してみた。
頸肩腕症候群みたいなものではないのかなあと思ったりもする。

<追記>同じニュースを11月7日付で紹介していました。
忘れっぽくてすみません。
http://hampton.tblog.jp/?eid=58223
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ムズムズ症候群は他の健康上の問題とも関係がある

足のムズムズ症候群(Restless Legs Syndrome=RLS)を有する成人は、しばしばその病気に関連する身体的な健康上の問題を経験しているということが、最新の研究でわかったという。

「肉体的かつ精神的な問題とRLSの間に、強い関連性があります」と、この研究論文の著者であり、国立睡眠財団の会長で、University of Kentucky College of Medicineでpulmonary and critical care medicineの教授のBarbara A. Phillips博士は、準備された声明で発表した。

「RLSが気分障害を引き起こす可能性があります。また、気分障害を治療するのに用いられた薬物療法も可能性があります。さらに、喫煙や肥満、座ったままのライフスタイルのような習慣が、RLSになる危険因子であり、精神科の病気においてもより一般的です」と、Phillips氏は話す。

彼女の研究結果は、先日モントリオールで行われた、American College of Chest Physiciansの会合で発表された。

NSFの年次の睡眠投票で、1,506人の米国成人について調査した。少なくとも1週間に数回、夜に足に不快感があると報告する回答者は、RLSの危険性があると考えられた。回答者の9.7%は、RLSの症状があると報告した。

南部と西部の人々は、北東部の人々よりもRLSの危険性がより高いようだったと、投票によってわかった。また、太りすぎや、失業していたり、毎日喫煙している人は、高血圧や関節炎、胃腸の逆流障害、うつ病、不安障害、糖尿病の人たちと共に、RLSの危険性がより高いように思われた。

RLSの危険性がある成人はまた、不眠症や睡眠時無呼吸症候群の危険性が高く、RLSのない人たちよりも、眠りに落ちるまでに30分以上を要した。彼らはまた、運転をするときの眠気や、昼間の疲労感、仕事の遅れや、仕事のミス、眠気のために仕事を失ったり、社会的な出来事を体験した。
(HealthDay News - 11月3日)
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反復動作でサイトカイン放出

キーボード操作やピアノ演奏などで同じ動作を長時間繰り返すことで傷ついた神経から放出されるたんぱく質が、疲労感や抑うつ症状を示す「シック・ワーカー症候群」を引き起こすことが、米テンプル大での研究で明らかになった。

<中略>

研究チームによれば、マウスに前脚の関節を使った反復作業をさせ続けると、約3週間後から、負担のかかっている神経細胞が「サイトカイン」と呼ばれるたんぱく質の一種を大量に放出するようになる。

<中略>

上司の目には「さぼっているだけ」と映るかもしれないが、シック・ワーカー症候群だとしたら、しかったり励ましたりしても効果はない。同大研究員のメアリー・バーブ氏は「サイトカインが体を守るための合図を発しているととらえるべき。けん怠感などの症状により、神経の損傷がそれ以上悪化しないよう、休養が必要だと訴えているのだ」と説明している。
(ロイター - 11月6日)

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200511060003.html

日常的な疲労感のみならず、
慢性疲労症候群や線維筋痛症、リウマチなんかについても、
これで説明がつくかもしれない。

疲労を感じたら、自分で意識して休養をとるようにすることが大事なのだろうけれど、
今の社会システムでは、なかなか容認してもらえないのだろうなということも感じる。
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不眠症と胃酸の逆流

新しい研究によって、多くの不眠症のアメリカ人が胃食道逆流疾患(GERD)に罹っているかもしれないということがわかった。

フィラデルフィアのJefferson University Medical Collegeの研究者たちは、睡眠障害になったことがあるが、睡眠障害を引き起こす医学上の問題がない16人の人の睡眠パターンを観察した。彼らはこれまでGERDと診断されなかったし、治療もしていない。

被験者のうち8人は昼間に逆流の症状を経験したが、他の8人は酸の逆流の症状がみられなかった。最初の一晩の滞在後、逆流の症状のある被験者は次の2〜3週間、毎日2回酸を減少させる薬物オメプラゾンを20mg服用した。その後、ジェファーソン睡眠障害センターでの2回目の夜の滞在のために戻った。

最も悪い睡眠の問題を経験した逆流の症状を有する6人の被験者が、逆流の薬物治療の恩恵を最も受けた。逆流の症状のある他の2人の被験者はまた、この治療の恩恵を受けたが、それほどではなかったと、研究者は言う。

「私たちは、睡眠障害が逆流の症状の発現に関連するといった種類の最初の客観的な研究であると信じています」と、ジェファーソンの薬学教授であり、胃腸と肝臓病学部の指導官でもある、この研究論文の著者Anthony DiMarino博士は、準備された声明で発表した。

「夜よく眠れないということと、これまでGERDだと診断されなかった患者に酸の逆流の症状が発現するということの間に、相関関係があるかもしれないということを示します」と、DiMarino氏は話した。

研究結果は、Alimentary Pharmacology and Therapeuticsの9月号に掲載されている。

「私たちの研究に基づけば、より安らかな夜の睡眠を達成するために睡眠薬を服用し始める前に、GERDがあるかどうか確認するために家庭医や胃腸科専門医にチェックしてもらうべきです」とDiMarino氏は述べた。
(HealthDay News - 10月13日)
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脳は睡眠中にシフトする

研究者たちは、眠りに落ちるにつれ、どのように、また、なぜ意識が薄れていくのか、最初の鮮明な映像として記述すると報告している。

経頭蓋的磁気刺激法と呼ばれるテクニックでは、「脳は互いに話すことができない小さい島に分かれる」と、Wisconsin-Madison大学の精神医学の教授で、サイエンスの9月30日号でこの研究を発表した代表執筆者でもあるGuilio Tononi博士は説明した。

Tononi氏たちは、ボランティアの頭の上に、磁場を発生させる櫂のような装置を置いた。これは、頭蓋骨に入り込んで脳細胞の活動を刺激するように電気パルスを発生させる。

知覚や思考を制御する大脳皮質内の標的細胞は、外皮内の他の細胞に信号を送ることによって反応した。人が目覚めているとき、それらの信号は自由に移動するが、熟睡中には、そのような信号は送られないという。

この研究は、科学者が充分理解していない問題、つまり意識に関する考えをはっきりさせるのを助けるとしている。意識の思考は、情報を統合する脳の能力に依存していると、Tononi氏は理論づけた。この研究結果が、その信念を立証する助けになると、彼は言う。

脳は睡眠中に活動的であると、Tononi氏は言う;夜遅くに起こる生き生きとした夢が、その証拠になる。しかし被験者たちは、夜早くには、そのような意識的な体験をしないと報告する。睡眠のあと、脳中枢の接続を切ることが、その違いの原因であるという結果を示す。

Tononi氏は、人々が目覚めているうちに、電気パルスが脳内の長い距離を移動する信号を作り出したと説明した。「夜早くに眠ると、反応は短命で、全然伝播されない。どこにも移動すらしない」

最新の研究は、意識の神秘を解決することに加えて、神経学的および精神医学的な病気に対する診断や治療方法の開発で助けとなるかもしれないと、研究者は記述する。

この研究は、Harvard Medical SchoolとBeth Israel Deaconess Medical Centerの准教授であるRobert Stickgold氏の研究と合わせた反応を得た。彼の研究はウィスコンシンレポートで引用されている。

「眠りに落ちるに従って通常、相互に作用する皮質の領域の能力が、明らかに、手際よく中断しました」と、Stickgold氏は言う。
「しかし、このことが、眠りに落ちる際の意識の変化に関連していると考える理由にはなりません」

Stickgold氏は、私たちが寝入るに従って多くの変化が脳に起こると話す。「神経化学物質は脳で放出されて、EEG(脳波計)のパターンは変化し、感覚刺激のゲートが変化します。彼が非常にうまく記録した変化は、意識の変化における役割を果たすかもしれません」

彼は、この分野に基本的な問題があると話す:「目覚めるときに私たちはなぜ意識しているか、事実、なぜ目覚めるのかということを理解するアプローチがありません。したがって、意識消失を引き起こす変化を探すことは、非常に難しい問題です。なぜなら、私たちが探しているものがわからないからです」

「私は、このことが意識について実質的なものを加えると思いません。眠りの移行に伴う脳の機能の変化についての情報を、いくつか加えます。それは、非常に上品で美しい方法で示されるのです」と、彼は話した。

ウィスコンシン大学のPsychiatric Institute and Clinicsの研究員であり、この研究チームのメンバーであるMarcello Massimini博士は、意見を異にする。

「重要なことは、この観察が、ここ10年か15年の間に、Tononi博士によって形づくられた理論から正確に予測をする最初の実験的な確認であるということです」と、彼は話す。「この予測というのは、意識を構成するのが、脳の活動レベルではなく、脳の離れた部分が互いにコミュニケートする能力であったということでした」
(HealthDay News - 9月29日)

自分でも訳しながら、よくわからなくて、ほとんど直訳になってしまいました。
質問されてもわかりませんので、あしからず。
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昼間異常に眠くなるのは

医師は一般的に昼間の過度の眠気を、睡眠の乱れか、睡眠不足からくるサインであると基本的にみなす。しかし、新しい研究では、あまり眠らなかったか否かに関わらず、うつ病や糖尿病の前兆ですらあるかもしれないということを示す結果が出た。

ペンシルバニアの中心から無作為に選んだ、20歳〜100歳までの16,500人の男女のうち8.7%に、昼間に過度の眠気が生じた。

研究者たちは、これだけ広範囲の人々が、昼間に過度の眠気を起こすのはなぜか、可能な理由を考え、昼間の過度の眠気が、睡眠時無呼吸や睡眠の乱れというよりも、うつや肥満、新陳代謝の要因と強い関係があるということがわかったという。

うつ病はこれまで、昼間に過度の眠気が起こる断然最も重要な危険因子だったと、雑誌Clinical Endocrinology and Metabolismで報告された。

うつ病の治療を受けていると報告された人で、昼間に過度の眠気が生じるとみられる人は3倍以上高かった。

研究者たちはまた、昼間の過度の眠気と糖尿病との強いつながりがあることがわかった。 糖尿病の治療を受けていると報告された人は、そうでない人よりも、2倍近く、昼間に過度の眠気が生じる。

太り過ぎはまた、昼間の過度の眠気の可能性を広げた。

昼間の過度の眠気は、30歳未満の若い人では一般的に、不適当な睡眠の必要性やうつ病の存在をほのめかす結果が出て、75歳以上では身体の病気や健康上の問題の増加が示唆されると説明する。

また、喫煙は昼間の過度の眠気を起こす危険因子で、これまで見られなかったつながりがわかった。喫煙者は、昼間の眠気を自分で抑えるためにニコチンで刺激する効果を使っているのかもしれない。

睡眠中に呼吸がしばしば止まる睡眠時無呼吸は、昼間の過度の眠気における重要な役割を果たしているのではなかった。これは睡眠時無呼吸と昼間の過度の眠気との間には弱い関係しかないと報告したこれまでの研究と一致している。

睡眠時無呼吸があるかどうかに関わらず、昼間の過度の眠気によって苦しめられる成人は、うつ病や糖尿病がないかどうか、徹底的に調べられるべきであると結論づけられた。
(ロイター - 9月5日)
SOURCE: The Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism, August 2005.

この結果を見て感じたのは、
呼吸が浅くなって酸素が不足するからでは?ということである。
そのために脳が疲労するような気がする。
そういえば、ふだんから深く呼吸をするという習慣がないので、
時々は、呼吸というものを意識してみるのもいいかもしれない。
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睡眠中の心臓の様子を知る方法を開発

心臓の電気的信号における鼓動から鼓動への変化の追跡することによって、睡眠の安定性や質がわかるようになるかもしれないという。

「このECGに基づいた新しいアプローチは重要です。というのは、広範囲の状態において、これには睡眠時無呼吸症候群や、うつ病、線維筋痛症、心不全やストレスなんかも含まれますが、睡眠の安定性をモニターするのに、手頃で容易にわかる方法だからです」と、ボストンのBeth Israel Deaconess Medical Centerの主任研究員であるAry Goldberger博士は準備された声明を発表した。

Sleepの9月1日号の報告よると、Goldberger氏のチームは「睡眠スペクトル画像(sleep spectrogram)」を開発した。これは、シンプルな心電図(ECG)から得られたデータに基づく目新しいグラフである。

このアプローチを使用して、ヒトの睡眠中に起きる、2つの異なったタイプの様子を特定することができた。安定していて安らかなときと、不安定で起きているようなときである。

このグラフは、レム睡眠を使用する従来の方法よりも、睡眠の深さに関する情報をより多く提供したという。
(HealthDay - 9月2日)

睡眠の質までわかるようになると、いろんな治療の可能性につながりますね。
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睡眠時無呼吸症候群から心臓病の徴候?

いびきをかいたり、何度も目覚めるような、深刻な睡眠時無呼吸症候群は、初期の心臓病の症状の徴候を示すという報告がなされた。

ブラジル人の研究者によると、深刻な睡眠時無呼吸症候群を伴う42〜44歳の患者に、循環器系の病気の明らかな徴候がないにも関わらず、初期の動脈硬化がみられたという。

睡眠時無呼吸症候群を伴う人々は、上側の空気の通路が部分的あるいは完全にブロックされた結果、睡眠中に呼吸が何度も繰り返し止まる。

血管の異常が、深刻な睡眠時無呼吸症候群の患者と、大きく相関関係があったと、University of Sao Paulo Medical Schoolにある心臓研究所のLuciano F.Drager博士は述べた。

睡眠時無呼吸から心臓病になると信じられているが、だれもまだそのつながりについて説明していないという。

彼らはAmerican Journal Respiratory and Critical Care Medicineの9月号に、研究結果を報告した。
(HealthDay - 9月1日)

睡眠時無呼吸症候群は、太り過ぎの人に多いということから考えると、
動脈硬化が起きていても不思議ではない気がする。
呼吸が止まれば、それだけ体内の酸素が不足するということもあるだろう。
BMIとの関係など、さらに詳しくわかれば、
予防にもつながるのではないだろうか。
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睡眠不足でも完全に目覚める薬

交代制勤務者や、長い時間勤務の病院の職員、その他睡眠をとらずにがんばるアメリカ人は、いつか、睡眠不足でも完全に目覚めていられるようになるかもしれない。

ノースカロライナ州のWinston-Salemにある、Wake Forest大学の研
究者らは、CX717と呼ばれる試験薬が、サルの脳の能力を一時向上させ、睡眠剥奪の効果を逆にしたという。

この薬物は、神経伝達物質グルタミン酸塩の作用を高め、細胞から細胞への伝達に関連する脳の受容体に作用する。

先日、Public Library of Science-Biologyのオンライン版で報告されたが、まずアラートが作用するようにした。休息をよくとったサルが、他のものから特定のイメージを選ぶと、コンピュータの画面が光った。CX717を使用すると、これらのテストスコアがほぼ完全近くにまで向上したという。

次に、同じサルに30〜36時間睡眠をとらせず、再び同じテストをさせた。3日間休みなしの状態でいるヒトと同じ条件である。

ヒトと同じように、霊長類は寝不足のために顕著に鈍くなった。しかし、ノースカロライナのチームは、CX717の使用で能力を通常の水準に戻したと報告する。

「能力を通常の状態に向上させることに加えて、この薬物は睡眠の損失の後に、損なわれた能力を復元しました」と、主任研究員のSamuel Deadwyler氏は発表した。

研究者は、サルの脳のPETスキャンの画像から「睡眠を剥奪して引き起こされた脳のパターンの変化を、薬物の作用で逆にすることを明らかにした」と話す。

CX717は、脳のfrontal cortex(前頭葉の皮質?)、ここは高次の精神的なプロセスの起こる場所で、短期記憶を支配するセンターでもあるが、ここにおける活動を高めるようにみえた。

その薬は、睡眠不足に起こる作用を逆にして、医療専門家や交代制勤務従業員、軍人など睡眠不足でも、トップレベルで働くことを要求されるような人たちを助けるだろうとのこと。

Cortex Pharmaceuticalsである、その薬の開発者によると、CX717はまた、睡眠不足のヒトで実験をしても、良い結果がでたという。
(HealthDay - 8月23日)

このCX717という薬をのむと、
通常なら睡眠不足で頭がぼーっとするような状態でも、
頭がしゃっきりして、注意力を要する仕事でもできるということのようだ。
人の命を預かるような医療関係者や軍関係者に良いということだが、
もともとは軍関係者のために開発されたのではないだろうか。
また、こういった薬が日常的に使われるようになると、
現在の働きすぎの人がさらに働くことを要求されたりして、
過労死の問題が増えそうな気もしてみたり。
ここでは副作用にまで言及されてないものの、
やはり自然のリズムに従うのが一番良いのではないかと思う。
そういう意味では、あまり実用化してほしくないなあ。
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アデノシンと睡眠

起きているときに神経の活動がずっと続くと、アデノシン・レベルが増加し、人は眠くなるという研究結果が出た。これは脳が、起きた状態での神経の活動と、睡眠を必要とする状態との間で適切にバランスを取ろうとする方法である。何かがこのアデノシン・システムに支障をきたせば、不眠になる。

UT Southwesternによると、なぜ人は眠くなったり、眠りに落ちるのか、どのようにしてカフェインがそのプロセスを遮断するのか、ということが、UT Southwestern Medical Centerの研究者たちによって行われる新しい研究の課題であるという。

脳のある部分の細胞が酷使されると、脳内で化合物ができて、働くのをやめるように伝える。 これが眠気の原因となり、眠りに落ちる。コーヒーや紅茶を摂ることによって、その自然に起こるプロセスの代わりに、脳の化合物(アデノシンと呼ばれる)はブロックされ、人は目覚めた状態のままになる。

この研究結果は、オンラインと雑誌Neuronの4月21日号に掲載され、身体の自然な睡眠プロセスにおける脳の機能に関する新しい手がかりとなる。これを、不眠症や他の睡眠障害に対する治療に将来つなげたいとする。

脳の覚醒中枢で神経活動が長く続くと、アデノシンが放出され、覚醒中枢領域における神経活動は鈍くなる。覚醒中枢の調節の活動は、脳全体に広がるため、脳のどの部分においても神経活動は鈍くなる。

「不眠と慢性的に眠らないでいることは、よくある問題です。加えて、うつ病や統合失調症、PTSD(外傷後ストレス症候群)を含む全ての主要な精神障害には、際立った症候として睡眠の乱れがある」と、Robert W. Greene博士(精神医学の教授で論文指導者)は言う。

「正常に眠りに落ちるようにしてくれる要因についていくつか、より理解することができたなら、何が良くないのか理解し始めることができます」

眠気を引き起こす脳細胞の過活動がわかると、カフェインがいかにして、人が眠らないように作用するかということも説明できる。

「コーヒーが目覚めさせ続けることは、わかっていました。今、私たちはその理由を知っています。コーヒーや紅茶が、起きているときにずっと神経活動が続いた際に、細胞内におけるアデノシンの量が増加するのを妨げるのです。このことが眠気を起こさないようにする理由なのです」と、Greene博士は話す。

Greene博士らによる過去の研究は、アデノシンが「疲労要因」として機能するかもしれないということを示した。 ずっと起き続けていると、覚醒中枢におけるアデノシンレベルが増加し、哺乳動物は眠りに落ちる。しかし、以前知られていなかったことは、何が眠りを誘導するアデノシンの放出の引き金になるかということである。

「脳のニューロンは、互いに伝達して、情報を処理して、身体活動を調整します。これは、神経活動と呼ばれます。長時間これが続くと、アデノシンはどんどん放出され、放出をやめるようにと、細胞にフィードバックされます。このことは、こう言うような感じです。『君たちは一生懸命働きすぎた。気楽にやれ。そしてリフレッシュしろよ』と」と、Greene博士は言う。

「私たちの研究でわかったことは、ずっと起きた状態で神経活動が続くと、アデノシンレベルが増加し、人は睡魔を感じるということです。起きているときの神経活動と睡眠の必要性の間で、脳は適切なバランスを取ろうとします。このアデノシン・システムに支障が起きれば、不眠症になるのです」

4月21日に発表されたものなので、少し古い記事なのだが、
以前、「疲れとセロトニン」で書いた内容にもリンクするので、訳してみた。
もしかして「見張り番」というのが、このアデノシンではないのだろうか。
とにかく、身体のために睡眠はとても大事だということである。
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寝酒の効果は4時間

新聞に載っていた記事から。
 ドイツのフライブルク大学のディーター・リーマン教授が南ドイツ現代医学会議で発表したところによると、眠れないときにアルコール飲料を飲んでも、効果が持続しないとのこと。

 グラス2杯のワインで、すぐに寝付けたとしても、その4時間後には効果が薄れて、目が覚めてしまう。そして、また寝ようとベッドで寝返りを打って、さらにもう1杯、ということになりかねない。

 リーマン教授は、睡眠障害を改善する最も良い方法として、例えば、就寝・起床時間をそれぞれ午後11時半と午前6時に固定して、休日でも遅くとも7時には起きるようにして、このリズムを習慣にしてしまうことを勧めた。

 「夜はカフェインの入ったコーヒーや紅茶を飲まない。寝られないからといって時計を何度も見ると入眠の機会を逃すので、時計も見ないようにした方がいい」と、リーマン教授は話す。

お酒を飲んでも、かえって覚醒したりして、
睡眠障害には効果がないことは、以前から知られていたが、
4時間という具体的な持続時間は初めて知った。
要は、決まった時間に寝て、決まった時間に起きるというリズムを
体に覚えさせるのが、一番の解決方法ということのようである。
と、一見簡単そうなことなのに、私にはとても難しく感じられる。
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中枢性の睡眠時無呼吸

 眠りながら死ぬ人々は、彼らがあまりに多くの脳細胞を失ったので呼吸するのを止めるのかもしれません、と米国の研究者は月曜日に報告した。

 睡眠時無呼吸(眠っている時に、しばらく呼吸が止まる状態)は、呼吸のような自律神経の機能を制御している脳幹の細胞の破壊によって引き起こされることがあるかもしれない、と言う。

 ラットでの実験は、年を取ると次々と主要な脳幹の細胞が死んで減少し、混乱した睡眠を引き起こし、ついには完全に呼吸するのを止めた。

 ロサンゼルスのカリフォルニア大学の神経生物学者であるJack Feldman氏は、同じことが高齢者で起こっているかもしれないと話す。

 「私たちは中枢の睡眠時無呼吸の陰にあるメカニズムを明らかにしたいと思いました。睡眠時無呼吸は、65歳以上の人に、最も一般的に影響します」と、Feldman氏は報告した。

 「呼吸の通路が遮断されて起こる睡眠時無呼吸とは異なり、中枢性の睡眠時無呼吸は、脳の呼吸センターで何か誤作動が起きることによって引き起こされます」

 今週のネイチャーNeuroscienceで、Feldman氏らの記述によると、ラットの脳にあるpre-Boetzinger complex(呼吸リズム生成ニューロン)の脳細胞を故意に殺した。

 そして、彼らはラットの呼吸をモニターした。

 「ラットがレム(rapid eye movementの略)睡眠に入ったとき、完全に呼吸が止まり、ラットが再び呼吸を始めるために目覚めようとするのを見て、私たちは驚きました」と、研究に携わっていたLeanne McKay氏は話した。

 「時間がたつにつれて、ノンレム睡眠に入ると、呼吸の中断は厳しさを増し、ついにラットは目覚めます」

 Feldman氏は、同じことが高齢者、特にパーキンソン病などの変性疾患に起こりうると信じる。それは睡眠が妨害されることによって明らかである。

 「私たちの研究は、pre-Boetzinger complex(呼吸リズム生成ニューロン)は、私たちが年を取るにつれ失う神経を含むことが明らかです」と、Feldman氏は話す。

 「私たちは、私たちの脳がpre-Boetzinger細胞の損失を60%まで代償できると推測しますが、これらの脳細胞の累積赤字は、結局、睡眠中の呼吸を乱します。肉体が平均寿命を超えて、これらの細胞を維持する生物学的理由はありません。そのため私たちが年をとると、それらは補充されないのです」と、フェルドマン氏は言う。

 「それらを失うと、中枢性の睡眠時無呼吸になる傾向がより出てくるようになります」

 そして、このことが起こるとき、弱っている人は起きることができないかもしれない。 彼らは、呼吸することを単に止めるのである。(ロイター-8月8日)

http://health.yahoo.com/news/122926

一部訳があやふやな部分もあるのだけれど、
要は、睡眠時無呼吸という状態には2種類あって、
よく問題になるのは、太り過ぎなどによって、
呼吸の際に空気の通り道が塞がれてしまって起こる場合である。
一方、老化や脳の障害によって、
脳という元の部分で呼吸を司る細胞が死滅減少するために、
うまく呼吸の調節が行えなくなる場合があるということだ。
もちろん、ここで言及しているのは、後者である。
いわゆる老衰で亡くなる状態というのが、
これに当てはまるのではないかと思われる。
これを読んで、自然の摂理の偉大さを感じると同時に、
なんだか切なくなってしまった。
特に、睡眠が浅くなり、何度も目が覚めるという状態を経るという部分、
心配になって夜眠れなくなりそうだ。
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抗ストレス物質

読み終えた本に、また面白い記事があった。
ストレスがシグナルになって、
肝臓でアミノ酸と亜鉛から、
抗ストレス物質の「メタロチオネイン」が作られるという。
これは、ストレスに対する感受性を下げて、緊張や不安をやわらげるのだとか。
よって、これが不足すると、ストレスに対する感受性が下がらないため、
うつ状態になったり、
ひどい場合は突発的な暴力行為に走るということになるらしい。
亜鉛は、通常の食事からはなかなか取れないそうなので、
サプリメントを利用するなど、特に注意が必要とのこと。

そしてもう1つ、「セルロプラスミン」という、
銅を含んだたんぱく質は、ストレスによって発生した活性酸素を破壊する。
これは、ストレスがかかると血液中に出てきて、活性酸素を破壊するので
ストレスがかかればかかるほど、血液中の銅の量が増えるということになる。
アメリカの研究では、暴力行為で刑務所に入っている人に、
血液中の銅の濃度が高いという結果が出ているのだそうだ。

また、糖分の取り過ぎが、キレやすくなる原因であるというのは、
昔からよく言われていたことであるが、
インスリンでは間に合わないくらいに、
血糖値が上がることが原因となるようである。
この血糖値を正常に戻すために、アドレナリンが分泌され、
これによって、交感神経は興奮状態になり、
血管の収縮、筋肉の緊張、血圧上昇、イライラ…というのが、
攻撃的になるというメカニズムだそうだ。
ただ、インスリン不足を補うためにアドレナリンが分泌するのはなぜか、
というのがわからないのだが、単なる私の勉強不足か。
血糖を早く消費して正常に戻そうとする、
からだの自然なホメオスタシスだというなら理解はできるが。

とにかくこれらのことから、ミネラルやたんぱく質をバランスよく取り、
ジャンクフードや甘いものはできるだけ避けるのが望ましいということになる。
とはいえ、脳はブドウ糖をエネルギー源として働いているので、
甘いものも適度に必要ではあると思う。
そういう意味では、はちみつにはミネラルも含まれているので、
良いかもしれない。
砂糖代わりに煮物に入れると、味に深みもでる。
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ストレスと血液-脳関門

今読んでいる本に、
血液-脳関門に関する興味深い内容があった。

血液-脳関門、これは、脳に有毒なものが入らないように、
脳に至る血管が細くなったり、
特殊な構造によって、通過できる物質を制限するようになっているところである。
分子量の小さな物質や、
脳に必要なイオンなどの物質しか通れないようになっている、
よくできた脳の仕組みである。

昔(になってしまった)、湾岸戦争というのがあったが、
その戦争に参加したアメリカ兵士で、
中枢神経に障害の起きる後遺症に苦しむ兵士が多く出た。
イラクが使用したとされるサリンが原因ではないかという話も出たものの、
カルバメートというサリンの解毒剤を服用した兵士にも、
この後遺症が出ていた。
しかし、このカルバメートは、血液-脳関門を通過できない物質なので、
中枢神経に異常が出たのは、カルバメートの副作用だとは考えにくい。

だが後にイスラエルで行われた研究で、この謎が解き明かされることになる。
それは、ピリドスティグミンというサリン関連の解毒剤を使った研究で、
ハツカネズミを使って行われた。
ハツカネズミを2つのグループに分け、
1つにはストレスをかけ、残りの1つにはかけない。
そうしておいて、ピリドスティグミンを投与すると、
ストレスのかかった方では、
ピリドスティグミンの有効量の100分の1というわずかな量で、
脳内のアセチルコリンエステラーゼという酵素を阻害した。
これはつまり、血液-脳関門が破られたことを意味する。
ストレスがかかると、何らかの理由で、この血液-脳関門にわずかの隙間があき、
本来通過しないような物質が通過してしまい、
脳に運ばれていってしまうらしいということがわかったのである。

これは動物実験であるし、カルバメートで実験をしたわけではないので、
人間にもそのまま当てはまるかどうかは証明できないものの、
ストレスが、脳に重大な影響を与える可能性があるということが示唆された。
そう考えると、湾岸戦争の後遺症の問題も説明がつくことになる。

本の内容は大体そんな感じだったが、
これは日常的にも起こりうる問題かもしれない。
ストレスのかかった状態で摂取した食物や、
薬などの影響を受ける可能性は充分考えられる。
特に食物は、農薬や抗生物質を使ったもの、
あるいは環境ホルモンに汚染されているものを
知らないうちに食べてしまっているかもしれない。
それらが中枢に達すると、どういうことになるのだろうか。
予想がつかないだけに恐ろしい。

ブルーバックスから出ている「脳と心をあやつる物質」
おもしろい。
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ストレスで増加するIL18

 アトピー性皮膚炎や心臓病を起こす特定の生理活性物質がストレスにより増えることを、関山敦生徳島大講師(精神医学・免疫学)らが7日までに、マウス実験で突き止めた。
 ストレスで病気になる仕組みの一端を解明したもので、この物質はストレスに比例して増え、どのくらいストレスがあるかの指標になるのではないかという。
 関山講師はストレスのある患者は、免疫で炎症を起こす人と、免疫が弱まり風邪にかかりやすい2タイプがいることに着目。
インターロイキン18(IL18)という生理活性物質が両方の作用を持つことに気付いた。(共同通信) - 7月7日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050707-00000141-kyodo-soci

このインターロイキン18は、炎症性サイトカインの一つで、
様々な細胞からインターフェロンγの産生を誘導する働きがあるとのこと。

ストレスを数値で表す検査に応用できるというのもいいが、
その仕組みが明らかになっていけば、予防も可能となるだろうし、
関連するさまざまな病気もわかってきて、
現在、リウマチなど難病とされるものについても、
治療の道が開かれることにつながるかもしれない。
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突然襲う睡魔

最近ずっと阪神の試合をTVで観ている途中で、
猛烈な睡魔に襲われる。
試合の流れが単調な時ほど、その傾向が強いかもしれない。
また、その時はいつも夕食後なので
血液が内臓に流れるせいかもと思ったりした。

そして今日はデーゲーム。
食後でもないのに、やはり強い睡魔がやってきて、
気がついたら、そのままの状態で寝ていた。
特に睡眠不足というわけでもないのだが、
目が覚めてもすっきりせずつらい。

毎日、きちんとしたリズムで生活をしている場合、
つまり朝起きて夜に寝るという生活をしているなら、
夕方頃、最初の眠気がやってくる。
そして、夜になると、さらに強い眠気がやってくるので
その時に寝れば、いいらしい。
ということは、その眠気をはずすと
眠れなくなる可能性があるということか。

現在、この自然のリズムに従って眠りにつくことのできる人は
あまりいないのではないか。
仕事などで遅く帰宅する人も多いだろう。
夜のコンビニは明るく、
家でもパソコンを立ち上げようものなら、画面がまぶしい。
光の刺激を受けると、入眠が妨げられる。
アメリカなんかの一般家庭では間接照明が主で、蛍光灯は少ないため、
そういう意味では良いようであるが、
これはこれで目が悪くなる可能性がある。

そんな時代を反映してか、
自殺未遂の7割以上が睡眠不足だったという調査結果が出たという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050701-00000017-jij-soci
うつ病が原因の1つとして上げられているが、
反対のケースもあるのではないだろうか。

しかし、眠ってはいけないときに
眠くてどうしようもないというのもつらいものがある。
と、ここまで書いて気づいたことがある。
睡魔の前後に生あくびが頻繁に出ることを思い出した。
ということは、もしや、酸素不足?
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疲れに青葉アルデヒド

疲れに青葉アルデヒド(trans-2-Hexenal)が効くらしい。
森林浴の時の匂いの一成分とのこと。
抗菌力もかなり高いらしい。
緑茶にも含まれているようである。
続きを読む >>
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ストレスと疲れ

この前、TVで見た「疲れ」に関することに関連して、
今まで私の学んできたことを、私の感じたことも少し加えたりしながら書いてみたいと思う。
うまく書けるかどうかわからないし、
もしかしたら間違っているところもあるかもしれないが、その時は教えてもらえたらありがたい。
続きを読む >>
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疲れとセロトニン

こないだTVをつけたら、
NHKで過労死に至るメカニズムについての番組をやっていた。
すでに始まっていたので、全部を見たわけではないが、
脳に見張り番ともいうべき働きをする部分が
発見されたそうである。
ちょうど、第三の目と言われる場所を
少し入ったところの前頭部にあるらしい。
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ヒトはなぜ人生の3分の1も眠るのか?―脳と体がよみがえる!「睡眠学」のABC
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睡眠負債と体内時計の話が興味深く、ほかに睡眠時無呼吸症候群の話などもあり、実用的な内容になっています

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