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大気汚染は心臓発作や卒中を増加させる

これはディーゼル車の排気ガスでの結果ですが、
タバコの副流煙でも同様ではないでしょうか。
新しい米国の研究は、大気汚染におけるディーゼル排気微粒子が、動脈を詰まらせる「悪い」コレステロールと結合し、ヒトの心血管障害のリスクを増加させることを示している。2つの物質は一緒に作用し、動脈壁の炎症を引き起こす遺伝子のスイッチを入れ、ついには堅くなり(アテローム性動脈硬化症を引き起こす)、心臓発作や卒中になりやすくする。

この研究は、雑誌Genome Biologyで発表され、ロサンゼルスのカリフォルニア大学(UCLA)の科学者が行った。

この研究を導いたのは、UCLAのthe David Geffen School of Medicineのナノ医療のチーフで、UCLAのCalifornia NanoSystems Instituteの研究者であるAndre Nel博士だった。Nel氏は、ディーゼル粒子が血中脂質と結合すると、それらの影響は、それぞれ個々の作用より強かったと話す。

「1足す1は通常、合計で2になります」と、Nel氏は言う。

「しかし、私たちは、コレステロールの脂肪にディーゼル粒子を加えると、3と等しいことが分かりました。その組み合わせは、ディーゼルやコレステロールが単独で引き起こすものよりはるかに、心血管の大きな破壊をもたらす危険な相乗作用を引き起こします」と、彼はつけ加えた。

大気汚染が増すと、なぜ病院で心臓病の診断が増え、それで亡くなる人が多くなるのかを、この研究結果で説明することができると研究者たちは語る。


これまでの研究で、浮遊微粒子の上昇と心臓病による死の増加との関係を示していた。例えば、空気中の微粒子が1立方メートルあたり10マイクログラムの増加に対し、心臓及び肺関連の死亡は6%増加すると、American Cancer Societyは見積もっている。

低比重リポ蛋白(LDL)もしくは「悪い」コレステロールに含まれる脂肪酸のような血中脂肪が動脈壁にこびりつくと、フリーラジカルが酸素を与え、それらは酸化され(鉄が錆びるのと同様)、これは動脈壁を硬く狭くする。これがアテローム性動脈硬化症の始まりで、血栓から心臓発作や卒中のリスクを増加させる。

けれども、科学者たちは、ディーゼル排気ガスに存在する非常に小さい粒子などの大気汚染物質がずっと、何らかの方法でこの過程を促進していると疑っている。マウスの実験でそのことを確認した。

フリーラジカルには、血液に入るルートが、少なくとも2つある。それらは吸い込まれた汚染大気に含まれるディーゼル排ガスなどの非常に小さい粒子にくっつき、それらはまた、代謝や食物の消化の天然の副産物でもある。

この研究の主執筆者で、UCLAの心臓病学の研究者である、Ke Wei Gong氏は、次のように語っている。

「私たちは、これら2つの酸化の源が接触すると何が起こるかを測定したいと考えました」

Nel氏らはヒトの微小血管内皮細胞(HMEC)(これらは動脈壁の細胞である)を取って、3つの実験が行われた。1つはHMEC細胞がディーゼル排気ガスのみにさらされたもの、もう1つはHMEC細胞が、酸化された血中コレステロール脂肪のみにさらされたもの、3つ目は、その細胞が両方にさらされたものである。

彼らは、次に、3つの実験すべての細胞からDNAを抽出し、遺伝子の変化を分析した。

ディーゼル粒子と血液コレステロール脂肪の両方が、どちらか一方のものよりもはるかに大きな作用があったことが分かった。

UCLAの薬学准教授でMedicineのthe Geffen School of Medicineの環境心臓病学のディレクターである、Jesus Araujo博士は次のように説明した。

「私たちは、ディーゼル粒子と酸化された脂肪が連携して細胞の炎症を促進する遺伝子を活性化するように作用することが分かりました。アテローム性動脈硬化症の主要な危険因子です」

「粒子とコレステロールの相互作用が血管を狭くし塞ぐのをどのように促進するのかを明らかにする遺伝子の足跡を、この相互作用は残しました」と、Araujo氏は話す。

そして、このチームは、コレステロールの高い実験用マウスを使用した生体細胞で、この研究結果を再現した。彼らは、遺伝子の同じグループが活性化したことが分かった。

研究者たちは、大気汚染物質が動脈をどのように損なうか正確には分からないとしているが、Nel氏は次のように説明している。

「私たちは、これらの粒子が組織を破壊する化学物質でコーティングされ、鼻や肺の組織の炎症を引き起こすことが分かっています。血管の炎症は順に、コレステロールが堆積し、動脈が塞がり、心臓発作もしくは卒中の引き金になる血栓を生じます」

Nel氏らはこのプロジェクトを続行している。彼らは、医師たちが大気汚染の健康への影響(特に心血管障害に関して)を評価するために使用できるバイオマーカー・テストを開発することを考えている。

Araujo氏は、次のように説明した。

「バイオマーカーがいったん開発されれば、粒子状物質へのヒトの露出を測定し、それが医学の介入を必要とするレベルに達しているかどうか決定するために血液サンプルを検査する必要があるでしょう」

この研究結果は心血管障害の増加と闘う別の方法として、大気汚染をコントロールする重要性を強調していると、研究者たちは語る。

「大気汚染物質は内皮細胞に影響を及ぼします」
(Medical News Today - 2007年7月27日)
書いた人 hampton | comments(0) | - |




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