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新しい抗精神病薬は認知症には良くないかも

新しい抗精神病薬は、認知症の患者で死のリスクが少しだけ増加する原因となるようだということがわかったという。

ロサンゼルスのカリフォルニア大学の研究者たちは、15件の研究のレビューに基づくこの研究結果が、認知症患者に初期の治療で改善が見られないならそのような薬物の使用をやめるべきであるということを示すと話す。

現在、この薬物療法は攻撃性や妄想をコントロールするために、長期間にわたってたびたび処方されると、今週の雑誌American Medical Associationに発表された研究で述べた。

この報告では、研究における不活性な偽薬を与えた患者に比べて、この薬物がなぜ、認知症の患者の間で卒中や他の問題のリスクがさらに高くなる原因となるのか、詳細について述べていない。

研究で再評価された薬品は、アリピプラゾール(ブリストルマイヤーズスクイブ社からAbilifyとして販売されているが日本未発売)と、オランザピン(イーライ・リリー社のジプレキサ)と、クエチアピン(アストラゼネカPlcのセロクエル)とリスペリドン(ジョンソン&ジョンソンのリスパダール)だった。

この研究で、「どんな薬物も個別ではこの作用の原因となりませんが、むしろそれぞれが総合的な作用に貢献します」と結論づけた。

この作用はまた、同じ試験を受けていない古いタイプの抗精神病薬にも関連しているかもしれないという。
(ロイター - 10月18日)

日本国内で発売されている分については、いずれも統合失調症にのみ適応なので、
認知症に使用されることはないかとは思うが、一応念のため。
アルツハイマー病の患者の行動障害や他の認知障害を治療するのに使用される新しい種類の薬物は、死の危険性をわずかに上げ、同じことが、古いタイプの抗精神病薬の薬物療法に関しても本当であるかもしれないということが、最新の研究によってわかった。

しかし、この研究の論文著者たちは、この薬物の死亡につながる作用は比較的小さいと強調した。

「このことは"これらの薬物が殺す"ということではありません」と、ロサンゼルスの南カリフォルニア大学のlead researcherであるLon S. Schneider博士は話す。

「非定型抗精神病薬」の多くの対照試験に関する彼のチームの報告は、雑誌American Medical Associationの10月19日号に掲載されている。

適切に使用すれば、この薬物の効果は、いくつかのケースで死のリスクの増加よりも大きいかもしれないと、USCで精神神経学および老人学の教授であるSchneider氏は話す。

米食品医薬品局(FDA)が4月にこの危険性に関する警報を出し、この警告を薬品の添付文書に加えることが求められたので、この報告は驚くに足りない。
「しかし、FDAの警告には解説の文書がありませんでした。このメタ分析はその書類を提供します」と、Schneider氏は言う。

Schneider氏たちは、15件の試験の結果を研究した。それらのうち9件は未発表で、4種類の抗精神病薬(アリピプラゾール『Abilify』、オランザピン『ジプレキサ』、クエチアピン『セロクエル』、リスペリドン『リスパダール』)のうちの1種類で治療を行った認知症患者と、偽薬を投与した患者での結果を比較した。計5,000人以上の患者を含むこの試験は、平均で10〜20週間続けられた。

4種類のうち1つの薬物療法を受ける患者は、この試験期間、偽薬を服用した人々の2.3%と比べて、3.5%の死亡率だったということを、Schneider氏のチームは発見した。

これらの試験における患者たちは虚弱な高齢者だったとSchneider氏は述べ、そのためにこの研究は「虚弱な高齢者を、さまざまな薬物のどれかで治療するときの一般的な作用」を示しているかもしれない。彼は、患者の経験する攻撃性、妄想や他の症状をコントロールすることができるという証拠のない抗うつ薬などの他の薬に切り替えることは、間違いであるかもしれないと言う。

古いタイプの抗精神病薬のリスクの可能性に関する証拠はボーダーラインで、ハロペリドールという1種類の薬物の2件の研究から生ずると、Schneider氏は話す。ハロペリドールで増加する死のリスクは、統計的な意味をもつレベルには至らなかった。

Schneider氏は、これらの有益な抗精神病薬の薬物療法を捨てる代わりに「医師が患者の治療を行う際に、潜在的な利益と悪影響を知り、考えなければなりません。彼らは、潜在的な利益とリスクを慎重に比較して、よく考える必要があります」と話した。

この研究は1つの鍵となる質問に答えると、Johns Hopkins Medical Institutionsで精神医学の教授であり、付随の社説の共著者であるPeter V. Rabins博士は話す。

「これまでに、このリスクが特定の薬物に限定されたかどうかについての質問がありました」と、彼は言う。「この研究で、すべての薬物に対して存在するものを非常に明確にします」

Schneider氏と同様にRabins氏は、医師がこの薬を処方することを決めるときは、利益とリスクのバランスをとらなければならないと話す。「明らかに有効でない場合、2〜3カ月後に中止するべきです」と、彼は話す。

Rabins氏は、この薬を発売する製薬会社が「これらのデータを発表する際に、より用意されている必要がある」と言う。「論文著者は死因に近づく手段を持っていませんでした。製薬会社には、その情報があります。彼らがそれを伝える場合にだけ、私たちは死因を見つけることができます」
(HealthDay News - 10月18日)
書いた人 hampton | comments(2) | - |



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