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脳内物質と薬物中毒

イギリスの研究者の報告によると、ドパミンと呼ばれる脳内化学物質が衝動性や薬物中毒に影響を与えるかもしれないという。

イギリス、ケンブリッジ大学のJeffrey Dalley, PhDもその研究者の1人である。 Scienceで発表されたこの研究結果は、薬物中毒における脳の役割について説明するのに役立つかもしれない。

「次のステップは、その遺伝子もしくは脳の受容体の供給を減少させる原因となる遺伝子を特定することです」と、Dalley氏はケンブリッジ大学ニュースリリースで話す。

興奮剤に対する中毒は「しばしば過度に危険を冒すことや刺激欲求、衝動性と関連しているが、十分に理解されない方法で」とDalley氏らは記述している。

目標は、衝動性か薬物中毒のどちらが一番になるかを調べることだった。そして、ドパミンがどのように衝動性や中毒に影響を及ぼすか。

・研究室でのラットの実験

Dalley氏のチームは人間ではなく、雄のラットで研究を行った。

研究が開始される時、どのラットもどんな薬物にも曝露されていなかった。

まず、ラットは衝動性のテストを3週間受けた。

そのテストでは、ラットのケージ内の5つのスポットのうちの1つで、明るいライトをほんの一瞬照らした。ラットには、ライトが次にどこで光るかわからないようになっていた。

ラットがライトのところにすぐに疾走すれば、えさのペレットが報酬で与えられた。衝動的に間違った場所に突進すれば、えさはない。

テストでは、数匹のラットが非常に衝動的であることが示された。
ポジトロン放射断層エックス線撮影を使用する脳スキャン(PETスキャン)によると、衝動的なラットは、それほど衝動的でないラットよりも脳の主要な領域におけるドパミン受容体が少なかった。

・薬物テスト

次に、研究者は静脈(IV)のチューブをラットに外科的に取り付けた。

約2週間後、そのIVチューブに慣れてから、ラットがケージ内でレバーを押すと、チューブを通って少量のコカインを含む液体を得ることができるようにした。

コカインの量は制限されたが、非常に衝動性のあるラットは他のラットよりも多くのコカインを自分に与えることが、この研究でわかった。

Dalley氏らはコカインのみで研究を行ったが、ニコチンや鎮静剤など他の中毒性のある薬物においても同様で、ドパミン受容体と関連しているであろうと示唆している。
(Web MD-2007年3月1日)

BBC Newsでは、薬物だけでなく、ADHDにおいての可能性についても書かれていました。
書いた人 hampton | - | - |



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